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経営計画書といわれて数字のハナシばかりする社長へ

経営計画書といわれて数字のハナシばかりする社長へ

銀行融資において、重要性が高まっている経営計画書。この点、経営計画書といわれて数字のハナシばかりする社長は要注意ですよ、というお話をします。

目次

計画書といわれて数字のハナシばかりする社長

銀行融資を受けている会社の社長が、いま知っておくべきことのひとつがコレです↓

「銀行融資において、経営計画書の重要性が高まっている」

つまり、経営計画書があるほうが融資は受けやすいし、逆に、経営計画書がなければ融資が受けにくくなる、そういうことです。

その理由としては、事業性評価の推進や、経営者保証解除の浸透、金利上昇などが挙げられますが。それらについての解説は、別の機会に譲るとして、ここでは、経営計画書の重要性が高まっていることを押さえておきましょう。

そのうえで、経営計画書といわれたときに「数字」のハナシばかりしている社長は要注意ですよ、というのが、このあとのお話です。

たとえば、売上の計画が〇〇万円だとか、利益は〇〇万円だとか。そういったハナシばかりをする社長は、少なくないものです。数字も大事ではありますが、数字ばかりではいけません。では、何が必要なのか?

経営計画書について、数字以外にも必要なこと

事業の内容

まずは、自社の事業の内容(商売の内容)について、銀行に伝えるようにしましょう。いやいや、そんなことは、銀行だってわかっているでしょう?と、おもわれるかもしれませんが。

意外とわかっていないことがあります。ヘタをすると、「〇〇業」くらいしかわかっていないケースはあるものです。すると、経営計画書の内容を理解することは難しくなります。

ややもすると、「銀行には、決算書や試算表を見せているのだから、自社の状況はわかっているはずだ」と、おもわれるかもですが、それは「過去の結果」にすぎません。

これからどうなるかは、決算書や試算表を見てもわからず。これからどうなるかを考えるにあたって、ポイントになるのが「事業の内容」です。その会社の事業は、よい事業なのか、将来性のある事業なのか。

事業の内容とは、言い換えると「だれに・なにを・どのように売るか」です。これは、決算書や試算表を見ているだけではわかりません。だから、社長は銀行担当者に対して、あらためて、事業の内容を伝える必要があります。

その事業に将来性があれば、計画書の数字の裏付けにもなりますし、説得力も増すことはわかるでしょう。いっぽうで、事業の内容がわからなければ、将来性もわかりません。それでは銀行も、計画書を検証できないのですから、せっかくの計画書も評価をえられないことになります。

現状の分析

計画書というと、いきなり数字の計画をつくりはじめる会社があります。それを知った銀行が、どうおもうのか。「計画の前提はどうなってるの?」と首をかしげることでしょう。

計画をつくるのであれば、まずは、足元の現状がどうなっているかの確認から。確認したうえで、現状の課題を特定し、解決策を検討する。数字の計画は、その結果として考えるべき。というのが、正論です。

にもかかわらず、いきなり数字の計画をつくりはじめるのであれば、その数字には「なんの信ぴょう性もない」ということになってしまいます。したがって、計画書の作成と現状の分析はセットです。

なお、現状の分析方法については、いわゆる「3C分析」や「SWOT分析」がセオリーであり、取り組みやすい方法でもあるでしょう。それらのフレームワークに沿って、現状を整理すること。その結果も、経営計画書の内容に含めることで、計画の説得力も上がります。

したがって、銀行に数字の計画を伝えるのであれば、その前に、「こちらの現状分析にもとづいて、計画を検討しました」という話ができるようにしましょう。

行動の計画

さきほど、「現状の課題を特定し、解決策を検討する」といいました。解決策の「実行」にあたっては、「行動の計画」も必要です。それがないために、解決策が未実行におわる会社が少なくありません。銀行も、それを知っています。

なので、経営計画書では、行動の計画も重要になるのです。ここでいう行動の計画とは、「だれが、いつまでに、なにを、どのように、どうするのか」の計画をいいます。

様式については、ネットで「行動計画 テンプレート」などと検索すれば、参考になるものが見つかるはずです。本質的に大事なのは、もちろん、その内容であり様式ではありません。

実行可能であり、検証可能な行動の計画を立てられるようにしましょう。

行動の実行期間や時期があまりに現実離れしていれば、実行可能性を疑われます。行動の実行時期があいまいだったり、責任者が未決定であれば、のちに計画の実行具合を検証しづらくなりますから、計画の説得力が下がってしまいます。

以上をふまえて、計画をつくるときの順序は、「現状の分析→課題の特定→解決策の検討→行動の計画→数字の計画」が基本形です。いきなり、数字の計画をつくりはじめたり、数字の計画だけを銀行に提示することがないようにしましょう。

まとめ

銀行融資において、重要性が高まっている経営計画書。この点、経営計画書といわれて数字のハナシばかりする社長は要注意ですよ、というお話をしました。

実際には、数字のハナシばかりする社長が少なくありません。数字以外にも、話をする必要があることを理解しておきましょう。きちんと話ができれば、計画の説得力も高まり、融資の受けやすさにつながります。

経営計画書といわれて数字のハナシばかりする社長へ

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