おうちエスプレッソで幸せになれる、直火式エスプレッソメーカー「ビアレッティ・ブリッカ」をレビューします。
エスプレッソは好きですか?
おうちで「エスプレッソ」ができると幸せです。わたしは、苦味が効いたエスプレッソが大好きです。
ちなみに。エスプレッソができれば、エスプレッソそのものはもちろん、エスプレッソを使った「カプチーノ」や「アメリカーノ」「アイリッシュコーヒー」なんかも楽しめます。
でもさぁ、エスプレッソマシンを買うのものねぇ… 値段はけっこう高いし、場所もとるし。
そんなあなたにおすすめなのが、「ブリッカ(ビアレッティ製)」です↓
この「ブリッカ」は、「直火式エスプレッソメーカー(マキネッタ、と呼ばれることも)」のひとつ。エスプレッソが生活に欠かせないイタリアでは、「一家に一台があたりまえ」と言われるのが、直火式エスプレッソメーカーです。
というわけで、おうちでエスプレッソができるブリッカをレビューします。
まずは、ブリッカの良いところ
まずは、ブリッカの良いところをササッと見ていきましょう。こちらです↓
- エスプレッソマシンよりも安い
- 場所をとらない
- なれればカンタンにつくれる
- クレマありのエスプレッソができる
- なんか映える
これらの良いところについて、順番にお話をしてみます。
エスプレッソマシンよりも安い
エスプレッソをおうちで飲みたい。でも、エスプレッソマシンを買うとなると、けっこう高い。値段はピンきりではありますが、それでも「数万円」くらいは必要でしょう。高いものになると、十万円台です。
その点、「ブリッカ」は 7,000円〜8,000円前後(2カップ用と4カップ用とで値段が違います)。エスプレッソマシンよりも安いです。というのは、ブリッカの良いところの1つになります。
場所をとらない
ブリッカはコンパクトです。わたしが使っている「2カップ用」のサイズは、「縦 16cm × 横 9.5cm ×高さ 15.5cm」。どでかいエスプレッソマシンに比べれば、とても可愛らしいサイズになります。
わが家は大邸宅ではありませんので、四六時中使うものでないのに場所をとられるのは厳しいです… というわけで、場所をとらないのもブリッカの良いところになります。
なれればカンタンにつくれる
ブリッカで、どのようにエスプレッソをつくるのか? は後述します。ただ結論として、「なれればカンタンにつくれる」のがブリッカです。ちょっとした予習やコツはいりますが、すぐになれる。そういうレベルです。
つくるのに必要な時間は、コーヒー豆が挽いてある状態であれば5分くらい。良きタイミングで火を止める必要がありますので、あるていど監視していなければいけませんが。まぁ、5分です。
クレマありのエスプレッソができる
ブリッカと似た商品に、同じくビアレッティ製の「モカエキスプレス」があります。そちらもまた、直火式エスプレッソメーカーなのですが、「ブリッカ」との違いは、「クレマができるかどうか」です。
クレマとは、液体の最上部にできる「泡」のこと。ブリッカでつくったエスプレッソにはクレマができる、モカエキスプレスだとできない(できてもほんの少し)。ゆえに(?)、ブリッカのほうが高価格です。
でも、やっぱりクレマがあったほうが良くない? それだけで美味しそうじゃない? と思ってしまうわたしは、どうせならば「ブリッカ」を推します。
なんか映える
ブリッカは、置いてあるだけで「なんか映える」。見栄えする。わたしはそう感じているのですがどうでしょう? ちょこんと置いてあるだけでも、可愛らしいし、存在感がありますね。
ガジェット好きなわたしとしては、持っていて・見ていて・使ってみて気分がアガるのが「ブリッカ」です。
続いて、ブリッカのイマイチなところ
続いて、ブリッカのイマイチなところを見ていきましょう。こちらです↓
- そこそこいいお値段
- エスプレッソマシンには劣る
- 連続使用ができない
- 気をつけないと失敗する
- サイズ選びに悩む
これらのイマイチなところについて、順番にお話をしてみます。
そこそこいいお値段
さきほど、「ブリッカの良いところ」として挙げた「安い」ではありますが。それはあくまで、「エスプレッソマシンに比べて」という話であり、ブリッカ自体はそこそこいいお値段だと感じています。
前述したとおり、7,000円〜8,000円くらいはしますので。それくらいあれば、ちょっとしたコーヒーメーカーなら買えるし、ドリッパー・サーバーなら余裕で買えます(エスプレッソはつくれませんが)。
というわけで、そこそこいいお値段なのは、イマイチと言えばイマイチでしょう。
エスプレッソマシンには劣る
直火式エスプレッソメーカーである「ブリッカ」ですが、エスプレッソマシンには劣ります。というか、ブリッカのエスプレッソと、エスプレッソマシンのエスプレッソは別モノです。
本来、エスプレッソは「9気圧」ほどの圧力をかけて一気に抽出します。そのための器具がエスプレッソマシンです。いっぽうの「ブリッカ」は、「2気圧」ていど。できあがりが違って当然です。
とはいえ。わたしのような「違いがわからない男」であれば(いや、違いがわかるとしても)、「ブリッカ」でつくられたエスプレッソは「じゅうぶんにエスプレッソだ」と感じることができます。
連続使用ができない
ブリッカは直火式エスプレッソメーカーなので、その名のとおり、直火にかけます。すると、熱くなりますね。ブリッカ本体がアチアチになります。まちがって触ると、やけどします。
なので、基本的に連続使用はできません。間髪入れずにもう1杯、というわけにはいかない。まぁ、水で洗って冷やせばよいのですけど、メンドーと言えばメンドーですよね。
気をつけないと失敗する
ブリッカの良いところとして、「なれればカンタンにつくれる」を挙げました。これに対して、なれていないと、気をつけないと失敗する。というのは、イマイチなところだと言えるでしょう。
豆の挽き方(粗さ)や水の量、火加減の具合などによって、エスプレッソが溢れ出た…! という「惨事」がネット上では報告されています。
とはいえ、それらの問題に気をつければ失敗はしません。わたし自身、はじめっからうまくできましたので。
サイズ選びに悩む
ブリッカには、「2カップ用」と「4カップ用」の2つのサイズが用意されています。どちらを買うか、なかなか悩みどころです。大は小を兼ねるかと言えば、そんなことはなさそうなので。
たとえば、「4カップ用のブリッカで、2カップ分のエスプレッソをつくろう」というのは不可能ではないようですが、失敗の原因にもなるようです。ブリッカは、なかなかに繊細だということでしょう。
なので、わたしは「2カップ用」を買いました。家族が誰も飲まない、という場合には4カップは飲みすぎなんで。
ブリッカの使いかた
ブリッカの良いところ、イマイチなところをレビューしたところで。ここからは、ブリッカの使いかたをお話していきます。ブリッカを使って、エスプレッソをどうつくるのか?
「使いかた」と言っても、それほど難しいことはないんですけど。手順としてはこんな感じです↓
- ブリッカを分解する
- 水を入れる
- コーヒーの粉をセットする
- 火にかける
- 火を止める
- おいしくいただく
- 後片付けする
それでは、順番に見ていきましょう。
1.ブリッカを分解する
まずは、ブリッカを分解します。「分解」と言っても、複雑なものではありません。
本体の上下を回して、「サーバー(本体の上の部分)」と「ボイラー(本体の下の部分)」とに分割する。なかに入っている「バスケット」を取り出す。以上です ↓
2.水を入れる
水を入れるのに使うのが「サーバー(本体の上の部分)」です。サーバーの内側には「水位線(下図の赤矢印のところ)」があるので、その高さまで水を入れます↓
「お水、たったこれだけなの?(80ml〜90mlくらい)」と思われるかもですが。これがエスプレッソです、はい。サーバーに水を入れ終わったら、そのサーバーの水をすべて、ボイラーに移します↓
3.コーヒーの粉をセットする
さきほど取り出した「バスケット」に、コーヒーの「粉」をセットします。くれぐれも「豆のまま」セットしないように。しないか。
挽き方は「細挽き」で。エスプレッソマシンの場合には「極細挽き」になりますが、ブリッカの場合は「細挽き」です。
ちなみに。わたしは、ハリオのコーヒーミル「MSS-1TB」で豆を挽いています。「MSS-1TB」の調整つまみをいちばん細挽きのほうまで回して、そのあと、粗挽きの方向へ3〜5ノッチ(カチカチ)回す。と、いい感じです。
コーヒーの粉は、バスケットいっぱいに入れたあと、バスケットの「縁」の高さで指を滑らせて、平らにならしましょう↓
ならしたあとは、縁に沿って指先を動かして、縁についた粉を落とします↓
バスケットにコーヒーの粉をセットしおわったら。バスケットを「ボイラー(本体の下の部分)」にセットします。ボイラーの上から、バスケットをストンと落とすだけです↓
バスケットをボイラーにセットしたら。さいごに、「サーバー(本体の上の部分)」と「ボイラー」とを取り付けます。ネジを回すように締めて取り付けるのですが、ネジ山がずれたりしないように、さいごまでしっかり締めましょう↓
ここが甘いと、スキマから溢れ出すらしいです… 大惨事。
4.火にかける
ここまでできたら、いよいよブリッカを火にかけます。
注意点として。ガスコンロの「五徳(鍋とかを載せるところ)」が大きいと、「ブリッカ(底の直径は9cmくらい)」が小さすぎて載らない可能性があります。そのときには、ミニ五徳を使いましょう↓
火加減は、「ブリッカ」の底から火がはみ出ないていど、です。あまりはみ出ると、取っ手が焼けちゃいますんで↓
5.火を止める
火にかけて、水があたたまってくると(3分くらい?)、「ボイラー」から「サーバー」のほうに「水(エスプレッソ)」が上がってきます。はじめは、チョロチョロっと出てくる感じです↓
しばらくすると、「プシュー」と空気が抜けるような音がして、そのあと「ジュワジュワ…」とエスプレッソが吹き上がってきます。この時点で、火を止めましょう。
はじめてみるときには、溢れ出そうでちょっと焦りますね(撮影用にフタを開けていますが、通常はきちんと締めます)↓
ちなみに。サーバーのなかにある「圧力バルブ(下図の赤矢印の部分)」によって、圧力をかけることで「クレマ(泡)」をつくりだしているそうです↓
6.おいしくいただく
エスプレッソができあがったら、カップに注いで、おいしくいただきましょう。
ごらんのとおり、エスプレッソの上層部に「クレマ(泡)」ができていますが。わりとすぐに消失してしまうあたりはご愛嬌。エスプレッソマシンにかなわぬ部分ではありますが、味はじゅうぶんにエスプレッソ↓
う〜ん、ボーノ(=うまい)!
7.後片付けする
エスプレッソをおいしくいただいたあとは、ブリッカのお片付けです。とはいえ、ブリッカのお片付けはカンタン。
はじめに分解したとおり、3つのパーツ(サーバー、ボイラー、バスケット)に分解します。ブリッカが冷めていないと、やけどしますから気をつけて。
分解し終わったら、あとは、それぞれのパーツを「水洗い」するだけです。洗剤をつかってゴシゴシ洗ってはいけません。ただ水で流すだけでOKです。
洗剤を使うと、ブリッカに付いたコーヒーの「油分」が落ちてしまいます。油分があることで、ブリッカ本体の金属臭がエスプレッソにうつってしまうのを防ぐことができるそうです。
使えば使うほどなじんでくる。ブリッカの良さでもありますね。
まとめ
直火式エスプレッソメーカーの「ビアレッティ・ブリッカ」をレビューしました。
おうちでエスプレッソを考えているのであればぜひ、ブリッカも選択肢のひとつにしてみてはいかがでしょうか。