手挽きミルとして、ハリオのMSS-1TBを使ってきましたが。その後継として、タイムモアのC2 MAXに決めました。というわけで、比較レビューをします。
コーヒー愛が足りないわたしが選んだモノ。
こんにちは、コーヒー好き税理士のモロトメジョーです。きょうも、コーヒーしてますか?
さて、今回は「手挽きミル」について。わたしが、おうちでハンドドリップをしはじめてから、1年ちょっとになります。当初から使っている手挽きミルが、「ハリオ MSS-1TB」です↓
Amazon価格で 2,000円ちょっと。リーズナブルなお値段にもかかわらず、そのパフォーマンスには目をみはるものがあります。挽き目はかなりそろっていますし(同じくらいの粒度で挽ける)、見た目もなかなかスタイリッシュです。
ゆえに、「ハリオ MSS-1TB」は。使っている人が多い手挽きミルのひとつでしょう。
ただ、どうしても。挽くのに、けっこうな「時間」が必要になるんですよね。ハンドドリップの回数が増えれば増えるほど、その時間はかさんでいきます。
これから先、いったいどれほどのハンドドリップをするのかわかりませんが。積もり積もれば、それなりにまとまったものになるでしょう(のちほど検証します)。
いよいよ、この世界ともお別れか… というときに、「あぁ、コーヒーを挽いていた時間が残っていればなぁ」という後悔はしたくないものです(しないだろう、とも思いますが)。
そんなわけで、「ハリオ MSS-1TB」の後継を探してきました。素晴らしい手挽きミルはあるもので。コマンダンテや1ZPRESSOなどは、その代表格でしょう。
でもね、高い。ほんとうに高い。手挽きミルに、4万円を超えるおカネを支払えるほど、まだ、わたしのコーヒー愛は足りません。
そこで、あらためて探し求めたすえに、たどりついたのがこれ。「タイムモア C2 MAX」です↓
Amazon価格で 8,600円(2021年11月13日現在)。「ハリオ MSS-1TB」の4倍ではありますが。コマンダンテや1ZPRESSOに比べれば… というお値段です。これなら、わたしでもなんとか。
結論、「ハリオ MSS-1TB」の後継は、「タイムモア C2 MAX」に決まり! ハリオのミルもコスパはじゅうぶんですが。タイムモアには、それ以上のコスパがあります。
いまは、「ハリオ MSS-1TB」を使っている、という人でも。きっと、「タイムモア C2 MAX」に替えて後悔はないはずだ。との思いで、「タイムモア C2 MAX」をレビューしていきます。
タイムモア C2 MAXをレビュー、ハリオ MSS-1TBとの比較もしながら
それではさっそく、「タイムモア C2 MAX」を見ていきましょう。本記事では、「ハリオ MSS-1TB」との比較もしながらのレビューです。
外観
「タイムモア C2 MAX」と「ハリオ MSS-1TB」とを並べてみると、こんな感じです↓
大きさ(背丈)は、ほぼ同じ。タイムモアのほうが、ちょっとだけスリム。
タイムモアの表面は、アルミ金属。ハリオは、プラスチック。タイムモアには、圧倒的な高級感があります。男の子はとくに、こういうところが好きなんじゃないでしょうか。
重量
「タイムモア C2 MAX」の重量は、約 500g。「ハリオ MSS-1TB」の重量は、約 240g。ほぼ倍、タイムモアのほうが重いです。が、その重さこそが、安定してラクに挽ける秘密でもあります。
そのあたりは後述するとして。タイムモアの重厚感もまた、高級感につながるところであり、「所有欲」を満たしてくれる逸品だと言えるでしょう。
収納
「タイムモア C2 MAX」と「ハリオ MSS-1TB」を比べたときに、タイムモアの欠点のひとつになるのが、これ。収納です。
まず、ハリオのほうは、「ハンドル(取っ手)」をはずして、上蓋のフチに引っ掛けることができる仕様になっています。これは、素晴らしい。収納するときにはとても助かります↓
いっぽうで、タイムモアのほうは、いちおうムリヤリ引っ掛けることはできますが、「上蓋」はないので、ミルのなかに「ホコリ」が入ってしまいそうです。なので、収納時にも、ハンドルはつけたままが基本になるでしょう。収納するときにジャマと言えばジャマですね。
挽ける豆の量
いちどに挽ける豆の量について。これは、ふだんどれくらいの豆を挽くかによって、だいじなポイントになります。挽ける量が少なくて、いちどに2回挽かねばならないようでは困ったものです。
この点で、「タイムモア C2 MAX」は、最大容量が 30g。「ハリオ MSS-1TB」は 24gとされています。ただ、ハリオのほうは、実際に 30gくらいまではいけるでしょう。
まぁ、豆の焙煎度にもよりますが(焙煎度が深いほうが、水分が少ない分、重量に対して体積が大きくなります)。なんにせよ、ハリオもタイムモアも 30gくらいはいける、ということです。
ちなみに、中煎りの豆をおよそ 20g投入したときのようすがこちらになります↓
ともに余裕がありますね。これでおおむね2杯分なので、3杯分くらいはいちどに挽ける感じです。
挽きやすさ
さて、肝心の挽きやすさはどうかというと。ステンレス刃(金属刃)のタイムモアは「ザッザッ」という、豆を切り刻むような挽き心地です。
いっぽうのハリオは、セラミック刃(非金属刃)であり、「ゴリゴリ」とすり潰すような挽き心地です。刃のようすを比べてみると、こんな感じになります↓
タイムモアのステンレス刃の特徴は、「鋭利」であること。ゆえに、切れ味が売りです。指で触ると、切れてしまいそうなくらい尖っています↓
ハリオのセラミック刃は、切れ味はありませんが、耐久性が高く、熱が生じにくく、水洗い可能という特徴があります↓
ちなみに。ステンレス刃は、セラミックほどの耐久性はなく、熱が生じやすい(豆の味わいに影響)、水洗いは不可(さびるので)。どちらの刃も、一長一短ではあります。
挽きおわるまでのスピード
「タイムモア C2 MAX」と「ハリオ MSS-1TB」の刃は、それぞれ一長一短だという話をしました。が、タイムモアのステンレス刃による圧倒的なメリットは、挽きおわるまでのスピードです。
というわけで、同じ豆・同じ豆の量で、スピード対決をしてみました。公正を期すために、挽き手には、両ミルに対する知見を持たない息子(中1)を起用しています。
なお、使用した豆は「マイルドカルディ(中煎り)」、使用した量はそれぞれ 20gです↓
まずは、「ハリオ MSS-1TB」から。かかった時間は2分4秒。なかなかの時間です。これが浅煎りとなると、豆はもっと硬くなりますので、さらに時間がかかります。
息子いわく、「ヤバいのよ、あれ」というのがハリオに対する評価です。挽いている途中に、なんども持ち手を替えていましたが、だいぶヘバっていましたね。いちおう、体育会系です。
そんなヘバった息子を休ませるまもなく、「タイムモア C2 MAX」を検証します。かかった時間は、42秒。素晴らしい。ハリオに比べると3分の1くらいの時間で挽けました。息子は挽きながら、深くうなずいていましたので、満足の挽き心地なのでしょう。
なにしろ、ハリオで疲れたあとですから、本来はもっと速いタイムがでるものと考えます。それくらい、タイムモアの切れ味は鋭く、挽きおわるまでのスピードが速い。大きなメリットです。
もしも、1日に2回、豆を挽くとして。タイムモアを使うことで、1回あたり1分20秒の節約ができるとしたら。1年でおよそ 16時間、10年で7日弱、30年で20日ほど、トクをすることになります。
いやいや、だったら挽いてある粉を買うか、電動ミルを買えよ。と、思われるかもしれませんが。挽いてある粉は、劣化のスピードが尋常ではないので却下。
電動ミルは、利用頻度のわりには場所をとりすぎるし、まわりに粉が散乱すると聞きます。それに、手挽きミルを挽く感覚、時間自体は好きなんです。挽く愉しみ。でも、ラクはしたい。という、わがままぶり。
そんなあなたが、もしも「ハリオ MSS-1TB」を使っているのなら、「タイムモア C2 MAX」をおすすめします。
挽いた粉のしあがり具合
では、挽いた粉のしあがり具合はどうなのか? それぞれの粉を「ふるい」にかけて、いわゆる「微粉」を確認してみました。が、あまり大きな差は見られず。
ほかに「タイムモア C2 MAX」を使っている方のブログなどを拝見すると、とりわけ微粉が少ないというような話もあるのですが。わたしの場合、そこまでではありませんでした。
タイムモアで中挽きを目安に挽いた粉のしあがり具合がこちらです。もちろん、きれいではあります↓
とはいえ、「ハリオ MSS-1TB」の微粉も相当に少なく、どちらかと言えば、ハリオも優秀なミルだということなのではないでしょうか。
微粉は雑味の元とも言われていますから。微粉の発生は少ないほうがいい。つまり、ムラなく挽けミルがいい。この点では、両ミルはおすすめできるものと考えます。
同じ豆の量を挽いたときに、微粉が多いままだと雑味が出てしまう。ふるいにかけて微粉を取り除こうとしても、その量が多ければ、ロスが大きくもったいないことになってしまいます。
というわけで、しあがり具合も大切です。
なお、挽き目は、ミル内部にある「ダイヤル」で調整します。タイムモアの場合は、こんな感じです↓
極細挽きから粗挽きまで、いろいろな抽出器具に対応できます。ハリオのほうも、ダイヤル調整のしくみは同じです。
メンテナンス
手挽きミルは、それほど頻繁にメンテナンスをするものでもありませんが。たまには、分解して掃除をしてあげるのがよさそうです。
では、「タイムモア C2 MAX」と「ハリオ MSS-1TB」のメンテナンスのしやすさはどうかというと。どちらも、同じくらいカンタンかと思います。
分解して、刃を取り出して。刃やミル内部についた粉を払ってあげる。ハリオのほうは、全部品水洗いできる点では、タイムモアよりも勝っています。タイムモアは刃がさびますので、水洗いはやめておきましょう。
ちなみに、わたしは水洗いをしたことはありません。そこまで激しく汚れるものでもないので。
そういえば、「タイムモア C2 MAX」には、お掃除用のハケと、収納ポーチが付いています。ハケはあると便利ですね。ポーチはいまのところ使う予定がありませんが↓
C2とC2 MAX、どっちを選ぶか問題
さいごに、もうひとつ。「タイムモア C2 MAX」と同シリーズに、「タイムモア C2」があります。両者の違いは「容量」です。いちどに挽ける豆の量が違う。
「C2 MAX」のほうは、前述したとおり 30g。「C2」のほうは、20gです。容量が少ない分、C2のほうがコンパクトで軽量、お値段もすこし安くなります。
わたしは、20gだと少ないと感じたので、「C2 MAX」を選びました。20gだと、コーヒーカップ2杯分。わたしがコーヒーを飲むときには、必ず妻の分も淹れますので。2人ともマグカップくらいの量を飲みたいよ、というときに 30gくらいあると便利です。ご参考まで。
まとめ
手挽きミルとして、ハリオのMSS-1TBを使ってきましたが。その後継として、タイムモアのC2 MAXに決めました。というわけで、比較レビューが以上になります。
「ハリオ MSS-1TB」を使っている人にこそ、「タイムモア C2 MAX」はおすすめ。ちょっと世界観が変わります。それくらいのインパクトが、ステンレス刃にはある。
とはいえ、コマンダンテや1ZPESSOとなると、さすがに値が張りますから。その点で、「タイムモア C2 MAX」のコスパの良さはおすすめです。