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中小企業の粉飾決算『なぜやる?どうやる?どうなる?』

中小企業の粉飾決算

粉飾決算って、なぜやるの? どうやるの? やったあとはどうなるの?

そんな粉飾決算にまつわるいろいろなコトを、「中小企業」のそれにフォーカスしてお話をします。

目次

粉飾決算の3大疑問「なぜやる?どうやる?どうなる?」

ときおりニュースや新聞をにぎわせる「粉飾決算(ふんしょくけっさん)」。

「粉飾とはなんぞや?」の問いにひと言で答えるのであれば。それは、「利益の水増し」です。

会社の業績を示す決算書に意図をもって手を加え、実際の利益よりもよく見せよう(=利益の水増し)という行為が「粉飾」。

もちろん、イケナイことであり、やっちゃいけないやつです。

にもかかわらず、現実には粉飾決算をする会社は一定数存在するわけで。しかも、体感的には「割りとある」のであるから、対岸の火事で済ませるわけにもいきません。

そこで、粉飾決算に関して耳にする3つの疑問についてお話をしていきます ↓

  1. 粉飾決算はなぜやるの?
  2. 粉飾決算はどうやるの?
  3. 粉飾決算をするとどうなるの?

それでは、上記の疑問を順番に見ていきましょう。

 

《疑問1》粉飾決算はなぜやるの?

この疑問に対する回答は、粉飾決算をする会社が「上場企業」か「中小企業」かで異なるところがあります。

まず、上場企業に関して言えば。粉飾をするのは、「株主などの投資家を欺く」ためです。

上場企業の業績が悪くなれば、株価が下がり資金調達に支障をきたします。また、既存の株主などから業績悪化についての責任を問われることでしょう。これを回避するための粉飾です。

いっぽうで、中小企業はと言うと。粉飾をするのは、「銀行を欺く」ためです。建設業の会社である場合には、「公共工事の発注者を欺く」という理由も挙げられます。

業績が悪くなると、銀行融資を受けることができなくなる。公共工事を受注することもできなくなる。これらを回避するための手段が粉飾です。

このように、上場企業と中小企業とで粉飾をする理由が表面的には異なりますが、本質的には「事業を維持するため」というところで一致しています。つまり、会社を潰さないために、ということです。

 

《疑問2》粉飾決算はどうやるの?

この疑問に対する回答はをカンタンに言うとしたらこうなります。アノ手コノ手で利益を増やす。

具体的には、架空の売上を計上したり、架空の在庫を増やしたり、経費の計上を先送りにしたり。もっとスゴイのは、借入金の入金を売上として処理したり…

そんなアノ手コノ手について、詳しくお話するつもりはありません。それはいわば「禁じ手」であり、やってはいけないことなのですから。学ぶだけムダな労力になります。

とはいえ。このあとの《疑問3》につながる話として、粉飾決算の「2つのパターン」については触れておくことにします。

2つのパターンとは、「決算書がひとつだけのパターン」と「決算書が複数あるパターン」。粉飾を手がけるときには、いずれかを選択することになります(実際には手がけないでね)。

決算書が複数あるパターン

便宜上、先に「決算書が複数あるパターン」から説明をします。このパターンは、いわゆる「二重帳簿」による決算が該当します。

決算書の用途に応じて、それぞれ決算書を用意する。税務署用の決算書、銀行用の決算書、公共工事受注用(経営事項審査用)の決算書、といった具合です。

このあと説明する「決算書がひとつだけのパターン」に比べて手間暇がかかるのが欠点です。

それでもこのパターンを選択するのは、「税金はたくさん払いたくない。けど、融資は受けたい。公共工事は受注したい」という矛盾を解決するため。

粉飾した決算書ひとつだけだと、融資・公共工事の面ではOKですが、利益を水増しした分だけ税金が高くなります。それはイヤだ、というわけです。なんというワガママ。

決算書がひとつだけのパターン

文字どおり、決算書ひとつで粉飾するパターンです。つくる決算書はひとつですから、前述した「決算書複数パターン」よりは手間がないのがメリットです。

ただし、粉飾をして利益を水増しした分の税金は払わなければいけません。

ところで。はっきりと言っておきますが、ありもしない利益のために税金を払うなど、これ以上の愚はありません。

税金は、「利益」という財源があるから払えるものであって、その「利益」が無いのに税金を払えばどうなるかは一目瞭然です。ただただおカネが無くなります。

 

《疑問3》粉飾決算をするとどうなるの?

粉飾決算の末路(=どうなるの?)については、3つ挙げられます。

1つめは、いずれバレる。2つめは、疲弊する。3つめは、指標を失う。という3つです。

いずれバレる

粉飾決算にアノ手コノ手があるように。粉飾決算を見破る手法も存在します。公認会計士や銀行などは、「欺かれないように」と躍起になっています。

また、このとき、前述した「決算書複数パターン」はバレやすくなります。銀行はそのあたりを心得ており、税務申告書類を要求することで、二重帳簿を見破ろうとしています。

そのような外部の眼によってバレる、ということもあるのですがもうひとつ。粉飾を手がける会社自らが音をあげてしまうケースもあります。

たとえば。今回の決算が正しくは500万円の赤字だったとします。そこで、1,000万円の粉飾をして500万円の黒字としました、という場合。

その翌年の決算で、前年の1,000万円の粉飾を解消できるほどに利益をあげられるか? つまり1,000万円以上の利益をあげられるか?

500万円の赤字だった会社が、1年で1,000万円以上の黒字に転換することは容易ではないでしょう。結果、翌年も赤字であれば、またしても粉飾を重ねることになります。

アノ手コノ手にも限界はあるのですから、「これ以上はもう無理」という限界がいずれ訪れます。誰が見てもおかしい、誰が見ても粉飾だ、という限界はあるのです。

【参考】税務署は粉飾を黙認する

税務調査等により、もしも税務署が粉飾に気づいたら? 基本的には黙認です。税務署は、納税が少ないことを許しはしませんが、納税が多い分には… ということです。

疲弊する

粉飾をする、つまり、ウソをつく・つき続けるのにもチカラが要ります。余計な手間暇がかかるうえに、ストレスが溜まります。

いつかバレるかもしれないという毎日は、人によっては耐え難いほどの恐怖でしょう。これは、疲弊でしかありません。

指標を失う

これは「決算書ひとつだけパターン」のケースですが。粉飾を続けていれば、その決算書は役に立たないものになってしまいます。

事実とは異なる決算書は、会社の「指標」として使えるようなものではありません。

決算書は本来、会社の状況を「数字」という客観的なモノサシで表現できる唯一無二の指標です。これが使いものにならないというのでは、経営改善もなにもありません。

 

まとめ

中小企業の粉飾決算な『なぜやる?どうやる?どうなる?』についてお話をしてきました。

「なぜやる?」という粉飾の動機は理解します。誰しも会社を潰したくはない、維持をしたい、それはわかります。

けれども、その結果「どうなる?」のか、どうなってしまうのかをよく理解しておきましょう。

少々過激な表現になりますが、粉飾は麻薬と同じです。「今回だけ」はありません。たった1度が命取りです。

 

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  きょうの執筆後記
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