2021年版、タリーズ(TULLY’S)の1万円福袋を買いましたので。その「内容」と「お得感」についてお話をしていきます。誰も傷つかない、得しかない福袋でした。
「みんなが要らなかったモノ=福袋」というトラウマ
コーヒーショップ「タリーズ(TULLY’S)」の福袋(正しくは「HAPPY BAG」と呼ぶらしい)をはじめて買いました。ちなみに、2021年版です。コロナ対策として「密」を避けるべく、2020年内から発売・引き渡しされています。
で、突然のわたくしごとですが。その昔まだ若かりしころ、とあるアパレルショップの福袋を買ったら、「ねぇ、こんな色味の服ってある? 若者がこんなの着る?」みたいなことがありまして。福袋というのは「みんなが要らなかったモノを入れているのに違いない…」と、ひどく傷ついた過去があります。
以来、福袋にはちょっとしたトラウマを抱えているのですが。コーヒー好きなわたしとしては、「いっちょ買ってみっか!」というノリで、このたび、タリーズの1万円福袋を買ったしだいです。なぜなら、誰も傷つかない・得しかない福袋だ! と踏んだからです。
その結果、実際に開封をしてみてわかったこと。タリーズの1万円福袋は、やっぱり、誰も傷つかない・得しかない福袋でした。みんなが要らなかったモノじゃないんです。やったぜ、タリーズ。スタバがいちばん好きだけど、タリーズも好きだ!(←スタバの福袋は抽選にハズレた人)
というわけで。このあとは、2021年版タリーズ福袋の「内容」と「お得感」についてお伝えをしていきます。
タリーズ1万円福袋の「内容」と「お得感」
それではいきましょう。
タリーズ1万円福袋の内容、まずはこちらから。しょっぱなからあまりのお得感に、気をつけないと腰を抜かします。心の準備はいいですか? では、どうぞ↓
タリーズの店舗で使える「ドリンクチケット」です。枚数が多すぎて、写真におさまりませんでした。という冗談はさておき。その数、なんと 20枚。まさに冗談みたいな枚数のチケットが入ってます。ちょっとどうかしてますね、これは。
チケット1枚で「お好きなショートサイズのドリンク1杯と交換をさせていただきます」とのこと。どこぞのコーヒーショップだと、選べるドリンクが限定されていたりもするのですが。タリーズは大盤振る舞いです。
ドリンクによっては、1杯 500円くらいしますからね。それが 20杯飲めたら、合計で1万円になる。ってことを、タリーズさんはわかっているんですかね? たぶんわかっているんだろうけど、もしかしてわかっていないんじゃないか? とも心配をしています。
まぁ、いいです。こちらとしては、「やったぁ! もうすでに購入代金のモトが取れたぞぉ」と、高々と拳を突き上げてガッツポーズするだけです。なので、このあと紹介するモノはすべて「利益」になります。あぁ、福袋のせいでタリーズが潰れてしまうかもしれない…
そんな心配をしながら(しなくても大丈夫です)、次を見ていきましょう。こちらの「コーヒーミル」です↓
タリーズらしい、スマートな印象のコーヒーミル。シルバーの本体に「TULLY’S」の刻印がカッコいいですね。
おいおい、コーヒーミルなんて要らんのよ。コーヒー豆はお店で挽いてもらうんだから。なんて思ったアナタ、考え直しましょう。コーヒーは飲む直前に豆を挽いたほうが、ぜったいに美味しいからです。
コーヒー豆は挽いた瞬間から、ものすごい速さで劣化します。豆の状態でも劣化するのですが、粉になったあとはケタ違いの速さで劣化します(豆よりも粉のほうが表面積が多いから)。だから、粉になったら速攻で飲むこと。
福袋に入っているこのミルには、「ぜひ新鮮なコーヒーを飲んでほしい」というタリーズさんの思いが込められているのですから(たぶん)。「ミルは要らない」だなんて、そんな悲しいことは言わないでください。お願いだから。
それに。福袋のなかには、このあと紹介する「コーヒー豆」がたくさん入っています。粉じゃなくて、豆のまま入っています。というわけで、すぐにミルを使うチャンスがやってきますから。さっそく、ゴリゴリ・ガリガリと挽いていきましょう。
なお、このコーヒーミルについて思うところを少々。ハンドル部分が折りたためるようになっているのが Goodです。ハンドルが「長いまま」だと、収納に困りますからね。ミルを上部から見るとこんな感じです↓
また、内部についている「粗さ調整ナット」を左右に回すことで、挽き具合をカンタンに調整できます↓
ペーパーフィルターでドリップする場合、通常なら、ちょうど真ん中(いわゆる「中挽き」)でOKです。苦めのコーヒーが好きなら、細かめに調整。苦いのが得意でなければ、粗めに調整するといいでしょう。
なお、いちどに挽ける量は「20g」とのこと。おおむね2杯分ですね。
使用感としては、「可もなく不可もなく」。とりわけ挽きにくい(ハンドルが回しにくいとか)でもなく、とりわけ挽きやすいわけでもなく。価格をつけるとしたら、2,000円〜3,000円くらいの感じでしょうか。あくまで、わたし個人の感覚として。
惜しむらくは、丸洗いができないこと。取扱説明書を見ると「取り外し可能なセラミック刃のみ水洗いが可能です」と記載されています。その他の部分を水洗いすると、変色したりサビるからやめてね、ということらしいです。ミルはたまには洗って掃除をしたいものなので残念。
では、次にいきましょう。タリーズの1万円福袋に入っていたのはこちら、「ドリッパー」です。うっすらと、「TULLY’S」のロゴも入っています↓
さきほどのコーヒーミルに加えて、ドリッパーを入れてくるあたりに「コーヒー愛」が溢れています。ドリッパーによって、コーヒーの出来栄えは変わりますから。タリーズ的には「ぜひ、これを使ってくれ!」ということなのでしょう。きっと。
そのドリッパーは、「トライタン」という素材の樹脂製です。プラスチックみたいな感じではありますが、衝撃や熱に強く、耐久性が高い。ガラスのように透明度が高い、といった特徴があります。
ただのプラスチックのドリッパーだと耐久性に不安がありますし、陶器のドリッパーだと割れたり欠けたりが心配です。また、陶器は樹脂よりも熱伝導率が高いので、コーヒーを入れるにあたって少々扱いが難しくなります。
この点で、トライタン(樹脂)製のドリッパーは、多くのヒトにとって扱いやすいドリッパーだと言っていいでしょう。
なお、形状はいわゆる「台形型」です。ドリッパーの底が1点に集まる「円すい型」とは違って、「台形型」は底が平たくなっています。ドリッパーを上から見ると、こんな感じです↓
このような「台形型」だと、注いだお湯がいったん底面に溜まるので、だれでも安定したコーヒー淹れることができます。いっぽうで「円すい型」になると、注いだお湯がどんどん流れていく分だけ、じょうずに淹れるのが難しい。
ドリッパーでコーヒーを淹れるのがはじめてのヒトにもやさしい。タリーズの福袋には、そんなドリッパーが入っている。やさしさのつまったドリッパーが入っている、ということです。
ちなみに。底面にあいている穴は2つ。1つ穴や3つ穴に比べると、2つ穴はわりと珍しいですね。もちろん、穴の数によっても、コーヒーの出来栄えは変わりますから。タリーズの「こだわり」があらわれているところです。
で、このドリッパーにお値段をつけるなら。おおむね 1,000円弱、といったところでしょうか。
では、続いて。ここからは、「コーヒー豆(粉ではなく豆!)」になります。さきほどのコーヒーミルの出番です。まずはこちらの豆から↓
中南米「グァテマラ」のコーヒーになります。コーヒーの産地として、「グァテマラ」は耳馴染みがあるのではないでしょうか。国土の大部分が「火山」だというグァテマラですが、コーヒーがよく育つのだそうです。
パッケージには、「ロス シミエントス農園 100年ブルボン」と書いてあります。「ブルボン」とは品種のひとつです。産地が農園まではっきりしているコーヒーは希少です。いろいろブレンドされたりすると、よくわからなくもなりますので。
ほかにも、パッケージを見ると、「収穫時期」や「味の特徴」「おすすめの飲み方」「フードペアリング(相性がいい食べ物)」などが書かれているのが Goodです。このあと紹介するほかの「コーヒー豆・コーヒー粉」も同じように書かれています。
このあたりの「ていねいさ」は、スタバよりも格段に上ですね。すごく、わかりやすい。コーヒーのことがよくわかっていないわたしでも、思いを馳せながら味わうことができます。
なお、グァテマラコーヒー豆の容量は 150g。店頭販売よりは少なめの「福袋サイズ」のようです。店頭では 200gでだいたい 1,000円前後。そこから換算すると、750円くらいといったところでしょうか。
引き続き、コーヒー豆。こちらです↓
アフリカ大陸の右端のほう「エチオピア」のコーヒーになります。コーヒーと言えばエチオピア、エチオピアと言えばコーヒー。エチオピアはコーヒー発祥の地と言われているところです。
エチオピアのヤギ飼い・カルディさんが、コーヒーの実を食べて踊り狂うヤギ(カフェインで大興奮)を見て、コーヒーを発見したとかどうとか。あの「カルディコーヒーファーム」の由来にもなっていますね。
それはともかく。パッケージには「G1 アナソラファーム」と書かれています。アナソラ農園産ということで、こちらも産地が明確です。「G1」というのは、エチオピアにおける「豆の格付け」のなかで最高峰をあらわします。これを聞くだけでウマそうですね、すでに。
アフリカのコーヒーは、わりと「尖った」感じが多い印象。個性的というか、クセがあるというか。いずれにせよ、こちらも楽しみなコーヒー豆です。
容量はやはり 150g。換算すると、750円くらいといったところでしょうか。
もうひとつ、コーヒー豆。こちらです↓
さきほどの「エチオピア」と同じくアフリカの国、「タンザニア」のコーヒー豆になります。タンザニアと言えば、キリマンジャロ。アフリカ最高峰の山であるキリマンジャロは、コーヒーのブランドとして日本でも浸透していますよね。
パッケージを見ると、「キリマンジャロ マトゥンダ」の文字が。やっぱり、キリマンジャロです。そして、マトゥンダとは「フルーツ」の意味だそうで。キリマンジャロと言うと「酸味」のイメージではありますが、フルーツ的な酸味なのかどうなのか。
けれども、パッケージには「飲みやすいマイルドな味わいの中に、黒糖のような優しい甘みや…」とあり。もしかすると、キリマンジャロの概念が変わるコーヒーかもしれませんね。キリマンジャロがあまり得意ではないわたしとしては、逆に飲むのが楽しみなコーヒーです。
こちらも容量は 150g。換算すると、やはり 750円くらいといったところでしょうか。
さて、福袋のなかみもあとわずか。ここからは、「コーヒー粉」です。豆ではなく、すでに挽いてあります。さきほどのドリッパーを使って、すぐに飲めます(フィルターは準備しましょう)。ひとつめが、こちらです↓
出ました、南米「ブラジル」の登場です。ブラジルは言わずとしれたコーヒー大国。コーヒー生産量は世界1位です、市場シェアは 30%を超えています。ですから、「ブラジルのコーヒーを飲んだことはない」というヒトはほとんどいないはずです(自覚があるかどうかはともかく)。
で、このブラジルコーヒーは、タリーズともっとも深い信頼関係で結ばれているパートナー農園「ブラジルバウ農園」で栽培されたものとのこと。レッドブルボンとイエローブルボンという品種のブレンドだそうです。
ブラジルコーヒーは、苦味と酸味の「バランスがよい」ことでも知られています。ほかの特徴あるコーヒーを飲む前に、まずは「スタンダード」を知るという意味でも、このブラジルコーヒーからスタートするのがよいかもしれませんね。
こちらの容量は 180g。店頭販売のコーヒー豆から換算して、おおむね 900円くらい。といったところでしょうか。
いよいよ、さいごの品です。2つめのコーヒー粉になります↓
南米「ペルー」のコーヒーです。先ほど紹介した、同じく南米「ブラジル」に比べると、やや影が薄い印象がありますが。ペルーもまた、コーヒー生産量では世界トップ10に入る「コーヒーの国」です。
ペルーと言われてイメージするのは、ナスカの地上絵やマチュピチュなどの「世界遺産」。そして、世界最長の山脈である「アンデス山脈」でしょう。そのアンデス山脈の尾根にあり、容易にヒトが入り込める場所ではないエリアのコーヒーが、この福袋のペルーコーヒーだそうです。そう聞くと、なんかスゴいですよね。
このペルーコーヒーに限らず、福袋に入っていた3つのコーヒー豆と2つのコーヒー粉には、どれも魅力的な「ストーリー」に彩られています。産地がどこだかよくわからないコーヒーを、いろいろ混ぜてブレンドしたもの… とはひと味もふた味も違う。福袋限定品であることも含めて、価値が高いコーヒーだと言えるのではないでしょうか。
こちら、ペルーコーヒも容量は 180g。換算して、おおむね 900円くらい。といったところでしょうか。
さいごかと思ったら、忘れてました。いちおう、特製の「紙袋」が付いています↓
真っ赤な紙袋。おもしろいのは、内側にいろいろと書いてあるところ。ハンドドリップの手順が書いてあるので、ドリッパーでコーヒーを淹れる前に一読するといいですね。
でも、内側に書いてあるものだから、たいそう読みにくいです。だからといって、破くのもなんですし… ↓
こちらの価格については、ただの紙袋といえば紙袋。「いやいや、タリーズの思いが詰まった紙袋だ」といえば、もはやプライスレス。よくわからないから、プライスレスにします。うん。
まとめ
以上が、タリーズ1万円福袋の「内容」と「お得感」になります。おさらいをすると、
- ドリンクチケット … おおむね 10,000円
- コーヒーミル … 2,000円〜3,000円くらい
- トライタン製ドリッパー … 1,000円弱
- コーヒー豆 … おおむね 750円 × 3袋
- コーヒー粉 … おおむね 900円 × 2袋
- 紙袋 … プライスレス
というわけで、合計すると 17,000〜18,000円くらいです。もしかすると、コーヒー豆とコーヒー粉はもう少し価値が高いものかもしれませんが。
購入価格は1万円ですから、「内容」と「お得感」はじゅうぶんだ! と言ってよいのではないでしょうか。誰も傷つかない・得しかない福袋だと、わたしは思います。はい。