人生を変える習慣のつくり方 / グレッチェン・ルービン【一冊一言 #08】

人生を変える習慣のつくり方

きょうの一冊一言は、

グレッチェン・ルービンさん著 『人生を変える習慣のつくり方』

この一冊から、きょうの自分に活きる一言を、名言を。見つけ出していきます。

目次

内容紹介

著者のグレッチェン・ルービンさんはアメリカの作家です。もともとはバリバリの法律家でしたが、思い立っての作家へのキャリアチェンジだそうです。

ミリオンセラーとなった『The Happiness Project』(『人生は「幸せ計画」でうまくいく!』)をはじめ、著作は多岐にわたります。

習慣、幸せ、人間の本質を追求するルービンさんの最新作が、本書『人生を変える習慣のつくり方』です。

この本のおもしろいところは、「人にはそれぞれタイプがある」という前提に立ち、「タイプごとの習慣のつくり方」を提唱していること。

ありますよね?他人の良い習慣を聞いても、「それマネできないわぁ」と思うこと。それは、その人とあなたのタイプが違うからです。

自分のタイプがわかっていれば、良い習慣を身につけることができるんだ!というのがルービンさんの主張。説得力があります。

このあとの内容とは直接関係はありませんが。せっかくなので、著者が言う「それぞれのタイプ」についてだけ触れておきます ↓

人のパターン分類

良い習慣を身につけたい、悪い習慣を断ちたいあなたにおすすめの1冊です。

 

きょうの一冊一言

『人生を変える習慣のつくり方』から、わたしが見つけ出したとびきりのひとこと、一冊一言は・・・

正確に言えば、決断という行為がなくなることで習慣となる。

これは、「習慣」についての定義と言っていいでしょう。

たとえば、毎日のようにランニングをしていても。きょうは走ろうかな、やめとこうかな。なんて考えているうちは、「習慣ではない」ということです。

これに対して、ルービンさんは習慣の一例として「朝起きたら歯を磨く」ことを挙げています。

毎朝歯を磨くのに、「磨っこかな、やめとこっかな」とはなりませんよね?フツー。

やると決めていることだからやる。すでに決断されていることだからやる。ただやるだけ。それが「習慣」だと、著者は言います。

つまり。そもそものはじめに、「腑に落ちている」のであれば。その後に、決断は要しない。迷わない、ということ。

歯を磨くことは、「腑に落ちている」から迷わないし、決断が必要ない。習慣として身についている。

これは・意外と・盲点です。

習慣になったような気がしているのに、ある日突然プツンと途絶えてしまうことがあるのだとすれば。

そもそものはじめに、「腑に落ちていない」ということです。だから習慣にしたければ、大事なことはまず「腑に落とす」こと。

この点、ルービンさんは次のようにも言っています。

身につける習慣は、自信や自由を感じられるものでないといけない。だから、「この習慣を身につける目的は何か?」とつねに自分に問うべきだ。

「腑に落とす」ための具体的な方法については、タイプによって人それぞれだから、と。本書ではさまざまな具体例が展開されていきます。

 

その他 注目の一言

一冊一言以外に、『人生を変える習慣のつくり方』から見つけた気になる一言を。

新しい習慣を身につけようとすると、人は自ら「ハードルを上げる」ことがある。熱意なのか、無意識にある自己破壊の衝動なのかわからないが、身につけるのが極めて困難な習慣に自らつくり変えるのだ。

これも習慣に対する盲点のひとつでしょう。

またまたランニングを例に挙げれば。いままで全く走る習慣がなかった人が、「毎日1時間走るゾ」というのはムチャというものです。

ところがどうでしょう?振り返ってみると思い当たるフシはあるのではないでしょうか。

あたらしいことをはじめるときというのは、たしかに「ハードルを上げる」傾向にあるようです。

  • いきなり過度な食事制限
  • いきなり緻密な時間管理
  • いきなり多大な勉強時間
  • いきなり極端な早寝早起 などなど

えっと、すみません。ちょっと耳が痛いです…

いきなり背伸びせず、のんびりいこうよ。と自制するのも、習慣をつくるひとつのコツだと言えそうです。

「自分へのご褒美」なんて言っているあなたへ

習慣にしようとしている最中、自分への動機づけとして「ご褒美」を設定すること。ありますよね?

  • 3キロ痩せたから、きょうだけはケーキ食べ放題っ!
  • 10キロ走ったから、今夜はビール飲んでOK!

みたいな。これらについて、著者は警鐘を鳴らしています。

まず、ご褒美を与えるようにすると、それをやりたいからではなく、ご褒美が欲しいという理由でやるようになるので、習慣にしたい活動に、義務感、喪失感、犠牲といった感情が結びついてしまう。

「習慣の形成にとって、ご褒美は危険だ」とルービンさんは言っています。一見、理にかなっているようだがそうではない、と。

要は。ご褒美が無いとできなくなっちゃうよ、ということです。そういう意味では、

  • 勉強したらゲームしていいよ
  • お手伝いしたらおこづかいあげる

なんていう教育のしかたも危うかったりします。それを示すような実験結果にも触れられていて、ちょっとドキッとする話です。

ゴールの先に何が見えているか

さいごにもう一つ。ゴールを設けることのワナについて。

たとえば、特定のことに30日間取り組んで、新たな行動習慣を身につける人は多い。ただし、30日やり終えたら、ゴールに潜む難関を意識したほうがいい。そうすれば、ゴール到達後も良い習慣を維持するための努力を払うようになる。本当に習慣として定着するかどうかは、31日めにかかっている。

書中では、「ウェディングドレスを着るためのダイエット」が例に挙げられています。

結婚式が終わったとたん、好きなだけだけ食べて体重は元通り。ゴール無きいまはダイエットをはじめようなんて思えない、という話です。ありがち。

「ゴール」自体には強いパワーがありますが、それはゴールを目指す過程でのこと。ゴールした後のことも考えておこうね。ということでしょう。

30日を目指して燃え尽きることがないように。31日めに何をするか、何をしているか。

良い習慣を定着させるためには、決められたゴールではなく、習慣そのものの意義や目的を見据える眼が必要です。

 

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  きょうの執筆後記
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