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試算表を速く作成しなければならぬ理由

試算表を速く作成しなければならぬ理由

試算表を速く作成しましょう、というハナシがありますが。なぜ、速く作成しなければならないのか? 試算表の目的もふまえて確認をしておきましょう、というお話です。

目次

試算表はつくることが目的ではない。

会社は試算表を速く作成しましょう、というハナシがあります。つまり、試算表は毎月作成すべきものであり、月が明けたらできるだけすぐに前月分の試算表を作成しましょう、ということです。

では、その理由はわかりますか? と、たずねると。意外にも「わからない」という社長が少なくないようです。

いうまでもなく、試算表は「作成する」ことが目的ではありません。目的は、作成したその先にあります。それを理解するためにも、試算表を速く作成しなければばいけない理由を押さえておきましょう。

おもには、次の3つです↓

試算表を速く作成しなければばいけない理由
  • 古い数字では判断できない
  • 打ち手が限られていく
  • 経理が苦手、不正確になる

それではこのあと、順番に確認していきましょう。


試算表を速く作成しなければいけない理由

古い数字では判断できない

試算表を速く作成できるA社と、速く作成できないB社の例で考えてみましょう。

A社は毎月試算表を作成しているので、社長は前月分の試算表をもとに現状を把握し、経営判断の参考にすることができます。

いっぽうで、B社は半年前の試算表しかありません。すると社長は、半年前の試算表をもとに現状を把握し、経営判断の参考にすることができる… わけがありません。

半年もたてば、状況は変わってしまうものです。半年前は黒字でも、前月は赤字だということだってあるでしょう。黒字のつもりで、社長が経営の判断をしてしまうのでは問題です。

と聞いて、「いやいや、さすがに黒字か赤字かはわかる」とおもわれるかもしれません。試算表がなくても、だいたいの売上や利益はアタマに入っているからだいじょうぶ。そうおもわれるかもしれません。

ところが、その売上や利益が「不正確」だということもあるでしょう。

回収が滞っている売掛金は把握できていますか?(完全に滞れば損失です) 販売が滞っている在庫は把握できていますか?(完全に滞れば損失です) 毎月の減価償却費は加味していますか?(おカネの支出はなくても費用です)

そのうえで、今期の「税金(法人税や消費税)」がいくらになりそうかを理解していますか? 税金の具体的な額をイメージしていなかったがために、納税のときにおカネがなくて慌てる社長が少なくありません。結果、社長は経営判断を間違えたことになります。

アタマのなかの数字と実際の数字には、「差」が生じうることを理解しておきましょう。だから、数字で確認する必要があるわけですが、その数字が古ければ古いほど、判断の参考にはしづらくなります。

これは、対銀行にも影響するところです。銀行がおカネを貸すかどうかの判断をするためには、「現状の把握」が必要になります。半年も前の試算表を渡されても、銀行からすれば情報が古すぎて役に立ちません。結果、融資が受けられなくなるのでは、社長も困るでしょう。

社長にしても、銀行にしても、判断をするためには「できるだけ最新の数字」が必要なのです。

打ち手が限られていく

試算表を作成するのが速いC社は、毎月5日には前月分の試算表ができています。月末までは、残り 25日です。いっぽう、試算表を作成するのが遅いD社は、毎月 25日ごろになってようやく前月分の試算表ができあがります。月末では、残り5日です。

では、25日も残っているC社の社長と、5日しか残っていないD社の社長と。どちらが、打ち手の選択肢が多いかといえば、C社の社長のほうだとわかるでしょう。

事業が「毎月の積み重ね」だと考えるのであれば、事業の良し悪しは、社長が有効な打ち手をどれだけ実行できるか、有効な打ち手をどれだけ積み重ねられるかにかかっている、といえます。

このとき、打ち手の選択肢が多いほうが、有効な打ち手を選択・実行できる可能性は高くなるはずです。

たとえば、利益があと 100万円必要だというときに、25日あれば「現実的」な打ち手があるけれど、5日しかないとなると「非現実的」な打ち手しかない… バクチ的な打ち手しか残されていない… というケースもあるでしょう。

打ち手が限られるということは、選択肢が減るばかりではなく、打ち手の成功確率も下げてしまうところに問題があります。

これに関連して、決算日まぎわになってから、ヘタをすれば決算日を過ぎてから、「利益が大きくて、納税額も大きい」ことで慌てる社長が少なくありません。

節税に関していえば、時間的余裕があればできることはあっても、決算日まぎわや決算日を過ぎてからでは、できることは限られています。結果、ムリやり経費を増やして利益を減らしたり、最悪、脱税をするというのでは目も当てられません。

ちなみに、ムリやり経費を増やして税金を減らす行為は「節税とは呼べない」ものでもあります。経費の支払いにより、税金が減った金額以上におカネが減ってしまうからです。利益も減るので、銀行融資が受けにくくなる点では、ダブルパンチにもなります↓

いっぽうで、計画に基づく設備投資や、人材確保・育成、研究開発などであれば、おカネも利益も増やしながらの節税が可能です(具体的な方法は税理士に相談を)。

経理が苦手、不正確になる

極端な例として、試算表をまったく作成しない、毎年1回決算のときに決算書を作成するだけの会社で考えてみましょう。

そういった会社では、決算のときに「まとめて経理」をするわけですから、経理作業が集中してタイヘンなことになるものです。

まとまった作業量になりますから、ただでさえ時間がかかることに加えて、ふだん経理をしていないものだから不慣れにもなっていて、いっそう時間がかかります。経理が苦手な会社の典型です。

また、ちょっと前のことであれば思い出せても、数ヶ月以上も前のことになると思い出せないこともあるでしょう。すると、領収書や通帳を見ながら「これ、なんだっけ…?」と悩む時間も増えてしまいます。

そうこうしているうちに、税務申告の期限は迫るわけですから。さいごは「えい、やぁ」でしあげてしまう… すると、決算書が不正確になることさえあるのは、大きな問題だといえます。

逆に、試算表を毎月作成している会社であれば、ふだんから経理作業に慣れていますから、経理が苦手になることはありません。時間的余裕もありますから、「えい、やぁ」で不正確になるケースを減らすこともできるはずです。

前述したとおり、数字は社長の経営判断に必要なものなのですから、不正確では困ります。より正確な数字を把握できるようになるためにも、試算表を速く作成するようにしましょう。


まとめ

試算表を速く作成しましょう、というハナシがありますが。なぜ、速く作成しなければならないのか? その理由を、試算表の目的もふまえて押さえておきましょう。

社長の経営判断、ひいては、会社の持続・成長に大きく関わるところです。

試算表を速く作成しなければばいけない理由
  • 古い数字では判断できない
  • 打ち手が限られていく
  • 経理が苦手、不正確になる
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