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銀行融資のリスケジュールの「出口」はどこにある?

銀行融資のリスケジュールの「出口」はどこにある?
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銀行融資のリスケジュールが実行されたとして。いったい、そのあとはどうなってしまうのか? どのようなカタチでリスケジュールから脱するのか? というわけで、リスケジュールの「出口」についてお話をしていきます。

目次

どのようにリスケジュールから脱するのか?

きょうは、2022年3月31日。コロナ融資(ゼロゼロ融資)の据置期間がおわり、返済がはじまるものの、業績が回復していないために資金繰りが厳しい… そこでリスケジュール(返済額の減額・猶予)を検討する、という会社が増えているようです。また、これからさらに、増えていくことも予想されます。

リスケジュールができるかどうかで言えば、「ほぼできる」と言ってよいでしょう。実際に、金融庁が公表している『金融機関における貸付条件の変更等の状況について』によれば、「債務者が中小企業者である場合」の申込数に対する実行数は、99.0%です(令和2年3月10日から令和4年1月末までの実績)。

では、リスケジュールが実行されたとして。いったい、そのあとはどうなってしまうのか? との疑問があります。リスケジュールは、返済が元に戻るまでの「一時しのぎ」に過ぎず、ずっと続けられるものではありません。

というわけで、本記事では、リスケジュールの「出口」についてお話をしていきます。どのようなカタチでリスケジュールから脱するのか? 具体的には、次のとおりです↓

銀行融資のリスケジュールの「出口」はどこにある?
  1. もとどおりの返済ができるようになる
  2. 借り換えを利用する
  3. 上乗せで資金を確保する

それではこのあと、順番に確認をしていきましょう。


銀行融資のリスケジュールの「出口」はどこにある?

【出口1】もとどおりの返済ができるようになる

まず、リスケジュールの原則的な出口は、「もとどおりの返済ができるようになる」ことです。もともと、月に 100万円の返済をしていたのであれば、そこに戻すことになります。

なお、リスケジュールを実行するときには、基本、6ヶ月〜1年という期間が対象です。リスケジュールは暫定措置として、あらかじめ期間を定めることになります。はじめから「もとどおりの返済ができるようになるまで」、という考え方ではありません。

そのうえで、期間が終了するときには、あらためてリスケジュールの継続が必要なのかどうか、リスケジュールを認めるかどうかを銀行は検討します。このとき、あまりにも業績改善ができていないとなると、リスケジュールを打ち切られる可能性があることには注意が必要です。

具体的には、リスケジュール開始当初に策定した「経営改善計画書」の計画に対して、「達成率8割以上」が、リスケジュール継続の目安になります。ちなみに、経営改善計画書をつくっていない、つくっていても管理・運用されていないのは論外です。リスケジュールをいつ打ち切られても文句は言えません。

では、いちどリスケジュールをした会社が、もとどおりの返済ができるようになるのか? というと。難易度としてはかなり高い、といえるでしょう。さきほどの例であれば、もともとの「月 100万円返済」というハードルはかなり高いものと考えます。

そこで、より現実的な出口となるのが、このあとお話をする「借り換えを利用する」という方法です。

補足

リスケジュールの「当面」の対象期間は、6ヶ月〜1年です。その期間終了後に、あらためてリスケジュールをする場合、どこまで繰り返すことができるのかに決まりはありません。

もともとの返済期日までしかリスケジュールができないわけではなく、銀行が認める限りは、もともとの返済期日以降であっても、リスケジュールができることを覚えておくとよいでしょう。

【出口2】借り換えを利用する

たとえば、借入残高が 9,000万円、リスケジュールによって、現状の返済額はゼロの会社があるとして。もともとの返済額は、月 100万円だったものとします。

この会社が、リスケジュール中の業績改善が進んで、なんとか「月 50万円」までならば返済ができるようになったとしたらどうでしょう。別の言いかたをすると、「税引後利益 + 減価償却費」が 600万円(50万円 × 12ヶ月)という状況になります。

とはいえ、もともとの月 100万円にはほど遠く、ここでもとどおりの返済に戻せば、資金繰りがもたないのは明らかです。では、まだまだリスケジュールを脱することはできないのか? といえば。けして、そういうわけでもありません。

それが、「借り換え」を利用する出口です。

借入残高 9,000万円について、あらたな融資で借り換えます。このとき、返済期間を 15年とすることができたらどうでしょうか。毎月の返済額は、「9,000万円 ÷(15年×12ヶ月)= 50万円」です。これならば、現状でも返済できます。

というように、業績改善の結果を銀行に評価してもらうことができれば、借り換えによってリスケジュールを脱することもできるのです。なお、借り換え後の返済期間を何年まで延ばせるかは、ケースバイケースになります。

無担保のプロパー融資であれば、10年くらいが限度。信用保証協会付きや不動産担保を提供することで 15〜20年くらいまで、を目安に考えておくとよいでしょう。返済期間の長さとは別に、保証協会付きや、不動産担保を提供することで、借り換え自体を検討してもらいやすくなります。

なお、さきほどの例で、9,000万円を複数の銀行から借りている場合。それぞれの銀行に借り換えをしてもらう方法と、どこかひとつの銀行(基本はメインバンク)にまとめて借り換えてもらう方法とがあります。

【出口3】上乗せで資金を確保する

リスケジュールの出口をより盤石にするために、「上乗せで資金を確保する」という方法も覚えておきましょう。前述した「借り換え」をするときに、あわせて「プラスアルファ」の金額を借りるということです。

ただ借り換えるだけの場合には、手元のおカネ(預金残高)には不安があることでしょう。また、現状の「税引後利益 + 減価償却費」を維持できるかどうかもわかりません。したがって、借り換え時にはあわせて、上乗せで資金を確保したいものです。

リスケジュールが終了すると、その後6ヶ月〜1年ていどは、あらたに融資を受けにくくなります(その後は、通常どおりに融資を受けられるようになります)。これは、銀行が「ほんとうに、この先も返済に問題がないか」を見極めようとしているからです。

そのあたりもふまえて、リスケジュールを脱するときには、できる限り資金を確保しておくことを考えましょう。

この点で、借り換え時には、銀行からいかにプロパー融資を引き出せるかもポイントです。プロパー融資を受けられれば、その分だけ、信用保証協会の保証枠には空きができます。その空きを利用して、信用保証協会の保証付き融資を受けることができれば、それもまた資金確保につながるでしょう。

銀行からプロパー融資を引き出すためには、不動産担保を提供することに加えて、リスクジュール中のコミュニケーションが役立ちます。経営改善計画書をもとに、会社がどれだけ真剣に・計画どおりに改善に取り組んでいるのかを、銀行には定期的に伝えましょう。

そういった会社の姿を見た銀行が、「この会社なら、だいじょうぶだろう」と、プロパー融資を検討してくれることはあるものです。リスケジュールが実行されると安心をして、あるいは気後れをして、銀行とのコミュニケーションが希薄になる会社があります。気をつけましょう。


まとめ

銀行融資のリスケジュールが実行されたとして。いったい、そのあとはどうなってしまうのか? どのようなカタチでリスケジュールから脱するのか?

リスケジュールは、返済が元に戻るまでの「一時しのぎ」に過ぎず、ずっと続けられるものではありませんから。リスケジュールの「出口」について押さえておきましょう。

銀行融資のリスケジュールの「出口」はどこにある?
  1. もとどおりの返済ができるようになる
  2. 借り換えを利用する
  3. 上乗せで資金を確保する
銀行融資のリスケジュールの「出口」はどこにある?

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