年末年始、夏休み。まとまった休みには家族でゲームも楽しいものです。
ゲームもいろいろありますがボードゲームはどうでしょう?中でも小学生のこどもがいるファミリー層には「モノポリー」がおすすめです。
家族で盛り上がるボードゲームといえば
その昔、両親・兄弟と「ボードゲーム」をたのしんだ時期がありました。私が小・中学生のころでしょうか。
年末年始などは、家族みなで夜遅くまで盛り上がっていたことを思い出します。
歴史は繰り返す。わが家にも「あの」ボードゲームを、満を持しての投入です。
モノポリーというゲームについて
投入した「あの」ボードゲームとは、「MONOPOLY(モノポリー)」です。
1930年代にアメリカで誕生、販売開始されたモノポリーは世界中に愛好者を増やすほどに大ヒット。世界でも非常に認知度が高いゲームのひとつです。
ゲーム概要は「不動産取引の要素を含むファイナンス系すごろく」といったところでしょうか。
「モノポリー」は「独占」を意味する言葉であり、不動産物件を独占することがゲームの勝敗を左右します。
認知度は高いにもかかわらず、日本ではプレイ経験者が意外と少ない。そう言われているようです。
比較的「プレイに時間がかかる」「難易度が高い」などのプレイを遠ざける理由があります。
その点を考慮されて、モノポリーのアレンジでつくられたのが「億万長者ゲーム」や「いただきストリート」。
それならやったことがある、という人は多いのではないでしょうか。
なぜ、いまなのか
難易度の高さが特徴でもあるモノポリー。これをこのタイミングでわが家に投入したのにはきっかけがあります。
このゲームの対象年齢は「8歳以上」。下の息子が、8歳(小学2年生)に達したということがきっかけです。さらに夏休みも近いことだし、みたいな。
もちろん、8歳未満でもプレイ可能でしょうが、ゲーム中の「計算」「駆け引き」などを考えると妥当な対象年齢といえます。
ちなみに上の娘は11歳(小学5年生)。わが家は家族4人です。
ゲームのプレイヤー人数は「2~8人」とされていますが、経験上「3~5人」くらいがベストかと思います。
モノポリーがこどもにおすすめのワケ
家族でゲームというのなら、選択肢はいろいろあるでしょう。
それでもあえてボードゲーム、その中でもモノポリーというのにはもちろん理由があります。それは、
- ゲームに人生の縮図がみえる、学べる
- 人対人の場面で起きることを知る
それが、モノポリーを家族でプレイするのにおすすめのワケ。特に小学生くらいのこどもといっしょに。
人生の縮図がみえる
ゲームを難しくしている要素でもありますが、最大のポイントは「不動産取引」です。
この不動産取引を通じて、「不動産の考え方」「お金の使い方」「人生のはかなさ」までを学ぶことができます。
隣地は買うべし
このゲームではプレイヤーはすごろくのように、地名などが記載された40マスの盤上を周回しながら、各地の土地購入をすすめます。
同一グループの土地をそろえ、家やホテルを建設することで他のプレイヤーから高額賃料を徴収。自らの資産を増やし、最終的に他のプレイヤーを破産させることを目的にしています。
ここで「不動産の考え方」として、「同一グループの土地をそろえる」ことの意味を学びます。
同一グループ、つまり「隣地」ということなのですが、うまく購入できると土地の価値が上がり、徴収できる賃料が増加します。
隣りの土地は借金してでも買え、そんな格言をゲームは体感させてくれます。
「借金はダメ」ではない場合もある
隣りの土地は借金してでも買え、をまさに「借金」で実現する選択肢が用意されています。
購入した土地には、「抵当」という概念があります。現実の世界といっしょ。抵当に入れることでその土地の価格に応じた「借金」が、プレイヤーの意思でいつでもできます。
お金を借りたいときはこれを裏返して、土地を抵当に入れます(上記画像の左側)。
キャッシュ(お金)を持っていたとしても任意で借金は可能であり、「成長のための積極的な借金」というこどもには少々難しい概念を持ち込んでいます。
多くのゲームでありがちな、キャッシュ(お金)がなくなった結果としての「ただの負の財産」という位置づけではありません。
「借金はイケイケドンドンで」などとこどもに誤解されてもかないませんが、ゲームを通じて「お金の使い方」のはなしができるのはモノポリーのよいところ。
楽しく、自然に、お金について教えるきっかけとして、こどもにとっても違和感なく受け入れられるのではないでしょうか。
人生は思い通りばかりではない
ゲーム中では、いろいろなイベントも発生します。自分ではいかんともしがたいイベントという「外の力」によって翻弄されます。
大げさなようですが、その様は人生の縮図ともいえるもの。盛者必衰の理。
「ちょっとした不用心に足元をすくわれる」という経験を、はやめにゲームで学んでおくことは有意義ではないかと思ったりします。
「税金」を払う、建てた家やホテルの「修繕費」を支払う、けがをして「入院費」を支払うなど。現実的なイベントも多いので「用語」としても耳に入っていく部分があるでしょう。
結局は「人と人」
モノポリーはパソコンソフトやゲーム機などでも遊ぶことができます。でもモノポリーはやっぱり、ボードゲームでやるのがいちばん。なぜか。
人は間違える
プレイヤーは実際に手を動かし、頭を使い、紙幣を扱います。これをコンピュータに任せればラクですが、こどもにとってはそれも勉強です。
もちろん、大人にしてみても脳の退化を防止します(笑)
ゲーム中のイベントも含めて、人がやることには間違いが起こりえます。計算違いや手順の間違いなど。でもそれも「ゲームの要素」。
間違いも勝敗のうち、というのも現実世界に通じること。だからこそ「注意」を払わなければいけないという感覚を養えるものでもあります。
気を付けないと間違えたフリをしてダマすという意地悪プレイヤーも・・・わ、わたしはそんなことしませんよ。
人と人との間にある可能性は無限大
モノポリー最大の醍醐味。それは「他プレイヤー」との駆け引きです。
すごろくの「サイコロを振る」番以外にも、プレイヤーは自由に他プレイヤーと取引が可能なのです。
「キミのその土地を、ボクのこの土地と交換しないか?いまなら100$をさらに払ってもいい」とか。うさんくさいですが、そうやって隣地をそろえたり自分の勝利への条件を整えていくわけです。
これは「対面」でやるからおもしろい。
相手の状況、表情などからタイミングをはかる。一度ダメでも条件を変えてまたはかる。ダメならほかのプレイヤーにもしかけてみる。
「展開の自由度」という点では無限です。ゲームの難易度は高いものの、「人対人」のあり方というところでは社会性の学びであるとも思います。
人と人との間には、想像をしていなかったことも起こりえます。
そのうちに「おこづかいをくれたら、この土地を売ってもイイよ」などと、こどもに言われるのかもしれません・・・
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きょうの執筆後記
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昨日はオフ。午前中は息子とプールの練習に。
午後はそんなわけで家族でモノポリーをしていました。
負けず嫌いなこどもたちは、本気で泣いたり悔しがるのでタイヘンな一面も・・・