退職したほうがイイとは言わない。でも、退職しないほうがイイなんてもっと言わない

仕事に疲れた

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仕事に悩んでいる、仕事に疲れた・・・
会社勤めであれば、「退職」は仕事を変え、人生を変えるための選択肢のひとつ。
退職したほうがイイ?それともいまはまだ、退職は我慢したほうがイイ?

同じ退職を繰り返さないために

わたし自身、会社を退職して独立開業した経緯があるため、ブログのなかでも何度かそのことを記事にしてきました。
そのためでしょう、当ブログを見てくださる方の検索キーワードに「仕事に悩んでいる」「仕事に疲れた」などがあがります。

そのことに関連して、最近さらに気が付ついたことがあります。
それは、そのような方々のブログ閲覧は「夜遅く~明け方」の時間帯が多いということ。

仕事に悩む人、仕事に疲れた人

わたしはだいたい夜10時前後に就寝、朝は4時~5時の間に起床します。
早朝の日課のひとつとして、寝ていた間の「当ブログの閲覧状況の確認」があります。

確認といっても、WEB分析ツールを開いてさっと見るだけです。
でも、それで気が付いたんですね。
仕事に悩む方々が、自分が寝ている間に悩んでいるのだということに。

だれもが思うように、そのような悩みを、そのような時間に、ひとり検索をしている姿は健全ではありません。
わたしは自分の似たような実体験からも、強くそう思います。
だからこそ、それはもう「不健全」を超えて、「危険」ではないのかとも感じます。

「仕事に悩んでいる」「仕事に疲れた」という方々の詳しい状況まではもちろんわかりません。
ですがそこには多くの場合、「会社を辞めるか否か」という状況が含まれているのではないかと推察しています。

そこで今回は、「仕事に対する悩み・迷い」と、「会社を辞める」ということについて考えてみます。

「退職はまだ早い」と考えたほうがよいとき

「悩み」と似て非なるものとして「不満」があります。
実は似てなんていないのですが、まるで「悩み」であるかのように「不満」が語られることがあります。

わたしにも経験があります。
「○○さんの理解が得られない」とか「◇◇がなければできない」とか言っていました。

「他人」と「環境」が対象であるうちは、それは「不満」だとわたしは考えています。
他人や環境は、「自分には変えられない部分がある」という点で共通しています。
変えられることもあるかもしれませんが、それには限度というものがあるはずです。

もう想像がつくかと思いますが、変えたいように変えられるのが「自分」です。
ほんとうは自分が変わるべきところを棚に上げ、他人や環境に変化を求める「不満」。
「オレ、悩んでいるなぁ」と思うとき、まず区別すべきは「悩み」なのか「不満」なのか。

ここに、退職という話を絡めるとどうなるでしょう。
「不満」を原因にした退職は、いずれまた自分を同じ状況に追い込む可能性が低くありません。
変わるべき自分をなおざりにしていると、同じことを繰り返してしまいます。
これについてはわたし自身、思い当たるところがあります。ダメな人です、ほんと。

わたしは3度の退職経験がありますが、2度目の退職がまさにその「不満」によるものでした。
残業含めた勤務時間の長さや自分の業務内容に「不満」だったのですが、当時は「悩み」だと思っていましたね。
見た目は「悩み」だったことでしょう。
表情は、きっと思い悩んだ顔をしていたはずですから。

でも、ここで問題になるのは「本質」です。
繰り返しになりますが、「対象」は何なのかです。

わたしはこのとき、明らかに「環境」を対象にして、退職を選びました。
「この業務で、こんなに長い時間働くのはタイヘンすぎる」みたいなことです。
そして案の定というべきか、同じ状況に自分が追い込まれることになります。
追い込まれるまで、つまり、3度目の退職までに実に10年以上かかりました。

時間は稼げても、やはり「環境」に逃げたものは「環境」に追われます。
因果応報とでも言えばいいのでしょうか。

「退職しよう」と考えたほうがよいとき

では、2度目の退職の時、どうすればよかったのか。
いまだからこそ、結果論のように言えることですが、「自分」を対象に考えるべきだったのです。

対象が環境であろうが自分であろうが、退職という結果は変わらなかったかもしれません。
そのときは。
でもそのあとが変わってきてしまいます。

2度目の退職のとき、「もっと良い環境があるはずだ」、そう思っていました。
実際に良い環境の会社が見つかり、10年以上もお世話になりました。
環境だけでなく、会社そのものに惹かれていたので10年以上居ることができた、とも言えます。
でも結果、そんなに長くお世話になりながらも退職といかたちで多くの「迷惑」を残してしまいました。
もちろん、自分自身も少なからず傷つきました。いろいろな面で。

ほんとうは2度目の退職で、「自分」を対象にものごとを考えるべきだったんですね。
自分にとって働くとはどういうことか、なんのために働くか。
そのとき、自分にとってふさわしい働き方とはなにか、など。

決して考えていなかったわけではありませんが、「浅すぎ」ました。
それもいまにして思えば、なわけですが。

わたしは3度目の退職で、独立開業という選択をしました。
「他人」と「環境」ではなく、「自分」を対象に考え抜いた末の結論でした。

2度目の退職の時には、独立開業なんて微塵も考えていませんでした。
もっと言えば、税理士を志したときから、わたしは独立開業をほとんど考えていません。
向き不向きの問題として、開業はちがうかな、という程度に思っていました。
そのことからも、独立開業は自分のなかの「だいぶ奥底」から引きずり出した結論だと感じています
(なぜ独立開業だったのかは、プロフィールをご覧ください)。

ひとり開業したばかりですから、勤め人のときとは違った不安や苦労はたくさんあります。
でも。
いままでに味わったことがない充実感を実感できています。
不安や苦労があろうとそれはそれとして、毎日を楽しめる、毎日に向かっていく活力があります。

「他人」や「環境」を対象にした「不満」を考えるとき。
会社を辞めることは手段ではなく、目的になります。
目的を果たしたあとに、残るものはありません。退職、以上。行き止まり。

一方で、「自分」を対象にした「悩み」を考えるとき。
会社を辞めることは手段としての価値を持ちます。
その先に「自分」という目的があるから、そこへ向かうスタートになります。

退職はこわいこと

ここまでの話を打ち消すようですが、いくら悩みにもとづく退職でもまだ不安が残ります。
転職であれば次の就職先ではうまくいくだろうか?
開業であれば事業はうまくいくのだろうか?

家族を養っているような場合には、不安は倍増です。
自分ともども路頭に迷わせるわけにはいきません。
現実問題として「生活できるか」という検討は欠かせません。
先立つものはお金、だいじなことです。

わたしは税理士という職業柄、そのあたりの検討に迷うところはありませんでした。
けれでも多くの方はそうでもないでしょう。

自営業であれば。
いくらの収入があれば会社員時代と同じレベル以上の生活ができるのか?
事業が軌道に乗るまでの我慢として、自己資金はどれくらい必要か?
開業のために融資を受けるとしたら、どうしたらよいだろう?
転職としても、似たようなお金の不安はあることでしょう。

家族など周囲を納得、安心させるためにも、お金の算段は必要です。
自営業の場合に、事業が軌道に乗るまでは、自己資金が減っていくことも多いです。
このとき、事前にお金の話ができていないと、自分も家族も不安でしかたありません。
家庭のお金が目減りしていくストレスというのはすさまじいものがあります。
それこそ不満となって夫婦ゲンカになっても困りますし。

退職を選択するとき、お金の検討も怠らないように。
よくわからなければ、そこは他人を頼ってでも検討されることを強くオススメします。
税理士やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するのもよいでしょう。
事業計画や家計簿の考え方などの大きな助けとなるはずです。

ちなみに、お金の算段をきちんとしたあとにまで残る不安は忘れましょう。
忘れましょうなんてテキトーなようですが、それ以上は考えてもしかたのないことです。

あとはやるべきことをやるだけです。
わたし自身も含めて、事業がどうなるかはやってみなければわからない部分がどうしても残ります。

わからないことにまでストレスをためるのはよくないし、ムダなことです。
だからこそ、やるべきことを考えて、それをやるだけ。

まとめ

退職それ自体に、良い悪いはありません。

「他人」や「環境」を対象にした「不満」にもとづくものか。
「自分」を対象にした「悩み」にもとづくものかを問いましょう。

退職を「逃げ」のように言うことがありますが、逃げにするのかしないのかはその「対象」しだいです。
自分の「悩み」にもとづいた決断である限り、それは「前進」であり「逃げ」ではありません。

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  きょうの執筆後記
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昨日は終日、事務所にて業務。
今月申告だったお客さまの申告書控えや元帳お渡しの準備。
自分もお客様もペーパーレスを進めるためにいろいろ試しています。

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ABOUTこの記事をかいた人

税理士レス経理エバンジェリスト、フリーランス型税理士。1975年生まれ。 フリーランスの経理・会社の銀行融資支援を得意にする、横浜市の諸留誕税理士事務所・所長。2016年4月、18年間の「勤め人」を脱して独立開業。以来、ブログを毎日更新中!