自主開催セミナーをするにあたって、当日、できるだけ参加者が集中できるように。講師のわたしが気をつけている5つのことについてお話をします。
環境をつくるのも講師の役割のひとつ
少人数(定員4〜5人くらい)の自主開催セミナーをはじめて3年になります。
いろいろと試行錯誤しながらやってきたなかで、いま考えていることのひとつが「どうしたら参加者のみなさんにできるだけ集中してもらえるか?」です。
わざわざ時間とおカネとをかけてご参加いただくのですから。集中してご参加いただけるセミナーにしたい、という思いがあります。
この点で。そりゃあもう、セミナーのなかみしだい(なかみが良ければ集中できる)! というのは大前提としても。できるだけ集中しやすい「環境」をつくれるように、とも考えている。そういう話です。
いかに集中しやすい環境をつくるか、ということで気をつけているのが次の5つになります ↓
- 机のレイアウトは参加者同士が見えるように
- 1時間に1回は休憩を入れる
- 飲み物やおやつを用意する
- 質問タイムを随所に織り込む
- 温度調節に気をつける
すでにセミナー開催をされている方、これからセミナー開催を考えられている方のご参考になりましたら幸いです。
それではこのあと、順番に見ていきましょう。
セミナー開催当日、参加者が集中できるように気をつけている5つのこと
机のレイアウトは参加者同士が見えるように
セミナー会場での机のレイアウトにもいろいろありますが。わたしがまずやらない配置は「スクール形式」です。
スクール形式とは。その名のとおり、学校の教室のようなレイアウト。つまり、講師に対して机が平行に並んでいるレイアウトになります。
これだと、参加者の方は正面を見ている限り、他の参加者の方の顔は見えません。前の席にいる参加者のアタマは見えるが顔は見えない。
横の席にいる参加者の顔を見るには横を向かなければいけない。後ろの席の参加者の顔を見るには後ろを向かなければいけない。
いやいや、顔を見る必要はないだろう。と、思われるかもですが。
お互いに見えている(見られている)環境のほうが、「少々の緊張感」があって集中できるものです。うっかり居眠り…というのもしにくいでしょう。
そこで、わたしは参加者同士の顔が見えるよう、「コの字」のレイアウトや「対面」のレイアウトにしています。
また、わたしのセミナーでは、かんたんな自己紹介タイムや、質問タイム(後述)も織り込んでいるため、そのときにお互いの顔が見えたほうがいいよね、ということも考えてのレイアウトです。
参加者おひとりの場合は、レイアウトもなにもなく。講師と参加者との対面(マンツーマン)となります、はい。
1時間に1回は休憩を入れる
わたしは異なる内容でいくつかのセミナーを開催しています。セミナー時間はそれぞれで、いちばん長いものでは3時間45分の長時間です。
にもかかわらず。人間の集中力は 90分が限界、との話がありますから。参加者の方(わたし自身もですが)に集中力を取り戻してもらえるよう、1時間に1回ていどの休憩を入れるようにしています。
そのあいだ、トイレに行かれたりで席を立たれる方もいますが、座ったままの方もいます。そんなときには、質問をうながしたりしながら話しかけるようにもしています。
話かけられれば、当然、なにかしら返事をしなければならいわけですが。返事をするために「話す」という行為には、リフレッシュの効果が期待できます。
なんかちょっと眠かったけど、休憩中に雑談をしたらなんかスッキリしたわ! という経験、ありますよね。そういうことです。
とにもかくにも。長時間のセミナーでも、あいだに休憩を入れることで、いまいちど集中力を回復できるようにと考えています。
飲み物やおやつを用意する
休憩時間には、ちょっとした飲み物やおやつを用意するようにしています。
えーっと、会場の状況によってはご用意できないこともありますが… 長時間のセミナーの場合にはとくに、ご用意できるようにと考えています。
それにしても、飲み物やおやつだなんて。喫茶店じゃないんだから、と思われるかもですが。
これもまたひとつのリフレッシュ(気分転換)であり、集中力の回復をうながすため、と考えてのことです。
実際、参加者の方には「好評」のようで。セミナー後のアンケートには、「飲み物やおやつでリフレッシュできました!」というような声もいただいています。
具体的には、飲み物はコーヒーを(飲めるかどうかは参加者の方にお聞きしたうえで)、おやつはチョコレートなど。
わたしはレンタルスペースを借りてセミナー開催をしているので、そこに湯沸かしポットがあれば、インスタントコーヒー(コンビニで売っている紙コップ付き)を用意します。
レンタルスペースのなかに飲み物の用意がある場合には、そちらを利用させていただくこともあります。湯沸かしポットもない場合には、休憩中に最寄りのコンビニや自販機まで走ることも(わたしにとってはリフレッシュ!)。
おやつはおもにチョコレートなんかをコンビニで調達。ちなみに、わたしのおすすめであり、参加者の方からも好評なのがこちらです(かなりどうでもいい情報ですが) ↓
質問タイムを随所に織り込む
セミナーのなかでは、できるだけ質問タイムを取るようにしています。
キリのいいところなどで、「ここまで、わかりにくかったことや質問はありませんか?」となんども声をかける。休憩中も質問を受け付ける。
こうして、参加者の方が「質問しにくい・できない」ということがないようにと考えているからです。
わたし自身の経験としても、セミナーに参加をしていてよくわからないことが出てきたりすると、それが気になって、その後の講義に集中できなくなったりするんですよね。
だから、気になることがあれば、その場で解消してほしい。集中力が途切れないようにしてほしい、ということで質問は大歓迎です。
ただ、あまり質問だらけになるようだと、セミナー運営に支障をきたしてしまいます。だからこその「少人数セミナー」なのです。大人数の質問はさばききれませんが少人数ならば。
また、質問タイムをできるだけ活性化させるためには、参加者同士で顔が見えるレイアウトが欠かせないとも考えています。
たとえば、スクール形式での質問だと、質問者と講師との「1対1」感が強く、質問者以外の参加者には他人事になりがちです。
その点、参加者同士で顔が見えるレイアウトだと、「1対1」感が薄れます。場合によっては、他の参加者の方も質問をかぶせやすくなるので、ちょっとした討論のようになることもあります。
そうなると、質問タイムも当事者感が出てきますから。やはり、少々の緊張感も生まれて、集中力にもつながるはずです。
セミナー後のアンケートでも「質問ができてよかった」「質問しやすかった」というご意見は多くいただいています。今後も続けていきたい部分です。
温度調節に気をつける
セミナー会場の「温度」には、できるだけ気をつけるようにしています。
言うまでもありませんが、暑すぎたり寒すぎたりすると、人間の集中力は下がるからです。実際に、そのような科学的実験結果も見聞きします。
というわけで、セミナーがはじまる前や、セミナー中にも、「暑すぎませんか、寒すぎませんか」という声かけをしたり。
とはいえ、ほかにも人がいると、暑いも寒いも言いにくいだろうなぁ、とも思うわけで。わたしは、温度計付きの時計を手元に置くようにしています ↓
これを見ながら、おおむね 25度くらいになるようにエアコンの調整はしているつもりです(エアコンの性能と部屋の広さが合わないと無理…)。
なお、レンタルスペースでのセミナーだと、「手元に時計」は必須になります。意外と、レンタルスペースには時計がなかったりするからです。
そのときに、時間を確認するためにスマホをいじるのは、講師として「見栄え」が悪く。腕時計を見るしぐさとなると、参加者にも時間を意識させることになり、集中力を削いでしまう可能性がある。
その点、手元に置いてある時計であれば「チラ見」ができます。
そう考えると。「温度計付き置き時計」は、なかなかの便利グッズだと言えそうです。
まとめ
自主開催セミナーをするにあたって、当日、できるだけ参加者が集中できるように。講師のわたしが気をつけている5つのことについてお話をしてきました。
すでにセミナー開催をされている方、これからセミナー開催を考えられている方のご参考になりましたら幸いです。
- 机のレイアウトは参加者同士が見えるように
- 1時間に1回は休憩を入れる
- 飲み物やおやつを用意する
- 質問タイムを随所に織り込む
- 温度調節に気をつける