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決算書の売掛金を社長がチェックする方法

決算書の売掛金を社長がチェックする方法

決算書は、自社の「状態」を示す大事な書類であり、社長は決算書をチェックする必要があります。では、決算書の売掛金を社長がチェックする方法とは? についてのお話です。

目次

社長たるもの、決算書をチェックしなければ。

社長たるもの、自社の決算書をチェックしなければいけません。というハナシには、おおむね異論がないものとおもわれます。

決算書は、自社の「状態」を示す大事な書類であり、だとすれば、社長は決算書をチェックする必要があります。では、そのチェックについて、見るべきポイントはいろいろあるわけですが。

本記事では、「売掛金」を取りあげてみます。売掛金とは、「売上代金の未回収額」をあらわす勘定科目です。いくら売り上げたとしても、その代金を回収できなければ意味がありません。

放っておけば、資金繰りに支障をきたして、会社をつぶしてしまう原因にもなりかねず… というわけで、決算書に記載された売掛金を社長がチェックする方法がこちらです↓

決算書の売掛金を社長がチェックする方法
  • 売掛金回転期間を過去と比較する
  • 売掛金回転期間を他社と比較する
  • 勘定科目内訳明細書を確認する

決算書の売掛金を社長がチェックする方法

売掛金回転期間を過去と比較する

売掛金のチェックをするにあたり、まずは、「売掛金回転期間」という指標を覚えましょう。算式であらわすと、次のとおりです↓

売掛金回転期間 = 売掛金 ÷(売上高 ÷ 12ヶ月)

というわけで、売掛金回転期間は「売掛金が、売上高の何ヶ月分残っているか?」を意味しています。

たとえば、決算書の売掛金が 450万円、売上高が 3,600万円とした場合、売掛金回転期間は「450万円 ÷(3,600万円 ÷ 12ヶ月)= 1.5」です。この数値と、自社の「回収サイト」がかけ離れたりしていなか? とう見方をしてみましょう。

回収サイトが「末日締め・翌月末入金」なのに、売掛金回転期間が2を超えるような場合には「異常あり」だと言えます。回収が滞っている売掛金があるのかもしれない… ということです。

また、「過去の売掛金回転期間と比較する」という見方もしてみましょう。つまり、前回や前々回の決算書で計算した売掛金回転期間と、今回の決算書の売掛金回転期間とを比べてみる、ということです。

もし、過去の売掛金回転期間に比べて、今回の売掛金回転期間が多いようなら、回収が滞っていたり、あるいは、回収条件が悪くなっているのかもしれません。

通常は「末日締め・翌月末入金」のところ、新規取引先を増やす・売上を増やすために「末日締め・翌々月末入金」の売上先が増えていた… ということもありえます。

ですから、売掛金回転期間は「今回の決算書」だけを見るのではなく、過去との比較で見ることが大切なのです。

ちなみに、決算日が休日で、入金が翌日以降にズレ込む場合には、売掛金回転期間が大きな値になってしまいます。翌日以降に入金されるものとして売掛金の額を修正したうえで、売掛金回転期間を計算してみましょう。

売掛金回転期間を他社と比較する

さきほど、売掛金回転期間を「過去」と比較する、という話をしました。もうひとつ、比較をするとよいものがあります。それは、「他社」です。

とくに、同業他社と比較をしてみて、自社の売掛金回転期間が「一般的」と言える水準なのかを確認してみましょう。もしかすると、自社の常識は世間の非常識かもしれません。

とはいえ、他社の売掛金回転期間など、どうしたら知ることができるのか? いろいろと方法はありますが、お手軽なところでは「小企業の経営指標調査」がおすすめです。

公的金融機関である日本政策金融公庫が、ネットで公表しています。売掛金回転期間をはじめ、いろいろな財務指標について、業種別や従業者規模別に確認することが可能です。

売掛金回転期間は、業種によってだいぶ差があります。現金商売の飲食業などでは0に近いのに対して、卸売業や製造業では2に近づきます。ゆえに、自社の同業と比べることに意味があるのです。

また、同業他社との比較は、銀行がしていることでもあります。融資先の売掛金回転期間を、同業他社の売掛金回転期間と比べてみて、数値が大きいようなら「問題あり?」と疑ってみる。銀行は、そういう見方をしています。

ここで言う「問題」とは? 回収が滞っている売掛金がある、あるいは「架空売上がある(=粉飾決算)」という問題です。

銀行に対して業績をよく見せるために、架空売上を計上する会社があります。架空売上を計上したときに、あわせて計上することになるのが「売掛金」です。ところが、架空の売掛金ですから回収されることはなく、残り続けます。結果、売掛金回転期間が大きくなるわけです。

したがって、同業他社に比べて、自社の売掛金回転期間が大きい場合には、取引銀行に対して原因を説明するようにしましょう。してもいないのに、粉飾を疑われたりしてはかないません。

勘定科目内訳明細書を確認する

ここまで、売掛金回転期間を過去や他社と「比較」する、という話をしてきました。

比較をしたうえで、「異常」が見つかった場合には、異常の原因を追及するために、売掛金のなかみを確認しましょう。売掛金のなかみは、勘定科目内訳明細書を見ればわかります。

勘定科目内訳明細書は、税務署に提出する法人税申告書に添付する書類のひとつであり、その名のとおり、各勘定科目の内訳明細を記載した書類です。顧問税理士に作成を依頼している、という会社が多いものとおもわれます。

そのため、勘定科目内訳明細書を見ていない社長もいれば、見ても流し見るていどの社長もいるようです。ところが、売掛金に異常があれば問題なのですから、見ない理由がありません。

というわけで、これからは勘定科目内訳明細書を確認しましょう。勘定科目内訳明細書のなかから、売掛金が記載されたページを確認します。

記載されているのは、売上先ごとの「名称、所在地、売掛金の額」です。ここでは、その1つ1つを見ながら、「売掛金の額は妥当か?(異常ではないか?)」を確認していきます。

回収サイトが「末日締め・翌月末入金」の売上先であれば、売掛金として記載されているのは、基本的には、売上高1ヶ月分相当の金額であるはずです。実際に、そういった金額になっているのか? という見方になります。

本来、この確認は「毎月」すべきものです。1年に1度、決算のときだけでは「遅すぎる」ということもあるでしょう。ですから、毎月の「試算表」によって、売掛金の異常を確認したいところです。

それができれば、決算書で異常が見つかることはなく、良い決算書にしあげることにつながります。

まとめ

決算書は、自社の「状態」を示す大事な書類であり、社長は決算書をチェックする必要があります。というわけで、決算書の売掛金を社長がチェックする方法とは? についてお話をしました。

売掛金の「異常」を放置すれば、資金繰りに支障をきたして、会社をつぶすことにもなりかねません。決算書のなかでも、とりわけ重点的にチェックしましょう。

売掛金はろくろく見ずに、売上高ばかりを見ている社長はけして少なくありません。

    決算書の売掛金を社長がチェックする方法
    • 売掛金回転期間を過去と比較する
    • 売掛金回転期間を他社と比較する
    • 勘定科目内訳明細書を確認する
決算書の売掛金を社長がチェックする方法

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