銀行に気づかれて判明する経理ミスはカッコ悪い

銀行に気づかれて判明する経理ミスはカッコ悪い

経理ミスがよくないことはわかっている。とはいえ、ときにはミスもあるでしょう。でも、銀行に気づかれて判明する経理ミスは避けたいものです。融資が受けにくくなってしまいます。

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ミスが1つでも見つかれば

会社の経理にミスがあるのはよくない。これは、いうまでもありません。なので、経理のミスには気をつけたいところですが、それでも起きるのがミスです。

ただ、銀行に気づかれて判明する…というのは避けたいもの。だって、ミスが1つ見つかったら、ほかにもミスがあるかもしれないと考えます。ミスが多いのだとしたら、その会社の決算書を信用することはできません。ひいては、融資を躊躇することになります。

でも、銀行が経理ミスなんかに気づけるの?と、おもわれるかもしれません。たしかに、すべてのミスに気づけるわけではないものの、融資審査の過程で気づくことはあります。

実際に、銀行に気づかれて、指摘をされることで経理ミスが判明した、という事例を見聞きもしているところです。反面教師として、いくつか事例をご紹介してみます。次のとおりです↓

銀行に気づかれて判明する経理ミスの例
  • 預金残高のミス
  • 借入残高のミス
  • 固定資産廃棄のミス

このあと、順番に解説していきます。

銀行に気づかれて判明する経理ミスの例

預金残高のミス

銀行は当然、自行の預金残高を把握できます。なので、自社の決算書(あるいは勘定科目内訳明細書)に記載されているA銀行の預金残高が正しいかどうかを、A銀行であれば確認できるわけです。

結果、間違っているとどうなるか?この会社の決算書は怪しいぞ!粉飾決算をしているのではないか?と、なってしまいます。実際には怪しいことも粉飾決算もしていなくても、です。

なお、預金の総額(複数銀行の預金を合わせた金額)は正しくても、その内訳を間違えてしまうことはあります。経理処理をするときに、銀行を取り違えてしまうケースです。

会計ソフトであれば、補助科目と呼ばれるものを取り違えたときに起こります。もちろん、そのあとに帳簿で、各銀行の残高を確認すればミスにも気づくのですが、見落とすこともあるでしょう。

銀行にも気づかれるミスなので、いっそう気をつけましょう、というお話です。

ちなみに、会計ソフトでは各銀行の残高が合っているのに、決算書に付属する勘定科目内訳明細書を記載する段階で、銀行を取り違えてしまうケースがあります。

つまり、A銀行の残高とB銀行の残高を逆にして記載してしまう、みたいな。これはこれで、A銀行やB銀行からすると、「預金残高が違っている!」となりますので要注意です。

借入残高のミス

前述の預金と同様に、借入残高のミスについても銀行に気づかれて判明することがあります。やはり、経理処理時に銀行を取り違えたり、勘定科目内訳明細書の記載時に銀行を取り違えたり…

それとは別に、もうひとつ。銀行に支払う利息も含めて、借入金の返済(借入金の減額)として、経理処理が誤っているケースがあります。顧問税理士がいればありえないケースですが、会社が独力で経理をしているケースでは、実際に起きているミスです。

銀行は、自行の融資残高は把握できますから、それと融資先の決算書の借入残高とを比べてみればミスに気がつきます。すると、「間違っていますよ」という指摘になるわけです。

支払う利息は経費であって、借入金の返済ではありませんので気をつけましょう。といっても、ミスが判明したら、そのときは銀行にごめんなさいをして、説明をすればいいのでは?

と、おもわれるのであれば違います。前述の預金残高のミスにしても、ミス自体が問題ではありません。ミスをするような会社だと、銀行から見られるようになることが問題なのです。

ほかにもミスしているかもしれない、これからもミスするかもしれない。銀行からそのように見られることが、融資審査上マイナスになることはわかるでしょう。

ミスが銀行に気づかれるのは、できるかぎり避けなければいけません。

固定資産廃棄のミス

設備投資をするために融資を受ける、というのはよくあることです。たとえば、ある製品の製造機械を買おうというケース。実際に機械を買うと、固定資産台帳に記載されます。

固定資産台帳は、銀行もよく見ているので注意が必要です。そして、こんな指摘をされたらどうでしょうか↓

「あたらしく買われた機械のほかに、以前から使われている機械がありますが、そちらもまだ使っているのですか?」

固定資産台帳には、あたらしく買った機械と、古い機械とが記載されていたので、銀行は確認をしてきたわけです。実際、あたらしい機械は「買い替え」目的であり(融資を受けるときに銀行にも伝えていた)、古い機械はすでに廃棄をしていた…という事例があります。

にもかかわらず、古い機械が固定資産台帳(決算書)に残っているのでは、やはり銀行のイメージは悪くなるものです。「機械なんて大きなものを管理できない会社が、在庫管理などできるだろうか?」と感じれば、銀行は在庫の数字にも疑問を持つようになりかねません。

一事が万事、決算書そのものを疑われはじめるのでは困ったことです。ゆえに、会社としては「銀行にも経理ミスが気づかれることはあるのだ」と、引き締めていきましょう。

まとめ

経理ミスがよくないことはわかっている。とはいえ、ときにはミスもあるでしょう。でも、銀行に気づかれて判明する経理ミスは避けたいものです。融資が受けにくくなってしまいます。

というわけで、本記事の例を参考に、自社の経理についても再確認をしてみましょう。

銀行に気づかれて判明する経理ミスの例
  • 預金残高のミス
  • 借入残高のミス
  • 固定資産廃棄のミス
銀行に気づかれて判明する経理ミスはカッコ悪い

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