「でも」という否定の言葉があります。一般的には、あまり使わないほうがよいとされるものではありますが、あえて「でも」と言うことにも良い効果はあるはず… というお話です。
でも、って言うんじゃない。
否定的な言葉を使うのはよろしくない、という考え方があります。なので、「でも、って言うんじゃない!」みたいなことを言ったり、言われたりしたことがあるのではないでしょうか。
たしかに、否定と肯定を比べると、肯定的なほうが望ましいようにおもいます。が、あえて「でも」とクチにすることにも良い効果はある! というのが持論です。
では、どんなときに・どんなふうに言う「でも」が良いのか? 具体的には次のとおりです↓
- でも、違うかもしれない
- でも、このままでいい
- でも、やってみよう
- でも、できるはず
- でも、なんとかなっている
これらの「でも」であれば、きっと良い効果があるはず。というわけでこのあと、それぞれの「でも」について解説をしていきます。それでは、いってみましょう。
あえて「でも」と言う否定術
でも、違うかもしれない
これを他人に言うのはよくありませんが(他者否定なので)、じぶんに言うのであれば有益だろうと考えています。つまり、じぶんの考えは間違っているかもよ? と自問するわけです。
ヒトには誰しも、「じぶんは正しい、じぶんこそが正しい」との思い込みがあります。自己正当化バイアスなどとも呼ばれるものです。この思い込みを、「でも」の言葉で否定します。
もちろん、自己正当化のチカラは強いものですから、そうカンタンに否定できるものではないでしょう。ですが、だからと言ってあきらめていたのでは、バイアスに打ち克つことはできません。
まずは、「それでも問う」ことに意義がある。わたしは、そう考えているのですがどうでしょうか。かく言うわたしは、おそろしく自己正当化バイアスが強いと自覚しております。はい。
でも、このままでいい
他人とじぶんを比較して、「じぶんってまだまだだなぁ、ダメだなぁ」と落ち込んでしまうことはありませんか? わたしはあります。自己正当化が強い反面、自己肯定感が弱い…
って、情緒不安定か! という、ひとりツッコミはさておき。やはり、ヒトには誰しも「他者比較」をしてしまうところが、多かれ少なかれあるものでしょう。
そのうえで、じぶんに自信が持てないときには、言ってみましょう。「でも、このままでいい」と。つまり、「他人は他人、じぶんはじぶん」という自己肯定の言葉です。
ほかの誰でもない、じぶん自身が「じぶんを認める」というのは、幸せな人生を生きるのに大切なことだと、わたしではなく、多くの偉人・先人がおっしゃっています。歴史に学びましょう。
でも、やってみよう
あなたは、すぐに行動できる人ですか? それとも、なんだかんだと「でもさぁ」という言い訳をして、行動をしないタイプの人ですか? かく言うわたしの気質は、後者です!
って、威張ることではありませんね。まぁでも、その気質を理解しているからこそ、「でも、やってみよう」と考えるようにしています。同じ「でも」であっても、意味が違う。
行動を躊躇するじぶんを否定して、即行動を促すための「でも」です。いったんやってみる、というのは良い考え方だとおもいます。
やってみなければわからないことはありますし、文句があるならやってみてから言えばいい。やりもしないで能書きをたれるのは、「ただのウンチク野郎だ」との価値観を持つのはどうでしょう?
でも、できるはず
悩みや迷いに直面して、どうしたものかと困っている… ということもあるでしょう。人生いろいろです。生きていればいろいろあります。ツラいことも悲しいことも、苦しいことも。
そんなときには、ついつい挫けてしまいそうになるものです。もうダメだ、この状況を乗り越えることなどできないかもしれない… そんなときこそ言ってみましょう。「でも、できるはずだ」と。
また、そんな気休めを。と、おもわれるかもしれませんが、けしてそんなことはありません。気休めなどではなく、「でも、できるはず」の根拠はちゃんとあるのです。
その根拠とは? 過去数々の難局を乗り越えて、いまじぶんがココにいるという「事実」です。その事実こそが、またいま目の前の難局も乗り越えられるという根拠になります。
もっと、じぶんのチカラを信じましょう。
でも、なんとかなっている
そうは言うけどさぁ、かなりヤバいのよ… いま。ということは、あるかもしれません。わたし自身、過去いくども、そうおもってきました。ヤバい、これはかなりヤバいぞ、と。
ですが、だからといって、路頭に迷ったり、命を落としたりするような事態にまでおちいることは、どちらかといえば少ないものでしょう。ヤバいヤバいと言いながらも、なんとかなっている。
だから、クチにしてみましょう。「でも、なんとかなっている」と。そして、感謝をするのです。それでもなんとかなっている、という「現状」に感謝をするのです。
すると、じぶんを支えてくれる人たちの存在が見えてきます。家族、友人、お客さまなど。感謝の気持ちが、状況を打開するチカラになることは少なくありません。
窮地におちいり狭まったじぶんの視野を取り戻すためにも、感謝の気持ちを取り戻しましょう。わたし自身、ついつい疎かにしがちなところなので、自戒の意味も込めて書いております。
まとめ
「でも」という否定の言葉があります。一般的には、あまり使わないほうがよいとされるものではありますが、あえて「でも」と言うことにも良い効果はあるはず… というお話でした。
じぶんが使う言葉には、「チカラ」があるものです。使う言葉によって、じぶんの考え方・行動が変わるのだという話もあります。「でも」のチカラを、あらためて見直してみるのはいかがでしょうか。
- でも、違うかもしれない
- でも、このままでいい
- でも、やってみよう
- でも、できるはず
- でも、なんとかなっている