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結局は運動しないのはメリットの理解があいまいだから。

結局は運動しないのはメリットの理解があいまいだから。

運動は大事だと知りながらも、結局は運動をしていない… それは、運動のメリットを理解していないから。あいまいにしているから、かもしれません。というわけで、運動のメリットについてお話をします。

目次

結局は運動をしない理由

運動はカラダに良い、運動は大事、などと言うけれど。具体的に何が良いのか? どうして大事なのかを理解しているでしょうか。というハナシになると、意外とあいまいだったりするものです。

そして、その「あいまいさ」が、運動をやらない理由にもなります。運動が良い・大事だとわかっちゃいるけど、結局はやらない… というわけで、運動のメリットについてお話をしてみることにします。具体的にはこちらです↓

運動のメリット
  • 集中力が高まる
  • 創造性が高まる
  • ストレスが減る
  • 記憶力が上がる
  • 脳の老化防止になる

これらのメリットは、時間をかけて得られるものもあれば、すぐに得られるものもあります。具体的なメリットがわかれば、そして、メリットがえられる「しくみ」を知ることができれば、運動する動機も高まるはずです。

わたし自身、折に触れて運動のメリットを思い返すことで、運動を続けることができています。というわけでこのあと、それぞれのメリットを順番に確認していきましょう。

運動のメリット

集中力が高まる

週に3回、ウォーキングをする人たちは、しない人たちに比べて、集中力が高くなった。という、実験結果があります。これは、運動のメリットの1つですが、「なんで?」とおもわれることでしょう。

理由としては、「ドーパミン」が挙げられます。ドーパミンとは神経伝達物質の1つであり、集中力を高めるためには必要不可欠なものです。

ドーパミンの分泌量が増えると、人は目の前のことに集中しやすくなるいっぽうで、ドーパミンが不足すると集中力を欠くことになります。この点で、ADHDの人がドーパミンの分泌量を増やす薬を服用すると、集中力が改善することがわかっています。

とはいえ、薬には副作用もありますから、できれば飲みたくはない… ADHDでもない人にとってはとくに、です。では、どうしたらドーパミンの分泌量を増やせるのか?

運動です。運動をすると、その後にドーパミンの分泌量が増えることが研究でわかっています。その効果は、運動の直後から数時間ていど続くとされています。

なお、ドーパミンは集中力を高めるだけではなく、幸福感を高めてくれるのもメリットです。運動をすると、スッキリさわやかな気分になるのは、ドーパミンのおかげかもしれません。

ドーパミンの分泌量を増やしたいなら、ウォーキングよりもランニングのほうがよく、運動時間が長いほどよい。ということも、あわせて覚えておくとよいでしょう。

創造性が高まる

いろいろな条件下で、創造性をはかるテストを受けてもらったところ、歩きながらテストを受けた人たちが好成績をあげた、という研究結果があります。ちなみに、歩く「場所」は関係がなかったそうです。屋内を歩いても屋外で歩いても、創造性は高まります。

ではなぜ、運動によって創造性が高まるのか? 運動によって、脳に送られる血液の量が増えるから。すると、脳の働きがよくなり、認知能力が高まるからです。

ただし、運動をしすぎると、脳に流れていた血液は、筋肉のほうへと流れを変えるために、脳の働きは悪くなってしまいます。要は、脳に「血液量」の問題なのです。

なので、創造性を高めるための運動であれば、激しすぎないことがポイントになります。激しいかどうかは、日ごろの運動量しだいです。同じランニングでも、ふだんからランニングしている人と、していない人とでは「負荷」が変わってきます。

というわけで、あまり運動の習慣がない人は、ウォーキングや軽いジョギングくらいからはじめるのがおすすめです。

習慣がある人は、ウォーキングよりもランニングのほうが、効果が高いと言われています。数十分のランニングによって、効果は数時間ほど続くとのこと。運動をしたあとは、ひらめきを必要とする仕事にかかる、というのもよいのではないでしょうか。

ストレスが減る

うつ病の患者を集めて、抗うつ剤を服用するグループと、週に3回、運動するグループとに分けて、症状の変化を調べた、という研究があります。その結果、症状が改善した人数は、どちらのグループも変わらなかったそうです。

つまり、運動には抗うつ剤と同等の効果がある、ということになります。など、その後の再発状況については、抗うつ剤グループに比べて、運動グループは3分の1以下。となると、抗うつ剤よりも運動のほうが優れている、という見方もできます。

このように、運動にはストレスを減らす効果もあるわけですが、それはなぜなのか? 神経伝達物質である「ドーパミン」「アドレナリン」「セロトニン」の分泌量が、運動によって増えるからです。

ドーパミンには「やる気」や「集中力」を高める作用があり、ノルアドレナリンにも「やる気」や「集中力」を高める作用があります。セロトニンには「不安」をやわらげる作用があります。

うつ病になると、それらの分泌量が少なくなるのが問題です。そこで、抗うつ剤によって分泌量の改善をはかるという治療がおこなわれます。とはいえ、抗うつ剤もいろいろで、すべての物質をバランスよく増やせるわけでもありません。

これに対して、運動は3つすべての物質を、副作用なしで増やせることがわかっています。その効果は、運動のあと数時間ていど続き、運動を定期的に継続するほど分泌量も増えるそうです。

研究によれば、いちばん効果がある運動はランニング。ウォーキングにも効果があり、毎日数十分ていどで、うつ病の予防・改善ができることがわかっています。

ストレス対策としても、運動はおすすめです。

記憶力が上がる

脳のなかには、記憶の中心的な役割を担う「海馬」と呼ばれる部分があります。その海馬は、加齢とともに縮小。実に、1年で1%ずつ、縮んでいくのだそうです。と聞くと、なんだか恐ろしいですよね…

ところが、心拍数が上がる運動を1年続けた人たちは、海馬が平均2%大きくなった、との研究結果があります。いっぽうで、心拍数が上がらないストレッチを続けた人たちは、平均1.4%ほど縮小していたそうです。

その理由は、BDNF(脳由来神経栄養因子)にあると言われています。BDNFとは、「脳の肥料」とも呼ばれる物質であり、運動によってその量が増えることがわかっています。

なお、記憶にもいろいろ種類があって、種類ごとに、脳のどこに保管されるかは違います。だとすれば、海馬以外にも鍛える必要があるわけですが、「有酸素運動(ウォーキングやジョギングなど)+筋トレ」によって補えるのだそうです。

つまり、運動と言っても、有酸素運動だけ・筋トレだけではなく、両方ともバランスよくやりましょう、ということになります。

ちなみに、いわゆる「脳トレ」では記憶力が上がらないことが研究でわかっています。クロスワードパズルやスマホアプリなど、それらに取り組むことで、それらの「テクニック」は上がっても、記憶力や集中力、知能などに影響はないとのこと。代わりに、運動をしましょう。

脳の老化防止になる

さきほど、BDNFについて触れました。BDNFには、脳細胞の成長や保持、老化を遅らせる役割があることも、研究によってわかっています。

もともと 1,000億ほどあると言われる脳細胞も、加齢とともに失われ、脳そのものも(前述した海馬だけではなく)、毎年 0.5%〜1%ていど縮んでいく。つまり、脳は老化するのです。

脳の老化については、BDNFのほか、カロリー消費量とも関連があることがわかっています。高齢者を集めた研究で、運動をしている人たちは、そうでない人たちに比べて、脳機能が3歳分若かったのだそうです。

これは、カロリー消費量が多い人ほど、脳の老化を遅らせることができることを意味していると言います。また、短期的なカロリー消費ではなく、継続的なカロリー消費がポイントであり、歳を取ってから運動をするよりも、若いうちから運動をするほうがよい、という点も見逃せません。

この点で、どのような運動が効果的なのか? ウォーキングや軽いジョギングを週に 150分ていど、あるいは、20分のランニングを週に3回ていどで、認知症リスクを軽減できることがわかっています。

いっぽうで、筋トレは身体機能の維持・向上には役立つものの、脳の老化防止に役立つかどうかは、いまのところわかっていません。それがわかるまでは、脳の老化防止については、有酸素運動がおすすめです。

まとめ

運動は大事だと知りながらも、結局は運動をしていない… それは、運動のメリットを理解していないから。あいまいにしているから、かもしれません。というわけで、運動のメリットをあらためて確認してみるのはいかがでしょうか。

運動といっても、たいそうなことから始める必要はありません。まずはできることから少しずつ、大事なのは「続ける」ことです。続けるほどのメリットは、増加・蓄積されていきます。

運動のメリット
  • 集中力が高まる
  • 創造性が高まる
  • ストレスが減る
  • 記憶力が上がる
  • 脳の老化防止になる
結局は運動しないのはメリットの理解があいまいだから。

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