確定申告、どうやって勉強すれば・・・なんかイイ本ない?
そんなあなたのために。
「フリーランス・個人事業主」が確定申告について学ぶのに、おすすめの本を5冊紹介します。
わかりやすい、おもしろい、つかえる確定申告本たち
毎年3月の確定申告、フリーランス・個人事業者はタイヘンですよね。
開業してはじめての確定申告なら、「どうすればいいの?なにをすればいいの?」と右往左往。
はじめてでなくとも、「もっといい方法は?税金を安くするには?」などなど。確定申告に対する不安と疑問は少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、税理士のわたしが。そんな不安と疑問に応えてくれる「おすすめの確定申告本」を紹介します。
世の中にはたくさんの確定申告本がありますが、次の3つの視点で5冊を選びました。
- わかりやすい・・・初学者、一般の人にも理解しやすいかどうか
- おもしろい・・・飽きずにさいごまで読ませてくれるかどうか
- つかえる・・・申告、日々の経理で「ほんとう」に使える、使いたい情報があるかどうか
どの本もほんとうにおすすめで。確定申告で仕事をする税理士としては、ある意味「商売あがったり」ではありますが(笑)
良いモノは良いんだ、ということで。全力でご紹介をさせていただきます。
《初学者向け》確定申告の意味・確定申告の方法がわかる3冊
確定申告ってそもそもなんなの?どうやってやればいいの?という「初歩・全体像」を教えてくれる本を3冊。とくに初学者におすすめです。
フリーランスを代表して申告と納税について教わってきました
とにかく読者寄り、とことん読者寄りの良書です。「フリーランスを代表して」のタイトルに偽りなし。
初学者や一般の方が持つであろう疑問、感じるであろう不安を切り口に話が展開します。
少々腹黒いフリーランス(表紙イラストのヒト)と、時折ブラックな一面をのぞかせる税理士との対話形式。
ホンネとタテマエを交えながら、リズムよく飽きずに読ませてくれます。
内容としては「広く、浅く」というカンジですが、全体像とその意味を理解するには十分です。
世の中には「はじめての」と謳いながら、必要以上にムズカシイ本が少なくないなか。本書は絶妙なボリューム感でまとまっています。
はじめて手にする確定申告本として。イチオシです。
税理士無しでもできた!個人事業者の【超簡単】経理
こちらはとことん実務チックな本になっております。
確定申告の前提として必要になる「経理」を主テーマに、具体的な方法がていねいに示されています。
「いまやらなきゃいけないこと、そのやりかたをプリーズっ!!」と叫ぶあなたを救ってくれる1冊でしょう。
申告期限ギリギリでもなんとかする「超簡単プラン」、がんばって節税でトクする「少し頑張るプラン」、ラクする「クラウド会計プラン」の3つを提示。
自らの環境に合わせてプランを選ぶも良し、段階的にプランのレベルを上げるも良し。さまざまな読者層に柔軟に対応します。
領収書など書類の整理法から、経理に必要な帳簿のつけ方まで。ていねいに手順を追った説明も、わかりやすく読みやすい。
「税理士無しでも」確定申告を実現したいあなたに、おすすめです。
フリーランスの教科書
前2冊よりは若干レベルが上がった本がコチラになります。
「レベル」と言っても難易度の話ではなく、視点の話。より高い視点から、フリーランスのあるべき姿が論じられています。
たとえば、フリーランスと会社員の違いは何か。それを理解したうえで、営業・交渉・契約はどう考えるか。自分の時給と経営戦略のあり方など。
もちろん、決算・確定申告や節税のことなどにも触れられ、「教科書」の名にふさわしい充実の内容になっています。
フリーランスとして独立する際には、ぜひとも一読をおすすめする1冊です。
《経験者向け》トクする経費のことがもっとわかる2冊
確定申告は経験済み。でも、もっとトクをしたい、節税をしたい。というあなたに、「経費と節税について」を教えてくれる本を2冊ご紹介します。
経費で落ちるレシート・落ちないレシート
およそ事業をしている人で。「経費で落とす」という言葉がキライな人はいないのではなかろうか、と思うきょうこの頃。
なんともアヤシゲなタイトルながらも、うまく事業者心理を捉えた1冊がこちらです。
フリーランスでライターの鈴木ヒロシさんと、梅田税理士という2名の登場人物による対話形式で話は進んでいきます。
わたしも含め、事業者であれば誰もが考えてしまう悪知恵(?)をヒロシさんが代弁。それを梅田税理士がバッサバッサ切っていくという展開です。
とはいえ、切ってオシマイではなく。「経費とはいったい何なのか?」を説いたうえで、さまざまな経費を「落とすコツ」が語られています。
経費で落とすには、事業者側に誠意と努力が必要であること。そして、税務署の考え方を知ること。という非常に大事なポイントをきちんと押さえた良書です。
フリー・ランス・個人事業の絶対トクする!経費と節税
タイトル通り「経費と節税」に的を絞った確定申告本がこちら。
とりわけ「経費」について大きくページを割きながら、その他節税手法や法人化についてまで含む内容は「やや中級者向き」といった観があります。
ちなみに、この本も対話形式。個人事業3年目のあゆみさんと、福島税理士との軽妙なやりとりが読み手に負担感を与えません。
あゆみさんも個人事業者の代弁者。とぼけた感じで、なかなかワルいことを言ってくれちゃったりするわけですが。
そのあたりのありがちな「間違いや勘違い」、事業者の「ホンネ」に、きちんと付き合ってくれる。という本書のスタンスに好感が持てます。
好感が持てます、なんてエラそうに上から目線なワタシですけれど。「正しいものを正しい」と伝えることが、時に難しいことを知る身としては勉強になる1冊でした。
って、さいごは単なる私の感想です。悪しからず。
まとめ
確定申告の不安と疑問に応えてくれる「おすすめの確定申告本」をご紹介してきました。
ひとことで「確定申告本」と言っても、さまざまなレベル感の書籍が売られており。選ぶのにもなかなか迷うものです。
今回はとくに初学者・中級者向けを選んでみましたので、該当する場合には参考にしていただけましたら幸いです。
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きょうの執筆後記
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