わたしにとって、iPadを愛機ならしめるにいたった理由のひとつ、「ApplePencilで書く」。
「紙にペンで書く」「キーボード入力で書く」に比べて良いところ、悪いところについてお話をしていきます。
なにをいまさら、「iPadにApplePencilで書く」は良い。
iPadPro(11インチ・2020)を使いはじめてから2ヶ月ほどになります。人生はじめてのiPadは、いまや、MacBookPro(13インチ・2020)とiPhone(12mini)に並ぶ「愛機」です。
そんな iPadを愛機ならしめるにいたった理由のひとつに、「書く」が挙げられます。もう少し具体的に言うと、iPadにApplePencilで書く。これが、良かった。
どう良かったのかと言えば、「紙にペンで書く」ことに比べて良かった。「キーボード入力で書く」ことに比べて良かった。そう感じるところが多々あります(くわしくは後述)。
iPadにApplePencilなんて、なにをいまさら… と思われるかもしれませんが。いまさらわかったヒトが、実際ここにいますので。「iPadにApplePencilで書く」ってどうなのよ? と半信半疑なあなたに向かって、話をしていきます。こちらです↓
「iPadにApplePencilで書く」が
- 「紙にペンで書く」より良いところ
- 「紙にペンで書く」より悪いところ
- 「キーボード入力で書く」より良いところ
- 「キーボード入力で書く」より悪いところ
良いところばかりではなく、悪いところも挙げたうえで。それでもなお、「iPadにApplePencilで書く」の良さが上回る場面は多い。そんなふうに思っているしだいです。
それではこのあと、順番に見ていきましょう。
「iPadにApplePencilで書く」vs「紙にペンで書く」
まずは、「iPadにApplePencilで書く」と「紙にペンで書く」を比較してみます。
「紙にペンで書く」より良いところ
「紙にペンで書く」に比べて、「iPadにApplePencilで書く」の良いところはこちらです↓
- どこに書いたっけ?がない
- あとから編集が自由自在
- いくら書いてもかさばらない
それぞれ、順番に見ていきましょう。
どこに書いたっけ?がない
メモ帳やノートなど「紙」に書いたときの難点は、「どこに書いたっけ?」です。これはもう、紙が持つ最大の難点だと言ってよいでしょう。
45年の人生のなかで、「どこに書いたっけ?」の答え探しにどれだけの時間を浪費したことか… だれしも、いちどは経験があるものと推測します。
ところが、「iPadにApplePencil書く」であれば、その難点を克服できるのですね。なぜなら、ApplePencilで書いた文字も検索ができるから。いわゆる「OCR」です。
わたしは、iPadでの手書きには「GoodNotes5」というアプリを使っていますが。このアプリのOCR検索が、かなりスゴい。このくらい「流して書いた文字」でも認識してくれます↓
紙に書いて、スキャナをかけても同じことはできるのでしょうが。スキャナをかけるのがメンドーです。iPadに書けば、そのメンドーはありません。
あとから編集が自由自在
さきほどご紹介したアプリ「GoodNotes5」は、書いたあとからの編集も自由自在です。書いた文字や図などを、「消しゴム」機能で消すことができるのはもちろんのこと。
ちょっと、「紙」では難しいことでも、iPadならできちゃいます。
たとえば、書いた文章の一部分を指定して、それをドラッグで場所移動するとか。なんか端っこに書きすぎたなぁ… みたいなときに便利です。
また、書いた文字の一部分の色を変えることもできます。やっぱり赤文字で強調したかったなぁ… というときにも、わざわざ書き直す必要がありません。
ほかにも、「蛍光ペン」機能でマーカーした箇所の、マーカーだけを消すことだってできます。まぁとにかく、あとからいろいろと編集ができるわけです。
このあたりは「デジタル」ならでは。アナログの紙よりも良いところだと言えるでしょう。
いくら書いてもかさばらない
紙に書いていて困ることのひとつに「かさばる」が挙げられます。書けば書くほど紙が増える。保管場所は必要になるし、持ち運ぶのにも困難です。
その点、「iPadに書く」のであれば、iPad本体以上にかさばることはありません。
わたしは、MacBookProやiPhoneにも「GoodNotes5」のアプリを入れているので、iPadでなくとも、書いたものを見ることができます。外出時などは身軽な iPhoneだけで済んでしまう。
紙に書いたものを外出時にも見たいとしたら、紙を持ち出さなければいけません。それが、ノート何十冊みたいなボリュームだとしたら、とてもできることではないでしょう。
というわけで。「iPadにApplePencil書く」は、どこにいても、いろいろなデバイスから、書いたものを見ることができるのが良いところです。
もちろん、いちど紙に書いたものをスキャナしておくという方法はありますが。スキャナするのがメンドーですし、書いた紙を処分するのであればエコじゃない。ですよね?
「紙にペンで書く」より悪いところ
「紙にペンで書く」に比べて、「iPadにApplePencilで書く」の悪いところはこちらです↓
- メモ帳に比べると重い
- ノートに比べると小さい
- バッテリー切れ
それぞれ、順番に見ていきましょう。
メモ帳に比べると重い
もしも、紙に書くときは「小さなメモ帳」でじゅうぶんだと言うのなら。iPadよりも軽くて小さい紙に軍配が上がります。
わたしが使っているiPadPro(11インチ・2020)は約 470g。さらに 12.9インチサイズになると、600gを超えます。これはけっこう重い。
とはいえ。iPadにできることは「ApplePencilで書く」ことだけではありません。ちょっとしたパソコンみたいなものです。
だから、どっちにしたってiPadは持ち歩くんだというのであれば、そのうえあえてメモ帳を持ち歩く必要はないだろう。とは思います。
ノートに比べると小さい
わたしが使っているiPadProは 11インチサイズなので、A4サイズのノートなどに比べると、ひとまわり小さい。ゆえに書きにくい、と感じるヒトもいることでしょう。
たしかに、大きいほうが書きやすく、一覧性があると言えます。
とはいえ。iPadはカンタンに画面表示の拡大・縮小ができるので。慣れれば、あるていどは解消できる部分なのではないかと考えています。
バッテリー切れ
デジタル製品の宿命として、「バッテリー切れ」があります。iPadもまた、バッテリー切れは起きうるものです。バッテリーを要しない紙に比べると、デメリットと言えばデメリットでしょう。
とはいえ。紙はバッテリーこそ切らさないものの、紙切れは起こりえます。あぁ、ページがなくなっちゃった… ということはありえます。なので、ここは両者引き分けではないか? とも考えるところです。
「iPadにApplePencilで書く」vs「キーボード入力で書く」
続いて、「iPadにApplePencilで書く」と「キーボード入力で書く」を比較してみます。
「キーボード入力で書く」より良いところ
「キーボード入力で書く」に比べて、「iPadにApplePencilで書く」の良いところはこちらです↓
- 図やイラストが描ける
- PDFなどへの書き込みがラク
- 記憶に定着しやすい
- 音を立てずに書ける
それぞれ、順番に見ていきましょう。
図やイラストが描ける
文字を書くということであれば、PCを使ってキーボード入力でもできます。けれども、キーボード入力ではできないのが「図やイラスト」を描くことです。
図やイラストと言っても、わたし自身、たいそうな図や手のこんだイラストを書くわけではありません。ていうか、書けないし。
ただそれでも、円や三角形などを描いたり、四角で囲ったりくらいはしたい。矢印を使って、2つのものを結びつけたりくらいはしてみたい。そんなときには、「iPadにApplePencil書く」なら可能です。
ちなみに。フリーハンドで、まっすぐに線を引いたり、きれいな円を描くのは難しいものですが、iPadなら「サポート」をしてくれます。多くの手書き用アプリでは、手書きした線や図形を、きれいに描きなおしてくれる機能が備わっていますので。
そのあたりはむしろ、紙に描くよりも便利とさえ言えるでしょう。
PDFなどへの書き込みがラク
もともと文字やイラストなどが描かれた「紙」や「データ(PDF)」に、なにか書き込みをしたいということがあるでしょう。
たとえば、じぶんが執筆した文章のゲラ(校正刷り)をチェックする場面など。なんて言いながら、じぶんにはあまりない場面ではありますけど。ちょっとカッコつけてみました。
なんにせよ、もともと文字やイラストなどが描かれた「紙」に書き込みをするのに iPadは便利です。iPadで PDF(紙であればPDF化して)を読み込んで、あとはApplePencilを使えば、紙と同じように書き込みができてしまいます。
これに対して、キーボード入力の場合。PCで PDFを読み込んで、キーボード入力で書き込みをすることもできなくはありませんが。テキストボックスの挿入・調整がメンドーですし、図やイラストを書き込むことはできません。
ゲラをチェックする場面に限らず、もともとある紙やデータに、ちょっと書き込みしたいという場面はあるものです。そんなときに、「iPadにApplePencilで書く」は重宝します。
記憶に定着しやすい
なにかを書くというときには、書いた内容は「できれば記憶に定着してほしい」と考えることは多いものでしょう。たとえば、受験に必要な内容をノートにまとめるとき、とか。
この点で。手書きでも、キーボード入力でもどちらでもいいか? と言えば、そんなことはないようです。
プリンストン大学とカリフォルニア大学の研究によって、講義の内容を「手書する」学生と、「パソコンでキーボード入力する」学生とでは、「手書きする」学生のほうが良い成績をあげて、長いあいだ記憶に定着することがわかっています。
同じ「手を動かす」でも、「手書きする」ほうが良い場面もあるということですね。
なので、なにかを記録すると同時に、記憶への定着を望むようなときには、キーボード入力ではなく、あえて「iPadにApplePencil書く」ようにしています。
音を立てずに書ける
キーボード入力をする音が周囲の迷惑になる、ということがあります。たとえば、静かなカフェとか、静まり返った図書館とか。
とくに、キーボードをダイナミックに叩くというヒトは注意が必要です。バチバチバチバチ… さいごにリターンキーをバシーンっ! みたいな。ちょっとキーボードが可愛そうです。それはそれとして。
キーボード入力に比べれば、音を立てずに書ける「iPadにApplePencil」はメリットがあると言えるでしょう。
「キーボード入力で書く」より悪いところ
「キーボード入力で書く」に比べて、「iPadにApplePencilで書く」の悪いところはこちらです↓
- 文字だけを書くなら遅い
- 文字検索が完璧ではない
それぞれ、順番に見ていきましょう。
文字だけを書くなら遅い
ヒトによるかもしれませんが。わたしの場合には、手書きするよりもキーボード入力するほうが速く書けます。
また、手書きするよりもキーボード入力のほうが疲労度は少ないので、たくさん書くこともできます。
だから、文字だけを書くのであれば、速くてたくさん書けるキーボード入力にはメリットがあると言えるでしょう。文字だけを書くなら、「iPadにApplePencilで書く」のは遅い。
この点、インプット目的なら「iPadにApplePencilで書く」、アウトプット目的なら「キーボード入力」という使い分けもよいでしょう。
文字検索が完璧ではない
さきほど、「GoodNotes5」というアプリのOCR検索がスゴい、と言いました。たしかにスゴいのですが、完璧ではありません。あまりに崩れた文字を書けば、さすがに検索できないことはあります。
これに対して、キーボード入力であれば、文字が崩れることはありません。入力した文字は、完璧に検索できると言ってよいでしょう。
ですから、検索を重視するのであれば、あるていどは気をつけて文字を書かねばならないのは、「iPadにApplePencilで書く」ときのデメリットになります。
とはいえ。「GoodNotes5」については、ほんとうに「あるていど気をつける」レベルであればじゅうぶんかな、という認識です。つまり、大きなデメリットにはならないのではないか。そういうことです。
まとめ
わたしにとって、iPadを愛機ならしめるにいたった理由のひとつ、「ApplePencilで書く」。
「紙にペンで書く」「キーボード入力で書く」に比べて良いところもあれば、悪いところもある。それでもなお、「iPadにApplePencilで書く」の良さが上回る場面は多い。そんなふうに思っています。
つまり。「書く」は iPadを購入する理由になりうる、購入する動機になりうる、ということです。そういう意味では、MacやiPhoneで代替することはできません。
「iPadにApplePencilで書く」ってどうなのよ? iPadって必要なの? と半信半疑なあなたにとって、本記事がご参考になるようでしたら幸いです。