平らな丸底・3つ穴・ウェーブが独特なコーヒードリッパー、カリタの「ガラスドリッパー185」をレビューします。ハリオのV60の飲み比べもしつつ、です。
特徴は、平らな丸底・3つ穴・ウェーブ。
こんにちは、コーヒー好き税理士のモロトメジョーです。さぁ、きょうはドリッパーのご紹介。すでに 10個ほどドリッパーを持ってはいますが、またまた増やしてしまいました。
前から「欲しいなぁ、欲しいなぁ」とおもいながらも保留していた、「カリタ製 ガラスドリッパー185」です↓
まずはその特徴をカンタンにふれておくと、「平らな丸底・3つ穴・ウェーブ」です。そのあたりをいろいろとレビューしつつ、さいごは、ドリッパーの定番「ハリオ製 V60」との飲み比べもしてみます。それではさっそく、いってみましょう!
カリタ製 ガラスドリッパーには、本記事で紹介する「ガラスドリッパー185」とは別に、「ガラスドリッパー155」があります。185は2〜4人用、155は1〜2人用という差です。
カリタのガラスドリッパー185をレビュー
安定した味を出しやすい
冒頭でもふれたとおり、「ガラスドリッパー185」は「平らな丸底」です。このあと飲み比べで使う「ハリオ製 V60」のような円すい型のドリッパーとは違い、底が平らに広がっているので「湯だまり」ができます↓
すると、お湯がかたよって注がれたとしても、お湯は粉に対して均一になじみやすくなるため、だれが淹れても「安定した味」を出しやすいドリッパーだと言ってよいでしょう。つまり、ハンドドリップの入門者・初心者にもおすすめできるドリッパーです。
ウェーブフィルターが萌え
「ガラスドリッパー185」を使う場合には、「ウェーブフィルター185」という専用のフィルターが必要です。その名のとおり、フィルターがウェーブ(波々)しています↓
ウェーブの数は、ぜんぶで 20個。ドリッパーにコーヒー粉を入れてお湯を注ぐと、豆の状態によってはモコモコと膨らむわけですが。なんだか「カップケーキ」的な感じになって、これはもう萌えでしょう。
ウェーブの形状が作用して、いったいどんなコーヒーにしあがるのかもワクワクです。とにかく、このウェーブこそが、「ガラスドリッパー185」の大きな特徴であり、数あるドリッパーのなかでもユニークさをかもしだしています。
だが、かさばるフィルター
ウェーブフィルターの形状は萌えなのですが、残念な一面もあります。それは、保管時にかさばるということ。底は平らだし、周囲はウェーブですから、折りたたむわけにもいきません。
その姿のまま保管するしかないため、箱の大きさ分のスペースが必要になります↓
ほかの「円すい型」のフィルターや、「台形型」のフィルターに比べると、かさばるのはデメリットではあるでしょう。
すっきり味にしあがる
「ガラスドリッパー185」には、「3つ穴」という特徴もあります。平らな丸底には、3つの穴があいているのです↓
ゆえに、お湯の抜けが速いのが特徴です。つまり、お湯が速く落ちます。湯だまりができるので、ゆっくり落ちるのかなぁともおもえるのですが。おもっているよりもだいぶ速く落ちます、イメージ的に。
また、前述したとおり、フィルターがウェーブしているため、ドリッパーとの接地面が少なく、その分だけお湯の抜けが速いという理由もあるようです。フィルターの波々は単なる萌えではなく(そりゃそうだろう)、スピードコントロールの役割も果たしています。
落とすと割れる(あたりまえ)
「ガラスドリッパー185」は、その名のとおり「ガラス製」です(台座は、プラスチック製)。なので、落とせば当然に割れるでしょう。また、ヘンなぶつけかたをすれば、欠けもするでしょう。
さらには、取っ手の部分が「きゃしゃ」な感じなので、そのうちにポロリといきそうな気もしています↓
まぁ、そのあたりはガラスの宿命です。それがイヤなら、ウェーブシリーズには、ステンレス製や銅製なんかもあるので、そちらも検討しましょう。
他のウェーブシリーズよりもリーズナブル
ウェーブシリーズには、ステンレス製や銅製もある、と言いました。あるんですけど、けっこう「高価」なんですよね、これがまた。Amazon価格(2022年3月27日現在)で、ステンレス製だと 4,000〜5,000円くらい。銅製だと 7,000円くらい。
実を言うと、そのあたりが欲しかったんですけどね… でもちょっと高いよなぁ… と迷っていたのが、ウェーブシリーズの購入を保留していた理由でもあります。
で、よりリーズナブルな「ガラスドリッパー185」を、まずは試してみようということになりました。こちらは、Amazon価格で 1,700円くらい。割れてしまったときには、ステンレスや銅も検討してみたいとおもいます、はい。
ハリオのV60と飲み比べ
レビューの一環として、ハリオ製ドリッパー「V60」との飲み比べをしてみることにします。コーヒー器具である以上、できあがったコーヒーの「味」のレビューも必要でしょうから。
なお、「ガラスドリッパー185」によるドリップの方法について、カリタさんによれば次のとおりです↓
- フィルターをドリッパーにセットする(フィルターの底が浮くけど気にしない)
- コーヒー粉(ひとり分は約10グラム)を入れる
- 沸騰したお湯を落ち着かせる
- 粉全体が湿るくらいにお湯をのせて30秒ほど蒸らす
- 人数分のお湯を5〜6回に分けて注ぐ(ひとり分は 120mlくらい)
「V60」についても、おおむね同じです(いろいろな淹れ方はありますが、ハリオさん公式の淹れ方によるならば)。ただし、「杯数分に関係なく3分以内」にドリップしおえる点は注目でしょう。
「V60」は、低速から高速まで、淹れる人しだいで多様なコントロールができるドリッパーですから(ゆえに、難易度が高いともいえる)。そのような注意書きもあるのでしょう。
というわけで、今回の飲み比べでは、ハリオさん公式の淹れ方にそって「V60」を扱うものとします。それでは、飲み比べをしてみましょう。
使用した豆は、「スターバックス コスタリカ(ベラビスタ農園)」。粉の挽目は「タイムモア C2MAX」で 18クリック(中細挽き)としました。
そして、できあがったコーヒーがこちらです(左が「V60」で淹れたコーヒー、右が「ガラスドリッパー185」で淹れたコーヒー)↓
見た目には、それほど変わりませんかね… 味のほうは、どうかというと。
「ガラスドリッパー185」のほうが、「V60」に比べると、やや重めの味にしあがりました。より苦味も出る感じです。「ガラスドリッパー185」は「V60」よりは、お湯が落ちるのが遅いために、苦味が強めに出たものとおもわれます。
逆に、「V60」で淹れたコーヒーは、苦味よりも酸味が立った味わいです。どちらのドリッパーで淹れたコーヒーも「すっきり感」はありますが、「V60」のほうがよりすっきり。やはり、お湯が落ちるのが速く、お湯が粉にふれている時間が短いからでしょう。
というような「差」もありますので、コーヒー豆によって、あるいはそのときの気分によって、2つのドリッパーの使い分けができそうです。
まとめ
平らな丸底・3つ穴・ウェーブが独特なコーヒードリッパー、カリタの「ガラスドリッパー185」をレビューしました。ハリオのV60の飲み比べもしつつ。
見た目もふくめて、ほかのドリッパーとはひと味違うのが「ガラスドリッパー185」です。いろいろなコーヒーを試してみたい、という人にはおすすめできるドリッパーです。