走ること、走り続けることは苦しいものでもあります。とくに、フルマラソンの 30km以降とか。走りたくない日にも、じぶんを奮い立たせて走るとか。そんな苦しいときのここ一番で聞きたい名言をご紹介していきます。
いずれにせよ、走ることは苦しいもの。
2016年4月からきょう(2022年4月3日)まで、「走る(ランニング・ジョギング)」を続けてきました。ひとりで走ることもあれば、ときには大会に出場することもあります(戦績はともかくとして)。
いずれにせよ、走ること・走り続けることは苦しいものでもあるわけで。とくに、フルマラソンの 30km以降といったらもう… 「きょうから1kmって、きのうまでの10kmに単位が変わったんか?」と確認をしたくなるくらい、1kmが永遠のようにも感じるものです。
そんな苦しいときのここ一番で聞きたい、すべてのランナーに捧ぐ名言を集めてみました。実は近々、とある大会に参加を予定していることもあり。そんなじぶんを鼓舞するための名言集でもありますが。ぜんぶで 10個、こちらです↓
- いままでに、いったいどれだけ走ったか。残すはたった42キロ。
- 苦しい顔はしてもいいけど、嫌な顔はするなよ。
- あなたは過去の自分がたすきをつないだアンカーである。
- 何かを犠牲にして一歩踏み出した時に何か自分の中で形になったという思いがある。
- 走った距離は、裏切らない。
- 勝つことより勝つための準備がはるかに大事。何に勝つ?もちろんじぶんに。
- 無駄に終わる努力など、あり得ない。
- マラソンというのは自信で走るものだから、やっていないと、どうしても怖くなってしまう。その不安を取り除くのはやはり練習しかない。
- もし忙しいからというだけで走るのをやめたら、間違いなく一生走れなくなってしまう。走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。
- 出来るときに、出来ることを、出来る範囲で、出来るだけやる。
それではこのあと、順番に見ていきましょう。
すべてのランナーに捧ぐ、苦しいときのここ一番で聞きたい名言10選
まず、1つめの名言はこちらから↓
いままでに、いったいどれだけ走ったか。残すはたった42キロ。
高橋尚子さん / 陸上競技選手
こんなことを言ったら叱られそうですが、いわゆる「あたりまえポエム」なんですよね。けれども、フルマラソンを前にして、ちょっと不安を感じてひるんでいるようなときには、勇気を呼び覚ます名言になるでしょう。
目の前の 42.195kmにしても、20kmにしても。いままでに走ってきた距離に比べたら、なんてことはない距離です。そのなんてことはない距離を走るために、どれだけの努力をして、どれだけの時間を使ってきたと思っているんだ。
走りきれないわけがないだろう? と、スタート前のじぶんを奮い立たせていきましょう。途中苦しい場面があっても同じですね。残すはたったの〇km、これまで走った距離に比べれば、やはりなんてことはありません。
続いての名言はこちら↓
苦しい顔はしてもいいけど、嫌な顔はするなよ。
小出義雄さん / マラソン選手指導者
苦しいときには、そういう顔になるものです。苦しそうな顔、ツラそうな顔になるものです。ほんとうは、楽しそうに走れるのがいちばんではありますが、そうもいかないときもあるでしょう。
ただそれでも、「嫌な顔」はするなよと。つまらなそうな顔、不機嫌そうな顔。走ろう、と決めたのはじぶんです。走るのをやめることができるのにもかかわらず、走ることを選択しているのもじぶんです。
嫌な顔をすれば、まわり(選手、応援、大会であれば運営スタッフなど)を嫌な気持ちにもさせてしまいます。どうせ走るのであれば、楽しく走る。少なくとも嫌な顔はしない。これはもう、ランナーにおけるマナーですね。
続いての名言はこちら↓
あなたは過去の自分がたすきをつないだアンカーである。
岩本能史さん / ウルトラマラソン選手
たとえチームで走っているわけではなくとも、じぶんはけして「ひとり」ではない。過去のじぶんが走り続けた先に、いまのじぶんがいるのだとすれば、そんな「過去のじぶんたち」の思いを背負っているのが、「いまのじぶん」です。
いまここで、苦しいからとあきらめてしまえば、「過去のじぶんたち」はなんのために走り続けてきたのか? そう考えると、苦しいときのここ一番でも、もうひとがんばりができそうですよね。じぶんの思いを裏切らないこと、じぶんの思いをつなぐこと。ゴールテープを切るのが、アンカーの役割です。
続いての名言はこちらです↓
何かを犠牲にして一歩踏み出した時に、何か自分の中で形になったという思いがある。
大迫傑さん / 陸上競技選手
日々走るというのは、なかなかにストイックな行為です。
同じ時間に、寝転がっていたり、間食をむさぼるなど、ダラダラと過ごすこともできるのですから。その誘惑を断ち切って走る、さらには走ることを「習慣化する」という行為は、ストイック以外のなにものでもありません。
ややもすると、楽しい時間やラクな時間を犠牲にしているものでもあり。ときには、「なんで走っているんだろう?」と自問自答することもあるでしょう。そんなときこそ、思い出したい名言です。
なにかを得るためには、なにかを犠牲にしなければならないときがある。その一歩を踏み出すときが、いまなんだ。
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走った距離は、裏切らない。
野口みずきさん / 陸上競技選手
〜は裏切らない系の名言は数多くありますが。走った距離もまた、じぶんを裏切ることはないんですね。
わたしは以前、ヒザを痛めたことがあって(走りすぎ?)、それでも大会に出るかどうかで迷ったことがあります。結果、大会には出ましたし、ヒザの症状自体も別に深刻なものではありませんでしたが(ただのランナー膝)。
そのときには、「これで走れなくなったとしてもいいから、出よう」と、勝手に深刻化しつつ決断したのを覚えています(笑)。それまでに「走った距離」をそのままにはしたくなかったし、やるだけやって走れなくなるのであれば、「走った距離」もムダにはならないだろうと考えたからです。走った距離への信頼は、それほどに強い。
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勝つことより勝つための準備がはるかに大事。何に勝つ?もちろんじぶんに。
エリウド・キプチョゲさん / 陸上競技選手
世界で一番速いランナーであるキプチョゲさんが言うからこそ、説得力がハンパない。勝つためには準備がだいじであること、そしてなにより、「勝つ」とはほかでもない「じぶんに勝つこと」だというのがいいですね。
また、キプチョゲさんは「毎日、毎分、毎時間、目的意識を持って、常に準備を怠らない」とも言っています。つまるところ、スタートラインに立った時点ですでに勝負はついている、ということ。日々の積み重ねを軽んじてはいけません。
続いての名言はこちら↓
無駄に終わる努力など、あり得ない。
君原健二さん / 陸上競技選手
わたしが好きではない言葉に、「ムダな努力をするな」があります。たしかに、必ずしも努力が報われるわけではなく、ときには、間違った方向の努力をしてしまうこともあるでしょう。
それでも、わたしは努力の価値を信じています。なので、君原さんの言葉は大好きです。たとえどんな結果が待っていようとも、努力をした末のことであれば、ムダにおわる努力などない。努力をした時点で、そこに意味はある。
だから、それを信じて努力をすればいいし、あとは自信をもって走ればいい。そう考えています。
続いての名言はこちら↓
マラソンというのは自信で走るものだから、やっていないと、どうしても怖くなってしまう。その不安を取り除くのはやはり練習しかない。
瀬古利彦さん / 陸上競技選手
マラソンというのは、途中で心が折れたらおしまいです。苦しいとき、疲れいているときにはとくに、心の強さがモノをいいます。では、その心を支えるものはなんなのか? ひとつは、「自信」でしょう。では、その自信を支えるモノは?
練習しかない、と瀬古さんは言っているわけです。そういう意味でも、マラソンは練習が成果につながりやすいスポーツだという実感があります。わたしはもともと、長い距離はさっぱり走れませんでしたが(3kmがせいぜい)、いまではタイムはともかく、フルマラソンの距離も走りきれるようにはなりました。
練習あるのみ。その練習が、苦しいときの自信になる。
続いての名言はこちら↓
もし忙しいからというだけで走るのをやめたら、間違いなく一生走れなくなってしまう。走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。
村上春樹さん / 作家(そしてランナー)
村上春樹さんは、よく走られることでも有名ですよね。その村上さんいわく、走り続けるための「ほんの少しの理由」をだいじにすることだ、と。日々走り続ける理由もあれば、あるレースでさいごまで走り続ける理由もあるでしょう。
いずれにせよ、じぶんなりの理由をだいじにすること。いっぽうで、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはある、というのがいいですね。ほんとうに、そのとおり。ヒトは油断をすると、易きに流れるものなので。
さいごの名言がこちら↓
出来るときに、出来ることを、出来る範囲で、出来るだけやる。
有森裕子さん / 陸上競技選手
これはヘタをすると、だれにでもできそうに聞こえてしまうところです。できるだけやればいい、という点で。ところが、実際にできるだけのことをできる人というのは、とても少ないものと考えています。わたしも含めて。
やっぱり、どこかで怠けてしまう。できるときに、できることを、できる範囲でさえ、やりはしない。そういうときがあるものです。だからこそ、できるだけやるしかありません。じぶんなりのやり方で。
それが、苦しいときのここ一番でも役立ちます。苦しいときでも、できるだけやることができるようになるものです。練習での苦しさ、続けることの苦しさを乗り越えているからこそ、本番でも「ナンボのもんじゃいっ!」と居直ることができる。というのは、すでに経験済みです。
さぁ、ベストを尽くしていきましょう。
まとめ
走ること、走り続けることは苦しいものでもあります。苦しさに負けそうになることもあるでしょう。そんなときには、本気の名言を思い出してみるのはいかがでしょうか。苦しさを乗り切るエネルギーになるかもしれません。
- いままでに、いったいどれだけ走ったか。残すはたった42キロ。
- 苦しい顔はしてもいいけど、嫌な顔はするなよ。
- あなたは過去の自分がたすきをつないだアンカーである。
- 何かを犠牲にして一歩踏み出した時に何か自分の中で形になったという思いがある。
- 走った距離は、裏切らない。
- 勝つことより勝つための準備がはるかに大事。何に勝つ?もちろんじぶんに。
- 無駄に終わる努力など、あり得ない。
- マラソンというのは自信で走るものだから、やっていないと、どうしても怖くなってしまう。その不安を取り除くのはやはり練習しかない。
- もし忙しいからというだけで走るのをやめたら、間違いなく一生走れなくなってしまう。走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。
- 出来るときに、出来ることを、出来る範囲で、出来るだけやる。