ディズニーの掃除に学べ!経理にも哲学を。

掃除

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突然ですが、なぜ経理をしているのでしょうか?

「税金の申告もあるし、やらないわけにはいかないから」

たしかにそれはひとつの答えです。でもそこには「欠けているもの」があるかもせれません。

「経理はやらなければいけないからやる」という方へ

事業をしていれば、自然、経理をやることになります。いまさらですが質問です。「なぜ経理をやるのか」という経理の動機にはどう答えますか?

「経理はやらなければいけないもの」

事業者としての義務を答える声が多く聞こえてきそうです。

もしそうであるのなら、ここはまず、とあるファストフード店の「掃除」の話にお付き合いください。

ディズニーの掃除は「掃除ではない」

1枚の写真を掲載します(クリックで拡大できます)。某ファストフード店で食事をした際、隣のテーブルを写したものです。

ファストフード店の床

少し見にくいかもしれませんが、テーブルは乱れ、床には食べ物やカップのフタが落ちています。私が食事をはじめてから帰るまで、約1時間の間ずっとこのまま。

その間、店員の方が3回ほどテーブルの横を通っています(って、ただ見ていた私もすみません・・・)。はたして、店員の方が気づいていて放置をしたのか、まったく気づいていなかったのかはわかりません。

ただ、ここで想像できるのは、「掃除をする時間になる」あるいは「掃除の指示をされる」のでないと、このテーブルはきれいにならないだろうなということです。

ディズニーの掃除で有名なコト

ここで私の好きな東京ディズニーリゾートを引き合いに出します。ディズニーリゾートは、非常に清潔な場所として定評があります。

あれだけたくさんのゲスト(客)がいながら、気になるほどのゴミが落ちているということはほとんどありません。

また、広い敷地内の施設はどれもきれいな状態で維持されています。ペンキが剥げている(演出ではなく)とか、電球が切れているというような状況はあまり見たことがないはずです。

ディズニーリゾートの掃除については有名な話があります。

  • 清掃エリアを区分し、15分に1度は巡回清掃している
  • ゴミをすぐに捨てられるように、8mごとにゴミ箱を設置している
  • 閉園後には毎日、園内の床を水洗いしている
    (赤ちゃんがハイハイしても汚れないレベルが基準!)など

聞いたことがある方も多いことでしょう。

ですが、「だからディズニーリゾートはきれいなのか~」なんていう呑気な話で終わろうというわけではありません。

置き去りにされているファストフード店の清潔さ

さて、某ファストフード店とディズニーリゾート。両者の違いはどこにあるのでしょうか?考えてみましょう。

巡回清掃や床の水洗いなど、ディズニーリゾートの清掃に対するオペレーションやルールは充実しています。

しかし、ファストフード店にはオペレーションやルールがないかといえば、決してそんなことはないでしょう。むしろ飲食店としての衛生を保つために、膨大なマニュアルも存在するはずです。

つまり、清掃が行き届いているかどうかは、オペレーションやルール、マニュアルとは関係がないということですね。では、違いはどこにあるのか?

企業哲学です。もう少し正確にいうのであれば、「企業哲学の掃除への落とし込み度合」。日常の掃除にまで企業哲学は染み込んでいるのか、ということです。

ディズニーリゾートには「ゲストに感動をあたえる」という哲学があります。その哲学は、随所に深く落とし込まれています。

従業員を「キャスト」、ゲストから見える場所を「オンステージ」と呼びます。大舞台(ステージ)をキャストが創り上げ、ゲストに感動を与える。ストーリーとして、役割として、細部に至るまで哲学が落とし込まれているのです。

結果、キャストは「キャストとしての完璧な演技」を身に着け、掃除をしている姿をゲストに見せる(あるいは魅せる)ことで、ゲストに感動を与えようとします。そこに働く喜びを見出そうとします。

その証左として、「カスト―ディアル・アート」の話を付け加えます。カスト―ディアル・アートとはカスト―ディアル(清掃係)が、水を付けたホウキの先で、園内の床に描く「おえかき」です。

雨が降る園内のゲストに少しでも楽しんでもらおうと、キャストの試みからはじまったと聞きます。掃除をただの掃除として、義務としてやっている場合に聞ける話ではありませんね。

このようなキャストはテーブルの乱れを、床の汚れを、無視したり、見逃したりするのでしょうか?いわんや1時間の間に3度も。

経理だって感動できるし喜べる

残念ながら、冒頭のファストフード店の店員に「おえかき」はできないでしょう。

もちろん、ここでいう「おえかき」はただの比喩表現であり、ほんとうに絵を描いてほしいわけではありません。ファストフード店の店員としての「おえかき」とはなにか?、という話です。

ディズニーにはディズニーの、ファストフード店にはファストフード店の哲学がありますから。

ずいぶん長い「寄り道」となりましたが、翻って「経理」に戻ります。

経理と掃除の類似点として、「やらされ仕事」になりやすいということが挙げられます。義務付けられているものはみな、「やらされ」の一面があります。「経理はやらなければいけないもの」という発想がまさにそれです。

ファストフード店の事例のように、「掃除のための掃除」では、顧客に感動をあたえたり、働く人が喜びを見出すことは難しいでしょう。

「経理のための経理」にも同じことがいえます。経理だから顧客を感動させることができない、なんてことはありません。経理だから働くことに喜びを見出せないなんてこともありません。

ディズニーとウチでは違うから、というのもそれは違います。資金力や事業規模の話をしているわけではないからです。あくまで考え方、哲学の話です。

とてもお説教めいてしまい、不遜だと感じられたかもしれませんが、私自身、経理に携わる者としての自戒を込めてのお話なのでご容赦下さい。

とかく経理は嫌われモノです。

「イヤイヤながらもしかたなく」
「時間やコストがかかるだけ」

そんな声ばかり聞こえてきます。

それは、企業哲学の落とし込みが足りていない、というサインなのかもしれません。あらためて「哲学が宿る経理」、考えるきっかけにしてみませんか?その姿は100社100様です。


本投稿のいかなる記載も、 特定のファストフード店およびその店員を誹謗中傷する意図はありません

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  きょうの執筆後記
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ディズニーリゾートに行くと、ついついキャストばかりを見てしまいます。
身のこなし、しぐさ、話し方など。あの人「カッコいいな~」みたいな。
ジロジロ見られて嫌がられているかもしれませんね・・・
でも、やっぱり楽しそうに働いている姿はカッコいいものです。

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ABOUTこの記事をかいた人

税理士レス経理エバンジェリスト、フリーランス型税理士。1975年生まれ。 フリーランスの経理・会社の銀行融資支援を得意にする、横浜市の諸留誕税理士事務所・所長。2016年4月、18年間の「勤め人」を脱して独立開業。以来、ブログを毎日更新中!