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ひとり仕事(フリーランス)の適性「やめられる・断れる・見極められる」

ひとり仕事(フリーランス)の適性「やめられる・断れる・見極められる」

ひとり仕事をはじめて7年になるわたしが考える、ひとり仕事(≒ フリーランス)の適性についてまとめてみます。

目次

私見ではあるものの。

2016年4月に独立して、ひとり仕事(≒ フリーランス)をはじめてから、まもなく7年がたちます(きょうは2023年2月25日)。

まだ7年なのか、もう7年なのかはわかりませんが。現時点で、わたしが「ひとり仕事の適性」として考えていることはおもに3つあります。次のとおりです↓

ひとり仕事(フリーランス)の適性
  • やめられる
  • 断れる
  • 見極められる

もちろん、これらは私見ではあるものの。

ひとり仕事をしていると、その適性が話題になることもあるため、ちょっとまとめてみることにしました。ご参考になれば幸いです、ということではじめていきましょう。

ひとり仕事(フリーランス)の適性

やめられる

1つめの適性は、「やめられる」です。たとえば、会社勤めのときにやっていたことをやめられるか。会社勤めのときにしていた考え方をやめられるか、みたいな。

自宅とは別の仕事場に出勤して仕事をする、というのもよいですが。自宅を仕事場にするのも悪くありません。少なくとも、わたしにとってはベストです。

この点で、「通勤はあたりまえ」という考え方でいると、ひとり仕事の「自由」を存分に活かせない可能性があるでしょう。なので、「やめられることはないか」という視点が重要です。

また、別な意味での「やめられる」もあります。いまやっていること・いままでやってきたことをやめられるかどうか。その決断ができるかどうか、です。

会社勤めをしていると、そのあたりは「会社任せ」です。というか、勝手に決めたら怒られますね。それが組織というものです。が、ひとり仕事にはそれがありません。

ゆえに、じぶんしだいです。やめるべきこと・やめたほうがいいこともあるわけですが、やめる決断ができない人は、やり続けてしまうことになるでしょう。

やめるべきこと・やめたほうがいいことってなに? とおもわれるかもしれませんが。そこは人それぞれなので、あえて「一般的な具体例」は挙げないものとします。

私事でいえば、「税理士業務」です。わたしはもともと税理士事務所に勤めていて、税理士事務所として独立しました。いまも税理士事務所をやっています。

ただ、税理士業務の割合は押さえていますし、とくに昨年後半以降は、税理士業務とは別の分野に時間をかけているところです。これもまた、「やめる」にあたります。

ポイントは「何をやめる」かではなく、「何かをやめられるか」です。何をやめるかが重要なのではなく、何かをやめられるのかが重要です。

「やめる」という選択ができないと、旧態依然という状況におちいりやすく、変化の速い時代で置いてけぼりをくう可能性が高まります。

組織であれば、組織の長が「やめる判断」をするところですが、ひとり仕事で「やめる判断」ができるのはじぶんだけです。でも、やめる判断は得意じゃないんだよなぁ… ということだと、ちょっと苦しいおもいをするでしょう。

なぜ、そんなことが言えるのか。わたし自身が「やめられる」の適性をあまり持ってはいないからですね。だからこそ、適性として必要だろうとも考えて、意識的にやめるようにもしています。

断れる

2つめの適性は、「断れる」です。たとえば、相談された仕事を断れるかどうか、みたいな。

言うまでもなく、仕事はなんでもかんでも受ければよい、というものではありません。なかには、受けてはいけない仕事・受けないほうがよい仕事というものがあります。

わかりやすい例で言えば、仕事の内容に対して価格が低すぎる仕事や、じぶんとは性格や考え方が違う相手から依頼される仕事など。

そういった仕事を引き受ければ、じぶんにとって不利益であることは目に見えています。ところが、人がよいほど、あるいは八方美人であるほど、断ることができません。

ちなみに、わたしは後者のタイプです。それはそれとして…

会社勤めをしていれば、仕事を引き受ける基準は会社が決めてくれます。基準に合わなければ、断ることができる。というか、断らなければいけないわけです。

逆に、基準に合えば、じぶんが嫌でも引き受けなくてはなりません。結果として、強いストレスが溜まることがある、というのはわたし自身も経験しているところです。

この点で、じぶん自身の判断で「断れる」のは、ひとり仕事の「特権」だと言ってよいでしょう。ですが、「断れる」の適性がないと、特権を活かすことはできません。

結果として、受けてはいけない仕事・受けないほうがよい仕事を断れずに、じぶんが苦しい思いをする可能性が高まります。

前述したとおり、わたし自身、八方美人で断るのが苦手なタイプです。そういう人は、「基準づくり」が大切ですね。なにを基準に、なにを優先して仕事を引き受けるのか。

その基準はもちろん、人それぞれでしょう。そういう意味では、「じぶんで基準を決められるかどうか」も、ひとり仕事の適性だと言えます。

基準とか優先順位とか、そういうことは誰かに決めてほしい! という人は、ひとり仕事よりも会社勤めのほうが幸せになれるのではないでしょうか。万人が「独立=幸せ」ではないはずです。

見極められる

3つめの特性は、「見極められる」です。たとえば、おカネについて。多くのひとり仕事は、会社勤めをしているときよりも、収入が不安定になるものと推測します。

ここで言う「不安定」とは、金額の変動という不安定さもありますが、それとは別に「いつ収入がなくなるかもしれない」という不安定さもあります。

この点で、会社勤めであれば、「来月から、いきなり給料がなくなる」ことはあまりない、と言ってよいでしょう。もし、ちょっとケガしたり、病気になって会社を休んでも、有休や各種手当を含めて、収入がゼロになることもないはずです。

いっぽうで、ひとり仕事となると。ちょっとケガしたり、病気になって仕事ができなければ、ダイレクトに収入が減ります。有給や手当なんかもありませんし。

そもそも、会社勤めをしていれば、仕事は会社が見つけてくれますが、ひとり仕事となると、じぶんで仕事を見つけなければいけません。

よって、半年後、1年後も仕事があるかはわかならい… という不安は、会社勤めよりもひとり仕事のほうが大きいと感じています。そこで必要になるのが「見極められる」の適性です。

わたし自身は、1年後の資金繰りを予測(計画)して、「限界ライン」を設定しています。じぶんの預金残高が「〇〇万円」を切ったら、ひとり仕事を撤退する! というラインです。

撤退とは、ひとまず会社勤めに戻るということです。などと言うと、「覚悟が足りない」とおもわれるかもしれませんが。わたしにとっては、きちんと見極めることこそが覚悟です。

逆に、ふだんから見極めようともせずに「なんとかなる」の姿勢を、覚悟だとはおもえません。

わたしの場合は、じぶんなりに見極めをしているからこそ、ふだんは「なんとかなる」と開き直ることができています。これが見極めをしていなければ、絶えず将来の不安にかられることでしょう。

そう考えると、「見極められる」はひとり仕事の適性だと言えます。

まとめ

ひとり仕事をはじめて7年になるわたしが考える、ひとり仕事(≒ フリーランス)の適性についてまとめてみました。

別に、これらの適性がないからといって、ひとり仕事はムリだというつもりはありません。ただ、実体験として、これらの適性がなかったら苦労が増えるだろうな、とはおもっています。

今回のお話が、ご参考になるようでしたら幸いです。

    ひとり仕事(フリーランス)の適性
    • やめられる
    • 断れる
    • 見極められる
ひとり仕事(フリーランス)の適性「やめられる・断れる・見極められる」

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