確定申告でムダしない!フリーランスの毎日5分だけ経理【毎日5分だけ経理のススメ その2】

毎日5分だけ経理2

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毎年、確定申告の直前になって、領収書の束を前にガクゼンとする・・・

まとめてやろうとするから、結局やらない、できないワケで。

「今年こそ、今度こそは」そんな思いのあなたにおすすめ。「毎日5分だけ経理」の方法、教えちゃいます。

「毎日5分だけ経理」で、節税・時間の節約を

これからお話しする「毎日5分だけ経理」は、文字通り、毎日5分の経理をやろうという方法です。

確定申告ギリギリ経理のデメリット

毎日5分を惜しんだ結果、確定申告の直前まで溜め込んだ場合のデメリットは2つ。

  • 経費を思い出せない
  • 領収書やレシートを失くしてしまう

電車代など領収書がない経費は、記録がない限り、「思い出せない」とおしまいです。時間が経つほど思い出すのは難しく、忘れてしまえば経費から抜けてしまうことになります。

また時間が経てば、領収書やレシートを紛失しやすくなるものです。失くした領収書やレシートは当然、経費から漏れます。

せっかく大事なおカネを使ったのに、経費にならないなんてイヤですよね?

5分で充分!フリーランスの毎日経理

経費にヌケモレを起こせば、税金はムダに高くなります。それに、思い出したり、探したりする時間ほどムダなものもありません。だからコツコツやる、毎日やる。

毎日はムリ? でも5分ですよ、5分。高くなる税金、時間のムダを選ぶか。毎日5分を選ぶのか。迷うところではありません!毎日5分の経理で、節税と時間の節約をはじめましょう。

 

会計ソフトで帳簿づけする場合

はじめに、会計ソフトで帳簿づけ(経理)をする場合についてをお話しします。後段では、エクセルでの帳簿づけも説明します。その場合には、ここは読み飛ばして下さい。

毎日5分で仕訳を入力

し、仕訳・・・と、おののかないでください。たいしたことではありませんから。

使っている会計ソフトで、「仕訳帳」もしくは「振替伝票」の入力画面を起動しましょう。どちらもこんな書式になっているはずです。

仕訳帳

続いて、1日分の領収書・レシートを準備します。毎晩やるのであればきょうの分、毎朝やるのであれば昨日の分。いずれにしても毎日やるのですから1日分です。

フリーランスの1日分の領収書・レシートは「数枚程度」でしょう。このくらいであれば5分でもできそうな気がしてきませんか?

では、領収書を見ながら入力です。たとえば。9月30日に、○○書店で1,620円の本を現金払いで買った際の領収書。こんな感じで入力します。

仕訳帳2

事業主借という勘定科目で仕訳する

はじめに領収書の日付を入力したら、次は「借方」という左側の入力です。「借方」の言葉の意味は気にしないでください。経理用語ですから。

なにかしら経費としておカネを払ったときは「借方という左側」に、勘定科目(例示では図書費)を書くのだな、と覚えてしまいましょう。

ちなみに、経費の勘定科目はナニにしたらよいか迷ったら、次の記事を参考にどうぞ。

確定申告で迷わない!フリーランスのための勘定科目【損益計算書編】

2016.09.29

次に「貸方という右側」ですが、まず、勘定科目は「事業主借」と入力します。「事業主借」というのは、「事業主であるあなたから、事業用におカネを借りました」ということを表しています。

もう少し解釈を広げて。今回の例で言うと、「図書費 1,620円をあなたが立て替えました」ということ。そこをわかりやすいように「補助科目」の「立替」で表現しています。

補助科目とは
勘定科目の「内訳」としての役割。フツーの会計ソフトであれば、各勘定科目の下層に補助科目を自由に設定できます

手元にある他の領収書もすべて同様の仕訳で処理します。領収書やレシートがない経費、たとえば電車代なども忘れずに入力しちゃいましょう。

1日分のことですから思い出せますよね。思い出せるうちにやるのが大事。忘れるから経費がモレて、税金は高くなるのです。以上、「毎日5分だけ経理」はこれでおしまい!

 

エクセルで帳簿づけする場合

会計ソフトはありません、という場合にはエクセルで。ということで、エクセルで帳簿づけ(経理)をする場合についてお話しします。ここまでやっておけば、確定申告を税理士に頼む際にも喜ばれることでしょう。

※ 会計ソフトで帳簿づけしている場合には、次項まで読み飛ばしてください。

毎日5分で元帳を入力

も、元帳・・・と、おののかないでください。たいしたことではありませんから。エクセルで作成してみましょう。書式としてはこんな感じです。

元帳

9月30日に、○○書店で1,620円の本を現金払いで買った際の領収書を前提にしています。

ところで、タイトルは「事業主借・立替」元帳です。「事業主借」というのは、「事業主であるあなたから、事業用におカネを借りました」ということを表しています。

もう少し解釈を広げて。今回の例で言うと、「図書費 1,620円をあなたが立て替えました」ということ。そこをわかりやすいように「事業主借・立替」というタイトルで表現しています。

「事業主借」元帳に金額が積みあがる

はじめに領収書の日付を入力したら、相手勘定科目(例示では図書費)を入力です。勘定科目は、経費の内容に応じて決めます。勘定科目をナニにしたらよいか迷ったら、次の記事を参考にどうぞ。

確定申告で迷わない!フリーランスのための勘定科目【損益計算書編】

2016.09.29

続いて、「摘要」に支払先と支払内容を入力します。さいごに、「貸方」に金額を入力。「貸方」の言葉の意味は気にしないでください。経理用語です。

なにかしら経費としておカネを払ったときは「貸方という右側」に金額を入力するのだな、と覚えてしまいましょう。

残高の金額は、貸方の金額は積みあがるように算式を組みます。例示では「G6」の算式は「G5+F6」です。例示では、便宜的に100,000円の残高があったことを前提にしています。

あとは、手元にある他の領収書もすべて同様の仕訳で処理します。領収書やレシートがない経費、たとえば電車代なども忘れずに入力しちゃいましょう。

1日分のことですから思い出せますよね。思い出せるうちにやるのが大事。忘れるから経費がモレて、税金は高くなるのです。以上、「毎日5分だけ経理」はこれでおしまい!

精算

立て替えたおカネを精算する(会計ソフト、エクセル共通)

会計ソフトでも、エクセルでも。「毎日5分だけ経理」が済んだなら。毎月1回程度立て替えたおカネを精算します。

立て替えた金額は、「事業主借」元帳の残高

会計ソフトで帳簿づけをしている場合には、勘定科目「事業主借」、補助科目「立替」の「補助元帳」という帳簿の画面を開いてください。

エクセルで帳簿づけをしている場合には、作成した「事業主借」元帳を見てください。

それぞれデザインは多少ちがうでしょうが、次のような帳簿が表示されているはずです。

元帳2

上図は、9月30日末まで「毎日5分だけ経理」を続けた結果、残高 112,720円になったという例示です。この「事業主借」元帳の残高112,720円が、9月30日末現在、立て替えているおカネの金額です。

立て替えたおカネは返してもらおう

立て替えていたおカネは、返してもらいましょう。具体的には、「仕事用の銀行口座」から112,720円を引き出します。あるいは、「プライベート用の銀行口座」に振り替えます。

このときの帳簿づけですが、会計ソフトであれば次のように仕訳します。ちなみに、10月1日におカネを引き出したという例示です。
仕訳帳2

この仕訳の後、さきほどの勘定科目「事業主借」、補助科目「立替」の補助元帳をもう一度開きましょう。次のようになっているはずです。

元帳3

エクセルで帳簿づけをしている場合には、上図の赤字の行のように入力します。「貸方」の金額は「残高」にプラスしていきましたが、「借方」の金額は「残高」からマイナスします。

以上により、立て替えていたおカネは、実際にも、帳簿上もキレイに精算されたことになります。

なお、この「精算」業務はいつやってもかまいませんが、「毎月末が終わったら」など定期的に行うのがよいでしょう。

 

仕事用の銀行口座から「先に」おカネをおろさない

「事業主借」という言葉が出てきました。違和感があったかもしれません。通常は「事業主借」ではなく、「現金」で帳簿づけをおこなうところ。あえて、「事業主借」としていました。

なぜか? フリーランスが「事業用(仕事用)の現金」を扱うのはムチャだからです。

【フリーランスが「事業用の現金」を扱うのはムチャであることについての記事 ↓】

フリーランスは現金出納帳をつけてはいけない【毎日5分だけ経理のススメ その1】

2016.09.30

上記記事で触れたとおり。フリーランスのサイフの中で、事業用(仕事用)のおカネと、プライベート用のおカネの見分けはつきません。ゴチャ混ぜです。

そんなゴチャ混ぜのものをキレイに寄り分けて、事業用(仕事用)だけの現金の帳簿(現金出納帳)をつけようというのはムリがあります。だったら、

” 事業用(仕事用)の現金を持つのはやめよう ”

というのが、「事業主借」の考え方です。すべての仕事の経費は、ひとまずプライベート用のおカネで立て替えておいて、後で返してもらおうと。

そして、ひとつの絶対的ルールを守ることになります。

” 事業用(仕事用)の銀行口座から「先に」おカネをおろさない ”

「テキトーに5万円」とかを引き出して、サイフの中に入れてしまうからおカネはゴチャ混ぜになる。現金管理は崩壊するんです。

使った金額だけを、後から引き出すようにしましょう。

 

まとめ

経理用語がだいぶ混じって、難しい内容だったかもしれません。が、大事な話をするのに避けて通れないポイントでした。

「現金払いの経費」というのは、フリーランスの帳簿づけ(経理)のキモです。そこさえクリアなら、あとはたとえ確定申告間際でも、それほど困ることはありません。

振込・引落しなど銀行経由の取引であれば、通帳に履歴が残っているので忘れないし、領収書のような紛失もないからです。

つまり。ヌケモレが怖い「現金払いの経費」は都度クリアにし、溜め込まないしくみが「毎日5分だけ経理」。

ムダな税金、ムダな時間を使わずに済むよう、ぜひ取り組んでみましょう!

 

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  きょうの執筆後記
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フリーランスが「現金出納帳」をつけることはおすすめしていません。
「仕事用の現金」なんてありもしないものを、さも「ある」ように帳簿をつけるのはウソになりますから。
もちろん、「仕事用のサイフ」に「仕事のためだけの現金」をほんろうに持っている場合にはその限りではありません。
が、そういう方をお見受けしませんね。なかなか。

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ABOUTこの記事をかいた人

税理士レス経理エバンジェリスト、フリーランス型税理士。1975年生まれ。 フリーランスの経理・会社の銀行融資支援を得意にする、横浜市の諸留誕税理士事務所・所長。2016年4月、18年間の「勤め人」を脱して独立開業。以来、ブログを毎日更新中!