じぶんの強みを客観的に知ることができる、「VIA(強みテスト)」。これを使って、じぶんの強みを定点観測してみて、考えたことについて、お話をしていきます。
じぶんの強みはわかってる?
突然ですが、じぶんの「強み」はわかりますか。「なんとなく」はわかっているかもしれませんが。もっと客観的に、科学的根拠に裏打ちされた「強み」を、把握しておくのもよいのではないでしょうか。
ということで、わたしが試しているのが「VIA(強みテスト)」です。ちなみに、「VIA」とは? をカンタンに説明すると、こんな感じになります↓
- ポジティブ心理学(個人や社会を繁栄させるような強みや長所を研究する心理学)の研究にもとづくテスト
- これまでのテストの受験者は世界中で 1,500万人
- テストを受けるのは無料、簡易なレポートであればPDFでダウンロードできる
- ネット上で 96問のアンケートに回答する(10〜15分ていど)
- 人を特徴づける24要素の強みについて、じぶんの強みを順位付けした結果が得られる
このとおり、VIAを受けることで、じぶんの「強み」を客観的に知ることができます。こちらが、VIAのWEBサイトです↓
VIAは「英語」のサイトですが、サイトの左上のほうに「言語」を切り替えるところがありますので。日本語に切り替えたうえで、テストを受けるとよいでしょう(多少、翻訳はヘンですけど)。
なお、テストを受けるにあたって、メールアドレス・パスワードの登録が必要になります。テストを受けるのは無料です。テスト後には、順位付けされた強みを、PDFでダウンロードできます。
ぜんぶで24の強みの要素(たとえば、自律心、知的柔軟性、思慮深さ など)についても、テスト結果には、カンタンな解説がついていますので、おおむね理解できるはずです。
というわけで、わたしもテストを受けましたが。今回は2回めです。前回は約2年半前になります。VIAのWEBサイトでも、「数年ごとに行うことをお勧めします」と書かれていますので。
はたして、結果はどうなったのか? そして、結果から考えたことについて、このあとお話をしてみることにします。
VIA(強みテスト)による定点観測の結果
わたしの強みに興味があるかないかは、ともかく。2年半のときを経て、はたして「強み」は変わったのかどうか? 「定点観測」という視点で見ていただければと思います。はい。で、結果がこちらです↓
順位 | 今回 | 前回 | 前回からの変動 |
---|---|---|---|
1 | 向学心 | 寛容さ | 2 |
2 | 希望 | 思慮深さ | 11 |
3 | 好奇心 | 向学心 | 2 |
4 | 自律心 | 誠実さ | 3 |
5 | スピリチュアリティ | 好奇心 | 3 |
6 | 忍耐力 | 公平さ | 5 |
7 | 知的柔軟性 | 自律心 | 9 |
8 | 寛容さ | スピリチュアリティ | −7 |
9 | 審美眼 | 勇敢さ | 12 |
10 | 思慮深さ | 創造性 | −8 |
11 | 親切心 | 忍耐力 | 1 |
12 | 勇敢さ | 親切心 | −3 |
13 | 誠実さ | 希望 | −9 |
14 | 大局観 | 慎み深さ | 3 |
15 | 社会的知性 | 熱意 | 9 |
16 | 熱意 | 知的柔軟性 | −1 |
17 | 創造性 | 大局観 | −7 |
18 | 慎み深さ | ユーモア | −4 |
19 | リーダーシップ | 愛情 | 1 |
20 | 感謝 | リーダーシップ | 2 |
21 | ユーモア | 審美眼 | −3 |
22 | 公平さ | 感謝 | −16 |
23 | チームワーク | チームワーク | 0 |
24 | 愛情 | 社会的知性 | −5 |
というわけで、見てみると。けっこう、ド派手に変わっているところもありますね…
「希望」に関しては、前回から11ランクアップでベスト5入りです。「希望」とはなにか? について、「未来を描き、未来に向かって努力できる人」とされていますので、なかなか良い強みができたのではないかと満足しています。
いっぽうで、大幅ランクダウンしたのが「公平さ」。前回6位から、なんと16ランクのダウンです。どこ行った、オレの公平さ… 「公平さ」とは、感情的にならずに他者を公平に評価するチカラ。わたしは、この2年半で「歪んだ」のでしょうか?
わたしの強みだったはずの「誠実さ」も、前回4位から9ランクダウンです。公平さといい、誠実さといい、なかなかショッキングな結果に、動揺を隠しきれないでいます。
なお、ポジティブ心理学的には、「強みを活かそう」という感じなので、順位が低い要素については「必要以上」に悩むものではありません。まぁ、それでも気になるのですけどね。
ちなみに、「審美眼」が前回21位から、9位まで大幅ランクアップ。「審美眼」とは、日常のなかに美を見出し、そこに価値を認める人のこと。美的センスがアップしたとは思えませんが、Apple製品ばかりをそろえるようなったのはこのせいか?
それから、今回、ベスト5入りしている「スピリチュアリティ」。あれ、もしかしてオレ、スピリチュアルなほうに向かっているのか? 見えないものが見えはじめているのか? というと、違います。じぶんの信念や哲学にもとづき行動できるか、ということのようです。
定点観測から考えたことを3つほど
人は変わる
さきほど、「結果」で示したとおり。2年半という、比較的短いあいだでも、強みは変わっていました。言い換えると、「人は変わる」ということです。若いうちはともかく、歳をとれば変わりにくくなるとも言われますが。
人は、変わらないようで変わっているのかもしれません。そう、本人は「じぶんが変わっているかどうか」がわからない、客観的に見ることができないところもあるでしょうから。こういったテストを利用する価値はあるものと考えます。
テストの結果を、信じるか信じないか、というハナシもあるのでしょうが。信じる信じない以前に、「ひとつの客観的評価」として、じぶんを見つめなおすうえで「参考」にすることには、じゅうぶんな意味があるはずです。
わたしの例で言えば、大幅にランクダウンした「公平さ」。以前よりも「感情」に流されやすくなっているかもしれない、気をつけよう。なにかを評価・判断するときには、客観的な視点や材料に注意してみようかな。これだけでも、学びです。
人は変われる
人は変わる、と同じように思えるかもしれませんが。それとは、別モノです。人は変われる、つまり、じぶんは変えられるのであれば、未来はじぶんで変えることができるということでもあるでしょう。
人は「生まれ持ったじぶん」を変えられない。という考え方を、「硬直マインドセット」といいます。これに対して、「じぶんは変えられる」という考え方を、「成長マインドセット」といいます。
言うまでもありませんが、成長マインドセットを持つ人は、人生のさまざまな場面で「しなやか」に乗り越えていくことができるものです。いっぽう、硬直マインドセットを持つ人は、いつも思考停止・行動停止。壁に跳ね返されるばかりです。
VIAによる「定点観測」では、わたしは「変わった」ことがわかりました。これを「人は変われる」と受け止めることもできるはずです。わたしは、「人は変われる」といっそう確信をして、きょうを生きようと考えています。
強みの活かしかたを思案する
繰り返しになりますが、VIAのテストによって「じぶんの強みを知る」ことができます。もちろん、知ったらおしまい、ではもったいないハナシです。では、どうするか? 強みの活かしかたを思案することが大切でしょう。
わたしの強みであれば、ベスト5は「向学心、希望、好奇心、自律心、スピリチュアリティ」です。
たとえば、「向学心」や「好奇心」。これらは、あたらしいことへの学びや挑戦につながるものです。そういった場面や時間を増やすことで、わたしはより、人生を楽しむことができるはず、と考えることができます。
また、じぶんの学びや挑戦の結果・体験を、仕事に結びつけるのもよさそうです(いまでも、ブログを通じて実践しているつもりではありますが、もっともっと加速させるイメージで)。
というように、強みの活かしかたが見つかれば、人生はもっと幸せなものになりますし、もっと生産性の高い毎日を送ることもできる。そのように考えて、VIAのテストを受けてみる。結果について思案をしてみるのはいかがでしょうか。
【おまけ】モロトメファミリーの強み比較
さいごにおまけとして、わたしの家族(妻、長女・高1、息子・中1)との強み比較をしてみます。なにが言いたいか、というと。同じ家族でも、違いはありまっせ。と、そんな感じです。まずは、上位5つから↓
順位 | わたし | 妻 | 長女 | 長男 |
---|---|---|---|---|
1 | 向学心 | 感謝 | 寛容さ | 知的柔軟性 |
2 | 希望 | 自律心 | 感謝 | 思慮深さ |
3 | 好奇心 | 思慮深さ | 自律心 | チームワーク |
4 | 自律心 | 知的柔軟性 | 親切心 | 親切心 |
5 | スピリチュアリティ | 親切心 | 愛情 | 勇敢さ |
どうでしょうか、けっこう違いがありますよね。これが、VIAのおもしろいところです。24もの要素がありますから、まったく同じになるようなことはないでしょう。
家族で違いがあるということは、それぞれの強みを活かすことで、それぞれの弱みをカバーできる、ということでもあります。「強み」のテストなのですから、ポジティブにとらえていきましょう。では、続いて下位の5つを↓
順位 | わたし | 妻 | 長女 | 長男 |
---|---|---|---|---|
20 | 感謝 | 審美眼 | リーダーシップ | 熱意 |
21 | ユーモア | ユーモア | ユーモア | 創造性 |
22 | 公平さ | リーダーシップ | 創造性 | スピリチュアリティ |
23 | チームワーク | 創造性 | 向学心 | ユーモア |
24 | 愛情 | スピリチュアリティ | 熱意 | リーダーシップ |
はい、「ユーモアない家族」で確定です。そんなところだけ、キレイにそろっています。家中真っ暗で、笑いのひとつもない家族… では、けしてありませんので。いちおう、言い訳をしておきます。まぁ、家族そろって、冗談はつまらないかもしれません。でも冗談くらいは、ちゃんと言うんですよ。わたしだって。
それよりなにより、わたしの「ヤバさ」が際立ちますね。感謝もない、愛情もない、チームワークもない、ってだいじょうぶか? この親父は、って感じですよね。でもしかたがない、VIAがそう言うのだから。
さきほど、上位5つで見たとおり、妻や長女は「感謝」がランクイン、息子も「感謝」は6位です。また、わたし以外の家族は、「愛情」も比較的上位にあることから、家庭全体でみれば「だいじょうぶ」なんだと思います。たぶん。
そんなわけで、ご家族や友人などとも比較をしてみたりするのも、おもしろいのではないでしょうか。お互いの強みを知って、けっこう盛り上がります。
まとめ
じぶんの強みを客観的に知ることができる、「VIA(強みテスト)」。これを使って、じぶんの強みを定点観測してみて、考えたことについて、お話をしてきました。
強みを知って、強みをより活かすことができれば。人生はもっと幸せなものになりますし、もっと生産性の高い毎日を送ることもできるはずです。ご興味あればぜひ、いちど(あるいは定期的に)、VIAのテストを受けてみるのはいかがでしょうか。