きょうの一冊一言は、
小林正観さん著 『ありがとうの奇跡』
この一冊から、きょうの自分に活きる一言を、名言を。見つけ出していきます。
内容紹介
恥ずかしながら、と言えばよいのでしょうか。著者の小林正観さんのことは、この本を読むまでまったく存じませんでした。
2011年に62歳でお亡くなりになるまで、数多くの著書を残され。また、全国各地、年300回という非常に多くの講演をされたと記されています。
そんな著者の肩書は、Wikipediaによれば。心理学博士、教育学博士、社会学博士、心学研究家、コンセプター、デザイナー、歌手…と幅広く。
「学生時代から人間の潜在能力やESP現象、超常現象に興味を持ち、心学などの研究を行っていた」のだそうです。う~む、ちょっとアヤシゲだわ。
今回紹介する著書の中でも、守護霊やら宇宙論やらいろいろ出てきます。
こういうのって「スピリチュアル」って言うんだろうか?と。正直、わたしレベルでは「行き過ぎている」と感じるところが無いわけでもなく、読む人を選ぶものかもしれません。
それでも、なぜか最後まで嫌気せず、けっこうな箇所に線を引きながら読み切りました。「総論反対・各論賛成」という不思議な読後感が残った1冊です。
「いいとこどり」の理解を小林正観さんがお許し下さるかはわかりませんが。心惹かれた一言を紹介していきます。
きょうの一冊一言
『ありがとうの奇跡』から、わたしが見つけ出したとびきりのひとこと、一冊一言は・・・
人生の後半は、「物」や「中身」を選ぶよりも、「人」を選ぶ。「何をするか」ではなく、「誰とするか」を考えてみましょう。
寿命が80歳の人であれば、人生の後半は41歳から。人生を折り返した人は「意識を切り替えよう」と小林正観さんは言っています。
たとえば、ということで次のような例を挙げています。
- 「どこに行くか」ではなく「誰と行くか」
- 「何を食べるか」ではなく「誰と食べるか」
- 「何をしゃべるか」ではなく「誰としゃべるか」
なるほどたしかに。いま日々の中で、意識を奪われがちなのは「何をする」の方かもしれません。
世界は、周囲は。「何を為すか」に躍起になる姿ばかりのようにも思えます。
何をか為さんや
思い返せば。「昔」のほうが、「誰と」を純粋に楽しみ、「誰と」を強く求めていました。
子供のころは、親・兄弟など家族と過ごす安心を望み。もう少し大きくなれば、気の合う友人と過ごす時間が何よりの楽しみとなり。
そんなとき「何をする」かはいつも二の次で、まずは「いっしょにいる」ことに価値を感じていたわけです。
大学時代なんて何をするでもなく、ただただ時間を共にした友人たちがいました…まさに「誰とするか」です。
それがいまでは、「何かを為さん」という思いばかりが先に立っているような自分。そこに気づかされたのが、さきほどの一冊一言でした。
わたしは現在41歳です。人生も後半に入ったというのにどうやら「誰とするか」の価値を見失っているようです。どこで見失ったんだろう…?さて、あなたのいまはどうですか?
人生の前半戦の忘れ物
人生の前後半について、小林正観さんは次のようにも言っています。
私たちの人生の前半生は、「求めて、手に入れていく時間」ですが、後半生は、「いかに手放していくか」の作業をする時間のようです。
ここでふと思うのは。どうやら、わたしは人生の前半生で「忘れ物」をしてきたのではないか、ということです。
人生の前半生が「求めて、手に入れていく時間」だと言うのなら。わたしは、その前半生で「求めて、手に入れていく」ことに不足があったのではないか?
だから「何かを為さん」と、毎日焦っているのかもしれません。
若いうちは「がむしゃら」に、などと言いますが。そのあたりで足りなかった穴埋めとして、「何をするか」に執着してしまうのかもしれません。
これにどう対処するかは、著者から与えられた課題として取り組んでいくことにします。
ところで。死に際にまで「執着」していると、死ぬことが辛く、怖くなるそうです。そんなものかもしれないな、という想像は働きます。そんな死に際は、やはり御免被りたいものです。
その他 注目の一言
一冊一言以外に、『ありがとうの奇跡』から見つけた気になる一言を。
自信と過信
自分ひとりの力で生きるのではなくて、「ヒト」の「間」で生きるから、「人間」となるのです。「人間の価値は、人との関わりの中で生まれてくるもの」です。
人は「ひとり」でいる限り「ヒト」でしかないのだそうです。「ヒト」というのは単に生物学的に「ヒト」であるというだけのこと。ヒト化ヒト属の「ヒト」…
そんな「ヒト」が「ヒトの間」で生きることで、ようやく「人間」になる。小林正観さんはそう言っています。
ヒトの間に生きるから人間だなんて、なかなか粋なこと言うじゃないの。ってこともありますが。ドキッとさせられる一言でもありました。
フリーランスになって、「ひとり、ひとり」言うようになった自分は、ちょっと危うげなところに立っているようです。
自信を持つことは悪いことではないけれど。過信が過ぎて「ひとり」になれば「人間」にあらず、ただの「ヒト」。
ちなみに、「ヒトの間」で生きるために必要なものが、この本のタイトルにもある「ありがとう(感謝)」なのだそうです。「ありがとう」を言いながら、他者と生きていく。
他者をどうにかする前にまず自分
さいごに話は変わって、「まず自分」ということについて。
「自分以外のものを自分の思い通りにする」という考え方を全部やめる。人のことは気にせずに、まず自分が幸せになることを考える。
他人のことや環境について、思い通りにしようとは考えないことだ。と、小林正観さんは言っています。
他人は他人のものであり、環境は環境でしかない。自分以外のものは「受け入れる」しかない。そのうえで、まずは自分が幸せであれば、他人や環境も幸せに変わるかもね、という話。
他者や環境にいたっては、自分にどうしようもないことも数知れず。自分にできることからやってみる、というのは正論です。そして、こんな一言も残されています。
「世の中を暗い暗いと嘆くより みずから光ってその闇照らせ」
不平不満、愚痴や文句を重ねれば、目の前の闇はその深さを増すばかり。解決のつかない闇に飲み込まれた過去もありますもので、そのあたりはわかります。はい。
だからそれならいっそ、自ら光る。その発想には賛成です。
《 ふと人生の価値を見直したいあなたに、おすすめの1冊です 》
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きょうの執筆後記
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