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要運転資金・売掛金増加・銀行は不審感→銀行融資を受けるには?【事例に学ぶ】

要運転資金・売掛金増加・銀行は不審感→銀行融資を受けるには?【事例に学ぶ】

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運転資金としておカネが必要だ。けれども、売掛金の増加を理由に、銀行は不審感を持っているようで、なかなか融資が受けられない。それでも銀行融資を受けるにはどうしたらよいか?

実際の事例から汎用性・再現性が高い要素を抜き出してお話ししていきます。

じぶんがこの会社の社長だったらどうするか?

実際の事例から学ぶ銀行融資・銀行対応、今回は…

売上の増加にともない、経常運転資金(売掛金+棚卸資産ー買掛金)も増加。資金繰りが厳しくなってきたので、銀行から融資を受けたい。ところが、どういうわけか融資が受けられない。という、会社がありました。

そこで、決算書や試算表を見てみると。売上の増加にともない、売掛金がかなりの増加。売上の増加率よりも、売掛金の増加率のほうが高い状態です。

理由を社長にたずねたところ、「かねてからお付き合いがある取引先から、大きな注文があった」とのこと。また、「注文と引き換えに、回収サイトを従来よりも長くするという条件をのんだ」との状況がわかりました。

これらの状況を銀行に説明したのかを社長に確認をしたところ、「きちんとは説明していない」とのこと。どうやら、売掛金の増加に銀行に不審感(架空売上や不良債権があるのでは?)を持ったものと推測できる事例です。だとすれば、なかなか融資が受けられないのもうなづけます。

まずは、じぶんがこの会社の社長だったらどうするか。対応をイメージをしてみたうえで、このあとのお話を確認していただければと思います。それでは、いってみましょう。

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要設備資金・保証枠無し・メインバンクは拒絶→銀行融資を受けるには?

運転資金としておカネが必要。ところが、売掛金の増加を理由に、銀行に不審感を持たれて融資が受けにくなっている… という会社の事例があります。

この事例から、汎用性・再現性が高い要素を抜き出したのがこちらです↓

本事例における汎用性・再現性が高い要素
  • 売掛金増減の明細を提示する
  • 売上シェア・回収サイト一覧を提示する
  • 与信管理の実行をアピールする

それではこのあと、順番に見ていきましょう。

売掛金増減の明細を提示する

売掛金の金額が急増すると、銀行は「架空売上」や「不良債権」を疑うものです。いずれも「利益の水増し(粉飾)」につながるものであり、銀行はとても警戒しています。

この点で、融資先に対して「銀行のほうからヒアリング」して、売掛金のなかみを確認しようとする銀行もあれば、「疑わしきは罰せよ」で融資を見送ってしまうような銀行もあります。

イメージとしては、信用金庫・信用組合や第二地方銀行といった小さめの銀行は、ヒアリングをしてくる。第一地方銀行や都市銀行といった大きめの銀行は、融資を見送る。というのが経験則です。

今回の事例では、どちらかと言えば「大きめの銀行」でした。また、社長も「きちんとは説明していない」とのことですから、こちらから売掛金について説明することが大切になります。

具体的には、一定期間(過去6ヶ月〜1年ていど)における、売上先別の売掛金増減(発生・入金)の明細を作成して、銀行に提示する。という、説明のしかたです。

これにより、各売上先の売掛金に入金があることがわかれば、架空売上や不良債権の疑いを払拭することができます。

ちなみに、事例の会社では、数年前から回収不能になっている売掛金がありました(百万円単位の金額)。その事実は銀行にも説明済みだったようですが、これもまた銀行に不審感を持たせた要因でしょう。

つまり、「ほかにも回収不能になっている売掛金があるのではないか?」ということです。こういったケースでは、前述した「売掛金増減の明細」を作成・提示することが、ひとつの対応策になります。

売上シェア・回収サイト一覧を提示する

冒頭でもふれたとおり、事例の会社では、取引先からの大口注文と引き換えに回収サイトを長くした、という状況がありました。

この状況を、銀行に伝えるにあたって、売上シェア・回収サイトの一覧を作成するのがおすすめです。具体的には、「全社売上高に対する割合(売上シェア)」と「締日・入金日(回収サイト)」とを、各取引先ごとに記載します。

この一覧を銀行に提示することで、「回収サイトが長くなっているのは意図的である」との説明がしやすくなるでしょう。売上シェアも記載することで、全体に対する影響度もわかりやすくなります。

なお、今回の事例では、一覧とあわせて、上記取引先との「覚え書き」を銀行に提示しました。「回収サイトについては、大口注文ゆえの特別対応であり、今後の注文については従来の回収サイトによります」といった内容の覚え書きです。

これにより銀行は、「売掛金の急増は一時的」として、納得しやすくなったものと考えます。

また、この一覧を作成している過程で、いちぶの新規取引先については、むしろ回収サイトを短めにしていることがわかりました。与信管理の観点から、取引実績が浅いうちは「はやく回収する」との意図です。

数年前の回収不能に対する反省が活かされた対策と言えますから、一覧を提示しながら銀行にアピールすべき部分です。

与信管理の実行をアピールする

さきほど「与信管理」という話がありました。与信管理がしっかりしている会社に対して、銀行は安心感を持つものです。事例の会社のように、過去に回収不能を起こしている場合にはとくに、銀行に対して与信管理をアピールすることが重要になります。

そこで、帝国データバンクを利用して、取引先の企業情報を取得することにしました。企業情報のなかには「評点」がありますので、その評点に社内で基準を設けて、取引の可否や回収サイトの決定をしようというわけです。

前述の売上シェアから見て、大口の取引先については「定期的」に企業情報を取得して状況を確認する。新規取引先については、取引をはじめる前に企業情報を取得して状況を確認します。

評点については、前述の「売掛金の増減明細」や「売上シェア・回収サイト一覧」にも記載することで、与信管理の実行を銀行にもアピールすることとしました。

G-SearchというWEBサービスを利用すれば、1件あたり 1,760円(別途、月額基本料 330円)で企業情報を取得できます。費用対効果を考えれば、けして高いコストではないでしょう。

また、事例の会社では、過去の回収不能の経緯もあって、経営セーフティ共済(倒産防止共済)に加入をしていました。経営セーフティ共済は、回収不能にともなう連鎖倒産を防ぐための備えであり、これもまた、与信管理の一貫としてアピールできるところです。

が、支払っている掛金を「費用処理」していたため、「資産処理」にあらためることで、決算書上でも連鎖倒産に対する備えがあることを明示しました(勘定科目名は「倒産防止共済掛金」として)。このあたり、くわしくはこちらの動画も参考にどうぞ↓

以上のような対応の効果もあって、事例の会社では、経常運転資金の融資を受けることができました。

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まとめ

運転資金としておカネが必要だ。けれども、売掛金の増加を理由に、銀行は不審感を持っているようで、なかなか融資が受けられない。それでも銀行融資を受けるにはどうしたらよいか?

実際の事例から、汎用性・再現性が高い要素を押さえておきましょう。自社の銀行融資・銀行対応にも、役立てる場面があるはずです。

本事例における汎用性・再現性が高い要素
  • 売掛金増減の明細を提示する
  • 売上シェア・回収サイト一覧を提示する
  • 与信管理の実行をアピールする

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