気化式加湿器、パナソニックのFE-KXS05をレビューします。
加湿器を使うことで発生していた「謎の白い粉」も解決です!
加湿好きな僕が、謎の白い粉に怯えた日々。
乾燥する季節になると、わたしは保湿のために「加湿器」を欠かしません。潤いがだいじ。
って、乙女か?
いえ、ちがいます。お肌を気遣っての保湿ではなく、健康のための保湿です。
乾燥した部屋では、風邪やインフルエンザのウィルスなどが舞いやすくなります。加えて、のどや鼻の粘膜が乾燥するために、そのウィルスに感染をしやすくなります。
乾燥は健康に悪いのです。
そこで、の「加湿器」。これのおかげかどうなのか、わたしはかれこれ4年近く風邪をひいていないし、もちろん、インフルエンザにもかかっていません。えっへん(と言いつつ、あす、風邪をひくやもしれませんが)。
なにはともあれ、加湿器だいじ。ということで、今シーズン(2019年)から起用したのが、パナソニックのFE-KXS05です ↓
詳しくはのちほどお話しますが、このFE-KXS05は「気化式」の加湿器です。以前使っていた「超音波式」の加湿器は、「謎の白い粉」の発生によって、愛機 MacBook Pro13がダメージを受ける…という恐怖に見舞われました。
そんな「謎の白い粉」に怯えた日々ともさようなら。FE-KXS05の「良いところ」と「悪いところ」とをレビューしていきます。
気化式加湿器 FE-KXS05 レビュー
FE-KXS05の良いところ
わたしが考える FE-KXS05の良いところはこちらです ↓
- 謎の白い粉が出ない「気化式」
- 電気代が安い
- 加湿力がある
- フィルター寿命が10年!
- お手入れがしやすい
- ナノイー搭載で清潔かつ潤いたっぷりナノ
- デザインがおしゃれ
それでは、このあと順番に見ていきましょう。
謎の白い粉が出ない「気化式」
加湿器には、加湿方式による違いがあります。
加湿方式は4種類。超音波式、加熱式、気化式、ハイブリッド式です。それぞれのおもな特徴をカンタンにまとめると、
加湿方式 (カッコ内は加湿のイメージ) | 良いところ | 悪いところ |
超音波式 |
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加熱式 (加熱した蒸気で加湿) |
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気化式 (水を風で気化して加湿) |
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ハイブリッド式 (加熱式+気化式) |
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今シーズンから投入した FE-KXS05以前は、超音波式を使っていました。そこで問題になったのが、上表の赤字部分にある「謎の白い粉」です。
超音波式の加湿器は、本体自体が比較的安く買えること、電気代も安いことなどのメリットがあるのですが。使っていると、壁やら家具やら家電やらに白い粉が付着するんですよね…
これは、水のなかに含まれるカルキやミネラルらしく。健康に害は無いとの話はあるものの、粉は気になりますよ、粉は。
決定的だったのは、愛機 MacBook Pro13を修理に出した際、Appleさんから言われた言葉です。「内部が真っ白でしたけど、なにかしました?」と。白い粉恐るべし。
というわけで、いまは気化式です。これで白い粉ともさようなら。同じように粉で悩んでいる方は、超音波式を見直しましょう。
超音波式で発生する白い粉を抑えるために、浄水器の水を使えばいいという話もあるようです。浄水器を使えば、粉のもとであるカルキなどを除去できるから。
けれども、同時に塩素も除去されることになると雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。超音波式は水をそのままミストで放出するしくみなので、雑菌までいっしょに放出することになりかねません。
そう考えると、超音波式で白い粉を避けるのはなかなかに困難です。
電気代が安い
加湿器を長く使うのであれば、電気代が安いに越したことはありません。その点で、気化式の FE-KXS05は電気代が安いのがよいところ。
気化式加湿器のしくみは、「濡れたタオルに風を当てて蒸発(気化)させる」イメージです。加熱式やハイブリッド式のように「温める(ヒーター)」を要しない分、電気代が安くてすみます。
メーカーであるパナソニックさんの公表によれば、「加湿能力 約500mL/h(強モード)」で1日8時間、30日使って、電気代は 53円。
ちなみに、「加湿能力 約500mL/h(強モード)」は、ぜんぶで5つあるモード(お急ぎ、強、中、弱、静か)のうち2番めに加湿能力が高いモードになります。これで、ひと月 50円の電気代はなかなかの良コスパでしょう。
なお、電気代が高いとされる「加熱式」の場合には、ひと月あたり 1,500円〜3,000円くらいが目安になります。気化式に比べるとけっこう高いですよね。
加湿力がある
気化式の加湿器の弱点として、一般に「加湿力の弱さ」が挙げられます。
加湿のしくみとしては、水の自然蒸発みたいなものですからね。じゃあ、FE-KXS05はどうなんだ? と言うと。
結論、なかなかやります。具体的には、最大加湿量 600ml/h。つまり、1時間に 600mlの水を蒸発させることができる。500mlのペットボトル1本分以上です。
同じ気化でも、部屋に濡れたタオルを干しただけで、600mlを蒸発させることはできません。そもそも、600mlもタオルを濡らしたら水が滴り落ちるのでは…
それはともかく。FE-KXS05は気化式ながらも、他の加湿方式に負けないくらいの加湿力を持っている、ということです。他社の気化式とも比べてみれば、FE-KXS05の加湿力が高いことはわかるでしょう。
この加湿力を実現できたのは、パナソニックさん自慢の「DCモーター」に理由がある模様。なので、パナソニックさんのWEBサイトから、DCモーターの説明を抜粋させていただきます ↓
DCモーターとは、電力をより効率的にパワーに変換できるモーター。従来より高速回転が可能なので、小さなファンでも多くの風量を生み出すことができます。ヒーターを搭載した当社従来ハイブリッド式と同等のハイパワー加湿を実現しました。(パナソニックWEBサイトより抜粋)
実際、わたしの仕事場だと、スピーディーに加湿ができます。まぁ、6畳弱の狭い仕事場だとういこともあるのでしょうけど。
なお、FE-KXS05には「お急ぎ」モードが搭載されており、一時的にファンを高速回転させることで加湿能力を高めることもできます。ただし 30分限定、ってなんだかウルトラマン的な設定ですが ↓
また、DCモーターは電力を効率的にパワーに変換できる分、電気代も安くて済むのでしょうね。DCモーター万歳です。
FE-KXS05の上位版として、FE-KXS07があります。FE-KXS05が14畳タイプとされているのに対して、FE-KXS07は19畳タイプになります。
最大加湿量は FE-KXS05が 600ml/hなのに対して、FE-KXS07は 800ml/hです。
フィルター寿命が10年!
加湿器を使っていると「消耗品」の交換はツキモノです。具体的には「フィルター」とか「カートリッジ」とか。
これらをメーカーが推奨するサイクルで交換していると、けっこうおカネがかかったりします。だから交換しないんだぁ♪ というのは間違いであり、危険なので注意しなければいけません(あぁ、ぼくか)。
必要な交換を怠って、雑菌を繁殖させているようでは加湿もなにもありません。
この点で、FE-KXS05のフィルター寿命はなんと 10年! フィルターを交換する前に本体自体の寿命が来るのではないか、と思えるほどの高耐久。これはひとつの魅力なのではないでしょうか。
ちなみに、FE-KXS05のフィルターとは、この部分です ↓
このフィルターに水を含ませたところに風を当てて蒸発させるわけですね。
お手入れがしやすい
いましがた、「フィルター寿命が長い」との話をしました。けれども、それはきちんとお手入れをしてこその話でもあります。
どんな加湿器を使っていても、「ほんとうは必要」なはずのお手入れ。みなさんはやっていますか? 正直、ぼくはメンドーです。
FE-KXS05は、そんなぼくでも「お手入れしよう!」と思えるような、お手入れのしやすさになっています。おもなポイントは2つ。
1つは、水を貯める「タンク」の内部に手を突っ込んで洗えること ↓
タンクのなかって、放っておくと水垢でヌメヌメになるんですよね。ところが、手が入らないほどタンクの口が小さいと、水垢を取るにも苦労します。でも、FE-KXS05ならラクラク。これはGood。
それからもうひとつ。やはり水垢が付きやすい「トレー」部分、これもさっと取り外してお手入れできます。トレーの形状が割と平らなので掃除しやすいのもGoodです ↓
ナノイー搭載で清潔かつ潤いたっぷりナノ
パナソニックさんのご自慢技術に「ナノイー」があります。
ナノイーとは? について、ふたたび、パナソニックさんのWEBサイトから説明を拝借すると、
「ナノイー」は、空気中の水分から生み出される微粒子イオン。お肌と同じ弱酸性で、人にやさしいイオンです。一般的な空気イオンと比べて、約6倍長持ちで、広範囲に届きます。また、水分量は一般的な空気イオンの約1000倍(体積比)以上。花粉などのアレル物質対策から、脱臭・除菌まで効果を発揮します。(パナソニックWEBサイトより抜粋)
この「ナノイー」によって、FE-KXS05では通常の加湿よりも、お肌の水分量は2倍に、お肌のうるおいスピードは3倍になるのだそうです。
さらには。運転停止中にナノイーを加湿フィルターに充満させる「フィルター清潔モード」により、加湿フィルターを清潔に保つことができるのだそうです。
なんかスゴい、というのはわかるのですが。ナノイーは目に見えないだけに、ようわからん… といったところがあります。でも一応、「良いところ」に挙げてみました。清潔であるのは良いことです、はい。
デザインがおしゃれ
FE-KXS05はデザインがおしゃれだ、とわたしは思っています。デザインの好みは人それぞれですからね。あくまでわたしの主観です。
まず、本体前面の「ブラウン色」の透明パネルがスタイリッシュだし(ホワイト色も選べます) ↓
また、ムダがなく洗練された雰囲気の「スクエア(四角)」なデザインも好みです ↓
おしゃれで、かつ、シンプルなので。変に主張をせず、置き場所を選ばないのもよいのではないでしょうか。
FE-KXS05の悪いところ
- 運転音がうるさい(超音波式に比べると)
- なかなかの高価格
- 湿度表示の精度がビミョー?
運転音がうるさい(超音波式に比べると)
気化式の加湿器の悪いところとして、一般に「運転音がうるさい」ことが挙げられます。
気化式のしくみ上、風を起こすためにファンを回す必要があり。どうしても、モーターの駆動音やらファンの回る音が出るわけです。
この点、FE-KXS05は「静音」を売りにしています。
具体的には、強モード(加湿量 500ml/h)での運転時は 31db(デシベル)。これは、「ささやき声並の静かさ」だそうです。ささやき声、という設定はよくわかりませんが。
また、弱モード(加湿量 330ml/h)での運転時は 22db。これは「夜の公園並みの静かさ」だそうです。夜の公園にあまり行かないのでよくわかりませんが、多分静かなのでしょう。
とにかく、FE-KXS05は「静音」なのです。
ただ、超音波式の加湿器を使っていた経験からすると。FE-KXS05は「音がするなぁ」という感じがあります。それも自然の音ではなく、「機械的な音(モーターやファン)」ですからね。音としては気になります。
超音波式など、他の加湿方式に比べると、結局は FE-KXS05の運転音は「悪いところ」なのかなぁ、ということで挙げてみました。
とはいえ。エアコンなんかと併用している限りは、エアコンの音のほうが大きかったりもしますから。FE-KXS05はやはり静音なんだ、ということを申し添えます。
なかなかの高価格
FE-KXS05は本投稿の執筆日現在(2019年12月28日)、Amazon価格で約 20,000円です。これを高いと見るか安いと見るかは人それぞれでしょう。
ただ、加湿器全般で見れば、もっと価格の安いものもたくさんあることから、20,000円は「なかなかに高いなぁ」というのがわたしの感覚です。
もちろん、それに見合う「良いところ」があることは前述したとおりですが。価格だけを見るのであれば、なかなかの高価格であることは「悪いところ」として挙げておきます。
湿度表示の精度がビミョー?
FE-KXS05は、湿度を60%にキープするように「自動運転」してくれます。湿度にあわせて、加湿の強弱をコントロールしてくれるわけです。
FE-KXS05は、本体前面に湿度表示がついています。これがどうも「高め」な気がするんですよね…
別の湿度計で測ってみると(部屋にはいつも湿度計を置いています)、FE-KXS05の湿度表示は 10%くらい高かかったりするのです。
まぁ、湿度も目に見えるものではないので、どちらが正しいのか? と言われれば困ってしまいますが。でも、FE-KXS05のほうが高めだ! と、わたしのカンが言っている(アテにならない)。
というわけで、FE-KXS05の悪いところとして挙げておきます。
まとめ
パナソニックの加湿器、FE-KXS05についてレビューをしました。
そもそも、「気化式がいいよね」ということを前提にして加湿器選びをするのであれば。FE-KXS05も選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
わたしは、FE-KXS05を選んで満足をしています。