テングの鼻はいつかへし折られるものですし、思わぬ落とし穴にハマる人はそこかしこ。気をつけなければいけません。というわけで。「油断」や「慢心」を戒める名言をご紹介していきます。
テングの鼻はいつかへし折られる。
油断大敵、という言葉があります。油断は失敗のもとになる恐ろしい敵だから、気をゆるめてはいけないということです。かのウィリアム・シェイクスピアさんもまた、「慢心は人間の最大の敵だ」といっています。やはり、気をゆるめるなということです。
いわれてみれば、そのとおりなのですが。そこは人間、知らぬうちに調子づいていることはあるでしょう。テングの鼻はいつかへし折られるものですし、思わぬ落とし穴にハマる人はそこかしこ。気をつけなければいけません。
じゃあ、どうしたらいいんだ? というのなら。偉大なる先人の言葉、いわゆる「名言」にふれてみるのはいかがでしょう。同じような悩みや迷いを抱えて、そのなかで紡がれたであろう言葉には価値があるはずです。
というわけで。昔からちょいちょいコレクションしている名言のなかから、「油断」や「慢心」にまつわる名言をご紹介していきます。知らぬうちに調子づいているじぶんを戒める、きっかけになる名言はこちらです ↓
- 物事、小事より大事は発するものなり。油断すべからず。
- 繰り返し起こる混乱は、ずさんさと怠慢の兆候である。
- 謙虚さを失った確信は、これはもう確信とはいえず、慢心になってしまいます。
- すぐ調子に乗るし、すぐ自信も失ってしまう。その中間が欲しい。
- 本当の人間の価値は全てがうまくいって満足している時ではなく、試練に立ち向かい、困難と闘っている時にわかる。
- 結果が見えたときこそ、道に迷うものです。
- 散らかった机が雑然とした頭脳の表れだと言うなら、よく考えてくださいよ、何も乗っていない机は何を象徴すると思います?
- デザイナーが自分のデザインが完成したことを知るのは、もう足すものがないからではなく、もう引くものがなくなったときなのだ。
- 人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。ぼくは逆に、積み減らすべきだと思う。
- 急がずに、だが休まずに。
さぁ、気をつけろ!油断や慢心を戒める名言10選
油断や慢心を戒める名言、まずはこちらから↓
物事、小事より大事は発するものなり。油断すべからず。
伊達政宗さん / 武将
大事が起きれば、だれでも問題に気が付きます。けれども、小事のうちに気付くことができる人というのは少ないものです。ちょっとしたことが起きたときに、問題を察知できるかどうか。「想像力」が重要なのではないか? というのが私見です。
なにかが起きたときに、「もしかして、あんなことが起きるのではないか?」と想像を膨らませられるかどうか。悲観的に過ぎるのはよくありませんが、楽観的に過ぎるのもよくありません。楽観的の自覚がある人は、座右の銘にでもしておきたい名言です。アリの一穴に足元をすくわれることがないように。
続いての名言がこちら↓
繰り返し起こる混乱は、ずさんさと怠慢の兆候である。
ピーター・ドラッカーさん / 経営学者
マネジメントといえば、ピーター・ドラッカーさんなわけですが。問題のある現場には「混乱」が起きている、との指摘をしています。逆に、整然粛々としている現場は、マネジメントが行き届いているということです。
火のないところに煙は立たない、ともいいますし。混乱や騒動といった、なにかしらのトラブルが頻発しているようであれば、ずさんや怠慢を疑ってみるのがよいでしょう。これは、マネジメントに限ったことではなく、人生にもあてはまるものと考えます。
続いての名言がこちら↓
謙虚さを失った確信は、これはもう確信とはいえず、慢心になってしまいます。
松下幸之助さん / 実業家
我、確信を得たりっ! などといっている人へ、「実は慢心かもしれませんよ」との忠告です。松下幸之助さんは、「謙虚さ」をポイントに挙げています。つまるところ、じぶん本位になっていないか? ということです。
失敗する人の特徴に、周囲の意見を聞かず、じぶんの意見に固執するというものがあります。このような謙虚さを失った状態が、慢心を確信と誤解させてしまうのかもしれません。確信を感じるときほど、気をつけたいものです。
似たようなことを、あの人もいっています↓
すぐ調子に乗るし、すぐ自信も失ってしまう。その中間が欲しい。
イチローさん / プロ野球選手
イチローさんほどの人でも、すぐ調子に乗るのですから、わたしなどが調子に乗るのは「さもありなん」といったところでしょう。もちろん、すぐ自信も失ってしまいます。だから、その中間が欲しいよね、とはまさにそのとおりです。
中庸、という言葉があります。過不足がなく偏りがない状態をあらわす言葉です。じぶんのなかに「中庸はあるか」を、問うのがよいかもしれません。わたしは毎朝、瞑想を続けているのは、そこに1つの中庸を求めているからでもあります。
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本当の人間の価値は全てがうまくいって満足している時ではなく、試練に立ち向かい、困難と闘っている時にわかる。
マーティン・ルーサー・キング・ジュニアさん / 牧師
うまくいった「結果」に満足するのも悪くはありませんが、そこに「価値」を求めると、ものごとを見誤ることがあります。ほんとうの価値は、結果へと至る「過程」にあるからですね。
結果を求めて、試練に立ち向かう勇気や、困難にも負けずに闘い続けた胆力といったところに、ほんとうの価値があるのではないのか。それを忘れて、過去の結果に酔いしれているようだと、やはり足元をすくわれます。
勝って兜の緒を締めよ。得意絶頂のときほど隙ができると、徳川家康さんも言っています。続いての名言はこちらです↓
結果が見えたときこそ、道に迷うものです。
フアン・グリスさん / 画家
ここまで、すでに5つの名言を見てきたわたしたちには、身にしみる名言でしょう。結果が見えたときこそ、勝ちが見えたときこそ、実はだいじななにかを見落としているのかもしれません。結果、道に迷いますよ、と。
それに、ゴールは見えているのに、道のりまでは見えていないということもあるでしょう。ゴールを認識できたことで満足をしていると、いざ足を動かしてから行く道がわからずに途方にくれてしまう… ということもありますね。
仕事でも人生でも、ゴールと道のりはセットです。ちなみに、道のりは複数用意しておくと安心できます。こっちの道がダメなら、あっちの道で。これを「プランB」と呼びます。備えあれば憂いなし。
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散らかった机が雑然とした頭脳の表れだと言うなら、よく考えてくださいよ、何も乗っていない机は何を象徴すると思います?
アルベルト・アインシュタインさん / 物理学者
机の上をきれいにしましょう、というハナシがありますね。机の上が散らかっていると、アタマのなかまで散らかってしまう。あるいは、机の上が散らかっているのは、アタマのなかが散らかっているからだ、みたいなハナシです。
なるほど、なるほど。たしかに、机の上を片付けたほうがよさそうだ。と、考えがちですが。でも、きれいさっぱり何もない机って、いってみれば、アタマのなかが空っぽということなんじゃないの…? と、アインシュタインさんはいうわけです。
一見するともっともらしいハナシに、カンタンに納得をしていてはいけない。それもまた、油断や慢心といえるのではないでしょうか。続いての名言はこちらです↓
デザイナーが自分のデザインが完成したことを知るのは、もう足すものがないからではなく、もう引くものがなくなったときなのだ。
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリさん / 作家・操縦士
これまた、もっともらしいことに惑わされてはいけない、との警告を示す名言です。わたしも含めて、多くの人は、ものごとを足し算で見ています。「あったらいいな」を求めるあまり、ものごとに「多機能」を求めがちです。
ところが、だいじなことは足し算ではなくて、引き算なんじゃないの? と、サン=テグジュペリさんはいっています。ウダウダと話をするよりも、ズバッと核心を突くひとことのほうが、威力があることは皆が知っていることでしょう。
完成したように見えるそれが、実は余計な足し算かもしれない。気づかないのであれば、これも油断であり慢心です。これからは、引けるものがないか? を確認するようにしましょう。わたしも気をつけます、はい。
続いての名言はこちらです↓
人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。ぼくは逆に、積み減らすべきだと思う。
岡本太郎さん / 芸術家
勘違いを正す系の名言が続きます。もしかして、人生は積み重ねで満足をしていませんか? それは違うんじゃないの? と、岡本太郎さんはいっているわけですね。
積み重ねたものをだいじにしすぎていると、その重さで身動きがとれなくなってしまう。積み重ねた人生に執着していると、チャレンジが減ってしまう。というふうに、わたしは解釈をしていますがどうでしょう。
コツコツと積み重ねることを否定はしませんが、そこに満足をしすぎているというのもまた、油断や慢心なのではないか? ということですね。あたらしいものを積み重ねるための余白をあける意味でも、いっぽうで積み減らすのがよさそうです。
さいごの名言がこちらです↓
急がずに、だが休まずに。
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテさん / 詩人・作家
わたしが、とくに好きな名言のひとつです。イメージとしては、「ウサギとカメ」に出てくるカメのほう。だいじなことは「休まない」ことです。いっぽうのウサギは急ぎはしたものの、油断と慢心で休みました。結果は、みなが知るとおりです。
なにかものごとをはじめたときに、スタートダッシュで満足をしてしまうことがあります。そこでなんとなくできた気になって、急に失速をしてしまう。スタートダッシュに疲れて失速することもあるでしょう。
そう考えると、「急ぐ」という行為には、のちの油断や慢心につながる要素が混じっているということです。急ぐな危険、と考えてみるのはどうでしょう。急ぐじぶんを制することができるかどうか、です。
まとめ
テングの鼻はいつかへし折られるものですし、思わぬ落とし穴にハマる人はそこかしこ。気をつけなければいけません。というわけで。「油断」や「慢心」を戒める名言をご紹介してきました。
知らぬうちに調子づいているじぶんを戒めるきっかけとして、先人が残した名言に触れてみる、名言に倣ってみるのはいかがでしょうか。
- 物事、小事より大事は発するものなり。油断すべからず。
- 繰り返し起こる混乱は、ずさんさと怠慢の兆候である。
- 謙虚さを失った確信は、これはもう確信とはいえず、慢心になってしまいます。
- すぐ調子に乗るし、すぐ自信も失ってしまう。その中間が欲しい。
- 本当の人間の価値は全てがうまくいって満足している時ではなく、試練に立ち向かい、困難と闘っている時にわかる。
- 結果が見えたときこそ、道に迷うものです。
- 散らかった机が雑然とした頭脳の表れだと言うなら、よく考えてくださいよ、何も乗っていない机は何を象徴すると思います?
- デザイナーが自分のデザインが完成したことを知るのは、もう足すものがないからではなく、もう引くものがなくなったときなのだ。
- 人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。ぼくは逆に、積み減らすべきだと思う。
- 急がずに、だが休まずに。