オンとオフがあいまい、などと言うと。ともすれば、あまり良いイメージもないわけですが。
あいまいにはあいまいなりの良さがある、ということで。あいまいになった・あいまいにしてきたオンとオフのお話です。
メリハリも良いが、あいまいも良い。
「オンとオフがあいまいだ。」
などと言うと。もしかして、あまりよいことには聞こえないのかもしれません。
オン(仕事)とオフ(プライベート)は、はっきり分けるべし! みたいな。
けれども。
会社勤めをやめ、ひとりで仕事をするようになってもうすぐ3年(独立開業は 2016年4月)。気がつけば、オンとオフとがあいまいになっていた、という部分があります。
また、あいまいになったことで(あきらめもついて?)、みずからも進んであいまいにしてきた部分もあります。
そんな「あいまい」とは相反する「メリハリ」こそが、一般には良いとされるところなのだけど。あいまいにはあいまいなりの良さがある、そう感じている。
ということで。わたしにとって、あいまいになった・あいまいにしてきたオンとオフとは何か? あいまいにする良さはどこにあるのか? お話をしてみます。
具体的には、次の5つのオンとオフについて ↓
- 仕事場所
- 仕事着
- お客さま
- 仕事の内容
- 時間の使い方
それでは、このあと順番に見ていきましょう。
あいまいになった・あいまいにしてきたオンとオフ
仕事場所
独立開業したときから、自宅兼事務所を仕事場所にしています。
自宅兼事務所、文字どおり「自宅(プライベート)」と「事務所(仕事)」がいっしょなのであり「あいまい」です。
仕事場所は部屋として区分されてはいますが、ドアを開ければ家庭ですから。「境」としては弱々しいものであり、オンとオフもあいまいだと言えます。
実際、妻が家庭の用でやってきたり、子どもたちも家庭の用でやってくる。メリハリが無い、と言えばそのとおりでしょう。
けれども、勤め人時代には「ほぼ家庭にいなかった・いられなかった(仕事です)」という過去があるわたしにとって。それは心地よく、価値ある「あいまい」でした。
家族の側(そば)で仕事ができるというのは、なんとも安心なものであり、活力にもなる。という思いは、時がたつにつれて強くなるいっぽうだからです。
そんなわけで、勤め人に戻らない限りは、自宅兼事務所をやめることはないだろう。そのように考えています。
もちろん、先のことはわかりませんし、いずれ家族から「お願いだから仕事は外でして」と言われるかもしれません(か、悲しすぎる…)。
そのときはそのときですが、これまでは自宅兼事務所への思いを強くしながら、オンとオフをあいまいにしきた今です。
仕事着
独立開業したときから、いわゆる「スーツ」を着なくなりました。
着なくなってわかったのは、「こんなにもラクなものなのか」ということです。言い換えると、スーツとはなんと疲れるものなのか。
当然ながら、それはわたし個人の感覚ではありますが。スーツが性に合わない、ということなのでしょう。
きわめてまれに(年に数回もない)スーツを着ると、それだけで気持ちが滅入ってしまうほどです。ある意味、問題ですが…
結果として、格好はラフな方向に流れており。ノーネクタイ、ポロシャツ、ハイネックのセーター、アンクル丈のパンツ、革靴はかない、雨の日はリュック、みたいなことになってきました。
一応申し添えると、場はわきまえているつもりですし、お客さまなどにも失礼がないように、とは考えています。
まぁそれでも、自主開催セミナー後のアンケートで「格好がうさんくさい」と書かれたことがあるのは内緒です。当時はキズつきもしましたが、よりTPOをわきまえるきっかけにはなりました。感謝。
それはそれとして。仕事のパフォーマンスを上げる(疲れない・疲れにくい)べく、仕事着はオンとオフをあいまいにしてきたと言えます。
お客さま
誤解を恐れずに言えば、ひとりで仕事をしていれば、「じぶんでお客さまを選ぶ」ことができます。じぶんの意思でお客さまにお断りをすることができます。
お客さまを選ぶとか、断るとか言うと、横暴に聞こえるかもしれませんが。「どうにも合わない」ということはあるものです。
合わないのにもかかわらず仕事をすれば、遅かれ早かれ、双方にとって幸せとはいえない事態に陥るようすはなんども目にしてきました(じぶん自身の経験も含めて)。
会社勤めをしていれば、じぶんでお客さまを選ぶ・断ることはできないから、ですね。会社からお客さまだと言われればお客さまです。
そのような過去もあり、独立開業してからは、じぶんに合ったお客さまと出会うことを目指してきました。
ただそれでもやっぱり、なかには「合わない」というお客さまとも出会います。そういうときにはいろいろな葛藤もあるのですが、最終的にはお断りをするにいたっています。
ですから、いまお付き合いをさせていただいているお客さまは、当然、じぶんにとって「合う」人たちばかりです。
わたしにとっての「合う」について、もう少し具体的に言い換えてみると、「仕事観なり、価値観なり、人生観なりに、じぶんと近いもの・似たものがある」ということになります。
そういう意味では、仕事だから割り切ってお付き合いをする、というのではなく。仕事だろうがなかろうが、というような。オンとオフがあいまいなお付き合いを選ぶようになってきた、と言うことができそうです。
仕事の内容
前述した「お客さま」の話に近いこととして、「仕事の内容」が挙げられます。
会社勤めをしていると、そうそう仕事の内容を選ぶことはできません。会社の命(めい)により、やらなければいけない仕事は決まっているからです。
いっぽうで、ひとりで仕事をするのであれば、仕事の内容を決めるのはじぶんです。逆に、だれも決めてはくれません。
では、なにをやるか? と考えたときに。はじめのうちは、「できること」という視点が強かったように思います。
つまり、いまのじぶんにできることをやる。それはそれでだいじな視点であり、「生きるため(食べるため)の仕事」という点では即効性もあります。
ただそれとは別に、「やりたいこと」や「好きなこと」を仕事にしたい、との思いも少しずつ強くなってきました。
たとえば、このブログ。「書く」というのはやりたいこと・好きなことだと気がついて、かれこれ3年近く続けています。
また、「話す」というのも同じだと気がついて、セミナーの毎月開催は2年以上になります。
いずれも得意とまで言えるかどうかはまた別の話なのですが。精進をしつつ、やりたいこと・好きなこととして続けている、ということです。
このように「やりたいこと・好きなことをやる」という点では、オンとオフとがどんどんあいまいになっていると感じます。
毎朝起きたときに、「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」と思う人生はツラいものでした。「あれもやりたい、これもやりたい」と思ういまは幸せです。
時間の使い方
自宅兼事務所ということもあり、独立開業したときには「いかにメリハリをつけて仕事をするか」をよく考えていました。
もちろん、いまでもそれは考えるわけですが。「時間の使い方」に関しては、だいぶあいまいになってきました。
最近のことで言えば、所用(仕事)で税務署に行くのに、往復11kmをランニング(趣味)で行ったり ↓
View this post on Instagram用あって税務署まで往復11kmラン。思わぬ本気の雪にヒいたけれど、そんなランニングおじさんに税務署の方はもっとヒいていたように思ふ #突然の雪 #雪ラン
研修(仕事)に参加する前に、最寄りの映画館で映画を観たり(娯楽) ↓
View this post on Instagram研修参加前に最寄りの映画館へ。久々の冴羽さんは相変わらずカッコよかった #劇場版シティーハンター #tohoシネマズデイ #平日の映画館 #ポップコーンとコーラは鉄板
また、仕事は朝・夕にしつつ、日中は横浜の街を20km走って温泉に入っていたり(趣味) ↓
また、土日なども完全にオフということでもなく、ブログ(仕事でもありプライベートでもある)は毎日書いていますし、お客さまとお会いするなどはしています。
と、オンとオフが混在して、あいまいな時間の使い方もしています。これを良いと感じるか、悪いと感じるかは人それぞれですが。わたしにとっては良いものだということです。
ずーっと仕事一辺倒よりも、合間にさまざま刺激を与えるほうが、仕事の集中力が上がる。というのは、脳科学的にもあるようですし。
振り返れば、ひとりで仕事をするようになって以来、「時間の使い方は自由だ」との意識はありました。が、はじめから、いまほどに自由に使えていたわけでもなく。
18年も会社員をしていたからでしょう。やっぱり「平日 9時〜17時は仕事」みたいな固定観念は強いものがありました(いまも潜在的にはゼロではないでしょう)。
それをちょっとずつ、じぶんなりにオンとオフとをあいまいにしながら、自由度を上げてきたという実感があります。
まとめ
あいまいになったオンとオフ、あいまいにしてきたオンとオフ。というお話をしてきました。
オンとオフがあいまい、と言うと。ともすれば、あまり良いイメージもないわけですが。
あいまいにはあいまいなりの良さがある、ということで。いまは、もっとあいまいにする・したい、ということも考えているしだいです。
メリハリにこだわりすぎず、あえてあいまいにしてみる。いかがでしょうか?