セミナーを開催するにあたり、「コレが無いと困るだろうな」「コレが無くて困った」というモノについてお話をします。転ばぬ先の杖として。
アレも無い、コレも無い…で困らぬために
じぶんひとりでセミナーの企画・開催をはじめてから 2年半。毎月開催を続けて、合計 68回になりました(参加者ゼロや荒天による中止も含めて、ですが)。
その経験をふまえて、もしも「コレが無いと困るだろうな」、あるいは、実際に「コレが無くて困った」というモノを列挙してみます。
いま現在、セミナーを開催されている方はもちろん、これからセミナー開催してみようと考えている方のご参考になれば幸いです。
気をつけてはいるはずなのですが、振り返ってみれば、いろいろ無くて困っていたりもしているわたしです。
つい、このあいだも… というわけで、自戒の念も込めまして。無いと困る・無くて困ったモノたちはこちら。ぜんぶで 20です ↓
- 安心できる外観(レンタルスペースの)
- 気兼ねなく行けるトイレ
- じゅうぶんなエアコン
- 長い時間座れるイス
- ディスプレイ、プロジェクタ
- ハブ・アダプタ
- パソコンのACアダプタ
- 電源の延長コード
- 黒曜石
- ホワイトボード
- ホワイトボードマーカー
- レンタルスペースのキャンセル期間
- 休憩時間
- ノンカフェインの飲み物
- 受講料の事前精算
- 懇親会のお店
- 健康
- 中止にする決断
- 時間的余裕
- ベルト
それでは、このあと順番に見ていきましょう。
わたしが企画・開催しているセミナーは、定員4名から7名の少人数セミナーです。また、開催場所は時間貸しのレンタルスペースです。
以降、この前提でのお話が多くなりますこと、ご了承願います。
セミナーを開催するのに「無いと困る・無くて困った」モノ20選
安心できる外観(レンタルスペースの)
セミナーはそのつど、時間貸しのレンタルスペースを借りて開催しています。
この点で、セミナーをはじめた当初は、内観は「リノベーションできれい」、でも外観は「古い雑居ビル」という場所を借りていたことがあります。
結果として、受講者の方から「クレーム」をいただいてしまう、ということがありました。建物が古くて不安、建物の入居者がアヤシゲで不安、などのクレームです。
以来、予算との兼ね合いはありますが、安心できる外観にも気を付けて場所選びをしています。
気兼ねなく行けるトイレ
レンタルスペースのなかには、部屋の中にトイレがあるタイプがあります。もともとは住居使いしていたところをリノベーションしているようなケースですね。
これに加えて、部屋自体も広くないという状況だと、トイレを利用するにも「音」は気になるところでしょう。
やはり、ご指摘をいただくことがあります。トイレは別にあったほうがいい、と。
また、トイレが別にあっても「きれいではない(古い、掃除が行き届いていない)」こともあります。これまた、当然に評判が悪いです。
セミナー本体と関係がないこととはいえ。受講者の方に気持ちよく過ごしていただくために、開催場所を決める際にはできる限り、トイレの状態も確認をするようにしています。
じゅうぶんなエアコン
部屋にエアコンは付いているのだけれど、明らかにチカラ不足ということがありました。
夏の暑い日なのに、エアコンがじゅうぶんに効かない… これはなかなかツラいです。
受講者の方はもちろんツラいですが、講師の側は動いたり・話したりをしている分、もっとツラかったりします。これでは双方、セミナーに集中できません。
ですから、「エアコン付き」との情報もアテにならないことがあり、困ったところです。
はじめての開催場所については、できるだけ下見に行く。これしかないな、と思うばかりです。
長い時間座れるイス
開催しているセミナーのなかには、3時間を超える「長時間」のセミナーがあります。
そのようなときに、受講者が座るイスの座面が木や金属、樹脂などで「カチカチ」というでは、オシリが痛くなってしまうでしょう。わたしはすぐに尾てい骨が痛くなります(笑)
レンタルスペースのなかには、オシャレ・デザイン重視で、カチカチ座面のイスも少なくありません。
短い時間のセミナーであればともかく、長時間のセミナーでは「イスの仕様」にも気をつけるようにしています。フカフカとは言わないまでも、クッション性があるイスを選ぶ、ということですね。
また、机などは現地で触ってみたら「ガタつく」ということもしばしばあります。受講者が来る前にチェックしてみて、紙を挟むなどしておくと講義開始後に慌てずに済みます。
ディスプレイ、プロジェクタ
わたしは、ということですが。ディスプレイまたはプロジェクタが無いところではセミナーを開催しません。
受講者の眼が、おのずと机に向かってしまうからです。別に「オレを見ろ!」なんてことは思いませんが、受講者がみな下を向いているセミナーは味気なく思えてしまいます。
ディスプレイまたはプロジェクタが無く、レジュメを紙で配ると、受講者の視線はどうしてもレジュメ中心になりがちです。
受講者のメモ・復習用としてレジュメを配ることもありますが、それでもディスプレイ・プロジェクタで映しながら話すことで、受講者の視線がなるべく上がるように努めています。
ハブ・アダプタ
ディスプレイ・プロジェクタの話が出たところで。パソコンとディスプレイ・プロジェクタをつなぐのであれば「ハブあるいはアダプタ」が欠かせません。
パソコンはおもに MacBook Proっていますが、そうするとMac側の「Type – C」の端子から、ディスプレイ・プロジェクタ側の「HDMI」の端子に変換をしてつなぐ機会が多くなります。
その「変換」のためのハブ・アダプタが必要なのですが、レンタルスペースのほとんどにそのようなものは置いていません。忘れると大慌てです(つい先日、やりました…)。
レンタルスペースのディスプレイ・プロジェクタ環境もいろいろですから、事前にじゅうぶん確認をして、必要に応じてハブ・アダプタの準備をしておきましょう。
と、わかっていても忘れやすいものなので。チェックリストをつくって確認するなり、じぶんなりのしくみづくりも大切ですね。
パソコンのACアダプタ
パソコンつながりのお話で、パソコンを充電するためのACアダプタも当然忘れるわけにはいきません。
でも、忘れるときは忘れます。そして、忘れるとたいそう慌てることになります。
最低限、チェックリストにしっかり挙げておきましょう。それでもチェックリストを見忘れる、という愚行がわたしにはあるのですが…
電源の延長コード
ほとんどのレンタルスペースには、電源の延長コードが準備してあります。表向きには。
ところが、現地に行ってみたら、壊れていたこともあるし、無かったということもあります。
この場合、延長コード無しでなんとかなるかどうかは、部屋の状況しだいです。わたしは、どうにもならずにコンビニまで走りました…
以来、ちょっとアヤシイかな、と感じる場所には延長コードを持参するようにしています。備えあれば憂いなし。
黒曜石
「黒曜石」は、リモコン的にスライドを操作できる、セミナー講師にはおすすめのアイテムです。
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単純に便利だということもありますが、パソコンの側に張り付かずに動きながら話をできる快適さがあります。
で、この便利や快適を味わってしまうと、無いときにガックリくるわけですね。
先日、前述の「ハブ」を忘れたがために、黒曜石が使用できず(USBポートが必要だがMacBook Pro本体には無い…)。なにか1個忘れると、その影響は複数に及ぶこともあるので要注意です。
ホワイトボード
セミナー会場を選ぶときには、ホワイトボードがあるかどうかを確認しています。とくに書くことが必要だ、というわけではなくてもです。
セミナーで話をしていると、受講者の方からいろいろなご質問をいただきます。
その質問に回答するにあたり、文字や図に書いたほうがわかりやすい、というケースは多々あるのです。
また、セミナーによっては、はじめからホワイトボードを使うと決めているものもあります。
スライドに織り込んでおけばいい、ということでもありますが。あえて、手で書くことで講義のフンイキがマンネリ化するのを防ぐ効果があるのかな、と考えているからです。
実際、講師が板書をすると、受講者もそれをメモしたりしますよね。
ホワイトボードマーカー
ホワイトボードに文字を書くためには、ホワイトボードマーカーが必要です。
そんなものは、ホワイトボードの側に置いてあるだろうし、当然、置いてあります。ところが、インクが出ないのは「あるある」です。
それも、何本もあるのにどれも出ない。ちっ! と思わず舌打ちが漏れるほどのあるあるも。いざ書こうと思ったときにインクが出ない… というのは受講者から見ると寂しい光景でもあります。
だからわたしは、ホワイトボードマーカーを絶対に持参しています。持参するのであれば、書きやすいもの・見やすいもの(インクが濃くて太さがある)がいいですね。
レンタルスペースのキャンセル期間
レンタルスペースを予約するときには、キャンセル期間とキャンセル料金を確認しています。
不徳の致すところとしか言いようがありませんが、企画をしても参加者ゼロということはあるからです。
そのときに、なるべくギリギリまでキャンセル料がかからなかったり、かかったとしても料金が控えめであるほうが助かりますよね。逆に、キャンセル料が高くなるのは困ります。
あまり頻繁にキャンセルするようでは申し訳ないですし、実際にキャンセルをすることは少ないにしても、複数のレンタルスペースを比較してみて確認をしておくべきところでしょう。
休憩時間
セミナーでは必ず休憩時間を入れるようにしています。人間の集中力はせいぜい 90分まで、と言われているからです。
集中しているように思えても、ほんとうのところでは、カラダ(とくに脳)は集中力を失っている。これは科学的な根拠もあるところです。
また、集中力を失うのは、受講者ばかりでなく講師もです。みなが集中力を欠いたセミナー、というのも困りものですよね。
なので、2時間くらいのセミナーであれば、半分の1時間で。3時間くらいのセミナーであれば、半分の1時間半くらいのところで。10〜15分くらいの休憩をとります。
雑談めいた話をすることなどで、リフレッシュにもなるし、トイレに行きたい人もいるでしょう。集中力を回復するために、休憩を取るのはおすすめです。
ノンカフェインの飲み物
受講者の方向けに、なにかしらの飲み物を用意しています。わたしなりのおもてなし、のひとつとして。集中力回復の手助けにもなります。
その飲み物について気をつけているのは、「水、あるいは、ノンカフェインのお茶」を選択できるようにしていることです。
セミナーをはじめた当初、妊娠をされた女性の受講者の方がいらっしゃったことがありました。
そのときには、「なんとなく」でノンカフェインのお茶を用意していたのですが、カフェイン入りだったら飲めなかったよなぁ… とホッとした経験があります。
カフェインは好き嫌いなどもあるでしょうから、飲み物を用意するなら気をつけたいところです。
受講料の事前精算
セミナーの受講料は、前払いをお願いしています。事前精算、ですね。
当日におカネをやりとりしたり、お釣りや領収書の準備をしたりするのもタイヘンですし。スマートさにも欠ける、というものです。
第一、ここまで前述したことも含めて、セミナーを開催する側には、当日現地で気を使うべきこと・やるべきことがいろいろあります。
当日でなくてもよいことは、できるだけ先に済ませておくのがよいですね。困りごとの芽は、できるだけ事前に摘んでおく。
懇親会のお店
セミナーが終わったあとには、希望者の方との懇親会を用意しています。
と言っても、お店を予約していることはあまりありません。なぜなら、「参加・不参加は当日考えたい」という受講者の方もいらっしゃるので、参加人数は読めないからです。
そんなわけで、場当たり的に「どこかあるだろう」と思っていたら、思いのほか見つからなかったことがあり、ご迷惑をおかけした… という過去があります。
起こるべくして起こった、という感じです。以来、同じような困りごとにならないように、事前に現地で下見をしておく、なじみの店を見つけておく、などしています。
健康
セミナーを開催する、と言っておきながら。体調不良のため中止にします、というわけにはいきません。
受講者の方は、予定をして待ってくださっているし。じぶんの代わりに講師をしてくれる人もいない…したがって、体調を崩してしまった場合には、たいへん困ることになります。
そのような緊張感もあってか、いまのところ体調不良で中止になったことはありません。緊張感で言えば、この「毎日更新ブログ」も一役買っています。
いずれにせよ、セミナーをやると決めたら、健康管理に気をつける必要があります。それも、できるかぎりベストコンディションを目指す。
と、ますます健康になってイイかもしんない。と思うこともしばしばです。
中止にする決断
体調不良でセミナーを中止にしたことはない、という話をしました。けれども、別の理由でセミナーを中止にしたことはあります。
台風の直撃です。荒天をおしてまで開催した挙げ句、なにか事故にあったりするようでは困ります。
どこで荒天の線を引くかは微妙なところもありますが。少なくとも、台風が直撃するのは間違いなく荒天です。受講者の方にはご説明をして、返金または振替でご了承をいただきました。
この点で、荒天でも開催するのが主催者の努めだ、というご意見もあるでしょう。そこは「考え方」ですね。
ちなみに、こういうとき(セミナーを中止にするとき)に少人数セミナーですと、連絡を取るのもスムーズなのは助かります。人数が多いと、連絡を取るのもタイヘンでしょうから。
時間的余裕
セミナーのときには、早めの現地入り(だいたい開場の1時間前くらいまでには)を心がけています。ちょっとした交通機関の乱れ、などはちょくちょくあるものです。
あとは忘れ物や現地でのトラブル対応のため、でもあります。前述したとおり、必要なものを忘れてしまったり、現地にあるはずのモノがなかったりもしますので。
そのときになんとかできるように、と早めに出かけるようにしています。
また、わたしが「横浜」を拠点にしてセミナーをやっているのは、自宅兼事務所から近いからでもあります。
少し足を伸ばして東京開催も選択肢ですが、遠くなる分だけリスクは大きくなるものです(とくに交通機関の乱れ)。確実に開催するためには時間的余裕も欠かせません。
余談ですが、ふだんのセミナーとは別に遠征でセミナーをしたいなぁ… とは考えています(ずいぶん長いこと)。遠征のリスクはありますが、それはそれとして。
ベルト
さいごは、ネタであり、数合わせではありますが… ズボンにする、あのベルトについてです。
ベルトをし忘れてセミナーをしたことがあります。気がついたら、「アレ、なんかズボンが下がってくるぞ?」みたいな。
まぁ、ベルトがないからと言ってズボンが脱げたりはしませんが、話したり動いたりしているとちょっと下にズリ落ちてはきますよね。
なので、ジャケットの前のボタンを締めて隠し、ときどきこっそりズボンを引き上げてごまかしました(ほんとにごまかせていたのかはナゾですけど)。
なにを言いたいのか、というと「気の緩み」です。セミナーを前に気を緩めるつもりなどないのですが、ベルトを忘れるなんて緩んでいるとしか思えません。
身支度、持ち物含めて、気を引き締めていきましょう。との自戒であり教訓です。
まとめ
セミナーを開催するのに「無いと困る・無くて困った」モノについてお話をしてきました。
いま現在、セミナーを開催されている方はもちろん、これからセミナー開催してみようと考えている方のご参考になれば幸いです。