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自社の売上回復を銀行にどう伝えるか

自社の売上回復を銀行に伝える方法

売上が落ち込めば、銀行から融資が受けにくくなります。ゆえに、売上が回復傾向にあるならば、いちはやく銀行に伝えることが大切です。というわけで、自社の売上回復を銀行へ「効果的」に伝える方法について、お話ししていきます。

目次

売上回復はいちはやく伝えよ。

きょうは、2022年4月18日。いまだ、コロナ冷めやらぬの状況ではありますが、以前に比べれば世の中も経済も動き出して、「売上が回復してきた」という会社も増えてきたようです。

その「売上」は、銀行にとって大きな関心ごとのひとつ。言うまでもなく、利益こそが貸したおカネの返済原資であり、利益の源泉は「売上」だからです。売上あっての利益、売上あっての返済とも言えます。

コロナで売上が落ち込んだ会社もあれば、それ以外の原因で売上が落ち込んだ会社もあるでしょう。なんにせよ売上が落ち込めば、銀行から融資が受けにくくなるわけですから、売上が回復傾向にあるならば、いちはやく銀行に伝えることが大切です。

とはいえ、どうしたら、自社の売上回復を銀行へ効果的に伝えられるのか? その方法について、このあとお話をしていきます。具体的にはこちらです↓

自社の売上回復を銀行に伝える方法
  • 事実を裏付ける材料を示す
  • こまめに前期と比較する
  • 同業他社とも比較する
  • 将来予測はスムースに
  • 新商品のアピールは控えめにする
  • 経費減・利益増も語る

これらの方法について、順番に確認をしていきましょう。


自社の売上回復を銀行に伝える方法

事実を裏付ける材料を示す

売上が回復してきたのであれば、回復の事実を裏付ける「材料」を示しましょう。口頭で「回復してきました」と言っているだけでは、説得力に欠けるというものです。

では、その材料とは? お客さまからの注文書のコピーや、受注状況をまとめた一覧表などが挙げられます。実際に受注まではいたっていないという場合でも、商談件数が増えているのであれば、商談状況をまとめた一覧表でもよいでしょう。

いずれにせよ、売上回復の事実を裏付ける「材料」を、銀行に提示することが大切です。銀行がおカネを貸すにあたっては、「稟議書」をつくらねばなりません。そのときに「材料」があれば、銀行員は稟議書を書きやすくなります。

また、売上回復が「一時的」なものなのか、「継続的」なものなのかも説明できるようにしておきましょう。銀行は慎重ですから、「一時的な回復にすぎないのではないか」と考えるものです。

なので、最近数ヶ月の受注から回復傾向を示すとか、受注の長期契約が決まっているなら契約書のコピーを提示するといったことも検討しましょう。銀行から、継続的な回復と見てもらいやすくなるはずです。

こまめに前期と比較する

売上が落ち込んでいた前期の数字と、売上が回復したいまの数字とを比較することで、たしかに売上が回復していることを銀行に伝えます。このとき、決算書ができあがるのを待っていたのでは、伝えるチャンスは1年にいちどきりです。場合によっては、遅すぎます。

そこで、こまめに前期と比較して伝えるようにしましょう。その方法は、「試算表」です。試算表を毎月つくっているのであれば、前年同月の数字と毎月比較することができます。1年に1度しか比較することができない決算書とはケタ違いです。

銀行に言われなければ試算表を提示しない、という会社は少なくありません。が、売上回復を銀行に伝えたいのであれば、どんどん試算表を提示することも考えてみましょう。銀行は、試算表を毎月つくっている会社に安心を感じるものでもありますから、一石二鳥です。

同業他社とも比較する

数字を比較するときには、前期だけではなく、同業他社とも比較をしてみましょう。たとえば、同業他社の売上伸び率が3%であるところ、自社の売上伸び率が 10%だと示すことができれば、自社の売上回復ぶりを、銀行に対してよりアピールできます。

でも、同業他社の状況をどのように把握すればよいのか? ひとつは、上場企業が公表している「アニュアルレポート(年次報告書)」が参考になります。業界動向について、数字やグラフでまとめられていることが多いものです。自社と同じ業界のアニュアルレポートをネットで検索してみましょう。

また、財団法人 中企業基盤整備機構が提供しているWEBサービス「経営自己診断システム」もおすすめです。自社の決算書の数字を入力すれば、同業他社の財務指標との比較ができます。「前年比増収率」という指標から、前年比の回復状況を、自社と同業他社とで比べてみるとよいでしょう。

将来予測はスムースに

現在の回復状況について理解した銀行から、「この先の回復見込みはどうですか?」と聞かれることがあります。将来予測に対する質問です。このとき、あまり大きすぎる売上金額を伝えるようだと、逆効果になりかねません。

銀行は、将来を「過去の延長」として見ているものです。つまり、過去の売上から、現在の売上、将来の売上までを線でつないだときに、スムースにつながるか、違和感はないか? という見方をしています。

ですから、線でつないだときに、将来の売上が「急増」しているようだと、銀行からは信用されにくくなることを覚えておきましょう。また、銀行は、いちど社長が口にした数字は「記録」に残してもいるものです。

したがって、将来の数字が思ったよりも伸びなかったときには、「ウソつき」ということになってしまいます。すると、以降の将来予測についても、信じてもらいにくくなってしまうのは問題です。

将来予測は大ぶろしきを広げすぎないように、「スムースなつながり」かつ「手堅い数字」で伝えるようにしましょう。

新商品のアピールは控えめにする

売上回復に関連して、売上見込の話をするときに、「新商品・新サービス」を強くアピールする社長がいます。アピールすること自体、悪いことではありませんが、控えめにしておいたほうがよいでしょう。

銀行の見方として、新商品・新サービス、とくに新事業に対しては「慎重」です。まずは、「既存の商品、既存の事業はどうなったのか?」と考えます。よって、既存商品・既存事業の不調については触れずに、新商品・新事業のアピールばかりは禁物です。

実際、既存商品・既存事業とは、まったく接点がない新商品・新事業で失敗をする会社は少なくありません。まずは、自社が長らく続けてきた、既存商品・既存事業が不調の原因をあきらかにすること、回復をはかることからです。

その話もなく、新商品・新サービスのアピールばかりにならないように気をつけましょう。

経費減・利益増も語る

売上回復を銀行に伝えるときには、あわせて、経費減・利益増も伝えることが大切です。いくら売上が増えても、それ以上に経費が増えれば利益は減ってしまいます。ですから、売上回復をはかるいっぽうで、経費を減らすことができるのであれば、銀行に伝えましょう。

売上を増やすことに注力するあまり、値引き・割引きが増えるのも、経費が増えるのと似たようなものです。経費が増えるのと同じく、利益が減ることになってしまいます。そういった面からも、「売上回復+利益増」を銀行に伝えることが重要です。

この点で、売上総利益率や営業利益率などの目標値を示すことができると、「売上だけではなく、経費・利益にも目を向けられる会社」とのアピールになります。過去の利益率を参考にしながら、今後の利益率の目標を検討してみましょう。


まとめ

売上が落ち込めば、銀行から融資が受けにくくなります。ゆえに、売上が回復傾向にあるならば、いちはやく銀行に伝えることが大切です。

というわけで、自社の売上回復を銀行へ「効果的」に伝える方法について、お話ししてきました。伝え方が不十分だと、せっかくの売上回復も伝わらりづらくなってしまうので気をつけましょう。

自社の売上回復を銀行に伝える方法
  • 事実を裏付ける材料を示す
  • こまめに前期と比較する
  • 同業他社とも比較する
  • 将来予測はスムースに
  • 新商品のアピールは控えめにする
  • 経費減・利益増も語る
自社の売上回復を銀行に伝える方法

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