AirPods Proを買いました。「はじめてAirPods、はじめてノイキャン」の視点でレビューをします。
衝動買いでも後悔が無かったAirPodsPro
2019年10月30日発売のAirPods Proがどうしても欲しくなり、急遽その夜にApple 銀座まで出向いて買いました。
どうしても欲しかった理由は「以前からノイキャン(ノイズキャンセリング)イヤホンが欲しかった」ことに加えて、「AirPods Proを買った人がTwitterなどに挙げている評価がこぞって高かった」から。
という、完全なるミーハー。そして、完全なる衝動買い。
ふだんから「衝動買いはいけません」などとエラそうに言っているわたしですから。ずいぶんと説得力のない話だなぁ、と思われてもしかたありません。
それはそれとして。結論、AirPods Proを買ってよかった。ただの衝動買いにはならなかった。むしろ、わたしが 2019年に買ったモノのなかでも1,2を争う「良い買い物」だった、と言えます。
というわけで。このあとは AirPods Proについてのレビューです。
とはいえ。AirPods Proのレビュー記事や動画は、すでにネットに溢れかえっている状況であり、いまさら感は否めませんので。
わたしは、「はじめてAirPods、はじめてノイキャン」という視点でのお話をすることにします。文字どおり、AirPods自体がはじめて、ノイキャン自体がはじめて。そんなわたしが感じたこと・考えたこと、という視点です。
具体的には、次の3つの視点からレビューします ↓
- AirPods Proのノイキャンで「無音」は得られるの?
- AirPods Proは耳に合うの?耳から落ちないの?
- AirPods Proはどう操作するの?操作しやすいの?
それでは、このあと順番に見ていきましょう。
はじめてAirPods、はじめてノイキャン」な僕のAirPodsProレビュー
《視点1》AirPods Proのノイキャンで「無音」は得られるの?
ノイキャン(ノイズキャンセリング)の機能がついたイヤホンは、今回のAirPods Proがはじめてのわたし。
ということで、ノイキャンとはどれほどのものなのか?どれほど音を消すことができるのか? が疑問であり、興味があるところでした。
結果、AirPods Proのノイキャンで「無音」にはなりません。
ノイキャンのしくみもよくわかっていなかったわたしは、かなりの「無音」を想像していたところもあり。はじめてAirPods Proを着けたときには「こんなもんかぁ」と、少々がっかりさえしました。
少々音量が下がるとはいえ、人の話し声も聞こえるし、テレビの音も聞こえるし。もしや耳栓と変わらなくない? みたいな。
でもこれは、ノイキャンのしくみとして、消しやすい音と消しにくい音とがあるだけのこと。そもそも、すべての音を消せるものではない、ということなんですね。あとから調べて知りました、はい。
いっぽうで。消しやすい音については、相当な威力を発揮することに徐々に気が付きました。ザワザワとした喧騒とか、電車やクルマなどの騒音とか、機械類のモーター音とか。
AirPods Proを着けているのといないのとでは、これらの音は全っ然っ違います。まったく聞こえなくなるというわけではありませんが、イメージとしては「遠くでする音」レベルにまで軽減できます。
電車に乗って移動をするときなどには、これがたいそう快適であることにも、ノイキャンをしてみてはじめてわかりました。
大きな音がないと心身ともにラクですし、読書や考えごとをするにしてもやはり集中しやすい。
わたしは「音声学習」をわりとよく聴きますが、電車のなかや街なかの喧騒だとよく聞こえなかったりで集中もできなかったりするものです。
が、AirPods Proでノイキャンを効かせながらだと、そのあたりがほぼほぼ解消されました。これで間違いなく、音声学習を利用する頻度も高まります。
また、わたしが好きなスタバにも行って試してみました。以前、カフェでブログを書こうとしたときに、人の話し声と店内BGMとで集中できずに苦労した経験があるのです…
そこで、AirPods Proで「ノイキャン + 環境音(川の流れる音)を再生」してみたところ、これまたほぼほぼ解消されました。
ノイキャンだけでもザワザワ感は相当に軽減されますが、人の話し声は聞こえてきます。なので加えて環境音を再生してみると、よほど大きな話し声でなければ気になりません。
ちなみに、歌詞やメロディーがある音楽を再生すると脳のパフォーマンスが落ちるとの研究結果があるそうで。ブログの執筆や読書・勉強するときなどはもっぱら環境音(川、雨、森、海の音など)を流しています。
音に対する感じ方は個人差のあるところでしょうから、お伝えするのも難しいのですが。AirPods Proによるノイキャンの世界を知ってしまったらもう戻れない、というのがわたしの評価です。
無音にこそならないものの、ノイキャンを使うほどにその良さがわかる。使うほどにその心地よさがわかるようになる。そんな感じ。
なお、わたしはAirPods Pro以外のノイキャンイヤホンの利用経験はありません。利用経験がある方のレビュー記事・動画を相当数見たところでは、AirPods Proのノイキャン機能は「現状、最高レベル」だとの評価でおおむね一致しています。
これを多少割り引いて見ても、AirPods Proのノイキャンは優秀だと言えるでしょうし、わたし自身の体験で言えば「じゅうぶんに優秀だ」と感じているところです。
《視点2》AirPods Proは耳に合うの?耳から落ちないの?
iPhoneを買うと付属しているイヤホン「EarPods」。わたしの耳には合いません。動かずに使う分にはよいのですが、ちょっと動いたり歩いたりしているとポロポロ落ちます。そういう人もそこそこいるらしいですが。
そんなEarPodsとほぼ同形状だと言われるのが、従来のAirPods。AirPodsに興味があっても、どうせわたしはポロポロするのだろうと思ってあきらめていました。あんな「耳からうどん」なんて着けるもんかぁ! ただのヒガミです。
その点、AirPods Proは、いわゆる「カナル型」。耳の奥まで差し込むタイプですから、これならだいじょうぶなのでは? と考えたしだいです。
でも、やっぱり不安ですよねぇ。完全ワイヤレスですから、もしもポロッといったらと思うと… しかも、AirPods Proは3万円の高級イヤホンときています。
結局、そこは「大きな賭け」だったのですが。結果として、賭けには勝ちました。耳に合う。ちっとも耳から落ちない。
なかなか変わった形状をしているAirPods Pro。表面ツルンツルンだし、だいじょうぶかいな?とも感じるところでもあります ↓
ところが、想像以上にフィットします。首を降っても落ちないし、ズレない。試しにAirPods Proを着けて5kmほどランニングしてみましたが、まったく問題なし。
Appleでは「あらたに世界中の何千人もの耳をスキャンしデザインに役立てた」とのことで、そのあたりも活きているのでしょう。
いずれにせよ。EarPodsや従来のAirPodsをあきらめていた人の耳でも、AirPods Proには対応できるチカラがあるようです。
なお、AirPods Proはカナル型イヤホンに特有の圧迫感が少ない、との評価が目立ちます。
その理由として、耳の穴に挿入する部分に金属のノズルが無いこと(耳に入るのはやわらかいシリコンチップだけ)がひとつ。
もうひとつは、「均圧のための通気システム」が挙げられます。これにより、カナル型で密閉された耳のなかの圧力を調整してくれるようです。
高度なノイキャン機能しかり、小さなイヤホンひとつにAppleのテクノロジーがぞんぶんに詰まっていますねぇ。
AirPods Proは「IPX4」という規格を満たす防水性能を備えています。これは水が少々かかるくらいはだいじょうぶ、というレベル。
ならば少し汗で濡れるくらいはだいじょうぶ、と考えてランニングなどの運動に使うのはどうなのか? 水分は良くても塩分はどうなのか、という問題もあるでしょう。
というわけで、わたしはAirPods Proでのランニングはやめておきます。本文中でランニングをしたのは、あくまで「耳から外れないか」を検証するためです。
《視点3》AirPods Proはどう操作するの?操作しやすいの?
いざAirPods Proを買ってはみたものの。いままでAirPods自体を使ったことはなく、はじめの設定やら、その後の操作やらはどうなんだろう? との思いもありました。
わたしはiPhoneを使っているので、その前提でのお話になりますが。AirPods Proの操作はきわめてカンタン・シンプルであり、扱いやすいのが特徴です。
初期設定と言っても、フツーにBluetooth接続をするだけ。あらたにアプリを入れたりする必要はありません。
その後も、イヤホンをケースから出すだけで自動的に電源オン。あとは耳に挿すだけでiPhoneとの接続が完了です。とってもラクチン。
以前使っていたワイヤレスイヤホンは、イヤホンの電源をオンにする操作が必要だったり、うまく接続できないときがあったりでイライラしたことも… AirPods Proはそういうことが皆無です。
また、ケースを開けるだけで、iPhoneにイヤホンとケースそれぞれのバッテリー残量を表示してくれるのも便利。さすがは同じApple製品です ↓
(イヤホンはフル充電で最大4.5時間再生、ケースのバッテリーを利用することで最大24時間再生が可能)
耳に装着後の操作は、イヤホン自体でこれだけできます ↓
- 1回押し … 再生・停止
- 2回押し … 曲送り
- 3回押し … 曲戻し
- 長押し … ノイキャン、外部音取り込みの切り替え
これらの操作は、イヤホンから伸びる弦(ツル)の部分にある感圧式のボタンで行います。タッチセンサーを「タップ」するタイプよりも、ボタンを「押し込む」分だけ手間ですが確実ではあります。
タップするタイプを使っていたときには、思わぬ誤動作でイライラした経験が… よくイライラしてますね、はい。もともとが短気。
しいていえば、イヤホンから音量調整できないのは残念なところですが。音量含めた操作はiPhoneのコントロールセンターからすぐにアクセスできます ↓
なお、ノイキャンに付随する機能として「外部音取り込み」があります。
この「外部音取り込み」モードをオンにすると(イヤホンの感圧式ボタンを長押し、またはiPhoneのコントロールセンターから操作)、文字どおり、外部音を取り込めるのです。
つまり、AirPods Proを着けているのに、まるでなにも着けていないかのごとく、外部の音が耳に音が届きます。これはなかなかスゴいし、不思議なことです。
だから、AirPods Proを着けたまま、スタバでコーヒーを注文するときにでも、「外部音取り込み」をオンにすれば事足ります。ちょっとコンビニなどで買い物、というときにも便利便利。
イヤホンのボタンを長押しするだけでノイキャンと外部音取り込みの切り替えができるので、AirPods Proをはずさずに済みます。なにかあるたびにはずしてしまうというもメンドーなものです。失くしたりもしそうだし。
AirPodsProの「外部音取り込み」機能もまた、他製品に比べても優秀であるとの評価が目立ちます。総じて出来が良い、というのがAirPods Proの総評でもあります。
まとめ
AirPods Proは、3万円を超えるイヤホン。イヤホンひとつに3万円なんて… との見方もあるし、わたしもそう考えていたクチです。
けれども、はっきり言って3万円の価値はじゅうぶんにある。AirPodsProは、そういうイヤホンでした。
わたしのように「はじめてAirPods、はじめてノイキャン」という人にもおすすめできるイヤホンです。