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Code Interpreter(ChatGPT)入門/サクッと銀行分析してみる?

Cord Interpreter(ChatGPT)入門/サクッと銀行分析してみる?

かの ChatGPTの公式プラグイン「Code Interpreter(コードインタープリター)」がスゴいんだぜっ! ということで。その入門編として、サクッと銀行分析なんぞをやってみようかとおもいます、という記事です。

目次

もう ChatGPTは飽きちゃいましたか?

きょうは、2023年7月11日。ちまたでは、「Code Interpreterがスゴいんだぜっ!」なんてハナシで盛り上がっていたりするのはご存知でしょうか。Code Interpreter(コード インタープリター)は、かのChatGPTの公式プラグインです。

って、もうChatGPTは飽きちゃいましたか? すでに利用のピークを超えた、なんてニュースもありますしね。ところが、まだまだ、ChatGPTの進化はこれからじゃね? というのが、Code Interpreterだったりするわけです。

で、その Code Interpreterについて、「人間の自然言語とプログラミング言語の間の橋渡しを果たすツール」といった説明を見かけます。要は、話し言葉でプログラミングができちゃいますよ、ということで。

もう少し具体的にいうと、「ChatGPTを通じて、Pythonコードの実行や、ファイルのアップロード・ダウンロードができる」みたいな。御託を並べるのはそれくらいにして、実際に使ってみることにしましょう。

わたしはふだん、銀行融資・銀行対応のお話を多くしているので、そこにからめて、銀行分析なんかをしてみようとおもいます。Code Interpreterの「入門編」ということで、さっそくはじめていきましょう。

Code Interpreterを使えるように設定しよう

まずは、Code Interpreterを使えるように設定しましょう。といっても、あっと言う間です↓

  1. 有料プラン「ChatGPT Plus」に入る(月額 20ドル)
  2. メニューから「Settings → Beta features」とたどり、Code InterpreterのトグルをONにする
  3. チャット前に、「GPT4」「Code Interpreter」を選択する(下記の画像を参照)

これで、準備は完了です。それでは、Code Interpreterを使った銀行分析をはじめていきましょう。

Code Interpreter、いざ実践

金融庁のサイトからデータを拝借

Code Interpreterは、「ファイルのアップロード」ができる、と前述しました。というわけで、分析の対象になるファイルを用意します。が、じぶんでつくるのはおっくうなので、金融庁のサイトから拝借します↓

ここに、「地域銀行(地方銀行のこと)」と「信用金庫・信用組合」の情報ファイル(Excel)があります。今回は「地域銀行」のほうをダウンロードして、使うことにしてみましょう↓

ファイルをアップロードする

では、金融庁のサイトからダウンロードしたファイルを、Code Interpreter(ChatGPT)にアップロードします。難しいことはなにもありませんので、チャット入力欄の左にある「+」のマークをクリックするだけです↓

あとは、ファイルが保存してある場所を選択して、アップロードしましょう。ファイルが読み込まれるまでに、少し時間がかかります。その後、ChatGPTからメッセージが返ってきたら、アップロードはおしまいです。

なにやら英語で返ってきて意味不明… でも、日本語になおしてもらいましょう。ChatGPTはお利口さんなのです↓

まずは小手調べを

それでは、小手調べです。読み込んだファイルから、「預金額が大きい順」に並べてもらいましょうか。と言っても、なにも構える必要はありません。相手が人間だとおもって、ふつうにお願いをすればよいのです↓

すると、ChatGPTはなにやら、しばらく考えモードにはいります。が、堰を切ったように、怒涛の回答をはじめたようすがこちらです↓

というわけで、サンプル的に10行ほどを並べてくれました。こんなのは、お茶の子さいさいといったふうです。「ほかにも欲しい情報があったら言ってよね」ということなので、次の質問を投げてみましょう↓

預貸率とは、「貸出金 ÷ 預金」で計算できる、銀行分析には欠かせない指標の1つです。ちなみに、貸出金と預金の額については、金融庁から拝借したファイルのなかに掲載があります。が、預貸率までは掲載されていません。

デキる部下は気が利いている

そこで、預貸率については何の説明もなしに「預貸率を計算することはできますか」とたずねてみたわけですが。ChatGPTは、こともなげに「もちろんです」と返してきました。やっぱりスゲーな、ChatGPTは↓

というように、預貸率の算式を示してくれたのはもちろん、勝手に預貸率の計算もはじめて、またまたサンプルを10行ほど並べてくれています。このあたりはもう「デキる部下」といった感じです。

しかも、「まだまだできまっせ」という感じでもあるので、さらに分析を続けることにしましょう。「ベスト10と、ワースト10を教えて」とお願いしてみました↓

ま、余裕しゃくしゃく、といったところです。でもさ、これくらいなら人間にだってできる(時間はかかるけど)。それに、Excelでだってできるんだし。もうちょっと、Code Interpreterのスゴいところ見せてくれよ。というわけで…

考察だってできるんだもん

預貸率トップ10の結果をふまえて、ちょっと考察をしてもらうことにしました↓

なお、自己資本比率と不良債権比率については、金融庁サイトから拝借したファイルに掲載されています。で、ChatGPTの回答が次のとおりです↓

実際の具体例(銀行名)もふまえて、考察をしてくれている点がなかなか… 考察の内容についても、とくにおかしなところはありません。

では、もう少し実践的に。預貸率ワースト10の銀行について、「自社が融資を受けるにあたっての注意点」を聞いてみました↓

正直、あまり期待はしていなかったのですが、「わたし的」には衝撃的な回答が返ってきました。それがこちらです↓

ChatGPTが挙げてくれた4つのポイントは、かなり的を射ている… と、いってよいでしょう。銀行融資を考える社長にとっても「勉強になるわー」という内容です。

ようし! それなら、もうちょっと。4つのポイントをもとに、各銀行を「点数で評価できたりする?」とたずねてみました↓

これに対する、ChatGPTの回答やいかに…?

またしても、「もちろんです」と、デキる部下は違います。そして、さっそく「スコアの計算を行ってみましょう」と、やる気はまんまんです↓

4つのポイントのうち、1つは忘れてしまったのか、意図的に忘れたフリをしているのかは、あえて追求せず。そこはご愛嬌、ということかもしれませんので。ひとまず、結果を確認です↓

たしかに、点数化をしてくれました。はじめのデータファイル1つから、ここまで「会話」だけで進めることができるのは、ChatGPTや Code Interpreterのスゴさでしょう。わたし自身はほとんど手を動かしていません。

なんなら、アタマもあんまり動かしていないという… それはそれとして、ChatGPTは上記の結果について「注意点」までアドバイスをしてくれました↓

というわけで、数字だけを真に受けて、うかつに判断してはダメですよ、と。おっしゃるとおりでございます。

なお、金融庁のサイトには、「地域銀行」と「信用金庫・信用組合」の2つのファイルがありました。その両方ともを、Code Interpreterにアップロードして、1つのデータベースにしてもらうこともできます。

そのうえで、地方銀行と信用金庫・信用組合をあわせて、銀行分析をしてみるのもよいでしょう。そのあたりについては、機会をあらためて、お話ができればとおもいます。では、きょうはここまで。

まとめ

かの ChatGPTの公式プラグイン「Code Interpreter(コードインタープリター)」がスゴいんだぜっ! ということで。その入門編として、サクッと銀行分析できなんぞをやってみましたが、いかがでしたでしょうか。

わたしもさらに使ってみて、本記事の続編についてもお届けできればと考えています。なんにせよ、まずは、実際にさわってみる、いじってみるのが大切です。百聞は一見にしかず、と言いますし。

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