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税理士に渡してたはずの領収書。ほんとうに経費になっているの?

領収書と現金

領収書などは税理士に渡して経理は丸投げ。そんな楽チン経理で実は損をしているのかも。

渡したはずの領収書。ほんとうに経費になっているかは確かめたことはありますか?

目次

経費の領収書を税理士に渡したら税金が高くなる!?

現金支払の経費の領収書について、なんの「処理」もせずに税理士に渡していませんか。

本来経費であるはずの領収書が、税理士の判断で経費からはずされていることがありえます。

「疑わしきは私費(≠経費)」という税理士のサガ

税理士との業務契約の種類として、「経理代行・記帳代行」というものがあります。

経理に関する帳簿の記入、つまり記帳をお願いする記帳代行。そして、記帳代行も含めて経理丸ごとお願いする経理代行。

代行の範囲はケースバイケースでしょうが、経理に関する一切合切の書類を税理士に託して任せるということもあるでしょう。

実はこのとき、現金払いの領収書の扱いは、税理士としては微妙なところがあります。

たとえば、百貨店の婦人服売場の領収書(あるいはレシート)。

これを見た税理士に何も情報がなければ、「これは社長の奥さんの私物だな」として経費からはずす処理が「可能性として」考えられます。

でも実は、大事な得意先様への贈答品、つまり交際費という立派な経費かもしれません。

このような「内容に疑問がある領収書」について、代行を依頼したお客様に対して税理士がていねいに確認をとるかどうかは・・・

この点、当然ながら税理士についてはお客様に確認なり、指導なりをすべきと言えます。

ですが実際はわかりません。契約内容やそれぞれの税理士の資質によるところもあるでしょう。

ただ税理士の側として、疑わしい支出は経費から外すほうが無難だと考える「傾向」はあるものです。

税理士を擁護するわけではありませんが、領収書を税理士に丸投げするお客さまにも責任の一端があります。

本来は経費であるはずのものが、経費から除外されたりしないように。代行を依頼する側も次にお話しすることはやっておきましょう。

誤って経費が除外されれば、支払う税金は当然その分高くなるのですから。

領収書には「なんのために」をメモ書きする

領収書やレシートには「なにを買ったか」は書いてあったとしても、「なんのために買ったか」までは記録されていませんよね。

たしかに買い物の内容・中身は大事です。しかし、経理処理するうえでもっと大事なのは、「なんのために」という目的です。

いくら顧問税理士と言えど、「目的」は教えてもらわなければわかりません。

先ほどお話ししたように。同じ婦人服を買うでも、自分が着るためか、贈答のためかで、経費になるならないが変わります。

では、たとえば花瓶を買ったとしてらどうでしょう?

職場に置くために買ったのか、従業員の結婚祝いで買ったのかで経費の処理は変わります。

この場合はどちらも「経費」ではありますが、職場に置くなら「消耗品費」、結婚祝いなら「福利厚生費」と勘定科目が変わるのです。

「経費でありさえすれば勘定科目などどうでもよい」という考えもあるかもしれません。

しかしそれでは経理の結果をほんとうに活かすことはできません。

一貫したルールによる経理であればこそ、その結果について比較や分析に意味がであるといえるのですから。

前回の処理はどうだったけ?ま、今回はこれでいっか。なんて経理では比較や分析など、とてもとてもできません。

比較や分析の話はのちの機会に譲りますが。経理を「イイ加減」にやってしまうのはとてももったいないことです。

自分でやるにしても誰かに頼むにしても、経理には必ず時間とお金がかかっています。

そこまでした経理の結果が使えないものであれば、なんのための経理かわかりません。

経理は税理士のためにやるものでも、税務署や銀行のためにやるものではありません。

経理は自分(自社)のためにやるものです。

ただしい経理の結果を見ながら、ただしい判断や行動にいかせるように。経理を税理士に任せるにしても最低限はやっておきましょう。

繰り返しになりますが、税理士に領収書を渡すときには、「なんのために」をメモ書きをしてから。忘れずに。

メモ書きは領収書の余白や裏面を利用していただいてかまいません。

経費からはずされるだけでは済まない損がある

もしも、さきほどお話ししたような税理士側で誤って「領収書が経費から外されている」場合。

税金が高くなることに加えて、さらなる損をこうむる可能性があります。脅しているわけではありません、事実です。

その損とは、「銀行借入が難しくなる」という損です。

↓↓ つづく ↓↓

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  きょうの執筆後記
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今日はとある会社の社員の方向けに「固定資産とは」をテーマに研修をさせていただきます。
システム開発を事業にする会社さんですが、固定資産のシステムづくりに関与するためとのこと。「むずかしいことをかんたんに」伝えられる講師を務めたいと思います。

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