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緊急ではないが重要なことに時間をあてるために取り組むべき9つのこと

緊急ではないが重要なことに時間をあてるために取り組むべき9つのこと

時間管理の王道、「4つの領域」について。「緊急ではないが重要なこと」に時間をあてるために、わたしが「考えていること・取り組んでいること」を9つ、お話ししていきます。

目次

わかっちゃいるけどやめられない。

「時間管理」というハナシになると、必ずと言っていいほど登場するのが「4つの領域」です↓

緊急緊急でない
重要第1領域第2領域
重要でない第3領域第4領域

これは、かの有名な『7つの習慣 / スティーブン・R・コヴィーさん著』のうち、3つめの習慣にあたる「最優先事項を優先する」のなかで示されている考え方になります。

カンタンに言うと。わたしたちは日々、「4つの領域(緊急度と重要度に応じて分類)」のいずれかに時間を使っているんですよ、と。なかでも大切なのが、「緊急ではないが重要なこと」である「第2領域」。

「効果的な生き方のできる人は、これらの活動(第2領域)に時間をかけているのである」と、コーヴィーさんは言っています。ところが、わたしたちときたら、ほかの領域に時間を奪われているんじゃないの? とも。

言われてみれば、ごもっとも。でもさぁ、わかっちゃいるけどやめられないのよ。というのが、わたしたちの本音であったりもするでしょう。とはいえ、人生はいちどきり。限りある人生の時間は有意義に使うに限ります。

というわけで、大切だと言われる「第2領域」に時間をあてるために、わたしが「考えていること・取り組んでいること」がこちらです↓

緊急ではないが重要なことに時間をあてるために取り組むべき9つのこと
  1. 効率化を進める(第1領域)
  2. 価値観を見直す(第1領域)
  3. 健康に気をつける(第1領域)
  4. ルールを定める(第3領域)
  5. ミスを予防する(第3領域)
  6. ブロックを築く(第3領域)
  7. スケジュールで埋める(第4領域)
  8. 悪癖を断ち切る(第4領域)
  9. 代わりにやることを決める(第4領域)

第2領域に集中すべく、ほかの3つの領域(第1、第3、第4領域)に対して3ずつ、ぜんぶで9つの取り組みになります。4つの領域を実践するうえでの、参考になるようでしたら幸いです。

それではこのあと、順番に見ていきましょう。

緊急ではないが重要なことに時間をあてるために取り組むべき9つのこと

まずは、第1領域を退ける

はじめに、第1領域(緊急かつ重要)の活動をいかにして退けるかについて。3つの取り組みを考えてみましょう。第1領域を図で示すと、次のとおりです↓

緊急緊急でない
重要第1領域第2領域
重要でない第3領域第4領域

1.効率化を進める

第1領域の例として挙げられるのが、「期限のある仕事」です。現実に、多くの人が直面している例でもあるでしょう。これについて、わたしはまず「効率化」を考えています。

おもには、ITツールの利用です。お手軽なところでは、時短に役立つアプリを使う、Excelの関数やマクロを利用する、タッチタイピングの練習をする、ショートカットキーを覚えるなど。

期限のある仕事に「かかわる時間」を、作業効率化によって減らすことで、第2領域に使える時間を削り出そう、という取り組みです。

たとえ5分の短縮だとしても、1年で 30時間に及びます。チリも積もれば、です。地味な取り組みではありますが、じぶんに「できることをコツコツ」というのは、まずはじめに考えるべきところだと考えています。

2.価値観を見直す

こんどは、第1領域を「高所」から捉えてみます。さきほどの例で言えば、「期限のある仕事」は、「そもそもやるべき仕事なのか?」という見方です。

たとえば、わたしは税理士なので、「お客さまの確定申告」はまさに「期限のある仕事」であり、第1領域にあたります。ですが、税理士だからといって、確定申告の仕事は必須ではありません。

「別の仕事にシフトする」という選択肢もあるわけです。事実、わたしはいま現在、銀行融資支援や執筆仕事、セミナー仕事などにシフトしています。

言い換えると、既存の「価値観」を見直すことで、第1領域とのかかわり自体をなくしてしまおう、という取り組みです。実践するのは容易ではありませんが、見落としてはいけない考え方として位置付けています。

3.健康に気をつける

第1領域の例として、「病気やケガへの対応」が挙げられます。病気になったり、ケガをしたりすれば、その回復が最優先(緊急かつ重要)です。「カラダが資本」とはよくいったもので、資本がなければ困ります。

そう考えると、健康に気をつけるということもまた、第1領域を退けるのに役立つ取り組みだと言えるでしょう。

それこそ第2領域の取り組みとして、運動をするとか、睡眠時間を確保する、などもありますが。その前段階として、食生活を改善する、交通安全に注意する(赤信号を渡らない、駅のホームでは下がって並ぶなど)といった「気をつけるレベル」でできることもあります。

少なくとも、病気やケガをしたときに「後悔(あのとき〇〇をしておけば、〇〇をやめておけば…)」をすることがないように、健康には気をつけておきましょう。

続いて、第3領域を退ける

次に、第3領域(緊急だが重要ではない)の活動をいかにして退けるかについて。3つの取り組みを考えてみましょう。第3領域を図で示すと、次のとおりです↓

緊急緊急でない
重要第1領域第2領域
重要でない第3領域第4領域

4.ルールを定める

たとえば、会社で飲み会に誘われるとか。友人から遊びに誘われるとか。重要ではないとしても、「行くか・行かないか」の判断を迫られる点では緊急です。ゆえに、第3領域にあたります。

このとき、うかつに「行く」という判断をしてしまうことがないように、あらからじめ、じぶんのなかでルールを定めておくことが大切です。飲み会はすべて断るとか、断らないにしても20時には帰るとか、日曜日は遊びに行かない(家族と過ごすから・勉強するから)とか。

そういったルールもなしに判断を迫られると、場のフンイキに流されやすく、「重要ではない」ことを選択してしまう… ということが多くなるでしょう。

繰り返しになりますが、あらかじめルールを定めておくこと。具体的には、文字にしてリスト化したうえで、日々見直すようにするのがおすすめです。わたしは、毎朝見直しています。

5.ミスを予防する

第3領域の例として、「ミスへの対応」が挙げられます。たとえば、仕事でお客さまに対してミスしたときには、その対応が最優先(緊急)となるでしょう。

この点で、ミスへの対応自体は重要ではあるものの、そもそもミスを起こさなければ必要がない対応でもあります。そういう意味では、緊急ではあるけれど重要だとは言えません。

そこで取り組むべきは、ミスの予防です。と、言葉にするのはカンタンですが。だいじなのは、具体的な行動にあります。ミスを予防するためになにをするか。

わたしがしているのは、「ミスリスト」の作成です。ミスをしてしまった段階で、その内容を記録して、原因を考えて、講じた対策までをリスト化しています。

ミスについては、じぶんのミスだけではなく、他人のミスであっても、じぶんにも起こりうるミスだと考えれば、同じようにミスリストへの記載対象としています。

6.ブロックを築く

第3領域の例としてよく挙げられるのが、「電話やメール、会議」です。いまは独立して、ひとりで仕事をしているので、大幅に減らすことができましたが。

それでも、望まない電話(いわゆる営業)やメールはあるものです。そういったものについては、ブロックを築くという取り組みをしています。

電話はふだんから使わない(緊急時のみと位置づける)、知らない番号からの電話は出ない(留守電で受けて、望まない電話であれば迷惑電話に登録する)。

また、スマホは電話もメールも原則、新着通知はオフにしています。代わりに、決まった時間に新着を確認することで、「緊急」の対応はしないという考えです。

便利さを優先するあまり、ブロックが甘くなっていないか。結果として、第3領域に時間を奪われてはいないか? 確認をしてみましょう。

さいごに、第4領域を退ける

さいごに、第4領域(緊急でも重要でもない)の活動をいかにして退けるかについて。3つの取り組みを考えてみましょう。第4領域を図で示すと、次のとおりです↓

緊急緊急でない
重要第1領域第2領域
重要でない第3領域第4領域

7.スケジュールで埋める

第4領域の例として、いわゆる「雑用」があります。会社勤めをしていると、上司から「お茶入れて」「コピーしといて」「これ調べといて」といったことは、いまでもあるのでしょうか(6年くらい前はありましたが)。

もちろん、そういった雑用も仕事のうち、雑用も仕事を覚える過程、という考え方もあるでしょう。が、ほんとうに「ただの雑用」というケースもゼロではないはずです。

なので、「スケジュールで埋める」ことで先手を打ちましょう。つまり、「忙しいアピール」です。グループウェアでスケジュールを共有しているのなら、じぶんのスケジュール欄は、スキマがないほど埋めておくのは基本テクニックになります。

また、「ダラダラ」も第4領域の典型です。ヒトは暇だとダラダラします。余計なことを考えてしまい、不安になったり悩んだりもするものです。それらを退けるためには、やはり「スケジュールで埋める」ことが役立ちます。

忙しければダラダラはできませんし、余計なことを考えるヒマもありません。スケジュールはあけるのではなく、埋めることも考えてみましょう。

8.悪癖を断ち切る

たとえば、ついついスマホを開いて、SNSを見続けてしまう。ついつい、ゲームをし続けてしまう。これらもまた、典型的な第4領域だと言えます。

「ついつい」ではなく、「自覚して」ということであればよいですが。ついつい、はよくありませんよね。であるならば、悪癖として断ち切ることを考えましょう。

悪癖には、必ず「きっかけ」があります。さきほどの例であれば、「スマホが視界に入る」「手に届く場所にある」のが「きっかけ」です。

なので、スマホは別の部屋にでも置いておきましょう(わたしは、引き出しにしまったりもしています)。これだけでも、「ついつい」をだいぶ減らすことができるはずです。

スマホに関していうと、アプリを削除するのもおすすめになります。わたしは、ニュースアプリやゲームアプリはすべて削除。インストールもしないようにしています。ホーム画面のアプリが目に付けば、やはり「きっかけ」になってしまいますので。

9.代わりにやることを決める

悪癖を断ち切るにあたって、もうひとつ。代わりにやることを決めておく、という取り組みがあります。たとえば、「スマホでゲームをする代わりに、まずは30分読書をする」とか。

すると、ゲームという「報酬」を目当てに、読書という「有意義な時間」の使いかたもできるようになります。気がついたら、ゲームよりも読書が楽しくなっていた、ということもあるでしょう。

また、「時間があいたときになにをするか」を決めておくのも有効です。たとえば、電車に乗っているときや、人と待ち合わせをしていて時間があいたとき、思ったよりも早く仕事がおわったときなど。

なにをするかを決めていないと、それこそ、スマホをぼーっと眺めてしまうことはあるものです。代わりに本を読むとか、ふだんから調べ物リストを用意しておいて、調べ物の時間にあてるとか。

なんでもかまいませんが、結果として第4領域に時間を使ってしまうことがないように。代わりにやることを決めておくようにしてみましょう。

まとめ

時間管理の王道、「4つの領域」について。「緊急ではないが重要なこと」に時間をあてるために、わたしが「考えていること・取り組んでいること」を9つ、お話ししてきました。

4つの領域を実践するうえでの、参考になるようでしたら幸いです。

緊急ではないが重要なことに時間をあてるために取り組むべき9つのこと

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