インプットが先か、アウトプットが先か? とのハナシがありますが。わたしは、「まずはアウトプットからはじめる派」です。その根拠について、実体験をもとにお話をしてみます。
インプットとは、アウトプットとは。
インプットとアウトプット、という言葉があります。元々は、コンピュータの世界で使われていた言葉ですが、いまではビジネスの世界ではもちろん、日常的にも使われる言葉です。
たとえば、「勉強はアウトプットが大事であり、インプットばかりではダメなんだ」みたいな。
ちなみに、インプットとはコンピュータ的には「入力」という意味であり、日常的には「覚える、やってみる」などの意味を持ちます。これに対して、アウトプットとはコンピュータ的には「出力」という意味であり、日常的には「発信する、生み出す」などの意味になるでしょう。
たとえば、「きのう、読書をした(=インプット)。その内容をもとに、じぶんの考えを SNSで投稿してみる(=アウトプット)」とか。
そんなインプットとアウトプットについて、「インプットが先か、アウトプットが先か?」とのハナシを見聞きしたことがあるでしょう。そこには、いろんな考え方があってしかるべきですが。
わたしは、「まずはアウトプットからはじめる派」です。アウトプットとインプットを繰り返しているなかで、そう考えるにいたりました。ではなぜ、アウトプットからはじめるとよいのか?
わたしの実体験をもとにした根拠は、次のとおりです↓
- そもそもアウトプットが少ない
- インプットの対象が見えてくる
- インプットのスピードが上がる
これらの根拠について、このあと解説を加えてみます。
インプットよりもアウトプットが先のほうがよい根拠
そもそもアウトプットが少ない
インプットとアウトプットの「比率」について、コロンビア大学のアーサー・ゲイツ博士が実験をしています。その結果は、「インプット3:アウトプット7がベスト」です。
この比率のときに、もっとも高い成果をあげることができる、ということになります。端的に言えば、「インプットをアウトプットが上回ることが大事」なのです。
ところが、けして少なくない人が「逆」になっているものとおもわれます。つまり、「インプットがアウトプットを上回っている。むしろ、アウトプットがほとんどない」といった状況です。
なにしろ、以前のわたしがそうでした。勉強はするけれど、それを活かす場がない。インプットばかりをしていたわけです。でも、独立開業を機に、インプットとアウトプットの比率は逆転。
いまでは、アウトプットが増えました。このブログもそのひとつであり、ほかにも、メルマガやYouTube、セミナー開催、Kindle本の執筆などもしています。
おかげで、少しずつではありますが、仕事のご依頼も増えて、仕事の幅も広がるようになりました。アウトプットが増えることで、以前よりも高い成果をあげられるようになったといえます。
この点、はじめから「成果(をどう出すか)」を考える必要はない、というのが経験則です。少し乱暴にもおもえますが、「アウトプットを増やせば、なにがしかの成果はついてくるから」です。
逆に、インプットばかりとなると、成果をあげられるチャンスが生まれにくくなります。アウトプットとは、言い換えるなら「チャンス」です。チャンスは多いほうが、アタリは増えるというものでしょう。
もちろん、「アタリの確率を高めるためにインプットを」との理屈もわかりますが、それがアウトプットからの逃げ口上になることは避けたいものです。わたしを含め、アウトプットに苦手意識を持つ人は気をつけましょう。
インプットの対象が見えてくる
極端を言えば、インプットをする前に、いまあるものだけでアウトプットしてみる。すると、どうなるか? じぶんに足りないものが見えやすくなります。
何でもかまいませんが、まずはインプットを考えずに、いまでも少しはアウトプットできそうなことからアウトプットしてみる。わたしが、ブログをはじめたときがそうでした。
税理士でもあるし、まずは会計や税金のことから書いてみよう! みたいな。結果、じぶんには足りないことばかりであることを「痛感」することになります。
そこからは、足りないものを身につけるためのインプットのはじまりです。たとえば、会計や税金のことでも、「わかりやすい伝え方」が足りていない… とか。
すると、インプットの対象が絞り込まれることになります。やみくもにインプットからはじめるよりも、成果に近づきやすくなる、といえるでしょう。アウトプット先行型インプットのメリットです。
さらに、アウトプットを続けていると、会計や税金のハナシだけでは、じぶんのやりたいこととして不足している… やりたいことと違ったかも… との気づきもありました。
そこからは、あらためて「じぶんのやりたいこと」に目を向けて、そのやりたいことを実現するためのインプットに舵を切ることになります。ここも、やみくもにインプットからはじめていれば、舵を切るのが遅れたことでしょう。
やりたいことが見つからない… との悩みを見聞きもしますが。まずは、いまやれることをアウトプットしきってみる、というのもおすすめです。インプットの対象(やりたいこと)に近づける可能性が高まるかもしれません。
インプットのスピードが上がる
わたしが、いろいろとアウトプットをしていることは前述しました。そのアウトプット量は、当初と比べると増え続けています。で、なにが起きたか? というと、インプットのスピードが上がりました。
たくさんアウトプットをし続けていれば、アウトプットする「材料」はどうしても少なくなっていきます。それでもアウトプットを続けるつもりなら、材料を「補充」しなければなりません。
補充するための手段がインプットです。アウトプットを増やして、材料を消費するスピードが上がった分だけ、インプットにもスピードが必要になります。
やむにやまれぬ状況なので、スピードを上げざるをえない、ともいえる状況です。すると、毎日の過ごしかたにも変化が生まれます。たとえば、生産性アップや、効率化の考え方やノウハウなんかに強くひかれるようになりました。
結果として、当初に比べてアウトプットは増えたけれど、インプットもできているし、かといってほかのなにか(睡眠とか運動とか、趣味とか)を削らずともすんでいます。
なので、まずはアウトプットからはじめる、さらにはアウトプットの量を増やすことで、インプットのスピードを上げざるをえない環境をつくる、という「荒療治」もアリなのでは? と、わたしは考えています。
荒療治ですから、万人におすすめできるものではありませんが。わたしの実体験によって、あるていどの効果は検証済みです(これからも検証を続けます)。ご興味あれば、お試しを。
まとめ
インプットが先か、アウトプットが先か? とのハナシがありますが。わたしは、「まずはアウトプットからはじめる派」です。その根拠について、実体験をもとにお話をしてみました。
もし、今回のお話に納得できるところがあるようでしたら、さっそくアウトプットの場をつくってみる・増やしてみる、というのはいかがでしょうか。
- そもそもアウトプットが少ない
- インプットの対象が見えてくる
- インプットのスピードが上がる