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『すぐ加入』の一択!フリーランスなら小規模企業共済

フリーランスの小規模企業共済

フリーランスなら、「小規模企業共済」制度に加入の一択。

というくらいオススメです。えっ? 小規模企業共済ってナニ? というフリーランスのあなたは必見です。

目次

フリーランスのためのオトクな退職金準備制度「小規模企業共済」

フリーランスの節税と言えば?

小規模企業共済でしょっ! と言ってもいいほどの「ド定番商品」ですが。

一般になじみのあるものではなく、とくにフリーランスなりたてという場合には、「小規模企業共済? なにそれ?」という反応は少なくありません。

わたしが毎月開催している「フリーランスのためのはじめての確定申告・経理セミナー」でも、「知らなかった」と言われる方がほとんどです。

ちなみに、小規模企業共済とは。ひとことで言うと「フリーランスの退職金準備制度」です。

将来のじぶんの退職金を、じぶんで準備しながらトクをする。それが、小規模企業共済。

これを何もせずにいれば、トクはおろか、退職金をもらうことだってできません。

そんなわけで。フリーランスのあなたには、ぜひとも「小規模企業共済にご加入を!」ということでお話をしていきます。お話の内容は次のとおりです ↓

  • 小規模企業共済 3つのメリット
  • メリットを活かすために「すぐ加入」

それではこのあと、順番に見ていきましょう。

 

小規模企業共済 3つのメリット

そんなに「トク」だと言うけれど。なにがそんなにトクなのか?

小規模企業共済 3つのメリットがおトクなのです ↓

  1. 貯金をしながら節税できる
  2. 老後資金が貯まる
  3. いざという時の備えになる

① 貯金をしながら節税できる

小規模企業共済に加入をすると。加入者は、毎月1,000円から70,000円のあいだで「掛金(かけきん)」の金額をじぶんで決めて、その支払いを続けます。

この「掛金」を言い換えるならば「貯金」です。貯金のように、おカネを積み立てる。

そして将来、仕事をやめるときに「共済金」というカタチで受け取ります。この「共済金」が、いわば「退職金」です。

以上が、小規模企業共済のしくみですが、この中に「2つの節税ポイント」があります ↓

  • 毎月の掛金は、「所得控除(経費のようなもの)」ができて、毎年の税金を抑える効果がある
  • 将来受け取る共済金は、「退職所得控除(経費のようなもの)」ができて、受け取り時の税金を抑える効果がある

さきほど、毎月の掛金は貯金のようなものだ、と言いました。

銀行に貯金しても1円の節税にもなりませんが、小規模企業共済では掛金で節税ができます。

【参考】具体的な節税額は?

掛金の金額、掛金の納付期間などによってケースバイケースです(小規模企業共済のWEBサイトで、かんたんな「加入シミュレーション」が用意されています)。

参考までに。課税所得(利益のようなもの)が500万円・毎月の掛金が3万円だと、「毎年 約11万円」の節税効果(所得税・住民税あわせて)があります。

もちろん、年間 36万円を銀行に貯金しても、この節税はできません。

② 老後資金が貯まる

掛金で節税ができるとは言うけれど。その支払った掛金は将来ちゃんともらえるのだろうね? と言うのであれば。

原則、もらえます。「支払った掛金以上の金額」を、将来、共済金として受け取ることができます。

手元におカネ(現金・預金)として置いておくと、ついつい使ってしまうということもあるでしょう。

そのうえ、フリーランスの年金制度は基本的に「貧弱」です。老後資金はじぶんで確保しておかねばなりません ↓

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そのようなフリーランスの悩める老後資金事情をサポートしてくれるのが小規模企業共済です。

ただし。仕事をやめる(死亡を含む)前に、じぶんの都合で解約をしてしまうと、受け取ることができる金額は「元本割れ」を起こすことがあります。

掛金の金額をムリしすぎてやむなく途中で解約… ということがないように気をつけなければいけません。

③ いざという時の備えになる

手元におカネ(現金・預金)として置いておくと、ついつい使ってしまうということもある。これは老後資金に限ったことではありません。

事業を続けていれば、いざという時が起こりえます。思わぬ「入り用」が起こりえます。そのときにおカネが無ければ、やはり困るわけで。

そんなときの備えとして、小規模企業共済には「貸付制度」が用意されています。

掛金の範囲内(納付期間により掛金の7~9割)で、借入をすることができるのです(返済期間や利率などは、小規模企業共済のWEBサイトを参照)。

貸付制度は利用をしないに限りますが、「いざという時」には、毎月の掛金がわが身を救ってくれるかもしれません。

 

メリットを活かすために「すぐ加入」

ここまで、小規模企業共済 3つのメリットをお話ししてきました。

これを受けて、本記事でもっともお伝えしたい点についてお話しをすることにします。それがこちら ↓

  • 掛金納付期間が長いほど、将来受け取る金額が多くなる
  • 掛金納付期間が長いほど、受け取るときの税金が少なくなる(あるいは税金ゼロ)

注目は、「掛金納付期間が長いほど」トクをするというところ。

つまり、フリーランスになったなら、早く加入して掛金納付期間が長いほどトクをする。ですから、「すぐ加入」がオススメです。

掛金納付期間が長いほど、将来受け取る金額が多くなる

小規模企業共済では掛金納付期間が長いほど、将来、共済金として受け取る金額が多くなります。

本投稿日(2018年3月26日)現在、小規模企業共済のWEBサイトでは次のような事例が掲載されています ↓

【 掛金月額 10,000円の場合 】

掛金納付期間共済金共済金 ÷ 掛金合計
  5年(掛金合計額:   600,000円)621,400円103.6%
10年(掛金合計額:1,200,000円)1,290,600円107.6%
15年(掛金合計額:1,800,000円)2,011,000円111.7%
20年(掛金合計額:2,400,000円)2,786,400円116.1%

上記のとおり、加入期間が長いほど、将来受け取る金額が多くなります。掛金納付期間が長くなるほど、「共済金 ÷ 掛金合計」の割合が大きくなっている点でおトクです。

掛金納付期間が長いほど、受け取るときの税金が少なくなる(あるいは税金ゼロ)

小規模企業共済では掛金納付期間が長いほど、将来、共済金として受け取る金額にかかる税金が少なくなります。

これは「退職所得控除」というしくみによるものです。

退職所得控除について平たく言うと、「共済金という収入」に対する「経費」のようなものです。

また、掛金納付期間が長いほど、退職所得控除の金額は大きくなります。具体的には、掛金納付期間 1年あたり40万円(20年を超えた分は1年あたり70万円)で計算します。

したがって、掛金納付期間が長いほど退職所得控除の金額が大きくなり、受け取る共済金にかかる税金は少なくなります。

共済金(収入)よりも、退職所得控除(経費)のほうが大きい、というケースであれば税金はかかりません。

このことから、たとえ毎月の掛金額が少なくても、長く納付をしているほうがトクだということがわかります。

最低金額の 1,000円でもいいので、まずは始めておきましょう(掛金の金額は、あとから増額・減額が可能です)。

 

 

まとめ

フリーランスなら小規模企業共済にすぐ加入、ということについてお話をしてきました。

すぐに使うアテがなく、老後に向けて貯金をしているというのなら。その貯金を小規模企業共済に振り向けることを検討しましょう。

加入を希望する場合は、小規模企業共済のWEBサイトから「申込書」などを資料請求できます。

 

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