カフェオレにカフェラテ、カプチーノにマキアート、カフェモカやらなんやら。
コーヒーアレンジがいろいろありすぎて、違いがわからない… というあなたのためにまとめます。
知らないよりも、知っているほうがいい。
はい、こんにちは。コーヒー好き税理士のジョーです。
突然ですが、あなたは「カフェオレ」と「カフェラテ」の違いがわかりますか?「カプチーノ」と「マキアート」の違いは? 「カフェモカ」とはなにが違うの?
いや別に、そんなの知らなくても問題ないし。なんて、そんな悲しいことは言わないでください。知っていれば、もうカフェで悩むことはありません。恋人や家族の前で、うんちくを披露することだってできるかもしれない。
というわけで。今回は、コーヒーアレンジについて、それぞれの違いをまとめてみます。はじめに、図解をしておくと、こんな感じです↓
それではこのあと、順番に見ていきましょう。
コーヒーアレンジいろいろ、違いをまとめ。
ドリップコーヒー系
コーヒーアレンジのなかから、まずは「ドリップコーヒー系」を見ていきます。図解で言うと、こちらです↓
カフェオレ
多くの人にとって、なじみ深いコーヒーアレンジのひとつでしょう。カフェオレは、ドリップコーヒー50%とミルク50%の割合でつくられます。
ポイントは「ドリップコーヒー」というところ。カフェオレは、後述のカフェラテやカプチーノとの違いがわからなくなりがちですが。カフェオレは「ドリップコーヒー」がベース、その他は「エスプレッソ」がベース、という大きな違いがあります。
なお、ドリップコーヒーとは。コーヒーフィルター(紙・金属・布)にコーヒー粉を入れて、お湯を注いで抽出したコーヒーです。いっぽう、エスプレッソとは、コーヒー粉に高い圧力をかけつつ、お湯を通して抽出するコーヒーになります。
いわゆる、一般的なコーヒーが「ドリップコーヒー」。これに対して、カフェなんかで間違えて頼むと、めちゃくちゃ小さいカップに驚き、さらには、濃くて苦くて驚くのが「エスプレッソ」です。
で、ドリップコーヒー50%+ミルク50%のカフェオレは、「やさしい味」が特徴になります。朝、目覚めに、ドリップコーヒーそのままはキツいので、ミルクでやわらげようという、フランス発祥のコーヒーアレンジです。なので、「カフェオレ」はフランス語。日本語訳は、コーヒー牛乳。まんまです。
エスプレッソ+ミルク系
ドリップコーヒー系に続いて、エスプレッソ系を見ていきましょう。エスプレッソ系はさらに、「+ミルク系」と「+お湯系」とに分かれます。まずは、「ミルク系」から。図解で言うと、こちらです↓
カフェラテ
エスプレッソ+ミルク系の代表格、カフェラテ。なじみはあるものの、「カプチーノとの違いは?」などと聞かれると、意外とわからない… ということもあるでしょう。
結論として、ベースのエスプレッソは同じだけれど、「ミルクの割合」が違います。これが、味に違いを生むわけですね。で、カフェラテは基本的に、エスプレッソ20%+フォームミルク20%+スチームミルク60%の割合でつくられます。
フォームミルクというのは、ふわふわに泡立てられたミルク。スチームミルクは泡立ってはいない温かいミルク、と覚えておきましょう。
エスプレッソ20%に対して、ミルクは80%ですから。ミルクの濃厚さ、かつ、エスプレッソの濃厚さもあいまって、濃厚さをたのしむコーヒーアレンジだと言えます。
カフェラテの発祥は、イタリア。日本語訳は「コーヒー牛乳」。同じコーヒー牛乳でも、さきほどのカフェオレとはだいぶちがいますね。
カプチーノ
カフェラテとの違いがわからない飲み物、ナンバーワンがカプチーノでしょう。カフェラテとの違いは、ミルクの割合です。
カプチーノは基本的に、エスプレッソ、フォームミルク、スチームミルクが、それぞれ3分の1の割合でつくられます。カフェラテよりも、ミルクの割合がちょっと少ないこと、また、フォームミルク(泡)の割合が多いことから、エスプレッソ感がより強くなる。要は「ビター(苦め)」なのが、カフェラテとの違いです。
見た目の違いとしては、「泡の量が多いなぁ」というほうがカプチーノ、ということになるでしょう。
カプチーノの発祥も、カフェラテと同じくイタリアです。名前の由来については、諸説あります。よく言われているのは、修道士が着ている服「カプッチョ」の見た目に似ているから、というものらしいです。
エスプレッソ・マキアート
これもまたときどき見かけて、「なにが違うの?」と迷ってしまうのが「マキアート」です。マキアートには、大きく2つ、エスプレッソ・マキアートと、後述のラテ・マキアートがあることを覚えておくとよいでしょう。
まずは、エスプレッソ・マキアートから。エスプレッソ75%+フォームミルク25%の割合でつくられます。もうちょっとイメージしやすく言い換えると、エスプレッソの上に、スプーン1〜2杯くらいのフォームミルク(泡)を乗っけた感じです。
味は想像がつくかと思いますが、ほぼほぼエスプレッソです。「エスプレッソ重視」な飲み物だと考えておきましょう。
なお、エスプレッソ・マキアートという名称のほかにも、ただ単に「マキアート」と呼ばれたり、「カフェ・マキアート」などと呼ばれたりもします。いずれにせよ、「ラテ・マキアート」とは区別をしておくと間違いはありません。
ちなみに、エスプレッソ・マキアートの発祥もまたイタリア。マキアートの日本語訳は「シミのついた」であり、エスプレッソに乗せたミルクが「シミ」のように見えるから、らしいです。
ラテ・マキアート
エスプレッソ・マキアートとの違いはミルクの量。ラテ・マキアートは、エスプレッソに対して、たっぷりのフォームミルク(泡)でつくられます。
なので、エスプレッソ重視のエスプレッソ・マキアートに対して、ラテ・マキアートは「ミルク重視」です。というわけで、エスプレッソ感はかなり弱めになります。
また、ときおり見かける「キャラメル・マキアート」は、このラテ・マキアートにキャラメルソースをかけたものになります。コーヒーと言うよりは、もはやスイーツ寄りです。
ラテ・マキアートの発祥もイタリア。エスプレッソをベースにしたものは、基本、イタリアが発祥です。「エクスプレス(急行)」や「エスプレッソ(注文ごとに)」などが語源と言われています。エスプレッソは、注文を受けてからサッとつくられるものなんで。
カフェモカ
カフェモカってなんだろう? と思いながら、なんとなく注文している人も多いのではないかと、勝手に推測しています。
そんなカフェモカは、エスプレッソ20%+スチームミルク70%+チョコレートシロップ10%でつくられます。チ、チョコレートシロップ… というわけで、スイーツ系ですね。思いのほか甘くてびっくりしないように、覚えておくとよいでしょう。
もともと、モカという名のコーヒー豆がありまして。チョコレートの香りを持つのが特徴です。そんなモカコーヒーに寄せてアメリカでつくられた、と言われているのがカフェモカ。いうなれば、「モカ風」の飲み物です。でも、本家のモカとは別モノです。
なんなら、ホイップクリームとか乗っかってきたりもしますので。自由の国・アメリカで生まれただけのことはあります。
フラット・ホワイト
なんだか、最近わりとよく見聞きするようになったのが、フラット・ホワイト。有名カフェチェーン(タ○ーズ)のメニューにもあります。が、いったい何者なのか、わかりかねる飲み物のひとつでしょう。
実際、違いもわかりにくいものがあります。フラット・ホワイトは、エスプレッソ3分の1+スチームミルク3分の2でつくられるコーヒーアレンジ。カフェラテとかカプチーノと似ているんですよね。
違いとしては、カフェラテやカプチーノに比べると、フォームミルク(泡)がないこと。キメが細かいスチームミルクを注ぐのが、フラット・ホワイトの特徴になります。
ミルクの甘味が強く出ることから、カプチーノよりはマイルド。ミルクの割合が少ないことから、カフェラテよりはエスプレッソ感が強め。カフェラテとカプチーノのあいだくらいにある飲み物かなぁ、という感じです。
ちなみに、発祥はニュージーランド。オーストラリアなど南半球では、いちばんポピュラーなエスプレッソアレンジが、フラット・ホワイトらしいです。
エスプレッソ+お湯系
続いて、エスプレッソ+お湯系を見ていきましょう。ちまたのおしゃれカフェでは、見かけるアレンジコーヒーです。図解で言うと、こちらになります↓
ルンゴ
ルンゴは、イタリア語で「長い」を意味します。ふつうのエスプレッソの2倍くらいのお湯を使って、2倍くらいの長い時間をかけて抽出するのが特徴です。
量が2倍になるので、エスプレッソよりも苦くなくなるか、というとそうでもない。逆に、苦くなります。基本的に、長い時間をお湯をとおすほうが、苦味がより抽出されるからです。ただし、湯量が増えますので、エスプレッソ感(風味)は薄まります。なかなか複雑です。
どういう気分のときにルンゴを頼めばいいのか、個人的にはよくわかりません。
なお、ルンゴに似たものとしては「ドッピオ」があります。これは、単純にエスプレッソの量を2倍にしただけの飲み物です。量は同じでも、長い時間をかけて抽出するルンゴとは異なります。
ロングブラック
エスプレッソ苦ぇ… ということではじまったであろう、エスプレッソのお湯割り。ロングブラックと、後述のアメリカーノとがあります。まずは、ロングブラックから。
ポイントは、先にお湯を入れてから、エスプレッソを入れる、という「順番」です。アメリカーノとは、その順番が逆になります。結局、いっしょじゃねーの? と思わそうですが。
いちおう、差は出ます。エスプレッソには「クレマ(泡・膜)」と呼ばれるものがありまして。ここに、エスプレッソの苦味や香りの成分が含まれています。
で、先にお湯を入れてからエスプレッソを注ぐロングブラックの場合、クレマが残りやすくなるので、エスプレッソ感はより強く、より残るようになります。
なお、ロングブラックの発祥は、オーストラリアやニュージーランドあたりのようです。前述のフラット・ホワイトといい、ロングブラックといい、独自のコーヒーアレンジが目立ちます。
アメリカーノ
ロングブラックとはお湯を入れる順番が逆になるのが、アメリカーノです。先にエスプレッソ、そのあとお湯なので、エスプレッソのクレマはすぐに崩れてしまいます。結果、ロングブラックよりもまろやかな味わいを楽しめるのが、アメリカーノです。
起源としては、第2次世界大戦中に、イタリア(エスプレッソ文化の国)に駐屯していたアメリカ兵が、「どうしてもふつうのコーヒーを飲みたいんだ!」と、お湯で割ったのがきっかけだとか。
ちなみに、アメリカンとアメリカーノは、似て非なる飲み物です。アメリカンは、浅煎りのコーヒーを、多めのお湯で「ドリップ」してつくります。アメリカーノは、ドリップではなく「エスプレッソ」のお湯割りです。
ただ、お店によっては、ドリップコーヒーやエスプレッソのお湯割りを「アメリカン」と呼んでいるところもあるようですけど。
まとめ
カフェオレにカフェラテ、カプチーノにマキアート、カフェモカやらなんやら。コーヒーアレンジがいろいろありすぎて、違いがわからない… という人のためにまとめてみました。
知っていると、コーヒーを飲む・選ぶたのしみも広がるのではないでしょうか。