自宅(兼事務所)だとなんか集中できなくてさ、仕事にならないんだよね・・・
というのなら。身も心も引き締まる「神棚」を準備してみるのはいかがでしょう。というお話です。
家じゃあ仕事にならないあなたに「神棚」のススメ
フリーランス税理士をしているわたしの仕事場は、自宅兼事務所です。自宅の中のひと部屋をオフィスとして仕事をしています。
つい最近、その仕事場に「神さま」をお迎えしました。
へ? 神さま? この人だいじょうぶなの? と思われてしまいそうなので。もう少し具体的に言うと、仕事場に「神棚」をつくりました。
「つい最近」と言うくらいですから、もともと信心深いわけでもないわたしですが。
いよいよ「神頼み」に徹しよう、ということではありません(神さまにお願いする気持ちは、ゼロではありませんが・・・)。
神さまにすがるのではなく、自分の姿勢(身も心も)を正すきっかけにしよう。そんな思いで、神棚をつくることにしたしだいです。
朝、仕事を始める前に神棚に向かい、感謝と誓いとで始まる1日。その神棚のもとで、身を正して仕事ができる。ような気がします。
「家じゃあ仕事にならなくて」というフリーランス・個人事業者のハナシをよく耳にしますけど。そういう人にも神棚はおすすめなのではないか、と感じます。
お正月の初詣など、神さまへの参拝で身も心も引き締まる思いをした経験がある人は多いことでしょう。ところが、1週間もするとどういうわけかフニャフニャと・・・
そこで、引き締まる思いを、毎朝(毎日)持続するためにも。「My 神さま(=神棚)」をつくる、というお話をしていきます。
神棚のつくりかた・神棚に必要なもの
いまでこそ、わたしの仕事場には神棚がありますが。はじめは「いったい何をどうしたらいいのだろう?」というところからでした。
いろいろと調べたすえに、「はじめての神棚」として出来上がったのがこちら ↓
神棚と言っても、いろいろです。大きさで言えば、とても大きなものから小さなものまで。金額で言っても、お高いものからそうでもないものまで。
そのあたりの考え方は人それぞれでよいわけですが。要は、自分が「神さまをお迎えする気持ち」が表現できればよい。あ、これは持論です。
というわけで。いまのわたしの気持ちが上記の神棚ということになります。
ではこのあと、具体的な「神棚のつくりかた」についてお話をしていきます。
神さま
神棚ですから、当然ながら「神さま」をお迎えしなければいけません。カタチとしては、神社でいただく「お札」や「木札」など。
具体的にどこの神さまがいいのか? というハナシもありますが。そのあたりについては、ここでは触れません。
神棚と同じく、神さまに対する考え方も人それぞれでよいわけですから。
ちなみに、わたしは鎌倉・鶴岡八幡宮の「商売繁盛木札」です。仕事場なので、商売繁盛でございます。
棚
お札・木札や、このあとお話する神具を置く場所になる「棚」。わたしは、こちらを買いました ↓
石膏ボードの壁に取り付けられる「ウォールシェルフ」ということで、神棚専用というわけではありません。
横幅 45cm・奥行き 9cmの棚で、結果的にジャストサイズでした。
もちろん、お札・木札や神具の状況(数や大きさ)によりますので一概には言えませんが、コンパクトに抑えても「このくらいは必要かなぁ」というのがこの規模感です。
なお、上記の棚は画鋲で取り付け可ですが、神棚としては耐重量で危険です。石膏ボードアンカーと併せることで、じゅうぶんな耐重量を得るのがおすすめです ↓
ちなみに。賃貸などで壁に穴を開けるのは・・・ ということであれば、家具の上や本棚の一角でもよいとされています。
神棚の高さ
神棚を設置する際の「高さ」は、目線より上とされています。神さまですから、見下ろすのは失礼ですし、きれいで明るい場所にお祀りするということです。
そのような理由から天井近くに配されることが多いのですが、必ずしもそこまで高くなくてもよいとの話もあります。
いつも座ってお参りをするというようなことであれば、座ったときの目線よりは高ければよい、など。
また、あまり高くしすぎると、毎日のお供え物もたいへんです。手を伸ばして無理なく届く範囲の高さ、と考えるのがよいでしょう。
神棚の向き
神棚の「向き」は、一般的に、南向きか東向きとされています。
つまり、部屋で言うと、北または西に神棚を置くと、神棚の正面は南向きか東向きになります。
理由については諸説あるようですが、太陽の陽(ひ)を存分に受けることができるのが南であること。また、1日の始まりを告げる朝日は東から昇ることに理由があるようです。
いずれにしても「明るい陽があたる」方向に神さまをお迎えする、ということですね。
神具
神さまをお祀りするにあたって使う道具を「神具(しんぐ)」と言います。
神具にもいろいろたくさんあるのですが、「最低限」という意味で探したのがこちらの神具でした ↓
サイズが小さめであり、最低限の神具がセットになっている点でおすすめです。
これらを所定の配置(横一列)に並べると、前述の棚(横幅 45cm・奥行き 9cm)におおよそピタリであったことを、サイズ感としてお伝えしておきます。
神具の使い方・並べ方は、このあと「毎日のお参りのしかた」でお話しします。
毎日のお参りのしかた
神棚の準備ができたら、あとは毎日のお参りです。その方法を見ていきます。
神さまをお迎えした以上、「気持ち」と「礼」をもって、毎日きちんとお参りしましょう。
お供え物と神具
「神具(しんぐ)」を使って、神さまにお供え物をします。前述した神具セットを例にすると次のようになります ↓
神具の名称 | 数量 | お供え物 | お供えの頻度 |
榊立て(さかきたて) | 一対 | 榊(さかき)の枝 | 傷むまえに |
瓶子(へいじ)または徳利(とっくり) | 一対 | 酒 | 毎月1日、15日 |
水玉(みずたま)または水器(すいき) | 1つ | 水 | 毎日(または傷むまえに) |
皿(かわらけ) | 1つ | 米 | 毎日(または傷むまえに) |
皿(かわらけ) | 1つ | 塩 | 毎日(または傷むまえに) |
上記の神具・お供え物について、並べたところは次のようになります(配置のしかたは他にもありますので一例です) ↓
それぞれの神具・お供え物について、以下で補足をします ↓
榊立て(さかきたて)
神棚の両端左右に一対。榊(さかき)の木の枝をお供えします。
榊をお供えする理由は諸説あるようです。たとえば、榊は1年のあいだずっと葉を茂らせる常緑樹であることから「栄える木」と考えられていたこと。
また、先端の尖った植物である榊は、神が降りる場所である「依り代(よりしろ)」にふさわしいとされたことなど。
「榊」は文字どおり「神の木」として、昔から神事や神棚に飾られていました。
お供えする榊は植物ですから、時間がたつと当然に傷みます。よって、傷むまえに交換をすることになりますが、それもなかなかたいへんだということで。
近年は「造花」ということも少なくないようです。わたしも造花の榊でお供えをさせていただいております。
気持ちあれば、カタチは二の次かと。神さまからすれば都合のよい解釈をしているわたしです ↓
瓶子(へいじ)/徳利(とっくり)
お酒を入れる一対の入れ物です。左右両端の榊立ての内側に置いてお供えします。
お酒をお供えするのは、月次祭(つきなみさい)と呼ばれる毎月1日・15日や、お正月などとされています。神さまもお酒が好きなのです。
お供えするまではフタをして邪気から守り、お供えをするときにはフタを外します。
下げたお酒は、飲んでいただく、料理に使う、お清めに使うなど。神さまのチカラが宿るお酒ですから、ただ捨てるというのはよろしくないようです。
水玉(みずたま)/水器(すいき)
水玉は、尖ったフタがついた丸い入れ物で、お水を入れてお供えします。瓶子と同じく、お供えするまではフタをして、お供えをするときにはフタを外します。
神棚での置き場所としては、神棚に向かって左側の瓶子の内側です。水玉の右側は、次にお話する「お米を盛った皿(かわらけ)」になります。
水は傷みやすいものですから、毎日交換です。お供え物全般、傷んだものを神さまの前に置いてはいけません。
夕方には神棚から水を下げますが、ウチではお風呂に入れさせていただきます。ほかにも、植物にあげるとよいなどと言われます。
皿(かわらけ)
皿は2枚あります。1枚には「お米」を盛り、もう1枚には「お塩」を盛ってお供えします。
お米の皿は、前述した水玉の右側に。お塩の皿は、お米のお皿の右側が置き場所です。ちなみに、お塩のお皿の右側が、右側の瓶子になります。
お米もお塩も、基本、毎日交換してお供えをするのがよいとされています。
難しいようであれば、お酒と同様に1日と15日という考え方もありますが、少なくとも「傷むまえには」ということには注意しましょう。
下げたあとは、お米であれば食べていただく。お塩であれば、料理に使う、お清めに使う、お風呂に入れるなどして、神さまのチカラをいただくのがよいでしょう。
お参り
いよいよ「お参り」です。同じ神さまですから、神社でのお参りと変わりませんが。
まず、朝起きたら手・口を清め、衣服を正して、お供え物の準備をする。それからお参り、というのがおすすめです。
自宅兼事務所ですと、起き抜けにパジャマのまま仕事をはじめる。気がつくと1日パジャマ、なんてヒトもいるかもしれませんが。そんな姿・姿勢で神さまにお参りしては失礼ですよね。
ですから、顔を洗う、口をすすぐ(歯磨きする)、着替える(少なくとも寝巻以外に!)、からはじめましょう。これだけでも、気持ちにスイッチが入るものです。
と、身も心も準備ができたところで、お供え物を準備してお参りです。神社と同じく、「二拝二拍手一拝」です。
- 神棚の前で頭を下げる(軽いお辞儀)
- 二拝(深いお辞儀を2回)
- 二拍手(拍手を2回)
- お祈り(感謝と誓いを述べる)
- 一拝(深いお辞儀を1回)
「④お祈り」について補足をすると。基本的には、「お願いごと」をするわけではないとされています。
商売繁盛の神さまに向かって、「よい仕事がたくさん来ますように!」なんていうお願い事ではいけませんよ、ということですね。
そうではなく、次のようなことをお祈りしましょう ↓
いつも見守っていただきありがとうございます(=感謝)。
きょうも自分にできること、すべきことに精いっぱい努めます(=誓い)。
どうぞ見守っていてください。
ポイントは、「感謝」と「誓い」です。
毎日、朝イチで、神前にて行う感謝と誓いとに、きっと身が引き締まる思いで1日を過ごすことができるはずです。
まとめ
自宅兼事務所で仕事にならない人への神棚のすすめと、神棚のつくり方などをお話してきました。
「信心」ということもありますが。それとは別に、毎日我が身を正すきっかけとしての「神棚」というのはどうだろう? ということで記事にしてみました。
おすすめはしましたけれど、もちろん、押し付けるようなことではありません。思うところがあればぜひ、というお話です。
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きょうの執筆後記
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