定番商品をあえて控える。税務顧問は10件までと決めた理由は3つの『逃げない』

定番商品の税務顧問を控える

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税理士にとってのいわゆる「定番商品」は税務顧問です。

独立開業してからは、その税務顧問を、従来の2分の1〜3分の1ていどの件数に減らしました。というお話です。

独立開業してから定番商品の扱いを減らした、という話

いっぱんに。税理士事務所の「定番商品」として税務顧問が挙げられます。

税務顧問とは文字どおり、「税務を主とした顧問サービスを提供する」ことで、お客さまから顧問料をいただく商品です。

その税務顧問を提供するお客さま(顧問先)を増やすことで、持続・成長していく。というのが、オーソドックスな税理士事務所の姿だと言えます(もちろん、そうではない税理士事務所もあります)。

この点で、わたしは「ひとり税理士」として開業してほどなく、「税務顧問は10件まで」と決めました。

「10件」が多いか少ないか、というハナシはありますけれど。

わたしが独立開業する前(税理士事務所の勤務時代)、ひとりで 20件〜30件くらいを担当していたことを考えると、10件は決して多くはないでしょう。

また最近では、AIを搭載したクラウド会計を利用すれば 50件はできる。いや、100件だってできる。との声も聴こえるところであり、それらと比べれば「10件は少なすぎる」ということになるのでしょう。

それでもやはり、いまは 10件までです。

というわけで。どうしてわたしが「定番商品(税務顧問)」を控えることに決めたのか? 次の3つの「逃げない」が、その理由です ↓

定番商品を控える理由「3つの逃げない」
  1. 「あたらしいことをやる」から逃げない
  2. 「お客さま」から逃げない
  3. 「値下げ」に逃げない

それでは、このあと順番に見ていきましょう。

 

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定番商品を控える理由「3つの逃げない」

「あたらしいことをやる」から逃げない

独立開業したときに、「いままでとは違う、あたらしいことをやりたい」という思いがありました。

いっぽうで、それまで長年にわたり慣れ親しんできた「定番商品(税務顧問)」を提供することもできました。

人間、根っこの部分では変わることを好まず、自然、現状維持を好むと言われます。わたしもまた例外ではありません。

気がついたら初念を忘れて、「いままでと変わりませんでした」というオチは、じゅうぶんに想像できるところです。

そこで、じぶんなりに引いた線が「税務顧問先は 10件まで」というものでした。

ちなみに「10件」という数字は、わたし個人の経験による、ざっくりとした目安です。

過去に20件、30件(ときにはそれ以上)を担当した経験から、10件を超えて税務顧問を提供するとなれば、あたらしいことをやるのも困難になるだろうな。と、そんなカンジです。

税務顧問の業務量が多くなると、それを言い訳にしてあたらしいことは後回しにするでしょうし。収入面では安定をするのでしょうから、ムリをしてまであたらしいことをやる必要もありません。

これでは、目の前のお客さまに「あたらしいモノ(価値)」を提供することができない。

加えて、従来の税理士業務の一部は、AIに取って代わられる(すでに代わられている)との流れもあります。そう考えると、税理士があたらしいことをやるのは、社会の要請でもある。

そのなかで、じぶんは「いままでとは違う、あたらしいことをやりたい」と決めたのですから。安易に逃げ出せる環境をなくすために、「定番商品」を控えています。

結果として、いまやっている「あたらしいこと」は、具体的に言えばこんなところです ↓

  • ブログを毎日更新
  • メルマガを毎日発行
  • セミナーを毎月3回以上開催
  • 銀行融資コンサルティング
  • 税理士いらずの経理コンサルティング
  • 書籍、専門誌の執筆(まだ、多くはありませんが)
【注意】

定番商品自体、あるいは定番商品を扱うことが悪い、とは考えていません。なにを取るか? の違いでありますことを念のため申し添えます。

「お客さま」から逃げない

税理士の定番商品である「税務顧問」を、もしも30件提供するとして。すべてのお客さまに月1回訪問するとしたら?

1件あたり半日としても、「15日」も必要になります。

また、「訪問=税務顧問」ではありませんから、訪問時以外にも顧問先に関する業務が発生します。

前述したクラウド会計をはじめ、ITを活用するなどして「効率化」をはかることはできますが、それにも限度はあるものです。

たとえば、顧問先の税務調査など税務署主導のイベントについて、こちらの一方的な効率化は不可能だと言えます。

年に1回の税務申告も、一定の作業効率化はできたとしても、税務申告自体をなくすことはできません。相応の作業量が残ることになります。

したがって、税務顧問を提供する件数が多いほど、コントロール不可能な時間が増えていく。言い換えると、自由な時間を確保しづらくなります。

ここでお客さま(税務顧問先に限らず)から「重要かつ緊急」のご相談・ご依頼があったらどうなるのでしょう?

非常にきびしい、と言わざるをえません。じゅうぶんな時間がない。

他にもスタッフがいれば「任せたぞ」と言うこともできるのでしょうが。なにぶん、わたしの事務所は「ひとり」です。わたしだけ。

仮に任せるスタッフがいたとしても、任せるに「じゅうぶんな力量・熱量」を持ち合わせているかどうかも不明です。

結局、不十分であるがためにお客さまが割を食う… という経験は、勤務時代に一度や二度ではありません。

そんな理不尽がないようにと、わたしは「ひとり」を選んでいます(ほかにもひとりを選んだ理由はありますが)。

じぶんがお客さまから逃げない、じぶん自身が直接お客さまに対応するために「定番商品」を控えています。いまのわたしに関して言えば、それが「税務顧問先 10件まで」です。

「値下げ」に逃げない

定番商品が「価格競争」にさらされる、という例は少なくありません。競合が多い・露出が多い、定番であるがゆえの「さだめ」と言ってよいでしょう。

税理士業界における定番商品「税務顧問」もまた例外ではなく、はげしい価格競争(値下げ争い)にさらされています。

これについて、価格競争に巻き込まれないくらい圧倒的な価値を持てばいい。という話はありますが。

こと「税務」に関して言えば、「税法」という絶対的ルールが存在する以上、税務業務の結果(たとえば税額)に差は出ないはず。というのが理屈であり、タテマエです。

少なくとも、税法を知らないお客さまには「同じ税理士であれば、だれがやっても税務にそれほどの差はないだろう」との思いがあるはずです(現実には差がでることもあります)。

そんなところに向かって「ウチは節税がスゴいです!」と言うのもミョーな話であり、「税理士が節税をアドバイスできるのはあたりまえ」といったところでしょう。

ゆえに、お客さまからすれば、節税などの「結果」に差がないのであれば安いほうがいいよね、ということで低価格に流れやすい。税理士は低価格にせざるをえない。

低価格にしないにしても、低価格を相手にしなければならなくなります。

低価格に追随すれば利益が薄くなり厳しくなる、いわゆる薄利多売。低価格に追随しなくても、お客さまから選ばれにくい環境で苦労することになる。

いずれにせよ。じぶん自身が苦しくなりますから、お客さまに「価値」を提供することもまたむずかしい。悪循環です。

値下げをすれば、目先の売上を確保することはできるかもしれません。けれども、将来の売上や将来にお客さまへ提供する価値を失くしてしまうかもしれない。

だから値下げに逃げることがないよう、できる限り悪循環に巻き込まれないように、「定番商品」を控えています。

 

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まとめ

定番商品をあえて控える、ということについてお話をしてきました。

税理士の定番商品は「税務顧問」ですが、それぞれの業界・業種にそれぞれの定番商品があることでしょう。

定番商品は知名度も高く、売りやすい反面、危うさも備えているものです。

本記事が、あなたにとっての定番商品について考えるきっかけとなりましたら幸いです。

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