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日本政策金融公庫の創業計画書の「経営者の略歴等」に記載をすべきこと

日本政策金融公庫の創業計画書の「経営者の略歴等」に記載をすべきこと
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日本公庫の創業計画書について、不十分な記載が多いのが「経営者の略歴等」の項目です。創業融資の受けやすさにかかわるところですから、きちんと確認をしておきましょう。

目次

なにかしら不十分がある「経営者の略歴等」

創業融資といえば、日本政策金融公庫(以下、日本公庫)。日本公庫は、政府が 100%出資する公的金融機関です。「民間金融機関の補完」が役割であり、創業したばかりで信用力が乏しい会社のも、積極的に支援をするところに特徴があります。

その日本公庫から創業融資を受けるにあたって、必要になるのが「創業計画書」の作成です。計画書を記載するときのポイントはいろいろありますが、とりわけ注意したいのが「経営者の略歴等」になります。

創業融資のご相談として創業計画書を拝見していると、記載が「不十分」であるケースが少なくありません。10件に9件は「なにかしら不十分」というのが、わたしの肌感覚です。

そこで本記事では、日本公庫の創業計画書について、「経営者の略歴等」に記載をすべきことをお話ししていきます。創業融資の受けやすさにかかわるところですから、きちんと確認をしておきましょう。


日本公庫の創業計画書の「経営者の略歴等」に記載をすべきこと

日本公庫は「勤務経験」を重視している

日本公庫は、創業融資の可否を審査するにあたり、「勤務経験」を重視しています。それも、「これからはじめる事業と同じ業種」の勤務経験を重視しています。

言われてみれば当然のことですが、その勤務経験があれば、創業がうまくいく可能性が高いからですね。たとえば、飲食店を創業するにあたって、飲食店の勤務経験がある人のほうが、勤務経験がない人よりもうまくいきそうだ、というのは合点がいきます。

この点で、ひとつ参考になるのが「6年以上の勤務経験」という基準です。

創業融資では、基本的に「自己資金」が必要になります。ところが、「こういう場合には自己資金がなくても申し込みを受け付けますよ」というケースのなかに、「6年以上の勤務経験」が挙がっているのです。

つまり、6年以上のあいだ、これからはじめる事業と同じ業種の勤務経験があれば、自己資金がなくても、創業融資の申し込みができます(ただし、申し込みができるだけであって、融資が受けられるかどうかはまた別です)。

逆に、それだけの勤務経験がなければ自己資金が必要だということですから(注・勤務経験以外にも、自己資金がいらないケースはあります)、日本公庫が勤務経験を「相応に評価」していることがわかるでしょう。

したがって、まず理解すべきは、創業計画書の「経営者の略歴等」では、「これからはじめる事業に関する勤務経験」をとくにアピールするということになります。言い換えると、いろいろな勤務経験がある場合には「強弱」をつけて記載する、ということです。

勤務経験を必ずしも必要とはしないが…

日本公庫は「勤務経験」を重視している、という話をしました。それも、これからはじめる事業と同じ業種の勤務経験を重視している、という話です。

いっぽうで、必ずしも勤務経験を必要とするわけではありません。前述の「自己資金」について言えば、勤務経験が無い・足りないなら自己資金を用意すれば「よい」わけです。

ただし、「よい」というのは、「申し込みができる(=申し込みの要件をクリアできる)」ということであって、「融資が受けられる」ということではありません。そう考えると、勤務経験はないよりも、あったほうがいいのはたしかです。

実際、勤務経験がなかったり、少なかったりすれば、いくら自己資金があったところで、創業融資が受けにくくなることはありますし、受けられたとしても融資金額が少なくなることが考えられます。

こういったところをふまえて、考えるべきことはやはり、「いかに勤務経験をアピールするか」です。誤解を恐れずに言えば、これからはじめる事業に「直接関係する勤務経験」がないにしても、いかに関係あるかのようにアピールするかは、ひとつのテクニックになります。

とはいえ、「ウソをつきましょう」という話ではありません。まったく無いものを有ると言ったらウソになりますし、ウソはもちろんいけないことです。そうではなくて、「間接的な勤務経験」をアピールしましょう、ということになります。

どんな勤務経験であったとしても、そのなかには必ず、これからの事業に役立つ「要素」があるはずです。たとえば、製造業での勤務経験が、これからはじめる飲食業にどう関係するのか? もし、製造業の会社で管理職をしていたのであれば、その「マネジメント経験」はこれからの社長業に活かされるでしょう。

というと、こじつけのように聞こえるかもしれません。が、事実でもあります。少なくとも、ウソだとは言えないはずです。よって、「経営者の略歴等」には、「その勤務経験から身につけた能力」を記載しましょう。

ときおり見かけるのは、「〇〇年〇〇月 〇〇社に入社、〇〇部署で〇〇に従事」くらいにしか書かれていない創業計画書です。これだと、「これからの事業に活かせる能力」が身についたのかどうかがわかりません。

記載すべきはストーリーと数字

ここまでの話をふまえて、「経営者の略歴等」には具体的にどのように記載をすればよいのか。ひとことで言うと、「ストーリーと数字」です。と言われても、よくわからないかもしれませんので、少し説明を加えていきます。

「ストーリー」とは、過去からこれからはじめる事業に行き着くまでのストーリーです。いちばんわかりやすいのは、「昔からずっと〇〇で開業したくて」と考えていた人でしょう。こういった人の場合には、勤務経験を見たときにも「わかりやすい一貫性」があるはずです。

たとえば、昔から洋菓子店の開業を考えていた人は、洋菓子職人の専門学校を出て、洋菓子店に勤務して修行を積んで、そのあと開業、といった略歴になります。これであれば、一見して「洋菓子店を開業する能力がありそうだ」とわかるでしょう。

いっぽうで、会社員が脱サラして洋菓子店をはじめようとする場合には、一貫性を感じにくいものがあります。たとえば、製造業の会社に勤務して、卸売業の会社に勤務して、そのあと開業となると、「わかりやすい一貫性」がありません。

では、そのような会社員は、ぜったいに創業融資が受けられないのかと言えば。けして、そういうわけでもありません。なぜなら、そこにも「ストーリー」はあるはずだからです。

あたりまえの話ではありますが、なんのストーリーもなく、いきなり洋菓子店をはじめようという人はいないものです。さきほどの会社員の例であれば、次のようなストーリーが考えられます↓

洋菓子製造の会社に勤務することで、洋菓子製造の知識を習得。洋菓子作りに興味が芽生える。その後、食材を卸売する会社に勤務。多くの洋菓子店に出入りし、現場を見たり、経営者との会話を通じて、洋菓子店経営のノウハウを習得。あわせて、材料仕入のパイプを構築。のちに洋菓子店を開業、ということであれば、一貫性を感じることができるでしょう。

これが、単に「製造業の会社に勤務、卸売業の会社に勤務、洋菓子店開業」としかわからない記載になっていると、ストーリーが見えなくなってしまいます。

ですから、「経営者の略歴等」には、ストーリーがわかるように記載をしましょう。このとき、前述した「その勤務経験から身につけた能力」を記載することが役立ちます。それぞれの勤務経験から得られた能力が明確になると、一貫性を感じやすく、ストーリーも見えやすくなるものです。

加えて、もうひとつ。「経営者の略歴等」には、「数字」を記載することも考えましょう。ここで言う数字とは、じぶんの能力を裏付けるような数字です。

さきほどの例でいえば、食材卸として、どれだけの数の洋菓子店に出入りしていたのか。この数が多ければ多いほど、説得力が上がるでしょう。また、マネジメント能力で言えば、部下が何人の部署を束ねていたのか、といったことも能力の裏付けになります。

また、各勤務経験での「給与」の金額を書くのもひとつの方法です。給与は、その人の能力をあらわす「ひとつの指標」でもありますから、必要に応じて記載してみるのもよいでしょう。


まとめ

日本公庫の創業計画書について、「経営者の略歴等」に記載すべきことについてお話をしてきました。意外と不十分な記載が多いところであり、不十分なままにしていれば、創業融資を受けにくくしてしまいます。

記載すべき内容について、きちんと確認をしておきましょう。本記事がその参考になれば幸いです。

日本政策金融公庫の創業計画書の「経営者の略歴等」に記載をすべきこと

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