それ節税じゃないから…やってはいけない禁断の領収書ワザ3選

禁断の領収書ワザ

へぇ~、それってスゴイ節税できんじゃない!

と思っても。それ、やってはいけないワザかもしれません。そんな禁断の領収書ワザをお話しします。

節税をしていたつもりが実は脱税でした、なんてことがないように。ご確認を。

「みんなやってるから」は節税の理由にならない

世の中には、とんでもない間違いが「まことしやか」に語られることがあります。節税ワザもその一つです。

  • オレは、いつもこうしている
  • ワタシは、税務調査でも何も言われなかった

残念ながら。節税に関して言えば、他人の言動は「コトの正否」とは無関係です。他人は「たまたま」セーフが続いているかもしれませんが、同じことをしたあなたは一発アウト・・・ありえます。

「みんなやってるから」と、他人を判断の基準にしてはいけません。そもそもの「コトの正否」を知っておきましょう。

ということで、今回は「やってはいけない禁断の領収書ワザ」のお話です。絶対にやっちゃダメなやつ。フリじゃありません、ホントにやっちゃダメなやつですから。くれぐれもご注意を。

  1.  ありとあらゆる領収書を突っ込む
  2.  白紙領収書を使う
  3.  領収書を分割する

 

ありとあらゆる領収書を突っ込む

ひとつめの禁断技、ありとあらゆる領収書を経費に突っ込む。

要は、ひとまず領収書はぜんぶ経費として計上。税務調査で「経費ではない」と指摘されたら、そのとき「ゴメンナサイ」をすればいい。はじめからダメモト覚悟です。

税理士のわたしからすれば、聞くだけで身震いするような荒技。別に「イイ子」ぶっているわけじゃありません。これはすごく恐ろしいワザ。いつか我が身を滅ぼします、ホント。

「コレ経費かな、微妙かな?」というグレーな領収書には「余地」があります。考え方でどっちとも言える、「見解の相違」と呼ばれる余地です。

ところが、明らかに仕事とは関係がない領収書。グレーなところなどなく、真っクロだと知りながら経費に突っ込むところに「余地」などありません。

そんな領収書が、全体の1枚、2枚であれば「間違えた」とも言えるでしょう。でも、10枚、20枚と出てきたら・・・

こういった悪意ある行為、悪質な行為が税務調査で見つかると「重加算税」というペナルティが課せられることがあります。

この場合、経費が認められないことによる追徴税額に加え、その35%が加算されるのが重加算税です。その税額以上にキツイのは、以後、税務署にマークされるということ。

要注意人物として記録され、税務調査の頻度が上がるということにもなりかねません。

また、決算書や申告書などから「重加算税」支払が、銀行などに知られることもあります。「ふ~ん、重加算税ねぇ」と思われた先に何が起きることやら・・・

金銭的ダメージに加えて、社会的信用を傷つけるのが重加算税のコワさです。ダメモトなんて恐ろしいことはやめてください、あなたは。

 

 白紙領収書を使う

行きつけの飲み屋で渡された領収書。宛名も金額も書いていない。「あとは自分で書いといて~」とママが言う。いわゆる「白紙領収書」です。

白紙領収書を渡す方も渡す方ですが、もらう方も「はいはい」と受け取ってはいけません。

法律上、領収書は「お金をもらった側」が発行すべき書類とされています。もし、白紙領収書にあなたが何かしら記載するのであれば。文書偽造で刑法違反の罪に問われます。

記入する内容が「事実であるかどうか」以前に、領収書は発行者(お金をもらう側)以外の誰かが勝手に書いてはいけないのです。

さらに。「白紙領収書、ラッキー!」などと言って、実際の支払金額以上の金額を記載する。なんてことをしてはいけないのは言うまでもありません。これも重加算税の対象になります。

そんなわけで、税務署は「手書きの領収書」に注目します。

違うお店の領収書なのに「筆跡」が似ている・・・!もしや、ぜんぶあなたが書いているのでは、と。だとしたら、この領収もあの領収書も、どれも金額がアヤシイぞ。って思われます。

刑法違反はともかく、白紙領収書に記載をしたからといって、税務調査で「即アウト」とはなりません。が、あらぬ疑いをかけられることにもなりかねません。

白紙領収書はもらわないことです。それでも、どうしてももらってしまったら?

やれやれ、しようがない人ですねぇ。白紙領収書にメモ用紙を添付して、そちらに日付や金額などを自筆しておきましょう。とても「誠意」を感じます、わたしなら。

 

領収書を分割する

さいごです。ひとつの支払いについて、領収書を複数枚に分けて書いてもらうというワザ。どういうことか。

10万円未満(青色申告の中小企業は30万円未満)の物品、たとえばパソコンなどは即経費になります。ところがそれ以上の金額の場合、即経費にはなりません。

利益に与えるインパクトが大きいということで、購入後の複数年で分割して経費をするルールになっています。これを「減価償却」と言います。

カンタンに知りたい・説明したい人のための減価償却の考え方

2016.09.13

複数年で分割なんてイヤなので、即全額経費にできるよう。領収書を小さな金額に分割して発行してもらおう、と考えるわけです。これもやっちゃダメなやつ。もちろん重加算税の対象です。

同店同日で複数枚の領収書では「見え見え」です。日にちを分けたりしてみます?でもね、やっぱり臭う人にはちゃんと臭うモノなんです。税務署を甘くみてはいけません。

税務署は「相手側」の情報を取ることもできます。この場合で言えば、あなたが支払った先のお店です。そこであなたの支払情報をとれば、悪いことをしてもすぐバレます。

モノによっては、場合によっては、税務調査に入る時点で「情報取得済み」であることも考えられます。にもかかわらず、聞かれてもなおしらばっくれているようだと、非常にマズい状況になります。

ウソつき者として、調査官には最悪の心証を持たれるわけで。あとは、何を言っても疑われてしまうわけで。

 

まとめ

みなさんご存じのとおり。領収書は経費にするための大事な書類です。ですから、領収書はなくてはいけません。

ところが、領収書はありさえすればいいわけではありません。

ということをお伝えしたくて、禁断の領収書ワザについてお話をしました。

なんとも杓子定規な話もあったことと思いますが、ダメなものはやっぱりダメ。あなたのためにもなりません。どうか「みんなやっているから」と流されることがありませんように。

 

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  きょうの執筆後記
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繰り返しになりますが、本当に多いんです。「友達は大丈夫だと言っていた」「知り合いはやっている」みたいな他人の話・・・
他人は他人であって、自分は自分です。みんなは大丈夫でもあなたはダメかもしれない。みんなやってるからで逃れることはできません。

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