世界一周クルーズ船「オーシャンドリーム号」に乗ってきた! って、船内見学会だけど。
というわけで、「社会勉強」的な気持ちで見てきた内容をレポートします。ご興味あれば、いちどあなたも見学してみるのはいかがでしょうか?
「世界一周」よりも「世界一周する船」に興味がある
2018年8月26日(日)、横浜・大さん橋国際客船ターミナルにて。
世界一周クルーズ船「オーシャンドリーム号」の船内見学会に、家族で参加をしてきました。
世界一周クルーズに行く予定はいまのところまったくないのですが。ここはひとつ「社会勉強」に、ということで。
わたし自身、「世界一周」ということよりも、「世界一周する船(豪華客船とか)」のほうには以前から興味があり。客室とか船内設備とかってどんなカンジなのかなぁ… みたいな。
そこでこのたび、たまたまネットで見つけた船内見学会に申込をしたしだいです。
見学会のようすをお話する前に。予習として「オーシャンドリーム号とは?」について、少しばかり触れておくことにします。
オーシャンドリーム号とは
今回の見学をした「オーシャンドリーム号」とは、日本のNGO(非政府組織)である「ピースボート」が主催する世界一周クルーズで使われている客船です ↓
なぜ、うちわ? 現地で現物の「全体像」をじょうずに撮れなかったからです… だから、それ以上聞かないで。
ハナシを戻します。
世界一周するような客船なのですから、「さぞかし大きかろう」とも思うわけですが。オーシャンドリーム号はそれほど大きくはありません。
イメージとして、日本最大の豪華客船「飛鳥II」と世界最大の豪華客船「シンフォニー・オブ・ザ・シーズ」と比較してみると ↓
オーシャンドリーム号 | 飛鳥II | シンフォニ・オブ・ザーシーズ | |
全長 | 205m | 241m | 362m |
全幅 | 26.5m | 29.6m | 66m |
高さ | ? | 45m | 72.5m |
乗客定員 | 1,422人 | 872人 | 6,680人 |
客室 | 500室 | 436室 | 2,759室 |
就航 | 1982年 | 2006年 | 2018年 |
以上のとおり、オーシャンドリーム号は豪華客船ほど大きくないことがわかります。
こうして見ると、シンフォニー・オブ・ザ・シーズは異常ですね。異常に巨大。大きなビルが海の上を走ってる、そんなカンジ(当然、見たことがないのでイメージ)。
その他、オーシャンドリーム号の特徴としては、船の大きさのわりには乗客定員が多い。飛鳥IIと比べてみるとわかります。
加えて、オーシャンドリーム号は「古い」。築後 30年を超えている、いわば老朽船です。
そんなこともあって(NGO主催ということもありますが)、ピースボートによるオーシャンドリーム号の世界一周クルーズは「安いっ!」と評判です。
「世界一周の船旅 99万円」と言えば
ところで、街中などでこんなポスターを目にしたことはないでしょうか ↓
「そういや、見たことあるなぁ」という人も多いことでしょう。これが、ピースボート主催の世界一周クルーズ。世界一周が 99万円から、というところにインパクトがありますね。
ちなみに、飛鳥IIの場合には、最低でも 300万円以上みたいで。たしかに、ピースボートは安い。
なお、さきほどのポスターは、ピースボートのボランティアスタッフによって貼られています。そして、貼った枚数によって、世界一周クルーズ料金が割り引かれるしくみとのこと。
これにより料金の全額を割り引くほどポスターを貼りまくる猛者もいるようで。場合によっては、おカネが無い若者でも、世界一周クルーズに参加できたりもするわけです。
そういうことだからかどうなのか、いろいろな「客層」が集まるピースボートの世界一周クルーズでは、船内でいろいろとあるようで(価値観やマナーの面など)。
いっぽうで、ピースボートはもともと、国際交流を目的として設立された日本のNGO(非政府組織)なのであり、高い使命感に基づいた活動を続けている団体です。
いろいろな「客層」が集まることは想定内であって、いわゆる「フツーの世界一周クルーズ」とは区別をすべき(したほうがよい)だろう。というのが、わたしの理解です。
なんて知ったふうなことを言っていますけど。わたし自身は、世界一周クルーズ自体の経験がありませんので雑感です。悪しからず。
というわけで、だいぶ前置きが長くなりましたが、このあと船内見学会のようすを見ていきましょう。
ピースボートでは、2020年春にあたらしい船「エコシップ」を造船中。乗客定員 2,000人・客室 750室、総トン数でも飛鳥IIを超えて、日本最大のクルーズ船となる予定です。
炭素排出量を抑えるために液化天然ガスを主な燃料とし、船上には 10本のマスト型ソーラーパネルを配置。世界でもっとも地球にやさしい未来型客船、がコンセプトです。
オーシャンドリーム号の船内見学会のようす
ピースボートの世界一周クルーズ船「オーシャンドリーム号」の船内見学会について、そのようすをお話していきます。
9:30 受付
参加をしたのは、横浜・大さん橋国際客船ターミナルの見学会。
ほかにも時期によって、博多、神戸、名古屋、別府などで開催をしているようです(わたしは見学会のネット広告をたまたま見つけました)。
この日は、午前の部と午後の部、どちらも事前予約制。わが家は午前の部で、「開始時間の9時半」ちょっと過ぎに着きましたが、すでに長蛇の列 ↓
本日の参加予定者は 7,000人だとか… 老若男女ではありますが、ご年配の方が多めではあります。おカネも時間も余裕あり、といったところでしょうか。
ウチのように「子連れ」もチラホラいますが、どうしても冷やかし感がぬぐえません…
それはそれとして。
受付時には、予約後に配送される乗船券、参加費ひとり 1,000円(ネット予約だと 200円割引あり)、顔写真付きの本人確認書類(パスポート・免許証など)が必要になります。
こどもなど、顔写真付きの本人確認書類がない場合には、事前に顔写真(4.5cm × 3.5cm)を準備して持参しなければいけません。「水ぎわ」ということでなかなか厳重。
乗船
受付終了後は、おのおのタラップを渡り乗船です。
そこら中にスタッフがいますが、別になにをしてくれるわけでもありません。自由行動。
いや、べつに文句を言っているのではなく。むしろ、おのおの好きなように見学をできていいよね。ということです。
正直、「世界一周クルーズ行きましょうよ!」などと強烈に勧誘をされたらどうしよう… みたいな不安が無きにしもあらず。そういった心配は要りません。
ただし、見学会の申込をしたあとには、山のようなパンフレットやDVDが届きます^^;
で。乗船すると、まずはオーシャンドリーム号の5階「レセプション」です。ホテルで言う「フロント」ですね ↓
ここから先は、受付後に渡される「船内案内図」をもとに、公開されているエリアを自由行動です。渡された案内図がこちら ↓
7F・客室いろいろ
客室はいろいろあります。1人部屋、2人部屋、2人相部屋、4人相部屋など。
それぞれ、船の外側の客室であれば「窓」がありますが、内側の客室には「窓」がない。窓がない船旅もキツそうだけど… お値段がだいぶ変わるのでしょう。
いくつかの部屋について、写真でご紹介をしてみます ↓
1人部屋・窓あり(シングル スタンダードII)
1人部屋、ベッドも大きく、部屋には小さなデスクとトイレ・シャワーブース付き(トイレ・シャワーブースはいずれの部屋にもあるようです)。
プライベート空間としては、じゅうぶんですね。これで世界一周クルーズ(約100日間)だと、だいたい 300万円強のお部屋です。
窓が無い部屋(シングル エコノミー)だと、そこから1割引きくらいのお値段になります。
2人部屋・窓あり(ペア スタンダードII)
2人部屋、ベッドはツイン。上記のような窓ありだと、ひとりあたりの料金は 230万円くらい 。
窓がないタイプ(ペア エコノミー)だと、ひとりあたり 200万円くらいです。
2人相部屋・窓なし(セミシングル エコノミー)
相部屋の2人タイプ、窓なしです。窓がないと暗いですし、相部屋で隣人とのあいだを仕切るのはカーテンのみ(天井にカーテンレールが写っていますね)。
トイレ・シャワーブースは部屋にありますが、それぞれひとつですから共用です。ひとりあたりの料金は 200万円強。なかなか。
4人相部屋・窓なし(フレンドリー エコノミー)
相部屋の4人タイプ、窓なし。ベッドは2段ベッド。カーテンで仕切れはしますが、長い船旅、プライベート空間としてはしんどそうですね…
料金はひとりあたり 120万円〜150万円くらい。だいぶ金額が下がり、オーシャンドリーム号ではいちばんリーズナブルなタイプのお部屋です。
10F・豪華客室
オーシャンドリーム号の10階(最高階は11階)には、8室ほど、バルコニー付きの豪華なお部屋があります ↓
バルコニーはこんなカンジです。とりあえず、寝っ転がって空を眺めてみましたが、さすがにクルーズ感が出ますね ↓
なお、部屋にはウォークインクローゼットや、バスタブ付きの風呂があります。
もちろん、お値段は跳ね上がり、ひとりあたり 400万円くらい。いちばんお安い相部屋料金の3倍以上かぁ… とすぐに計算をしてしまいます。
船内のいろいろな施設
客室以外について、オーシャンドリーム号の船内施設を見ていきましょう。
7F・展望大浴場
露天風呂的な ↓
8F・バー(カサブランカ)
オーシャンドリーム号の中にはバーが3つ。その中のひとつです。バーの側には書棚もあり、お酒を飲みながら読書なんていいですね ↓
8F・ラウンジ(バイーア)
オーシャンドリーム号には、他にラウンジが3箇所。その中のひとつ(いちばん小さい?)。夜はお酒、昼はイベントスペースに ↓
8F・プール&ジャグジー
これぞクルーズ船、ってカンジの。 ↓
同じくらいの大きさのプールとジャグジーが1箇所ずつ、それぞれ別の場所にもあります。
8F・フリースペース
クルーズの受付・相談会をやってました ↓
オーシャンドリーム号のなかにある、いくつかのフリースペースや、日中のバー・ラウンジでは、航海中に各種のイベントが開催されるとのこと。
水先案内人と呼ばれる「特別ゲスト」的な方によるイベント、乗客による自主企画など盛りだくさんなのが、ピースボートのウリでもあるようです。
毎日発行されるという「船内新聞」には、イベントがびっしりです ↓
10F・デッキ
船の外周に沿ってデッキが続き、ウォーキングやランニングスペースとしても ↓
10F・ジム
ランニングマシーンなどがありますが、利用者は少ないとのこと。多くの人は、前述のデッキのほうを使われるそうで。
10F・スポーツデッキ
バスケットやサッカーなどの球技ができます。少し離れたところには、ゴルフの打ちっぱなしスペースも。
11F・最上階のデッキ
最上階からの眺めはこんなカンジ ↓
最上階のデッキには、ジャグジーがあり、ビーチベッドも並べられています。
まとめ
以上、世界一周クルーズ船「オーシャンドリーム号」乗船レポートでした。
世界一周クルーズに行く予定もないのに見学会へ。けれども、こういう世界・楽しみ方もあるのだな、ということを知ることができる良い機会でした。
わたしと同じく予定はないけど、船には興味が… というあなた。見学会を探してみてはいかがでしょうか。