その言葉を、うっかりとクチにすることで。考えるのを放棄しているかもしれない…そんな「思考停止ワード」を 9つ、集めてみました。
うっかり言ってしまってはいないか、チェックをしてみましょう。
うっかりは止まらず、されど思考は止まる。
思考停止ワード。文字どおり、思考が停まってしまう。思考が停まっていることを意味する言葉があります。
そんな「思考停止ワード」をうっかり言ってしまうのは避けたいものですが。ついつい、うっかりとクチにしてしまうのが「思考停止ワード」のおそろしいところです。具体的にはこちらです↓
- 難しい
- 忙しい
- 正しい
- がんばる
- なるほど
- しかたない
- みんなそう
- 知っている
- 特別だから
もちろん、これらの言葉を絶対に使ってはいけない! ということではありません。意識して使っているのであればOKです。
ところが、無意識的に、うっかりとクチにすることで。考えるのを放棄する、思考停止しているケースがあるので気をつけましょう。と、そういうハナシです。かく言うわたし自身もまた、ときおり、うっかりとクチにしては「また、言ってしまったぁ…!」と反省を繰り返しています。
それはそれとして。9つの思考停止ワードについて、このあと順番に見ていきましょう。
うっかり言ってはいけない!思考停止ワード9選
1.難しい
これは、ほんとうに言ってしまいがちだし、よく耳にもします。目の前の問題に対して、「難しいですよねぇ」みたいな言葉で終わらせてしまう。ハナシを打ち切ってしまう。
これでは問題の本質にたどりつけないし、当然、問題を解決することもできません。もちろん、状況説明としての「難しい」はまた別です。「この本の内容は難しい」とか。
けれども、「難しい」の当事者がじぶんであり、じぶんが解決すべき問題であるならば。「難しい」という言葉で終わらせてはいけない! と、心しておく必要があります。油断すると、「難しい」のひとことで考えるのを放棄していることが少なくないので。いや、ほんとうに。
2.忙しい
これまた、よく言ってしまいがちな思考停止ワードです。忙しい、時間がない。いやいや、時間はあります。だれにも等しく、24時間ちゃんとあります。
だから、時間がないのではなく、じぶんが時間を失くしていることに気が付かなければいけません。そう考えると、「あ〜、忙しい」とクチにするのは、恥ずかしいことだとわかります。わたしもかつては、忙しさ自慢をしていたクチですが。
というわけで。時間を失くしている原因を突き止めて、解決に努めなければいけません。「忙しい」のひとことで済ませているのは、思考の放棄、努力の放棄である! と、気づきましょう。
3.正しい
正しいことを言うのは正しいようでいて、ときに思考停止している可能性があります。ここで言う「正しいこと」とは、言い換えると「正論」です。たとえば、「ゴミを道路に捨ててはいけない」とか。
そういう「看板」を街なかで見かけることがありますが。あまり効果がないようすを見かけもします(つまり、ゴミが捨てられている)。正論は正しいのだけれど、その先の思考、その先の解決を怠っている… とも言えるでしょう。
また、正論には「それをいっちゃあ、おしまいよ」というチカラがあります。正論をふりかざして、チカラ技で議論を打ち切ろうとしてはいないか? クチにする前にセルフチェックをしてみるのが良さそうです。
ちなみに。街なかのゴミ問題は、正論を掲げた看板よりも、ゴミ箱を設置するのが有効な解決策であることがわかっています。
[ad1]4.がんばる
なんとも前向きな言葉なので、自他ともにダマサれてしまいがちなのが「がんばる」です。
がんばる、という言葉に対しては、「なにを?」と問うようにしましょう。いったいなにをがんばるのか? 具体的な対象を問うようにしましょう。他人に問うとイヤがられますから、問うのはじぶんだけにしておくのが無難です。
ヒトからなにかを頼まれたときに、「がんばります!」と言うとカッコがつくように思えます。ところが頼んだ側から見ると、「なんだか気合いだけで、心配なんだよなぁ…」ということもあるでしょう。やはり、「なにをがんばるのか」まで思考したいところです。
5.なるほど
ヒトとの会話のなかで、あいづちとして重宝される「なるほど」。わたしもよく使います。「あぁ、なるほど」とか、「へぇ、たしかに」みたいな。ただし、これがけっこうクセモノです。
「なるほど」などともっともらしい顔をしながら、そのくせ、なにも考えていない。なんてこと、ありませんか? わたしは正直ありますね、はい。すみません。
ですから、「なるほど」とクチにするときには、「いったいなにがなるほどなのか?」とあらためて自問自答をする必要があります。すると、「ちっとも、なるほどじゃない」なんてことがあったりもしますので。なんとなくあいづちを打つ、ただただあいづちを打つのには気をつけましょう。
6.しかたない
言わずとしれた思考停止ワードが「しかたない」です。似たようなところでは「ムリ」もありますね。たしかに、世の中にはしかたがないこともありますし、ムリなこともあるでしょう。
けれども、よくよく考えもせずに「しかたない」と言ってはいないか。「しかたない」のひとことで逃げようとしていないか。ここは、確認をしておく必要があります。もちろん、じぶんで。
ヒトは、他人が言う「しかたない」に対して、そこまでの追及はしないものです。だから、「しかたない」とクチにすることで、わりとその場を逃げ切ることはできてしまいます。でも、その結果、どんどんと袋小路に追い込まれているのはじぶんです。
そこはわたしも、たっぷりと経験がありますので。カンタンに「しかたない」だけで済ませないようにしましょう。
[ad1]7.みんなそう
なにか問題に対して、答えを探そうというときに。「だって、みんなそうしているし」と、「みんな」を持ち出すのであれば。思考停止に陥っていないか、確認をしましょう。
言うまでもありませんが、必ずしも「みんな」が正しいかどうか? という問題があります。みんなが間違っているかもしれない。また、「みんな」の対象や前提が違っている可能性もあります。わたしとみんなはいっしょにくくってもいいものなのか? 確認をする必要があるでしょう。
そのうえで。たとえ、みんながそうだとしても。オレはオレ、ワタシはワタシです。みんなはそうだとしても、オレはどうなのか? ワタシはどうなのか? を考えるクセをつけたいところです。わたしは毎朝、「ヒトはヒト、じぶんはじぶん」とクチにしています。ちょっと怖いですか? そうですか。
8.知っている
なにかを見聞きしたときに「知っている」とクチにする。知っているからだいじょうぶ、とそこで終わらせてしまうのであれば注意しなければいけません。
なぜなら、知っていたとしても、それを実践・活用できていなければ、「知っているだけ」でしかないからです。知っているのであれば、やってみる。それに、やってみるだけでもまだ足りません。
「やってみる」のと、「できる」のとではまた違うからです。どうせやるなら、できるようになったほうがいいでしょう。できたらおしまいかと言えば、まだあります。「1回だけできる」のではなく、「ずっとできる」かどうか、という壁が残っています。
ですから、知っているだけでは「相当に浅い」ことを自覚する必要があります。浅いところにいるのもわからずに、「知っている」で済ませてはいないか? 確認をしてみましょう。
9.特別だから
これは特別だから、と例外的に取り扱うのであれば。思考停止している可能性があります。たとえば、「売れ行きが悪い商品の販売を中止せよ」との取り組みがあった場合に。「いやいや、この商品は〇〇さんがひいきにしている特別なモノだから…」みたいな。
〇〇さんだけのために、売れ行きが悪い商品を残すのが、会社にとって良いことなのかどうなのか? それを「特別だから」のひとことで片付けるわけにはいきません。
例外にくくるのはカンタンなことであり、油断をすると「特別だから」で済ませがちです。じぶんがクチにするのはもちろん、ヒトが言う「特別だから」にも疑いの目を持つようにしてみましょう。特別扱いする合理的な理由がない、というケースが散見されます。
まとめ
その言葉を、うっかりとクチにすることで。考えるのを放棄しているかもしれない…そんな「思考停止ワード」を9つ、集めてみました。
うっかり言ってしまってはいないか、チェックをしてみましょう。
- 難しい
- 忙しい
- 正しい
- がんばる
- なるほど
- しかたない
- みんなそう
- 知っている
- 特別だから