待望のブログ経由での依頼だ! とはいっても、お断りすることがあります。ということについてお話をしていきます。
待望のブログ経由の依頼でも断ることはある
独立開業してからブログの毎日更新をはじめて、きょうで 917日めになります。
そこそこ長いあいだ書き続けているということもあり、ブログからも仕事をいただけるようになりました。
いまでは、あたらしい仕事 はブログ頼み! と言っても過言ではありません。それほどまでに、ブログには思いを込めて、日々時間もかけています。
ですから、ブログの「問い合わせフォーム」からご連絡をいただくのはたいへんありがたいこと、なのですが。
なかには、お断りをさせていただいた仕事もあります。
そのあたりの具体的事例を示しながら、わたしが考えたことについてお話をしてみることにします。
実際にお断りしたブログ経由の依頼たち
ブログの問い合わせフォームからのご依頼で、お断りをさせていただいた仕事をいくつか挙げてみます。
ローン情報サイトへの記事執筆依頼
とあるローン情報サイトの運営者から「サイト内に掲載する記事を執筆してほしい」という依頼がありました。
さっそく該当のサイトを拝見すると。さまざまあるローン商品(カードローンやキャッシングなど)を読者に使わせよう、というフンイキが…
わたしが「銀行融資・資金調達」系の記事をよく書いているがゆえにご依頼をされたようですけれども。
いわゆる「ローン」と、「銀行融資」はまったくの別モノ。事業者に向けて銀行融資はおすすめしますが、ローンをおすすめする考えはありません。
ここで依頼を受けてしまえば、わたしはウソを書くことになってしまいます。ゆえにお断り、となりました。
特定のカードローンをおすすめする記事の執筆依頼
だ・か・ら、銀行融資とローンは違うんだってば! という思いむなしく。こんどはカードローンをおすすめしてください、と。
しかも、銘柄指定です。特定のカードローンについて書いてくれって… わたし、使ったことありませんから。
依頼者からは、わたしが当ブログに書いている記事との「親和性が高いはず」だからとのことでしたが。それはそれで困るわな、というハナシです。
そもそも、銀行融資や資金調達の「考え方」や「行動のしかた」を伝えたくて記事を書いているのであって、特定の商品やサービスを売るために書いているのではありませぬ。
メルマガへの資金調達情報サイト広告掲載依頼
とある資金調達情報サイトの広告を、わたしが毎日発行しているメルマガ内に掲載して欲しい、という依頼でした。
フンイキとしては、やはり「銀行融資」とは異なるものでしたから、わたしがおすすめをできるものではありません。
ハタから見れば、広告を掲載するだけでいいという、ある意味「オイシイ」依頼だったのかもしれませんが。おすすめをできない以上はお断りです。
〇〇についての取材依頼(ある情報誌)
某有名情報誌からの取材依頼だったため、ぜひともお引き受けしたかったのですが… お断りしました。
〇〇という道具について、プロフェッショナル的なイメージが税理士にあるのかどうなのか。プロが使う〇〇の取材をしたい、ということでした(念のため〇〇は伏せ字で)。
その〇〇について、わたしは過去に記事を書いており、その記事が依頼のきっかけです。
ところが、いま現在はもう〇〇は使っていないんですよね。使っていないだけならまだしも、もうおすすめできない、という事情もある。
よって、取材協力をすることは、じぶんを偽ることになります。いくら有名情報誌とはいえ、さすがにウソはつけない。ということで泣く泣く断りました。
税理士事務所向け〇〇についてのDVD講師
ある〇〇という税金のテーマについて、税理士事務所向けDVDの講師をしてほしい、という依頼(こちらも念のため〇〇は伏せ字)。
やはり、〇〇については、過去に記事を書いていました。まずまず長いあいだ閲覧者数を集め続けている記事で、それがきっかけになったようです。
したがって、テーマに対して異存はないのですが、「税理士事務所向け」というのがダメでした(← エラそうにすみません)。
わたしは当ブログで「経理・税金」をテーマにした記事を多く書いていますが、いずれも税理士・税理士事務所向けではなく「社長・個人事業者向け」です。
難しいことをできるだけ易しく、がわたしのモットーであり。「〇〇税法第〇条」というハナシをするのは好きではありません(いちおう税理士ですが)。
という、わたしのワガママ(?)によりお断りしました(実際には、もうちょっと違う表現でお断りしています)。
依頼を断ってわかる、届けたいヒト・届けたいモノ
と、ここまで、お断りをした依頼についてお話をしてきました。
いずれも待望のブログ経由依頼ではありましたが、「お断りをしたからわかる」ということがありました ↓
じぶんは、「誰」に向けて、「何」を届けたくてブログを書いているのか?
せっかくの依頼でも断ったのは、届けたい「ヒト」が違うと考えたからです。
さきほどの例で言えば。税金というテーマについて届けたいのは、社長や個人事業者の方であって、税理士や税理士事務所の職員ではない。
また、届けたい「モノ」が違うときにも依頼を断ります。
こちらも例で言えば、届けたいのは「銀行融資」であって「ローン」ではない。「考え方・行動のしかた」を届けたいのであって、「個別商品(他人が売る)」を届けたいわけでもない。
それでも、正直なことを言えば。まったく葛藤がない、ということはありません。
仕事を受ければ、おカネをいただけますし、実績にもなりますから。えぇ〜い、受けちゃおうか! という選択もひとつでしょう。
そんな葛藤のなか、「誰」に向けて「何」を届けたいのかな? と自問自答を繰り返してみる。結果、じぶんが届けたいヒトや届けたいモノが明確になっていく。
依頼を断ることを通じて、「じぶんの軸」が削り出され、よりハッキリとしていくような感覚がありました。葛藤のうえで断ったことによる効果です。
お断りしなければいけない依頼なら来ないほうがいいのに、という考えもありますが。断ることで磨かれる「じぶんの軸」もある。
そのように考えると、どのような依頼であってもやはりありがたいものです。
まとめ
ブログ経由での依頼を断ることについてのお話をしてきました。
依頼のなかには、望ましくない依頼というのもあるでしょう。
それをただ「迷惑」として片付けてしまうこともできますが、「じぶんの軸」をより削り出すよい機会と考えてみるのはどうでしょうか。