「伝える力」が足りないばかりに、悔しい思いをしていませんか?
ビジネスシーンでは誰かに伝える場面の連続です。
伝えてこそ、伝わってこそ
同僚との意見交換、上司への企画提案、社内会議、取引先との商談、など。自分の「考え」を表明する場で、「どうも伝わらない・・・」。
そんな思いをすることはありませんか?
「あ~、なんでわかってもらえないんだ!」くやしさのあまり感情的になってしまうこともありますが、ここはひとつ冷静に。
そんなときはひとまず、自分の「伝える力」を疑ってみましょう。
自分の考え方に「偏り」や「不足」はないか?相手が理解できる「筋道」で話を進められているか?周囲の「合意」を超えて、「参画」にまで巻き込めているか? などなど
ビジネスには必ず、「相手」が居ます。
ビジネスとは、その「相手」とわかりあうために「伝える」ことの連続でもあります。相手が社内の人であれ、社外の人であれ、それは同じこと。
伝えることの連続を生きるビジネスパーソンに必須のチカラが「伝える力」です。
では「伝える力」とはなんぞや、を考えるとき、わたしはそれを支える「術(すべ)」が3つあると考えています。
- 照らす技術
- 魅せる技術
- 導く技術
相手が抱くであろう疑問や不安を受け入れ、応えていく「納得感あるストーリー」を組み上げる術。自分の思考に枠(フレームワーク)を照らし、思考の偏りや不足を排して、再構築する術。
それが「照らす技術」。
人の思考にはクセがあるものです。ユニークさとは別次元にある、ひとりよがりなクセは伝える力を弱めます。
フレームワークと言われる先人の智恵に思考をあてはめると、クセを正すきっかけを得られます。
それが「魅せる技術」です。
自分の疑問や不安が残れば、人は首を縦には振らないものです。相手の疑問や不安にまで思いを馳せ、その解消までを「自分の考え」にプラスして提示する。
ひと手間もふた手間も惜しまない細やかさが、伝える力の精度を高めるはずです。相手が多勢であるとき、交錯するそれぞれの思惑を把握し、場を治める術。
それが「導く技術」。
必ずしも相手と一対一ではありません。そのとき伝えることはより難しさを増すものです。
それは、場に居る者の思惑は多くの場合、それぞれに異なるからです。皆を理解し、自分の考えをただしく伝え、場を導く、流れを造るチカラが必要です。
もちろんわたしにも、伝わらずに悔しい思いをしたことがあります。伝えることをあきらめてしまったことだってあります。一度や二度ではありません。
ですが、ビジネスが「伝える」ことの連続である以上、嘆いてばかりはいられませんよね。
せっかくの熱意が、せっかくのアイデアが、伝わらずに悔しい思いをすることがないように。
「伝える力」を支える「3つの術」を磨くための本3冊をきょうはご紹介します。
「フレームワークを使いこなすための50問」己の思考のクセを照らせ
「フレームワーク」なる言葉がやたらと流行った時期もありました。流行に便乗した単なるフレームワーク集、みたいな本ではありません。
実際に現場で起こりうる問題について、戦略を講じるうえで必要なフレームワークを提示しながら解決方法を学んでいきます。
「経営戦略」という大きなテーマを扱うものではありますが、本質を理解すれば、身近なシーンにも充分に考え方の置き換えは可能。
フレームワークの効力は扱う人しだいです。
わたしもフレームワークの「型」を覚えることに躍起になったことがありますが、使い道がなければ意味はありません。
宝の持ち腐れとせず、フレームワークの「使い時」を教えてくれた良書です。
この本から学べること
- フレームワークはどのように使うべきか
- 戦略策定、実行の過程で起きる問題とはなにか
- その問題を解決するフレームワークとはなにか など
「ロジカル・プレゼンテーション」その思い、魅せてやれ
やはり「ロジカルシンキング」なる言葉も流行った時期がありました。こちらもそんな流行に乗った、単なる「ロジカル本」とは一線を画しています。
プレゼンテーションというシーンに注目し、相手に伝えるためにどうすればよいかをあくまで実践的に学びます。
作成する資料の体裁とか、話し方のテクニックとかの細部を気にする前に、いかに「全体像を押さえる」ことがたいせつであるかに気付きます。
要は全体像としての「ストーリー立て」をしっかりするということです。
凝ったプレゼン資料を作成したところで、説得力に欠いた内容やストーリーであれば伝わりません。
わたしもだいぶ痛い目に遭いましたし、今でも気を付けるようにしています。
プレゼンとはまさに「伝える場」の最前線。最前線を例に学べる本書の内容は、日常身近にある「伝える場」にもきっと役立ちます。
この本から学べること
- 提案しなければならない局面ですべきこととはなにか
- 提案内容を構成する技術
- 提案相手の声にどう応じていけばよいのか など
「問題解決ファシリテーター」 終わらない会議に終止符を撃つ
世の中に蔓延すると言われる「終わらない会議」。終わらない会議の元凶は、参加するそれぞれの「伝える力」の欠如でもあるでしょう。
そんな周囲の「伝わらないなにか」を引き出し、問題解決に導く方法を教えてくれる本です。
意見が出ない、結論が出ない、終わらない、というのは人が集まる会議の「あるある」です。
わたし自身、人生のどれだけの時間をそんな「あるある会議」に費やしてきたことか・・・
コミュニケーションの「質」に大きな問題があります。
良質なコミュニケーションのコツは、「テクニックの駆使」だけではなく、「感情の醸成」にもあります。
本書では理論学習にとどまらず、ケーススタディで模擬的に実践を学ぶことができます。
場にうずまく感情を上手に統制し、合意を形成、各々が持っているはずの問題解決力を最大限に引き出す術を学ぶ。
「ファシリテーター」のポジションに立つ機会が多い人には必携の書です。
この本から学べること
- 言いたいことを効果的に引き出すにはどうするか
- 議論をきちんとかみ合わせるにはどうすればよいか
- わかりやすく議論を整理する技術 など
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きょうの執筆後記
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昨日は午前中は打合せ、午後は事務仕事のあと、名刺を見直し。
いまわたしが、物理的な「モノ」として唯一持っている営業ツールが名刺です。
基本の営業ツールは当ブログサイトですので、名刺を受け取った人をブログまで確実に導いてくれる名刺であって欲しいと考えています。
そんなことで通常の名刺とは分けて、「営業専用名刺」を作ろうと検討中。
イメージ言うと、「キャッチ―」なヤツを。表現力に乏しくてすみません。