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子どもはもうすぐ必修化!プログラミングに大人も挑戦してみよう

プログラミング必修化

小学校で必修化されるプログラミング教育。

「これから」の子どもは、みなが学ぶプログラミング。プログラミングを学ばなかった「これまで」の大人はどうするの?

まずはサクッと挑戦してみよう、というお話です。

目次

難しいコードを打ち込むのがプログラミング! ではない

IT人材の不足などを背景に、2020年から小学校で必修化されるプログラミング教育。すでに、習い事としてのプログラミングにも注目が集まっています。

「これから」の子どもたちは、プログラミングを当然のものとして身につけていく環境にあります。

いっぽうで。プログラミングを学ばずにきた「これまで」の大人はどうしよう? かく言うわたしもそのひとりですが。

学校やプログラミング教室におまかせ、というのでは世の中から置いてけぼりを食うばかり…

とはいえ。やれ、Javaだ、Rubyだ、Pythonだと、難しいプログラミング言語のハナシをされてもさっぱりだし。見る気もやる気も起きない。

わかります、その気持ち。でも、ちょっと待って。

難解なプログラミング言語を学び、パソコンに向かってひたすらコードを打ち込むばかりがプログラミングではありません。

というわけで。まずは実際に、小学校の学習指導要領に沿ったプログラミングの学習例を見てみましょう。

 

小学生が学ぶプログラミング教育を見てみよう

下記は、わが家の息子(小学3年生)が受講している、とあるタブレット教材に配信された「プログラミング講座」の画像です ↓

image1

このプログラミング講座では、「17リットルぴったりの水を入れよう」というゴールが示されています(画像上部)。

子どもは、プログラミングによって、小人(?)をゴールに導く、という学習内容になっています。

ただ、画像を見てわかるとおり、プログラミングと言っても、いわゆる「コード」は見当たりません。

代わりに、画面右側の「プログラム」領域に、たくさんの「ブロック」が並んでいます。

各種のブロック(◯◯まで歩く、◯◯を持つ、入れものに水を入れる、など)を自由に組み合わせて小人を動かす、というプログラミング。

どうでしょう? 初見だと、拍子抜けするようなお手軽さですよね。しかし、これでいったい何を学ぼうというのか?

「コード」を学ぶよりも、まず「発想」を学べ

さきほど見た「ブロックの組み合わせによるプログラミング」では、当然ながら「コード」は学べません。では、なにを学んでいるのか? 

プログラミングの「発想」です。さきほどの学習例で言えば、「ゴールまでの道筋を立てる」という考え方を子どもは学びます。具体的には、こういうことでした ↓

  • (小人が)2階まで歩く
  • 5リットルのバケツを持つ
  • 次のことを3回くりかえす→水道まで歩く、入れものに水を入れる、水そうまで歩く、入れものから水を出す)
  • 2階まで歩く
  • 500ミリリットルのペットボトルを持つ
  • 次のことを4回くりかえす→水道まで歩く、入れものに水を入れる、水そうまで歩く、入れものから水を出す)

ポイントは、できるだけ少ない「ブロック」で、小人をゴールに導くことです。

これにより、物事について道筋を立てる、という考え方が身についていきます。ビジネスの世界でも重要性が声高に叫ばれている「論理的思考力(ロジカルシンキング)」ですね。

また、「◯回くりかえす」というブロックも、プログラミングにおける重要な「発想」のひとつです。

数回くりかえすだけのことであれば、ブロックを必要な回数並べるのも、それほどの手間ではありません。

では、そのくりかえしが何千回、何万回も必要だとしたらどうでしょう? どれだけの時間がかかるか、どれだけの疲労を被るか、考えるだけでもウンザリします…

ところが、「◯回くりかえす」のブロックを使えば、一瞬で終わります。「◯回」のところを「10,000回」などと変更するだけです。

あとは、くりかえしを苦にしないコンピュータにおまかせ。現実世界でもおおいに活かすことができそうな「発想」ですよね?

あぁ、そう言えば、チカラ技で「くりかえし」の手作業をしていることがあったような… という大人こそ。プログラミングを学ぶ意義があります。

【参考】
小学校のプログラミング教育では、「プログラミング」という学習科目ができるわけではありません(と、言われています)。

算数など既存科目の勉強の中に、プログラミングの勉強が組み込まれるという考え方です。本文中の学習例がまさに、「算数+プログラミング」です。

 

大人もチャレンジ!コード不要のビジュアル・プログラミング

前述の「小学校のプログラミング学習例」を見て。なるほど、プログラミング的発想はたいせつだ! と思った大人のあなた。

まずは、じぶんで実際にプログラミングにチャレンジしてみましょう。

オバマ元大統領もおすすめの「Hour of Code」はどう?

前述した「小学校のプログラミング学習例」とまったく同じく、「ブロック」の組み合わせによるプログラミングをすぐに体験できるWebサービスがあります。

アメリカの非営利組織「Cord.org」によるプログラミング教育推進運動である「Hour of Code(アワーオブコード)」です。

オバマ元大統領が賛同し、Microsoft創業者であるビル・ゲイツさん、Facebook創業者であるマーク・ザッカーバーグさんなども参加しています。

パソコンはもちろん、スマホやタブレットでも、「ブラウザ」と「ネット環境」さえあれば、すぐに無料ではじめられるお手軽さが魅力です。

対象年齢は4歳から。子どもに人気のマインクラフトや、アナと雪の女王、スター・ウォーズなど、いろいろなコンテンツが用意されています。子どもから大人までとっつきやすい。

たとえば、マインクラフトだとこんなカンジです ↓

image2

Hour of Codeの学習画面

このように、「コード」を使わず、「ブロック」を組み合わせるようなプログラミングは「ビジュアル・プログラミング」と呼ばれます。

わが家の息子も、先にこの「Hour of Code」を体験していたので、前述したタブレット配信の教材には何の違和感もなく。スイスイと問題を解いていました。

さいしょこそちょっと面食らいますが、しばらくいじっていれば、誰でもすぐに慣れて使えるようになるのが「ビジュアル・プログラミング」の良さです。

大人の自分がまずは、「Hour of Code」を体験してみるもよし。そのあと、子どもにも体験させてみるもよし。

いずれにしても、プログラミングの「きっかけ」として、おすすめのWebサービスです。

【参考】

「Hour of Code」は、JavaScriptというプログラミング言語でつくられています。したがって、見た目は「ブロック」によるプログラミングですが、JavaScriptのコード表示もできるようにもなっています。

慣れてきたら「ブロック」に対応するコードを確認、という発展学習が可能です。

 

まとめ 〜みんながみんなコードを学ばずとも

子どもはもうすぐ必修化!プログラミングに大人も挑戦してみよう、ということについてお話をしてきました。

わたしもそうでしたが、「プログラミングは、プログラミング言語を学び、コードを打ち込むもの」という誤解があります。

プログラミングと言っても、みんながみんなコードを打ち込むことが必要なわけではありません(できればベストではありますが)。

ご紹介したコード不要の「ビジュアル・プログラミング」もありますし、本質的にだいじなことは「プログラミング的発想」のほうにあります。

難しいプログラミング言語やコードなどは、そのあとにすべきハナシ、そのあとでもじゅうぶんなハナシと言えます。

「必修化」という流れの中で、大人も子どもも、まずはプログラミングに触れてみることからはじめてみるのはどうでしょう?

誰もがはじめられる環境はじゅうぶんにあります。

 

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  きょうの執筆後記
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