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民間銀行3行取引・2番手行以下の貸し渋り→銀行融資を受けるには?【事例に学ぶ】

民間銀行3行取引・2番手行以下の貸し渋り→銀行融資を受けるには?【事例に学ぶ】

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民間銀行3行から融資を受けている会社が、融資残高が2番手以下の銀行から融資を渋られて困っている。それでも銀行融資を受けるにはどうしたらよいか?

実際の事例から汎用性・再現性が高い要素を抜き出してお話ししていきます。

じぶんがこの会社の社長だったらどうするか?

実際の事例から学ぶ銀行融資・銀行対応、今回は…

民間銀行3行から融資を受けている会社が、うち融資残高が2番手の銀行から融資を渋られて困っている。ひいては、3番手の銀行まで融資を渋られている。

という場合に、どうしたら銀行融資を引き出すことができるのか? を考えていきます。

本事例の会社の年間売上高は3億円弱。規模から見た取引銀行の数で言うと、「3行」は妥当な範囲内です。融資残高シェアは、メインバンク(地方銀行)が 45%、2番手行(信用金庫)が35%、3番手行(信用金庫)が20%。こちらも、とりわけ大きな問題があるとは言えません。

ではなぜ、2番手以下の銀行に融資を渋られているのか?

それは、メインバンクの融資残高・シェアともに、年々減り続けていたからです。2年ほど前には、60%を超えていたシェアが、いまでは 45%。代わりに2番手以下の銀行の融資残高・シェアが増えています。

もしかすると、メインバンクは融資を引き上げにかかっているのではないか? というのが、2番手以下の銀行の不安です。そして、この不安は「おおむね的中」しています。

事例の会社では、業績が数年に渡って下降傾向にあり、メインバンクは融資に消極的なようでした。また、現在の銀行担当者との「相性が悪い」こともあって、コミュニケーションが不足していたようでもあります。

このような状況で、銀行融資を受けるにはどうしたらよいのか? そもそもの予防策は、どのようなことが考えられるのか?

まずは、じぶんがこの会社の社長だったらどうするか。対応をイメージをしてみたうえで、このあとのお話を確認していただければと思います。それでは、いってみましょう。

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民間銀行3行取引・2番手行以下の貸し渋り→銀行融資を受けるには?

その事例から、汎用性・再現性が高い要素を抜き出したのがこちらです↓

本事例における汎用性・再現性が高い要素
  • 資金繰り表を作成・提示する
  • 年間返済額を圧縮する
  • 借入金一覧表→折り返し融資を受ける

それではこのあと、順番に見ていきましょう。

資金繰り表を作成・提示する

事例の会社がまずすべきことは、メインバンクから融資を受けることです。2番手以下の銀行は、メインバンクの動き(融資を引き上げにかかっている)を理由に、融資ができない状況にあります。

ウラを返せば、メインバンクから融資を受けられれば、2番手以下の銀行が追随して融資をしてくれる可能性がある状況です。では、どのようにして、メインバンクから融資を引き出すか?

メインバンクから融資を受けられない原因のひとつは、会社の業績不振でした。ですから、業績改善への取り組みは「大前提」として、ほかにできることはなにかと言えば。資金繰り表の作成・提示です。

向こう1年ていどの売上・利益計画をもとに、入金予定・出金予定のようすを資金繰り表として落とし込みます。これにより、資金不足を起こさないことを「明示」できれば、メインバンクの見方もすこしは変わるはずです。

事例の会社は、銀行担当者の異動をきっかけに、現担当者との相性が悪く、コミュニケーションが希薄な状態でした。試算表や資金繰り表の提示、事業の状況説明など、ほとんどしていません。

であるならば、これらの状態を改善することで、融資を受けられる可能性が高まります。

幸い、前回の決算以降は業績が回復傾向にあったため、試算表に加えて、今期の数値計画と資金繰り表をもって、借入希望額を伝えることで融資を受けることができました。

このような対応は、メインバンクに限らず、取引銀行すべてに対してすべきことです。現状を示す試算表と、今後の資金繰り状況を示す資金繰り表については、銀行対応に必須と考えておきましょう。

なお、資金繰り表のつくり方については、こちらの動画を参考にどうぞ↓

年間返済額を圧縮する

ここからは、「予防策」についてです。そもそも、事例の会社のような状況に陥らないために、なにをしておけばよかったのか?

事例の会社では、業績不振にともない、資金繰りも悪化していました。その原因のひとつは、業績がよいときの「年間返済額」を維持していたことです。

これを聞いて、「そんなのあたりまえじゃないか」と思われたかもしれません。つまり、返済額は融資を受けたときから決まっているのだから、業績が良かろうが悪かろうが変わりようがないだろう、と。

それは、違います。

返済額は「圧縮」することが可能です。具体的には、「一本化」という方法になります。既存の借入(複数本)を、あらたな借入によって返済する方法です。

このとき、あらたな借入の返済期間が、既存の借入の返済期間よりも長ければ、おのずと返済額は圧縮されることになります。事例の会社では、このような対応をしていませんでした。

結果、業績不振をきっかけに、資金繰りの悪化が顕著となり、メインバンクからの融資を受けにくくしていたのです。したがって、業績が悪くなる前に、一本化を検討しておくべきだと言えます。

なお、一本化を検討するタイミングの目安としては、「(税引後利益+減価償却費)<年間返済額」が見込まれるときです。

借りたおカネの返済原資を「税引後利益+減価償却費」と考えた場合、本来は、「(税引後利益+減価償却費)>年間返済額」であるべきです。これが逆転してしまうようであれば、一本化によって、年間返済額を圧縮しましょう、ということになります。

ちなみに、「利益改善(税引後利益を増やす)」の取り組みが先なのは言うまでもありません。それでも厳しいというときには一本化、という順序です。

一本化によって、目先の返済額を圧縮することはできますが、いっぽうでは、返済の先延ばしであることを忘れてはいけません。

借入金一覧表→折り返し融資を受ける

銀行は融資を検討する際、ほかの銀行の動きを気にするものです。とくに、2番手以下の銀行は、メインバンクの動きを気にします。

メインバンクは、取引銀行のなかでもっとも融資先に対する情報を持ち、積極的な支援をする銀行であるはずです。にもかかわらず、メインバンクが融資に消極的だとすれば、それは「相当マズい状況」にあると見られるのは当然でしょう。

ですから、まずはメインバンクから融資を受ける。メインバンクからの融資を切らさないようにしなければいけません。この点で、「折り返し融資」という考え方があります。

折り返し融資とは、既存の借入について、もともと借りていた金額まで借り直す融資です。たとえば、当初 500万円の融資を受けていて、返済を続けた結果、いま現在の残高は 300万円だとします。

そこで、もともと借りていた 500万円まで、つまり、200万円を借りるのが折り返し融資です。銀行としては、もともと貸していた金額までの融資ですから、比較的貸しやすい融資になります。

なので、会社は「定期的」に、折り返し融資を受けることで、融資を切らさないようにする、融資残高を減らさないようにすることが大切です。

ところが、事例の会社では、メインバンクとのコミュニケーション希薄化も影響して、メインバンクへの折り返し融資を依頼していませんでした。もっと言うと、折り返し融資を依頼するタイミングを、社長が理解していませんでした。

予防策としては、借入金一覧表をつくることです。文字どおり、借入金の情報(借入日、借入額、毎月の返済額、現在の残高、金利など)を一覧にした表になります↓

会社が「銀行借入金一覧表」をつくって取り組むべき4つのこと

会社が『銀行借入金一覧表』をつくって取り組むべき4つのこと

この表を随時確認して、「当初の借入額に対して3分の1ていど返済がすんだ借入」については、折り返し融資を依頼するようにしましょう。そのくらいまで返済がすんでいると、折り返し融資は受けやすくなります。

すべての借入について、同じ基準で折り返し融資を依頼すれば、銀行ごとの借入残高・シェアが大きく変化することはないはずです(ただし、設備資金の借入には、原則、折り返し融資の対応はありません)。

また、決算を迎えるまでにはいちど、借入金一覧表で借入残高のシェアを確認しておきましょう。前回の決算時点のシェアと比べて大きく変化しているようであれば、決算までに調整するということもできるはずです。

銀行はおもに、決算書に掲載された借入残高・シェアを見ていますから、決算書の状態をイメージしながら、事前に借入残高・シェアをコントロールする必要があります。

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まとめ

民間銀行3行から融資を受けている会社が、融資残高が2番手以下の銀行から融資を渋られて困っている。それでも銀行融資を受けるにはどうしたらよいか?

実際の事例から、汎用性・再現性が高い要素を押さえておきましょう。自社の銀行融資・銀行対応にも、役立てる場面があるはずです。

本事例における汎用性・再現性が高い要素
  • 資金繰り表を作成・提示する
  • 年間返済額を圧縮する
  • 借入金一覧表→折り返し融資を受ける

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