優柔不断で決められない… すると、時間をムダにしてしまうこともあるでしょう。そこで、優柔不断を改善するために、わたしが実践している9つの心がけについて、お話をしていきます。
時間をかけたところで結論は変わらない。
世の中には、じぶんが「優柔不断」であることを気にしている人は少なくないようで。わたしもまた、そのひとりです。なにごとも決めるのに、どちらかと言えば、時間をかけすぎる傾向があります。
もちろん、時間をかけること自体に問題はありませんが。とはいえ、確率的・統計的には、ヒトの直感はおおむね正しく、時間をかけたところで結論が変わることは少なく、圧倒的に正解が増えるわけでもないのだそうで。
と、聞くと。「たしかに、経験的にはそうかもしれないなぁ」と納得もできるのではないでしょうか。わたし自身は、おおいに納得です。であるならば、優柔不断であり続けることは、「時間のムダ」だという理屈も成り立ちます。
そんな「時間のムダ」を少しでも減らすことができるように。そのうえで、選択・決断の結果を公開することがないように。優柔不断を改善するために、わたしが実践している9つの心がけが、こちらです ↓
- あたらしいほう、を選ぶ
- 経験したことがない、を選ぶ
- みんなと反対、を選ぶ
- 外野のジャッジを無視する
- いまあるもので、いまできることをやる
- 苦しいほう・厳しいほうを選ぶ
- やるかやらないかで迷ったら、やる
- 30秒で決める
- ひと眠りする
それではこのあと、順番に確認をしていきます。じぶんも優柔不断で悩んでいる… という人のご参考になれば幸いです。
優柔不断で決められない…を改善する9つの心がけ
あたらしいほう、を選ぶ
たとえば、家電製品を買うときに、「新製品にするか、それとも、旧製品にするか」で迷ったら。あたらしいほう、ということで「新製品」を選ぶ。
新製品には、初期不良のリスクがあります。いっぽうの旧製品は、品質も評価も確立しているために、不良リスクを軽減できる。それでも、新製品を選ぶのは「あたらしい体験」を優先するからです。
体験には、製品の価格では測りきれない価値があります。あたらしい機能・仕様がきっかけになって、行動が変わる、価値観が変わるのであれば、人生におけるメリットだと言ってよいでしょう。
少々のリスクを負うだけの価値はあるはずです。
経験したことがない、を選ぶ
たとえば、外食をするときに、なじみの店で、なじみの料理を頼んでいないか? それよりも、知らない店で、食べたことのない料理を頼んでみる。これは、「経験したことがない」を選ぶ一例です。
その選択は、もしかしたら失敗するかもしれませんが(料理が美味しくなかった…)。成功しようが失敗しようが、やはり「あたらしい体験」を得ることができるのはメリットです。
変化の速い時代でもありますから、「経験したことがない」に抵抗が強いと、置いてきぼりをくってしまうかもしれません。
なので、わたしはその抵抗を下げるために、「1日1つ以上、あたらしいもの・経験したことがないものを試す」ということをマイルールにしています。
みんなと反対、を選ぶ
多数派か、それとも少数派かで迷ったら。少数派のほうを選ぶ、ということです。これにより、人とは違った体験を得やすくなりますから、仕事でもプライベートでも「ネタ」を増やせるのはメリットでしょう。
たとえば、わたしのメインPCは Mac、キーボードは US、ついでに無刻印仕様です。多数派のPCが Windows、キーボードは JIS・刻印ありだとすれば、わたしは「みんなと反対」を選んでいることになります。じぶんにとっては、「生産性」にも寄与しているところであり、重要なネタのひとつです。
このブログもまた、「みんなと反対」を選んでいます。税理士で、かつ、毎日ブログを更新しているのは「少数派」だからです。これはこれで、ネタになります(仕事のご依頼にもつながる)。
外野のジャッジを無視する
優柔不断で決められなくなってしまう状況に、「外野からのジャッジがやかましい」というものがあります。ここで言う「外野」とは、他人や周囲のこと。その他人や周囲から、さまざまなジャッジ(判断)を押し付けられる…
こんなときにはいちど、外野のジャッジを無視するのもよいでしょう。経験もないのに、とやかく言う外野はとくに、です。わかりやすい例で言えば、「独立(開業)」について。会社勤めしかしたことがない人に、独立の「本質」を語ることはできないはずです。
じぶんの人生は、だれのものでもない「じぶんのもの」。じぶん自身のジャッジに集中できれば、優柔不断を避けられるかもしれません。
いまあるもので、いまできることをやる
なにかをはじめようとするときに、「いまはまだ〇〇が無い、〇〇が足りないから」と決断できないこともあるのではないでしょうか。これもまた、優柔不断の一例だと言えます。
そんなときには、「いまあるもので、いまできることをやる」という考え方がおすすめです。はじめから、100%完璧にはじめる必要もありません。はじめたうえで、やりながら、改善をしていくことだってできます。
先送りするくらいなら、不完全でもはじめてみる。なにより、「はじめる」のが重要であることは少なくありません。じぶんのことを棚に上げて言いますが、多くの人は「なんだかんだとはじめない」ものです。だからこそ、はじめてみることには価値があります。
苦しいほう・厳しいほうを選ぶ
苦労は買ってでもしろ、というハナシがあります。これを聞いて、「そんな精神論を…」とおもわれるかもしれませんが。わたしは、「少々の苦労はすべきだ」との考えです。
経験則として、苦労せずに得られた「成果」はありません。「成果」をどう定義するかという問題はあるにせよ、わたしにとっての成果は「少々の苦労」の上に成り立つものです。
この点で、迷ったときには「苦しいほう・厳しいほうを選ぶように」と考えています。わたしを含めて多くの人は、ラクなほうラクなほうに流されがちなので、それを避けるための心がけです。
やるかやらないかで迷ったら、やる
ヒトには、「現状維持バイアス」というものがあります。これは、変化や未知を避けて、現状を維持しようとする心理的傾向のことです。
いっぽうで、変化に弱ければ危険にさらされる、変化に対応できなければ滅びゆくことは歴史が証明しています。有名な「ゆでガエルの法則」は、その教訓とも言えるでしょう。
ひるがえって、現状維持バイアスは、だいじなことであればあるほど強くなると言われます。じぶんにとってだいじなことほど、現状に固執してしまう。たしかに、ありがちなハナシです。
だからもし、やるかやらないかで迷っているのであれば、それは「だいじなこと」だからだ。だとしたら、「やったほうがいいはずだ」と考えてみるのはいかがでしょうか。
30秒で決める
なにかに迷ったら、30秒という「制限時間」を設けて、そのあいだに決めてしまう。そんな乱暴な… とおもわれるかもですが。
ヒトは時間があるとおもうと、よけいなことを調べたり考えたり、ムダに結論を保留する傾向があることが研究でわかっています。いっぽう、時間がなければないで、脳をフル回転させて、いまある情報のなかから、それなりの答えを導き出すことができる。
というのは、経験的にわかるところでしょう。もしも突然、生死をわけるような場面に遭遇すれば、結論を保留することなんてできません。脳をフル回転させて、どうすればよいかの答えを出すはずです。
なので、30秒にするかどうかはともかく、みずから制限時間を設けるのは、なかなか良い方法だと考えています。
ひと眠りする
ヒトは、脳が疲れている状況にあると、判断力や集中力が格段に落ちることがわかっています。1日という単位で見れば、夜に近づくほど、判断力や集中力は低い状態にあることは覚えておいたほうがよいでしょう。
そのようなタイミングでは、判断ができずに優柔不断になるのもムリはありません。だとしたら、いちど眠ってしまうのは、ひとつの方法です眠ることで、脳のパフォーマンスは回復します。
これは、昼寝も同様です。日中(とくに午後)、なにか判断を要することがあれば、その前に 20〜30分ていどの昼寝をする。これによって、判断力や集中力が回復することで、優柔不断を避けられるかもしれません。
まとめ
優柔不断を改善するために、わたしが実践している9つの心がけについて、お話をしてきました。それらはいわば、「判断ルール」です。ルールがあれば、優柔不断の改善に役立つものです。
本記事を参考に、じぶんなりの心がけ、じぶんなりの判断ルールを決めてみるのはいかがでしょうか。
- あたらしいほう、を選ぶ
- 経験したことがない、を選ぶ
- みんなと反対、を選ぶ
- 外野のジャッジを無視する
- いまあるもので、いまできることをやる
- 苦しいほう・厳しいほうを選ぶ
- やるかやらないかで迷ったら、やる
- 30秒で決める
- ひと眠りする