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優秀な銀行担当者は社長にコレを聞く

優秀な銀行担当者は社長にコレを聞く

銀行担当者もいろいろです。では、優秀な銀行担当者が社長に聞くこととは何なのか?社長は聞かれたことにきちんと回答できることで、銀行担当者のチカラを活かせるようになりましょう。

目次

宝の持ち腐れというものです

会社が銀行から融資を受けていると、銀行側の窓口として「担当者」が付くことがあります。その銀行担当者もいろいろです。誤解を恐れずにいえば、優秀な人もいればそうでない人もいます。

もちろん、いろいろなのは銀行担当者に限りません。世間一般、ふつうの会社においても同じことがいえます。なので、けして銀行員をディスっているわけではありません。

それはそれとして、「優秀」の定義にもいろいろあるでしょう。この点、銀行担当者に関していえば、「取引先の資金繰りを把握している」ことだと、わたしは考えています。

資金繰りとは「おカネ」の話であり、おカネが尽きれば会社はおしまいです。ゆえに、銀行担当者は、取引先の資金繰りを把握する必要があります。って、そんなのあたりまえでしょう?

そう、おもわれるかもしれません。ですが、取引先の資金繰りを把握するのもカンタンではありません。なぜなら、取引先の決算書を見ているだけでは、資金繰りはわからないからです。

ちなみに、ここでいう資金繰りとは、端的にいえば「将来の預金残高」をあらわします。3か月後の預金残高は〇〇万円くらい、6か月の預金残高は…1年後の預金残高は…みたいな。

その預金残高が「過少」であれば、銀行は融資をするわけにはいきません。いうまでもなく、貸しても返してもらえる可能性が低いからです。というわけで、資金繰りの把握が欠かせません。

とはいえ、どのように資金繰りを把握するのか。そこで、優秀な銀行担当者は社長にコレを聞きます↓

優秀な銀行担当者は社長にコレを聞く
  • 入金・支払サイト
  • 売上の増減見込み
  • 銀行借入の計画

これらを聞かれたら、「優秀な銀行担当者かも」ということであり、だとすれば、社長がきちんと回答できるようになることで、優秀な銀行担当者のチカラを活かしてもらえることでしょう。

逆に、社長が回答に窮するようだと、せっかくの優秀な銀行担当者も「宝の持ち腐れ」というものです。そうはならないように、このあと、回答のポイントも含めて確認をしていきましょう。

優秀な銀行担当者は社長にコレを聞く

入金・支払サイト

資金繰りを把握するために欠かせない情報の1つが、入金サイトと支払サイトです。つまり、売上代金はいつ回収されるのか(入金サイト)、仕入代金はいつ払うのか(支払サイト)。

たとえば、同じ売上100万円でも、その代金が即日回収される場合と、1か月後に回収される場合とでは資金繰りがまるで異なります。資金繰りがよくなるのは前者です。

いっぽうで、同じ仕入100万円でも、その代金を即日支払う場合と、1か月後に支払う場合とでは、やはり資金繰りがまるで異なります。資金繰りがよくなるのは後者です。

では、決算書や試算表を見て「入金・支払サイト」がわかるのかといえば、わかりません。ゆえに、資金繰りを把握するためには、それらサイトについて確認することが必要になるのです。

銀行担当者から聞かれるのに備えて、サイトは一覧にしておくのがよいでしょう。各売上先・仕入先ごとに、サイトを記載しておきます(「末日締め・翌月末入金」など)。

そのうえで、大事なのは「サイトの変更は、すぐに一覧に反映させること」です。サイトが変更になれば、当然、資金繰りも変わってきます。サイトの変更は、資金繰りの重要情報です。

一覧に反映させたら、銀行担当者にも知らせることを忘れずに。もっとも、優秀な銀行担当者は、サイト情報と決算書や試算表とを合わせ見ているものなので、変化があれば気づきます。

ゆえに、銀行担当者からサイトについてあらためて聞かれることがありますので、そのときスムーズに対応できるよう、やはり一覧を常に最新情報に更新しておくことが大切です。

また、サイトが変更になった理由も、きちんと伝えられるようにしましょう。たとえば、ある仕入先の支払サイトを短くした場合、銀行からは「仕入先は当社に支払不安があるのでは?」と考えるものです。

ところが実際には、早く支払うことで値引きを受けられる(=利益率が高くなる)ことが、当社の狙いだということもあります。銀行に勘違いをされないよう、サイトの変更理由を伝えましょう。

売上の増減見込み

あたりまえの話ですが、売上の増減によって資金繰りは変わります。この点、過去の売上増減であれば、決算書や試算表で把握できますが、将来の売上増減まではわかりません。

銀行が「今後も返済してもらえるか」を考えるのであれば、大事なのは「将来」の売上増減であり、優秀な銀行担当者は必ず、売上増減の見込みを確認するものでもあります。

では、それを社長が聞かれたときに、きちんと答えられるのか?「先のことなんてわかるか!」などといっているようだと、優秀な銀行担当者ほど自社に不安を感じることでしょう。

結果として、銀行担当者の脚が遠のくことにもなりかねません。つまり、融資が受けにくくもなるわけです。そうはならないように、売上の見込みは「随時、一覧にしておく」のがよいでしょう。

銀行担当者から聞かれたときにも、それをサッと見せることができれば、一目置かれることもあるはずです(そういうことができる中小企業は少数派なので)。

なお、売上の見込みに対して、費用の見込みはどうなのか?と、おもわれるかもしれません。たしかに、費用の見込みもまた資金繰りに影響を与える要素ではあります。

ただ、売上と違うのは、費用は「自社でコントロールできる範囲が広い」ということです。費用を抑えようとおもえば、自社の決定のみで抑えることはできます。

ところが、売上は自社が増やそうとおもっても増えるものではありません。お客さまあってのことなので、自社でコントロールできるものでもないわけです。だからこそ、売上の見込みが重要になります。

売上の見込みに対して、実績がどうなのか。見込みを下回るようならどうしたらよいのか。そういったことを実行できている会社は、銀行から見て安心感があるものです。

銀行借入の計画

それから、もうひとつ。資金繰りに大きな影響を与えるのが「銀行借入(と、その返済)」です。銀行担当者であれば、他の取引銀行の借入状況は気になります。

他行が融資をしているなら、ウチだって融資をしたい。逆に、他行が融資を引き上げているようなら、ウチだって負けずに引き上げたい。と、考えるのが銀行でしょう。

さらに、優秀な銀行担当者であればもう一歩踏み込みます。取引先の資金ニーズを探り、他行よりも先回りして融資することを考えるものです。

この点、社長のほうから「借入の計画」を示すことができたらどうでしょう。どの時期に、どのようの資金使途で借入を予定しているかの計画があれば、銀行担当者としては助かります。

優秀な銀行担当者であれば、そこから資金ニーズを把握し、返済力を確認したうえで、適切なタイミングで融資を提案してくれることでしょう。

いっぽうで、借入の計画もなく、借入はいつも出たとこ勝負、おカネがなくなったら急いで借りようとするタイプの会社は、銀行から嫌われます。

そうならないように、毎期首には、向こう1年の借入計画を立てて、銀行担当者に渡すのがおすすめです。優秀な銀行担当者ほど、その情報を活かして、融資提案をしてくれるはずです。

まとめ

銀行担当者もいろいろです。では、優秀な銀行担当者が社長に聞くこととは何なのか?社長は聞かれたことにきちんと回答できることで、銀行担当者のチカラを活かせるようになりましょう。

回答のポイントは、本記事でお伝えをしたとおりです。ポイントを押さえていれば、スムーズに融資が受けられるようになり、結果として、資金繰りはさらによくなります。

優秀な銀行担当者は社長にコレを聞く
  • 入金・支払サイト
  • 売上の増減見込み
  • 銀行借入の計画
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