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融資を受けている会社が「役員報酬」について銀行に伝えるべきこと

「役員報酬」について銀行に伝えるべきこと
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よりスムーズに融資を受けられるように、会社は「役員報酬」について、銀行に伝えるべきことがあります。では、なにをどのように伝えればいいのか? というお話です。

目次

融資を受けている会社が銀行に伝えるべきことはいろいろある。

融資を受けている会社が、よりスムーズに融資を受けられるように、銀行に伝えるべきことはいろいろあります。そのなかのひとつに挙げられるのが、「役員報酬」です。

役員報酬、つまり、社長をはじめとした「役員」に対するお給料について。役員報酬のいったいなにを、どのように伝えればよいというのか? 具体的には次のとおりです↓

「役員報酬」について銀行に伝えるべきこと
  • 「利益+役員報酬」の推移
  • 役員報酬の増減推移
  • 役員報酬の内訳

それではこのあと、順番に見ていきましょう。


「役員報酬」について銀行に伝えるべきこと

「利益+役員報酬」の推移

銀行は、会社の「利益」を見て、融資の判断をしているのは広く知られているところでしょう。その「利益」については、ひとつ、見逃してはいけないポイントがあります。

それは、役員報酬の増減によって利益も増減する、ということです。これを聞いて、「そんなのあたりまえだろう」を思われるかもしれませんが。そのあたりまえが、銀行融資に及ぼす「影響」については、あまり知られてはいないようです。

どういうことか、というと。役員報酬を増やせば、その分だけ利益は減ります。すると、銀行からの評価が下がってしまう。逆に、役員報酬を減らせば、その分だけ利益は増えます。すると、銀行からの評価は上がる。ほんとうに、そうなのでしょうか?

もし、役員報酬の金額が「第三者」による関与のもと、客観的に決められていれば、そのとおりでしょう。が、中小企業の役員報酬は、社長の一存で決められていることが少なくありません。

中小企業では、「社長=大株主」のケースが多いからです。役員報酬は「株主総会」で決まりますので、結果として、社長の一存で決められることになります。

だとしたら、中小企業の利益は、役員報酬の影響を「受けすぎている」といえるでしょう。そこで、銀行はなにを見ているか? というと。「利益+役員報酬」です。

利益に役員報酬を加算して、役員報酬増減の影響を排除したところで、銀行は利益を評価しています。と聞けば、なるほど合点のいく話だと思われることでしょう。

ところが、銀行(員)がみな、「利益+役員報酬」で評価しているのか? といえば。それはまた、別のハナシです。やっぱり、決算書の「表面的」な利益で評価をしているケースもあります。

では、どうするか? 会社のほうから、「利益+役員報酬」の資料を提供することです。過去5年ていどの「利益+役員報酬」の金額推移をまとめて、銀行に渡すようにしてみましょう。

会社の業績が良くなっていて、かつ、役員報酬の増額をしているケースはとくにです。実質的な利益は増えていても、決算書の表面的な利益はあまり変わっていない。この場合、銀行から「実質的な利益」の増加を評価してもらえない可能性があります。

そういったことにならないように、「利益+役員報酬」の資料を提供するわけです。

なお、この視点は、銀行にとってだけではなく、社長にとっても重要な視点だといえます。決算書の表面的な利益ばかりではなく、自社の実質的な利益にも目を向けておきましょう。

役員報酬の増減推移

「利益+役員報酬」の推移に加えて、もうひとつ。「役員報酬の増減」についても、推移をまとめて、銀行に伝えるようにしましょう。

役員報酬の増減、とくに、役員報酬の増額については、会社の業績が良いことを示す「バロメータ」にもなるからです。これは、中小企業の役員報酬が、社長の一存で決まるところに起因しています。

つまり、中小企業では、会社の業績が良くなって利益が増えてくると、法人税の負担を避ける目的もあいまって、役員報酬を増やそうとする傾向があるものです。だとすれば、役員報酬の増額は、業績好調の証だと言えます。

これについては、「過去」だけではなく、「将来」についても同じことです。これから役員報酬を増額するのであれば、それを銀行に伝えることで「会社(社長)は業績好調を予想しているのかな?」と見てもらうこともできるでしょう。

ですから、銀行に決算書を渡すとき(税務申告がおわったとき)には、あわせて、「今期は、役員報酬を〇〇万円増額することを決めています」などと伝えるのがおすすめです。

逆に、役員報酬の減額はどうかというと。業績不調のあらわれだと言えます。中小企業の多くは、業績が悪くなると、社長を筆頭に役員報酬を下げることで対応しようとするからです。

銀行もそれをわかっていますので、役員報酬の減額を知れば、業績が悪くなっているものと考えます。また、これから先の業績に、「会社(社長)は不安を持っているのかな?」とも考えるでしょう。

したがって、役員報酬の減額時には、そのような銀行の見方を理解して、「経営改善計画書を提示・説明する」といった対応が重要になります。

業績回復に向けた、計画的な取り組みがあるとわかれば、銀行としても安心できる・評価できるところはあるはずです。結果として、融資の受けやすさにつなります。

役員報酬の内訳

さいごに、もうひとつ。役員報酬について、銀行に伝えるべきことは「役員報酬の内訳」です。

だれに、いくらの役員報酬を支払っているのか? 決算書には「役員報酬の総額」しか記載されていませんから、内訳は別途、伝える必要があります。

これを聞いて、「勘定科目内訳明細書を見ればわかるだろう」と、思われるかもしれませんが。意外と、きちんと見ていない銀行はあるものです。

実際に、社長以外の「親族ではない役員」の役員報酬を増額したのに、社長や親族の役員報酬を増額したものと思い違いをしていたケースもありました。

ちなみに、「利益+役員報酬」でいう「役員報酬」は、基本的に「社長や親族の役員報酬」に限られます。親族では役員、つまり、他人に対する役員報酬は、業績が下がったからといって、カンタンに下げられるものでもないからです。

そういう意味でも、役員報酬の内訳(社長と役員の関係性も含めて)を、銀行に伝えておくことが重要になります。勘定科目内訳明細書を渡すのとは別に、口頭でもあらためてです。

また、「給与」や「賃金」といった勘定科目のなかに、社長の親族に対するものが含まれているケースもあるでしょう。たとえば、後継者である子どもに対する給料や賞与など。

こういった給与は、「実質的」には役員報酬と同じであり、「利益+役員報酬」でいう「役員報酬」に含めて考えるべきものだといえます。

ですから、銀行にもわかるように、社長の親族に対する「給与」や「賃金」の金額を伝えるようにしましょう。これについては、勘定科目内訳明細書に記載されませんから、別途、伝える必要があります。

なお、役員報酬と似たものとして注意したいのが、「地代家賃」です。社長や親族が所有する「個人名義の不動産」を会社で利用している場合には、会社から個人に地代や家賃を支払います。

これらも、会社の業績によって払ったり払わなかったり、あるいは、金額が大きくなったり小さくなったりもしやすくもあるものです。

したがって、社長や親族に対する地代家賃がある場合には、「利益+役員報酬+地代家賃」という見方があることも覚えておきましょう。


まとめ

よりスムーズに融資を受けられるように、会社は「役員報酬」について、銀行に伝えるべきことがあります。では、なにをどのように伝えればいいのか? というお話をしてきました。

銀行に、決算書や試算表を渡すタイミングで、伝えるようにしてみましょう。銀行は、より会社の状況がつかみやすくなるので、融資の受けやすさにつながるはずです。

「役員報酬」について銀行に伝えるべきこと
  • 「利益+役員報酬」の推移
  • 役員報酬の増減推移
  • 役員報酬の内訳
「役員報酬」について銀行に伝えるべきこと

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